現れた精霊(翼)と修のファーストコンタクト……その結果は?
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4月10日に現れる〈精霊〉
●2044年 4月10日
僕は朝っぱらから冷や汗をかいている。
「お~い修~起きろよ~!」
クリス姉さんが僕の部屋に入って来た為だ。
「まさかまだ寝てるのか? ……へっ! 都合が良いぜ。このまま……ヤッちまうか? 」
ものすごく恐ろしい事をクリス姉さんが言っている気がする。最後は聞こえなかったけど、絶対に録な事は考えていないに違いない。
「さてさて……修が起きないなら仕方ねぇなぁ。お姉ちゃんが添い寝してやるかぁ」
クリス姉さんが僕の布団に手をかけようとした時に着信音が鳴り響いた!
「うわぁ! なんでここにクリス姉さんが!? っていうかそれよりも電話か! 」
「おおわぁ! 修! ビックリするじゃねえか!」
僕は抗議してきたクリス姉さんを無視して携帯をとった。相手は……〈士道先輩〉か。僕は急いで通話ボタンを押した。
『よぉ修! また寝坊か?』
「ごめんなさい士道先輩! 色々助かりました!」
『そいつは何よりだ。っとそうだ! 昼にファミレスでも行かないか? 修達は今日昼までだろう?』
士道先輩は〈来禅高校のOB〉だ。そして先輩の妹である〈琴里さん〉はクリス姉さんのクラスメイトでもある。
「別に良いですよ。先輩方は今日の講義は良いんですか?」
『今日の講義は入れてない。だって修達と飯を食いたい気分だからな』
「成る程。じゃあ授業が終わったら琴里さんと合流して屋上にでも行きます。先輩もたまには母校に顔を出しても良いんですよ?」
『おっ! それは良いな。じゃあ俺も修に渡す物があるから久しぶりに来禅に行くか』
「わかりました。じゃあ姉さんと昼には屋上に向かいます。それでは失礼します」
僕は通話を終了させた。すると姉さんは頬を膨らませていた。
「ったく人の予定を勝手に決めるなよな」
「誘わなくてもついて来るでしょ? だったら最初から人数に入れるよ」
姉さんはため息をつくもすぐに表情を変えた。
「じゃあ先にリビングに行くから早く降りて来いよ。朝飯が冷めるからな?」
そう言うと姉さんは部屋を出て行った。一体何時からこの家に居たんだろう?
「考えても仕方ない。僕も支度をしよう」
僕も着替えを済ませてリビングへと向かった。そしてリビングではちょうどテレビが点いていた。
『〈太陽 輝〉のニューシングル
〈KNOCK OUTッ! 〉
発売決定! お求めはお近くのショップにて!』
ピッ!
『昨日15時45分に天宮市にて空間震が発生しました。付近の住人の皆様は充分な準備を……』
僕が最近話題のアイドルの〈太陽 輝〉のCMを目にすると姉さんはいきなりチャンネルを変えた。そしてその後のニュースでは昨日の空間震の事が取り上げられていた。
「最近多いよね……空間震」
「ああ……ぼちぼち事態が動くな。ってことは早く合流しないとな。確かに物騒だな。やっぱり修はあたし様と一緒にいるべきだな!」
完全にCMの事には触れていなかった。どうやら姉さんは可愛い女の子が出る事が気に食わないらしい。
「ご馳走さま。先に行ってるからね?」
「おう! じゃあ昼に屋上でな!」
僕は姉さんよりも早くに準備を整えて自転車で学校へと向かった。
「よお高崎! 今日も一人で登校中か? 美人で巨乳な姉ちゃんはどうしたよ!」
「うるさいよ〈平原〉。今日も朝から面倒だった。だから早めに登校してるんだ。ほっといてくれ」
すると女子達のひそひそ話が聞こえた。どうやら平原との話を聞かれてたみたいだな。
「やっぱりあの噂は本当でしたわね」
「まあ……トラブルも起きてないしさ」
「アニメみたいな事してるんじゃ無いわよ」
僕の登校に絡んで来た男は〈平原 巧〉。そして僕の事を噂していたのは〈寺島 詩織〉〈安藤 創世〉〈板場 由美〉の通称〈三人娘〉。全員中学の頃からの付き合いではあるが、正直なところ僕にはもったいないほどの連中なんだよなぁ。平原は学年で十番以内の秀才だし、三人娘達は普通に可愛い。当然全員モテるだけのスペックもある。
「悪いけど今は姉さんを撒きたい。だから始業式で会おうな!」
僕は急いで学校へと向かった。
「はは! やっぱり俺達は一緒みたいだな! てことは卒業までよろしくな!」
「ええ。よろしくお願いしますわ平原さん。高崎さん」
「二人とも気心知れてるからありがたいよ。またよろしく」
「アニメみたいな展開だわ! 嫌いじゃないわ!」
「よろしく皆。それじゃあ僕は先生が来るまでラノベでも読もうかな」
僕がラノベを読んでいると横から声を掛けられた。
「高崎 修君。私の事を覚えてる?」
「? えーっと、君は確かクラスメイトの〈小日向 未来〉さんだよね? 僕達は初対面だと思うけど?」
すると未来さんは怪訝な表情をしていた。なんでだろう?
「やっぱり勇君は覚えてないか。当然と言えば当然だもんね」
未来さんは小声で何かを言ってたみたいだけど僕には聞き取れなかった。
「ううん。ずっと昔に離れ離れになった男の子と修君が似ていたからもしかしたらってね。気にしなくても大丈夫だから」
未来さんはそう言うと準備を始めていた。
「修……お前未来さんと知り合いか? 珍しいとは思うけどさ?」
「アニメじゃないからそれは無いわよ」
「接点が無さ過ぎだもんね」
「まあ……他人の空似ではありませんかね?」
四人の意見は最もだと思う。そしてしばらくして担任の先生が入って来た。
「おはようございます! 今日から皆さんの担任になる神無月といいます! 二年間よろしくお願いします!」
担任の先生が入って来た。どうやらまだ若い先生みたいだな。
「へぇ……〈タマちゃん〉先生か。なかなか面白いクラスになるかもな」
「なあ平原……面白いってどういう事だ?」
「恐らくだけどこのクラスは」
「話題に事欠かないクラスって事ですわね」
「はぁ。アニメみたいな展開はやめてよね」
どうやら良くも悪くも何かが起こりうる事が良ーくわかった。そして僕は昼が来るのを待った。
「なあ高崎……この後五人で駅前のファミレスにでも行かないか?」
「あ~悪いけどパスで。久しぶりに士道先輩が学校に来るらしいから琴里先輩と待ち合わせ。そして多分だけどそのまま補習の予定かな?」
「そっか。じゃあ仕方ないか。先輩にはよろしくと伝えといてくれ」
「私達もまたお会いしたいとお伝えください」
「あの人格好いいしねぇ」
「まるでアニメみたいだもんね!」
「了ー解。伝えとくよ。それじゃあな!」
僕は琴里さん達の到着より一足早く屋上に着いた。すると士道先輩はベンチで待っていた。
「早いですね士道先輩。そう言えば先輩の渡す物って何ですか?」
「よう……そっちも早かったな。そしてこれが修への進級祝いのプレゼントさ」
士道先輩は僕に〈ハートの形をしたブローチ〉をくれた。以前母さんに貰ったペンダントと気のせいかデザインが似てる気がする。
「ありがとうございます士道先輩。でもこのブローチって何ですか?」
先輩は少し悩むと教えてくれた。
「ん~目印だな。多分修が三年生になる前には意味がわかると思うから、あまり深く考えなくても大丈夫だぞ」
すると姉さんと琴里さんも屋上にやって来た。
「おにーちゃん早すぎ。でも渡す物は渡したんだね?」
「へぇ……士道さんからのプレゼントか。まあ……進級祝いとかだろ? ならあまり気にしても仕方ないか!」
僕達が合流したその時に空間震警報が鳴り響いた!
「修……シェルターに急ぐぞ! あたし達は在校生の避難を行うから先輩達はすぐに避難してくれ!」
僕は姉さんに連れられてシェルターへと向かったが、学校を出る頃には姉さんとはぐれてしまった!
「チィ! 姉さんと人混みではぐれたか! 僕も早く避難しないと!」
最寄りのシェルターは既に閉まっていた為に僕は少し遠いシェルターを目指した。すると凡そ一キロくらい先の場所に球体状の巨大な光が見え、続いて起こった余波で僕は吹き飛ばされた。
「いったいなぁ。ていうか何が起こったんだ?」
余波が終わった頃に僕は球体の見えた場所へと歩き出してしまった。そしてその場所では〈一人の女性〉が悲しそうに歌っていた。
「貴女は……一体?」
僕は反射的にその人物へと声をかけた。すると女性はこう答えてくれた。
「〈風鳴 翼〉……その名前しか私は思い出せないわ」
女性は翼さんと名乗ったが、その瞳には涙を浮かべていた。
「なあ琴里……十香……とうとう始まったな」
「うむ。だがそれは必ずしも困難な事のみではあるまい」
「同感ね。困難と同じだけの喜びもあるはずよ。だってこの世界の精霊達は〈愛〉を知っているわ。だから私達は見守るわよ。もちろん手伝える事は士道にもして貰うからね」
すると屋上にもう一人の人物が現れた。それは折紙だった。
「心配はいらない。それは誰もが通る道だから。さて……そろそろ私も〈燎子〉達の様子を見てくる。何かあったらすぐに呼んで」
そう告げると折紙はまた去って行った。
「さぁて! 俺も修達の為の課題プリントでも作ろうかなぁ」
「程々にしなさいよ。どうせ今から彼等は忙しくなるんだから」
「わかってるよ。それと……卒業後はあの会社で十香達と過ごす為に俺も頑張るかぁ!」
「うむ! 任せたぞシドー!」
俺達は修達がこれから空間震の発生要因と関わる事を
「修と彼女達の戦争(デート)だものね。
〈今回は〉……というよりは〈この世界では〉ね。
でもそれと同時に私達がやることも変わらないわ」
俺達はあくまでも〈アドバイザー〉だ。これは彼等の物語。嘗て世界を守った〈歌姫達〉は世界に恐れられる〈精霊〉となった。
「さあ! 新しい戦争(デート)を始めよう!」
「貴方は…………何者なの?」
僕が翼さんに名を聞いた事で〈名前は〉教えてくれた。しかし翼さんはそれ以外の記憶が存在しなかった。そして彼女は僕へと近づいて来た。
「翼さんはなぜここに……?」
絞り出した声で僕が聞けるのはそれだけだった。しかし次の瞬間には僕のペンダントが紫色に光った。
「そう……私が探していた〈誰か〉は貴方の事だったのね。やっと会えたのね」
僕がその言葉の意味を理解する前に左頬に痛みが走った。そして僕の頬からは赤い血が流れ出した。
「ふふ……なぜかはわからないけど、どうやら私は〈一番早い〉みたいね」
すると僕の頬からは〈剣〉が離れて翼さんは僕の血を舐めた。そして次の瞬間には別の人物がこの場所に現れた。
「貴女は風鳴翼! とうとう民間人に怪我を……もう排除してやる!」
「また貴女なのね。私を否定する恐い人達。だから私も自分の身を守るわ」
声の主はクラスメイトの〈未来〉だった。そして翼さんに〈斬りかかって〉いた。
「貴女は自分の名前以外はわからないと言っていた! だけど今日! とうとう人に手を出したわね! だから貴女はもう立派な怪物よ〈プリンセス〉」
その言葉を聞いた瞬間、翼の顔は先程以上に涙を流していた。
「もう……唯一残った名前ですら呼んで貰えないのね」
そして翼は未来の剣に対して剣で鍔迫り合いをした。そして僕はその際に発生した衝撃波で吹き飛ばされた。その結果頭を打って気絶してしまった。そして次に目が覚めた時に世界の運命が動きだす事を
前作の設定を引き継いでおりますので、今作の精霊の方々は全員ヤンデレとなります。そして前作での敵味方関係が早くも混乱状態ですね……
次回「顔合わせと訓練」
更新をお待ちください。
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この続編……メインヒロイン交代しちゃいます?
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キャロル1択だよ!
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せっかくだからヒロイン交代で
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前任者達も参戦!
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精霊達に押し倒されてしまえ!