アーマード・コア ~鴉の証~ (ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

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エーアストはリンクス達を全滅させた後に進んだ先に待っていたのは···

そして、ある者はまた別の覚悟を決める。




第29.5話 代償(新実装)

エーアストとメルツェル達が戦闘を開始する数分前──

 

 

レナはORCA旅団の格納庫内を歩いており、その顔つきは険しいものだった。

 

カーラ「待つデース!」

 

カーラがレナの後ろから駆け寄り、レナの右手を掴む。

 

カーラ「"アレ"を使うつもりデース?」

 

レナ「うん」

 

振り向いたレナの肩をカーラは掴む。

 

カーラ「ダメデース!アレに乗ったら、死んでしまうデース!」

 

レナ「でも···私には解る。メルツェルさん達は負けるって···だからエーアストさんを倒すには、アレしかないの!」

 

カーラ「でも乗ったら···」

 

レナ「良いの。今ここでエーアストさんを止めないと、大変なことになる!それに、エーアストさんと親友だった先輩とエーアストさんを戦わせるわけにはいかない」

 

カーラ「そこまで···そこまで言うのなら、行ってくるデース···」

 

カーラの目からは涙が溢れており、2人は抱き合う。

 

レナ「ごめんね、カーラ···」

 

カーラ「覚悟を決めたのなら···オペレーターとして、友達として、あなたを送り出すまでデース」

 

2人が離れると、レナは自身の涙を拭って駆け出した。

1人残されたカーラはレナの背中に向けて静かに敬礼をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在──

 

 

エーアストは一休みした後、ストレイドを動かして"ある場所"へと向かう。

しかしその道中にある平原にて、ストレイドの前に立ち塞がる巨影があった。それはストレイドに背を向けてはいるが、その異様に長い両腕と背部と肩の大量のブースターは、その正体を容易に表していた。

 

ストレイド《アレサ、か···しかもその粒子、コジマ粒子をアンチコジマに変える余裕すら無かったか》

 

レナ「·····待っていました···」

 

レナの乗るアレサは振り向き、ストレイドにコジマキャノンの砲口を向ける。

 

レナ「あなたを、ここで止めます」

 

エーアスト《やってみろよ》

 

 

推奨BGM『Sand Blues』

 

 

アレサの放ったコジマキャノンをストレイドは左へのQBで回避し、レールキャノンを展開するがアレサはその時にはストレイドに接近しており、コジマキャノンでストレイドを殴りつける。

しかしストレイドはQBを利用して機体を安定させて距離をとる。

 

エーアスト《流石はアレサだな》

 

アレサは5連装ガトリングガンを連射するが、ストレイドはQBを繰り返しつつ回避していく。5連装ガトリングガンの凄まじい連射力によりストレイドに数発は当たるものの、有効なダメージにはなっていない。

そればかりかアレサは接近されて至近距離からショットガンとレールキャノンをモロに受けてしまう。

 

レナ「くっ···このっ!」

 

アレサは再びコジマキャノンでストレイドを殴りつけようとするが、ストレイドは身を屈めると共に左へQBして回避する。アレサはストレイドとは反対の方向へQBして再び5連装ガトリングガンを連射する。

ストレイドはQBを連続で吹かしながら接近するが、ある程度接近したところでアレサはコジマキャノンを放つ。

 

しかしコジマキャノンは回避されてしまい、ストレイドはアレサに接近するとレーザーブレードで袈裟斬りに斬りつける。更にショットガンを頭部に撃ち込まれ、アレサは怯···まなかった。

アレサはその巨体が故に安定性が高く、更に整備も翔が戦ったものよりしっかりしているだけでなく登場リンクスであるレナの精神が安定していたため、ショットガンを受けた程度では怯まなかった。

 

その後しばらく戦いは続いたがストレイドは常に優勢を保っており、アレサは一方的に攻撃を受け続けていた。そして遂にアレサの動きが止まり、アレサは膝をついてしまう。

 

レナ「ハァ、ハァ···ゲホッ」

 

エーアスト《限界か···これだけの負荷と汚染をモロに受けてるんだ···今楽にしてやる》

 

ストレイドがゆっくりとアレサに歩み寄るが、レナは目を見開く。

 

レナ「システム再起動及びAMSを含む全システム、リミッター解除!コジマ粒子、解放!」

 

アレサは立ち上がり、全身から大量のコジマ粒子を噴出させる。

 

レナ「言ったはずです。あなたを、ここで止めると···死んでいった皆のためにも、先輩のためにも!」

 

 

 

推奨BGM『Fall』

 

 

 

アレサは立ち上がり、ストレイドを見据える。エーアストは先程よりもレナの脅威が比べ物にならない程増しているのを感じ取る。

アレサは5連装ガトリングガンを構えると連射しつつQBを連発する。しかし先程とは違い、攻撃の精度と動きの正確さが向上している。

 

エーアスト《リミッター解除だと!?そんなことをすれば、お前はもうネクストに乗れないどころか大きな後遺症すら残るぞ!最悪死ぬことだって···》

 

ストレイドはアレサの頭部にレールキャノンを撃ち込むが、アレサは怯むこと無く動き続ける。

 

レナ「そんなの、今さら関係無い!」

 

アレサはストレイドに向かってQBするが、途中で足を地面にめり込ませて無理矢理機体を止める。そのフェイントによりストレイドは僅かに動きが止まり、その瞬間にアレサはコジマキャノンを構え、コジマキャノンを発射する。

 

放たれたコジマ粒子の塊は、ストレイドの右腕の肘から先をショットガンごと消し飛ばした。

 

エーアスト《なんだと!?》

 

レナ「おおおおおおおおおおっ!」

 

アレサの5連装ガトリングガンがストレイドに追撃をかけ、ストレイドは距離を離すかと思いきや逆に距離を詰め、レーザーブレードを起動させ振りかぶる。

しかし突如アレサのPAが輝きだし、コジマ粒子の濃度が一気に上昇する。

 

エーアスト《まさか!?》

 

レナ「終わりだぁぁぁぁぁ!」

 

アレサはAAを発動し、周囲は大規模なコジマ爆発に包まれる。

 

レナ「ハァ、ハァ···これで···終わり?」

 

アレサは先程頭部に受けたレールキャノンのせいでレーダーが上手く機能していない。

しかし何か重い物を落とす音が聞こえ、レナが何かと思った次の瞬間···爆煙の中からストレイドが飛び出してくる。ストレイドは増設レーダーとレールキャノンをパージし、そして既にレーザーブレードを起動させており、その青い刀身をアレサに突きつけていた。

ストレイドのレーザーブレードはアレサの頭部と胴体の間に突き刺さり、コクピット内のレナの右腕を切断していた。

 

レナ「アアアアアアアアアアッッッ!!!」

 

ストレイドはアレサにQBでの加速を加えた蹴りをし、アレサは仰向けに倒れる。

 

ストレイド「ハァ···ハァ···ハァ···これで、終わりだ···じゃあな···」

 

ストレイドはボロボロの機体を"ある場所"へと向かわせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レナ「···ごめんなさい···ごめんなさい···ヒッグ、グスッ···」

 

レナは残された左手で目を覆い、大粒の涙を流す。コクピット内には爆発の危険を知らせるアラートが鳴り響いている。

 

レナ「止められ、無かった···ごめんなさい···先輩···」

 

するとアラートの音が突然聞こえなくなり、レナの脳裏にこれまでの思い出が駆け巡る。

 

 

 

小さい頃、レナは学校では明るかったが家では厳しい親に育てられ···

高校では祖父母の家に引き取られたものの、部屋に引きこもり···

大学への進学が決まった日に親が借金を残して失踪、その連帯保証人にレナは勝手に入れられており···

借金の返済のためにリンクスになるための検査を受け、同施設で出会ったカーラと意気投合し···

 

初めてのミッションで死にかけたがミッションは完了し···

そしてあるミッションにて翔と出会い···

その後、気づけば翔の事ばかり考えるようになっており···

 

レナ「あっ······」

 

レナは目を見開く。

 

レナ「そっか···私、先輩の事···好きだったんだ···」

 

レナは微笑み、翔の幻影に手を伸ばす。

 

レナ「先輩···私、あなたの事···」

 

 

 

 

そして、レナの意識が現実に戻される直前にアレサは大規模な爆発を起こし、そこにはクレーターが出来上がった。

 

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

クリスマス明けに暗い内容の話をしてすいませんでした。
エーアストの実力はメルツェル達が相手をした時点ではまだ余力が残っており、翔では勝てませんでした。
では、レナが相手をした現在はどうでしょうか?
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