アーマード・コア ~鴉の証~ (ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

50 / 80
管理者達の優しさを受け、更に不思議な夢まで見た翔だったが、それでも迷っていた。
それに対し、ラナとハスラー···セラフは翔に手合わせを挑む。


最近更新頻度が前よりかなり低くなってしまっていて本当にすいません···


第35.7話 Happy birthday "RAVEN"(新実装)

空をセラフとコルヴィスが飛び回り、互いに撃ち合っている。セラフのスペックはハイエンドが相手なら強力過ぎる程だが、ネクスト相手ではスペックが不足してしまう。

 

かつての翔であれば、機体性能の差でセラフに勝つこともできると言われていたのだが、今の翔は腕がかなり落ちており、コルヴィスはセラフに押されている。

そして今、コルヴィスとセラフは鍔迫り合いになった。

 

セラフ《怖いか?自分が戦うことによって大切な者達が死ぬのが怖いか!?》

 

翔「怖いよ···自分が死ぬのも、誰かが死ぬのも怖いよ!」

 

コルヴィスはセラフをはね除ける。セラフはその反動を利用して空中で回転しながら変形し、飛行形態でミサイルを連射しながらコルヴィスの周りを旋回する。

コルヴィスはミサイルを撃ち落とそうとアサルトライフルを連射するが、半分以上被弾してしまう。

 

セラフ《怖いと思うのは、恥ずべき事ではない。当たり前だと言って良いようなものだ···そして、その恐怖が当たり前に振り撒かれ、当たり前のように人が死んでいくのが、戦場だ》

 

セラフは飛行形態から人型形態に戻り、コルヴィスの前に降り立つ。

 

セラフ《だが、翔の戦いはその"当たり前"を変えていったのだ。これまで戦争とは殺し殺されのものであり、殺さない戦争をした者は長くは生きられなかった》

 

コルヴィスの頭部は損傷し、目元にできたヒビはまるでコルヴィスと翔が泣いているようであった。

 

セラフ《だが翔は違う!あそこまで敵を殺さずに戦い、殺さねばならない時は極力痛みや恐怖を感じさせないように戦ってきた!それは他の者達にはできなかった事だ!》

 

セラフはレーザーブレードを起動させ、コルヴィスに向けて突撃する。コルヴィスは月光を起動させて受け止め、後退りする。

 

翔「でも···僕は···」

 

セラフ《ACを降りるかどうかは自由だ···だがそれでも思い出せ。忘れているわけではないだろうが、それでももう1度思い出せ!

翔をレイブンへと導いたものはなんだった?アンチコジマを探させたのはなんだった?これまで出会ってきた者達への思いはなんだった?》

 

翔の心臓が跳ね、初めてナインボールを見た時の瞬間が···エーアスト達と笑ったあの日が···真改からの手紙やエーアストの最後の言葉が···翔の脳裏に次々とフラッシュバックしていく。

 

翔「僕は···ぼくは···ボクハ···」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は父さんに憧れてレイブンを目指した──

 

 

 

僕は依頼をこなすことで苦しむ人が減ると思った──

 

 

 

誰かが戦争を止めないといけないから自分から動くことにした──

 

 

 

敵にも悲しむ人がいるから殺したくなかった──

 

 

 

苦しんでる人達がいるのを知ってしまったから──

 

 

 

知ってもなお自分達だけ何もしないのは耐えられなかったから──

 

 

 

家族や友達に笑顔でいてほしかったから──

 

 

 

月光を捨てられないのは様々なものを託されたから──

 

 

 

でも結局は────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆と一緒に、笑い合って暮らしたかったから────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コルヴィスはセラフを押し退け、アサルトライフル構える。しかしその構えはセラフにとって、今となっては懐かしいあるレイブンの構えと一致していた。

 

セラフ(その構えは!?)

 

翔「僕は···"俺"は!」

 

翔の雰囲気が弱々しいものから一気に変わる。

 

翔「俺は戦う!例え弱くても···皆と笑っていたいから、苦しむ姿を見たくないから···手が届く範囲だけでも、守りたいから!」

 

 

 

推奨BGM『Circulation』

 

 

 

セラフ《ならば来い···"私"を越えてみせろ、レイブン!》

 

コルヴィスはアサルトライフルを連射しながらセラフの周りを旋回する。セラフはチェーンガンを連射しながら距離を詰めようとするが、コルヴィスはクレイドルの柱を盾にして距離を離す。

セラフは変形してコルヴィスを追いかけるが、コルヴィスは飛び上がってセラフに回し蹴りを命中させる。

 

人型形態に戻って体勢を立て直したセラフはレーザーキャノンとチェーンガンを連射してくる。コルヴィスは左右と前方へのQBを繰り返して回避しつつ接近し、再びレーザーブレードでの鍔迫り合いとなる···かに見えたが、コルヴィスはセラフのレーザーブレードを受け流してセラフの背後に回り込む。

 

コルヴィスがセラフの左のブースターにアサルトライフルを撃とうとした瞬間、コルヴィスは後方にQBする。するとコルヴィスがいた場所に紫色のレーザーが放たれた。

コルヴィスがレーザーが放たれた方向を見ると、青い機体と黒い機体がいた。

 

 

推奨BGM:引き続き『Circulation』

 

 

 

青い機体はパルヴァライザーであり、黒い機体はまるで堕天使のような黒い翼を持ち、脚部はハイヒールの形をしていた。

 

パル《翔···私達の事も、越えてみせて》

 

セレ《機体の性能差があるので、同等と言えましょう》

 

黒い機体は『I-CFFF-SERRE(セレ)』と呼ばれる機体であり、セレ·クロワーズ本人の機体だった。

セラフはこの隙にコルヴィスから距離を離し、それぞれとコルヴィスは向かい合う。

 

すると見たこともない機体がパルヴァライザーの右側に浮遊しながら降りてくる。

その機体は赤く、まるでコウモリのような見た目をしているが、胴体に謎の青い発光体がある。その機体は『EXUSIA(エクスシア)』と呼ばれるものである。

 

主任《俺は人間の可能性が、戦いの中にあると思っているんだ···だから証明してみせてくれ。お前になら、それができるはずだ》

 

 

 

パルヴァライザーは通常時とは違う赤いレーザーを発射しつつより高く飛び、セラフはレーザーブレードを構えてコルヴィスに突進する。セレはオービットを射出して制圧射撃を開始し、エクスシアは高高度を旋回しつつ垂直ミサイルを連射してくる。

 

コルヴィスは最小限のQBで回避しつつセラフとまたもや鍔迫り合いになる···かに見えたが、僅かな後方へのQBで機体を止めると居合の構えに入る。その時には翔の脳裏に次々と夢の中で兵器達に言われた最期の言葉が現れていた。

 

 

月光(拙者と真改は、お主を選んだのだ)

 

 

コルヴィスによる居合斬りはセラフの左腕を斬り落とし、胴体にも大きなダメージを与えた。

セレがオービットとレーザーでセラフを援護し、コルヴィスとセラフの間にパルヴァライザーが割り入ろうとするがコルヴィスは後方に引きつつアサルトライフルをセラフの胴体の傷口に連射し、セラフに更なる損傷を与える。

 

 

ティーガーⅠ(さぁ、ぶっ放せ!お前の砲弾を!)

 

 

コルヴィスはアサルトライフルのマガジンを交換しつつパルヴァライザーへグレネードキャノンを撃ち込む。パルヴァライザーは右側面に大きなダメージを受けてクレイドルの上に落ちる。

そこにエクスシアがプラズマを纏った脚部を突き出し、コルヴィスに突撃してくる。

 

 

零戦(君の飛ぶ空が、自由なものであることを祈るよ)

 

 

コルヴィスは右へのQBでエクスシアを回避し、空へ飛び上がる。そのコルヴィスをセレのオービットがレーザーを照射して狙うが、コルヴィスはオービットを正確に撃ち落としていく。

するとコルヴィスにセラフがレーザーキャノンを撃ち込むが、コルヴィスはQTで回避し、再び迫ってきていたエクスシアにアサルトライフルを連射する。

 

 

AK-12(行きなさい。誰のためでもなく、あなたのために)

 

 

正確に撃ち込まれたアサルトライフルの弾丸はエクスシアの両腕を破壊し、コルヴィスはエクスシアを蹴り飛ばす。しかしその瞬間、セラフとパルヴァライザー、そしてセレが同時に接近してきていた。

人類を監視し続けてきた管理者が故の完璧なタイミングだった。

 

 

名も無き刀(お主は十二分に強い。それを忘れるでないぞ)

 

名も無き弓(貴殿の不安は、優しさが故のものだ。決して悪いことではない)

 

名も無き槍(君なら、成し遂げられるはずだ)

 

 

コルヴィスはAAを起動し、セラフ達に損傷を与える。セラフ達は直前に機体を引いていたため、最大の損傷は避けられたものの、一旦距離を離そうとする。

また、パルヴァライザーは引きながらレーザーをコルヴィスに向けて連射する。

 

コルヴィスはパルヴァライザーのレーザーを回避しつつ、セレに向けてアサルトライフルで追撃する。

しかしセレは黒い翼のようなバインダーをパージし、バインダーを盾にしてアサルトライフルの弾丸を防ぐ。

 

 

オストリッチ(弱くっても、できることは必ずあるんだよ!)

 

 

コルヴィスはセレとエクスシアに近接信管ミサイルを1発ずつ発射し、セラフにグレネードキャノンを発射する。

そこにパルヴァライザーがレーザーブレードを構えて接近するが、コルヴィスはサマーソルトキックでパルヴァライザーの右腕をはねのけ、1回転してグレネードキャノンを発射する。

 

 

パル《あなたも、ここまで成長したのね···》

 

 

パルヴァライザーは爆発していきながら落ちていき、空中で爆散した。

セレがパルヴァライザーの爆炎の中からレーザーを発射するがコルヴィスは左へQBして回避し、QTを利用して接近してきていたセラフに回り蹴りを命中させる。

 

 

ナインボール(昇れ···"お前自身の高み"へと!)

 

 

コルヴィスはセラフとセレの中間の距離からレーザーを撃ってきているエクスシアに近接信管ミサイルを発射し、右方向へと回り込む。

コルヴィスの背後からセレがレーザーを発射しつつ接近するが、コルヴィスはセレへ背を向けたままQBする。

 

 

ドレイク(ありがとう···彼を、止めてくれて)

 

 

コルヴィスはQBする際、左の肘を曲げていたため、肘打ちを警戒したセレは機体を回転させて逸らそうとする。

しかしコルヴィスは月光を起動させでQTと共に左腕を振り、セレの右腕を斬り落とし、胴体にも損傷を与える。

 

 

黒い中量2脚ネクスト(良い戦士だ。君なら、世界を変えられるだろう)

 

 

更にコルヴィスはサマーソルトキックをしようとするが、そこに右からセラフが近距離からレーザーを発射しようとする。

セラフの行動は、サマーソルトからの追撃を得意とする翔の動きを読んだものであり、かつての翔ならそのまま攻撃を受けてしまっていただろう。

 

しかしコルヴィスはサマーソルトの途中でセラフとは反対の方向へQBし、それと同時に機体を捻るように動かしてセラフのレーザーを回避する。

そしてコルヴィスはセラフの左膝にアサルトライフルを連射し、損傷を与える。

 

 

マザーウィル(あなたは···お優しい方ですね···)

 

 

エクスシアが再び脚部にプラズマを纏わせ、コルヴィスの背後から突撃してくるが、コルヴィスは機体を横にしながらQTして回避し、それと同時に月光でエクスシアの左の翼を切断し、エクスシアの背後からグレネードキャノンを直撃させる。

 

主任《最高だぁぁぁ!ハーッハッハッハッハッ!》

 

エクスシアはクレイドルの上に落ちて爆散し、コルヴィスとセレは正面から互いに突撃する。

 

 

白と紫のカラーリングの中量2脚AC

(君なら···この永遠と続く戦争の、その答えを見出だせるはずだ)

 

 

コルヴィスは月光を構えたかと思いきやアサルトライフルを突き出してくる。

セレは既にアサルトライフルを連射しつつ月光を振ると予想していたが、セレとコルヴィスがかなり接近した瞬間、コルヴィスはアサルトライフルを手放す。

 

そしてコルヴィスは右腕につけられていた小型レーザーブレードをその体勢のまま起動させ、セレに向かってQBする。

セレはそれに対し避ける間もなく胸をコルヴィスの小型レーザーブレードで貫く。

 

セレ《素晴らしい···素晴らしいです!》

 

 

機能停止したセレをコルヴィスはOBで移動しながらクレイドルの上に置く。そしてコルヴィスが通り抜けた場所にセラフの垂直ミサイルが撃ち下ろされていく。

 

そしてセラフはレーザーを発射しながらコルヴィスに中距離戦を挑むが、コルヴィスは左右へのQBで回避しつつ背部武装を両方ともパージする。

コルヴィスは全てのブースターを使って連続でQBをしながらセラフに接近し、両腕をクロスさせてセラフの胴体を斬り裂く。

 

 

セラフ《見事だ···翔!》

 

 

 

 

 

翔はシミュレーター用コクピットから出る。するとシミュレータールームにはラナが立っていた。

翔の顔は憑き物が取れたような顔をしていた。

 

翔「あ、母さん···」

 

ラナ「翔、よくやった。だが、後は翔の···っ!」

 

翔はラナに歩みよった途端に倒れ込み、ラナは翔を抱き締める形で受け止める。しかし翔は寝息を立てており、先程のシミュレーションで疲れたことが判る。

 

ラナ「翔···」

 

ラナは翔を受け止めた時より少しだけ強く抱き締める。

 

ラナ「私達が出会ったのは···もしかしたら、運命とやらなのかもしれないな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔がセラフを押し退けてアサルトライフルを構たあの瞬間···

あの構えは、世界で初めて管理AIの機体···セラフを撃破した、"最初のイレギュラー"である──

 

『レオス·クライン』と完全に一致していた·····

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!
改めまして、遅れてすいませんでした···

今回はあとがきでの解説の書き方を少し変えてみましたがどうでしょうか?

●名も無き刀
主を守ろうとし、殿を引き受けて大勢の敵に1人で立ち向かった侍の持っていた刀。

無名ではあるがその切れ味は凄まじく、多くの者の手に渡り血に濡れた刀である。
しかしこの刀を手にした者の共通点として、大切なものを守ろうとしていた。

●名も無き弓
誰が作ったのか定かではないが、原始的な構造をしており、主に狩猟に使われていた弓。

しかし戦が起こった際、たった1戦だけ人間に対して使われたが大きな戦果は挙げられなかった。
だが、使い手の稼いだ時間により多くの者の命が助かった。

●名も無き槍
人々を守ろうとしていた騎士が使っていた無名の槍。
しかしその騎士が仕えていた貴族は私利私欲のために多くの命を奪い、その騎士の優しささえも利用した。

その騎士は絶望したが、火事になった家に取り残された赤子を助ける代わりに自身の命を落とした。
その最期を看取ったのは、この槍だけたった。

●黒い中量2脚ネクスト
血に濡れた指揮棒のエンブレムをつけており、その名は『シュープリス』。

武装は右手にライフル、左手にアサルトライフル、右背部にグレネードキャノンを装備。

リンクス戦争において、最高クラスのリンクスの乗っていた機体であり、リンクス戦争におけるネクストの象徴とも呼ばれている。
そのリンクスは世界を変えようとし、道半ばでアレスに破れた。しかしその思いはORCAに受け継がれる事となった。

●白と紫のカラーリングの中量2脚AC
獅子座のエンブレムをつけており、その名は『レオ』。

武装は右手にバトルライフル、左手にショットガン、右ハンガーにレーザーブレード、左ハンガーにハンドガン、右肩に小型ミサイルを内蔵。

強くなるために肉体を捨ててAIとなり、人為的にドミナントを作り出そうとした計画の中の1人が"搭載されていた"機体。
"力"とはなんなのか、戦う意味とはなんなのかを求め、主任を撃破したドミナントに破れるが、戦いから解放されたパイロットはどこか穏やかだったという。

●レオス·クライン
世界で初めて管理AIの機体を撃破した最初のイレギュラーでありドミナント。

しかし世界や人類の在り方を求め続けた末に、新たな管理体制を求めて火星国家樹立という名目の元、企業を襲撃しあらゆるものを破壊し生物兵器まで使用した。
最期は惑星『フォボス』を落として火星そのものを破壊しようとするが、新たなドミナントにより阻止される。

余談だが、表向きは本当の目的は周囲に知らされておらず、知っているのは極一部の親族のみである。
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