アーマード・コア ~鴉の証~ (ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

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真改から月光を託された翔。しかしリンクス達は奮闘も虚しく遂に全滅してしまい···

NEXT編最終回です。


第30話 鴉の証(ver2.0)

翔は真改からの手紙を読み終え、無言で涙を流していた···

 

しかし、そこにエーアストからのメールが届く。

 

 

『始まりの地で待っている』

 

 

ラナが翔を見る。

 

翔「···行ってきます」

 

ラナは翔の頬に触れ、翔の涙を拭う。

 

ラナ「帰ってこい、必ずな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨が止み、雲は晴れ、夜の大空に星が見える中···

コルヴィスが向かったのは、ネクストが作られるきっかけになったAMSが発明された場所···コロニー『アナトリア』だった。

 

月明かりに照らされながら背を向けて立っている機体は、紛れもなくストレイドだ。

 

エーアスト《来たか···》

 

ストレイドは振り向く。機体は既に損傷が激しく所々火花が散り、火を吹いており、右腕は欠損している。

 

翔「どうして···こんなことしたの?」

 

エーアスト《所詮世界は変わらない···ってのが建前だな···けれど、俺の理由···俺の答えは、お前に理解してほしくない》

 

エーアストは一瞬寂しげな表情になるが、すぐに覚悟を決めた表情に戻る。

 

翔「どういうこと?」

 

エーアスト《理解するな···さぁ、俺を殺せ》

 

翔「···やっぱり、殺したくないよ···エゴでもなんでも、友達を殺せるわけないよ!」

 

エーアスト《お前が殺さなければ俺はあらゆる手を使って殺戮を続ける···それに、この世界には必要なんだよ。お前みたいな奴が!·····だが、それを確かめなきゃならない···》

 

ストレイドは一歩コルヴィスに近づき、機体から小さな破片が剥がれ落ちる。

 

エーアスト《さぁ、ここからは"力"こそが全てだ!俺を越えていけ!"レイヴン"!》

 

 

 

推奨BGM『Scorcher』

 

 

 

ストレイドは左腕のレーザーブレードを構え、起動させる。

コルヴィスは射撃武器全てをパージし、左腕の月光と右腕の小型レーザーブレードを構え、起動させる。

コルヴィスが構えたのを見て、エーアストは笑みを浮かべる···

 

そして互いに前方へQBし、ぶつかり合う。

ストレイドのレーザーブレードとコルヴィスの月光で鍔迫り合いが起こる···かに見えたが、コルヴィスは受け流し、そのままの勢いで小型レーザーブレードを左肩に当てる。

しかしストレイドはQBを利用してコルヴィスにタックルをする。そして膝蹴りを打ち込む。

 

コルヴィスはふくらはぎのブースターのみQBさせ、サマーソルトをする。ストレイドはそれを後方へのQBで回避するが、コルヴィスは空中で前方QBをし、月光と小型レーザーブレードをX字にに振る。

ストレイドはこれすら回避し、コルヴィスに回し蹴りをする。

 

そしてこの戦いをラナ、ハスラー、パル、セレは見ており、翔の動きに驚愕していた。

 

パル「新しい···新しい戦いね···」

 

セレ「あまりにも高い適正の成せる技、ですね···」

 

ストレイドの回し蹴りがコルヴィスは頭部に当たって怯んだものの、ストレイドのレーザーブレードをQTで回避し、そのまま下から月光で切り上げ、ストレイドは残った右腕を肩から切り落とされる。

しかしストレイドはコルヴィスの右腕を掴むとコルヴィスを投げ飛ばす。

 

投げ飛ばされたコルヴィスは空中でQTをして体制を整えるとQBでストレイドにタックルを当てる。そして小型レーザーブレードを袈裟に振り、ストレイドの胴体を狙うがストレイドは後方にQBしたため浅い損傷しか与えられなかった。

 

その後も戦闘は続き、止んだはずの雨が再び降り始める。

雨に濡れながらもストレイドはコルヴィスに向かってレーザーブレードを横薙ぎに振り、コルヴィスは屈んで回避してストレイドにサマーソルトを直撃させる。

 

怯んだストレイドにコルヴィスは月光を横薙ぎに振るが、ストレイドは後方へQBしたため、コルヴィスの月光はストレイドの右足の膝にある突起のようなスタピライザーを切り落とすだけに留まった。

更にストレイドはQBを利用した飛び蹴りをコルヴィスに命中させ、コルヴィスは倒れる。倒れたコルヴィスにストレイドはレーザーブレードを突き刺そうとするが、コルヴィスは横に転がって回避する。

 

ラナ「ハイエンドや適正の低いリンクスでは到底できない芸当だな」

 

セレ「翔はアスペルガーを含む障がいを持っています···それが本当に人類の進化の過程なのだとすれば···いえ、翔は間違いなく人類の1歩先の進化先に立っているでしょう」

 

ハスラー「この戦いは、単なる決闘では無くなるな」

 

ラナ「ああ。この戦いは···」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過去最強のドミナントと進化先の人間との決闘である──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして雲は晴れ、朝日の光が戦い続ける2機を照らし出す···

 

コルヴィスは空中で回転し、ストレイドの脳天に踵落としを命中させる。しかしストレイドはコルヴィスにタックルを命中させ、コルヴィスはバランスを崩すと同時にストレイドはレーザーブレードを突き出すが、コルヴィスは機体を反らしたため機体の左胸を少し削られるだけに留まる。

 

機体を反らしたコルヴィスはそのまま回転してストレイドを斬りつける。しかしストレイドは回転とは反対方向にQBしたため、左肩の肩武装の接続部を破壊されるだけに留める。

コルヴィスはストレイドに追撃するために月光を振り上げるが、ストレイドは左にQBすることで回避しコルヴィスを蹴り飛ばす。

 

コルヴィスは回転して着地し、迫るストレイドに下から体を横にして蹴り上げ、そのまま小型レーザーブレードで斬りつけて回転し、月光で斬り上げる。

これによりコルヴィスはストレイドに損傷を与えたものの、撃破にまでは至らなかった。

しかしそのカウンターはエーアストを驚愕させ、エーアストは笑みを浮かべる。

 

戦いは続き、雲の隙間から光がまるでカーテンのようにコルヴィスとストレイドを照らす。

すると2機は互いにQBで距離を離し、互いに居合いの構えをとる。そして互いに突撃する。

 

エーアスト&翔《おおおおおおおおおおおおおおおおっ!》

 

2人はいつの間にか叫んでいた···

互いの居合いは失敗した···ストレイドは腹部を斬られるものの、致命傷ではなく、コルヴィスは右腕を斬り落とされる。

 

そして同時に振り向き、レーザーブレードを同時にコクピットへと突き刺す···

 

ストレイドのレーザーブレードは翔の頭部の右上に突き刺さり···コルヴィスのレーザーブレードはエーアストの下半身を貫いていた···

 

 

エーアスト《ゴバァッ···ありがとな···それと···ごめんな···翔·····》

 

エーアストは目に涙を浮かべているものの、表情は穏やかであると同時に微笑んでいた。

 

 

そのままストレイドは機能停止し、エーアストの生体反応が消える···

そしてコルヴィスも限界を迎え、機能停止する。

 

 

翔「あ···あ···うああああああああああああああっっっっ!」

 

翔はコクピットの中で頭を抱えて叫び、号泣した。

 

翔「なんで···なんでこうなるんだよ!?皆死んで···なんで"また僕が生き残る"んだよ!?なんでだよ!?」

 

翔が号泣する中、空から差し込んだ光はストレイドとコルヴィスを優しく包み込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔はパルに支えられながらレイヤードに帰ると、ハスラーはパルを押し退けてまだ泣いている翔を殴り付ける。

 

パル「父さん!」

 

ハスラー「泣くな!お前は生き残った···それは紛れもない事実だ!ならば胸を張って誇れ!死んでいった奴らのためにも、顔を上げて、胸を張れ!」

 

翔が涙を拭いながら立ち上がり、パルは翔を横からそっと抱き締める。

 

ラナ「···翔、この先の未来に生きる覚悟はあるか?」

 

翔は拳を握り締め、ハスラーを見上げる。

それはどこか翔とナインボールが最初に出会った時に似ている。

 

翔「ねぇ···僕が戦えば、その分こんなことは起こらないかな?」

 

翔の目つきに、パルは思わず動きが止まる。

 

ハスラー「···そうだ。お前が戦った分、こんなことは防げる」

 

翔「なら僕は···戦うよ···もうこんなこと、起こさせないためにも···全部、"焼き尽くす"よ···全部···」

 

ラナ「そうか···なら認めよう···お前は、"レイヴン"だ。イレギュラーでもドミナントでもない···"レイヴン"だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NEXT編、完。

 

 

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!
そして皆さん、来年もよろしくお願いします!

人類種の天敵であるエーアストを倒し、戦い続ける覚悟を持ち、翔は本当の意味での"レイヴン"となりました···

さて、これからの未来はどうなって行くのでしょうか?
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