アーマード・コア ~鴉の証~ (ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

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今回も外伝回です。

今回はアンドロイド4人のお話になります。
ちなみに、題名は日本語で『福祉人形』という意味です。

グロありなのでそこら辺ご注意を。
また、今までと比べてかなり長いのでご了承ください。


外伝 Welfare Doll(ver2.0)

ラナ、セレ、パル、キャロルはそれぞれアンドロイドのハイエンドモデルの製作に取りかかっていた。

 

ラナは新しい可能性を模索するため、セレは研究の対象として、パルは翔の影響で人々の笑顔が見たくて、キャロルはより監視の目を増やすために···それぞれが意見を出し合い、4人のアンドロイドのハイエンドモデルが完成した。

 

4人とも福祉を目的としたハイエンドモデルであり、翔を兄と認識するよう設定していた。そして、プログラムだけでは問題が発生する可能性があるため、レイヤード内でパルが教えていた。

 

ワン「そっか!包帯はこんな風に巻くんだね!」

 

トゥ「離乳食も、量の調整が必要なのはプログラムに入っていましたが、やはり慣れが必要ですね」

 

スリイ「こっ、こぼしてしまったです!」

 

フォウ「便の臭いも、慣れれば気にならないな···」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある程度慣れてきた頃に、地上の孤児院に1ヶ月の間配属させることにした。

孤児院のスタッフはあまり良い目で見てはいなかったが、子供達と院長は温かく向かえてくれた。

4人とも、ハイエンドということもあり、レイヤードにいる他のアンドロイドよりも感情が多く、子供達からはすぐに慕われた。

 

ワンは明るくノリの良い性格で、泣いている子も笑わせたりしており、施設のムードメーカーになっていった。

 

トゥは包容力が高く母親のような性格であり、また真面目なところもあるため、喧嘩の仲裁は互いが納得できるよう説得し、良き相談相手になっていった。

 

スリイは子供達と一緒によく遊び、幼馴染みのように接していたため、子供達の危険をいち早く察知することができていた。

 

フォウは1人でいる子の所へ積極的に行き、その子の得意な事を褒めてその能力を更に伸ばしていき、子供達からはまるで姉のように慕われた。

 

しかしその反面、4人を快く思わない職員は良い扱いをせず、イタズラや侮辱発言をすることもあった。がしかし···

ワンは持ち前の明るさでポジティブに受け取り、トゥは真面目に反論し職員は論破され、スリイは他の子供達が擁護し、フォウは職員を論破し、更に脅迫してそれ以上の事をさせないようにしていた。

 

結局のところ、4人は子供達からとても慕われ、人として扱われていった···そして最終日となり、惜しまれつつもお別れ会をすることになった4人。

 

 

 

 

 

しかし、忘れてはならない。

この時代の地上がどれだけ危険かを、どれだけ荒れているかを···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後17:30、突如として孤児院に突入してきた強盗が6人いた。

持っていた拳銃で職員が撃ち殺され、お別れ会の会場は阿鼻叫喚の惨劇となる。

 

離れた場所にいたトゥはすぐに子供達を連れて逃げ、フォウは机を蹴り倒して時間を稼ぎ、流れ弾の当たった子供と近くの子供達を連れて走った。スリイは子供達と一緒に走って逃げ、院長も共に逃げていく。

しかし、強盗の近くにいたワンは別だった···ワンは腹部と右胸に銃弾を受け、逃げようとしたところを、後頭部に右斜めから銃弾を受けて倒れ、機能停止する。

ワンの人工血液を浴びた職員が叫び、強盗に撃たれる。

 

強盗A「追え!奴らを殺せ!」

 

強盗B「殺すなよ、ガキは売れんだよ!」

 

強盗C「孤児院だが、金目の物はあるかもな···」

 

逃げた者達を追って強盗達は散開する。

 

 

 

 

 

トゥは逃げている最中、2階の食堂で強盗1人と鉢合わせ、近くの花瓶を投げつける。更に銃弾を金属トレイを斜めに構える事で防ぎ、子供達を守る。しかし子供達を優先したため、腹部に銃弾を受ける。

強盗は弾が切れた拳銃を捨て、ナイフを使ってきた。狙いは···子供だ。トゥは子供達の盾になり、背中にナイフが突き刺さる。

 

そして子供達に笑顔を向け、振り向くと同時に強盗の肩に掴みかかる。

そして階段の吹き抜けに向かって突進し、強盗と共に落ちていった···

 

 

 

 

 

その頃···お別れ会の会場で倒れていたワンは再起動する···

 

ワン「あれ···?真っ赤で···キレイ···」

 

 

 

 

 

スリイは逃げている最中、2階でフォウ達とと合流できたため、共に逃げ道を探す。

しかし窓は全て防弾であり、割ることはできない。フォウは1つの部屋に子供達とスリイを誘導し、閉じ籠る。外へ連絡できないか試すものの、周到にも簡易的なジャミングを使われており、外への通信はできなかった···

 

フォウ「皆、落ち着いてくれ。ここで息を潜めてるんだ。私が他の子を探しに行く···スリイ、汚いと思うが下水道から助けを呼びに行けないか?」

 

スリイ「···分かったです」

 

男の子「行かないで!」

 

女の子「怖いよ!」

 

フォウ「大丈夫だ。ここにバリケードを作ってここに入れないようにするさ」

 

スリイ「わ、私が助けを呼びに行くからちょっとの辛抱です!」

 

そしてフォウは扉の前に即席のバリケードを作る。フォウとスリイは目配せをしてから、フォウは暗い廊下を進み、スリイは地下を目指す···

 

 

 

 

 

 

強盗C「まったく、ここには何もないな···」

 

強盗D「上はドンパチやってんなぁ···」

 

1回を調べ終えた2人の後ろに、ゆらりと立ち上がる影が···

 

ワン「あはは···ねぇ、アソボウ、ヨ···」

 

強盗D「え?」

 

後ろからワンが強盗Dの口に両手の指を突っ込み、力任せに顎を上下に引きちぎった。

 

強盗D「がああああああああ!」

 

血が噴き出、倒れた強盗はビクビクと痙攣している。

 

強盗C「貴様ぁっ!」

 

強盗Cは発砲するが、ワンは構わず突進する。

 

ワン「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

 

ワンは強盗Cの両目に親指を突き刺し、他の指も使って頭を掴み、叫ぶ強盗Cの顔に膝蹴りを当てる。

ワンの頭にリミッターが外れている時のアラートが鳴り響くが、ワンは聞こえていないかのように動き続ける。

その間にワンは強盗Cの後頭部を何度も机の角に打ち付けており、もう頭部は原型を留めない肉塊となった···

 

強盗E「てめぇ!」

 

強盗F「この野郎!」

 

銃声を聞いて駆けつけた2人はワンに向けて発砲する。

 

ワン「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

 

ワンの笑顔は既に血にまみれ、狂気に染まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

スリイはその頃、地下室に辿り着き、下水道に入った。下水道は狭く、汚水が胸に近い高さまである。

 

スリイ(これは···泳いだ方が速いのです···)

 

スリイは汚水の中を泳ぐ。途中で深く潜る必要のある場所もあったが、なんとか地上へと脱出できた。そしてレイヤードへ通信を入れる。

 

スリイ「助けてなのです!今、強盗から襲撃されてるのです!」

 

 

 

 

 

 

 

ワンはナイフで強盗Eの腹を2度切り裂くと、左手を突っ込んで腸を掴んで引きずり出す。

血と共に強盗Eの腸と内臓は床に落ち、そのままうつ伏せに強盗Eは倒れ、強盗Eの頭をワンは右足で踏み潰す。

 

強盗E「ギャアアアアアアアア!!!」

 

ワン「アハハハハハッ!アッハッハッハッハァァァ!」

 

強盗F「来るな!来るなぁぁぁぁぁ!」

 

恐慌状態となった強盗Fは何度も発砲し、残った最後の1発は蛍光灯に当たり、室内は暗闇となる。灯りは強盗Fの拳銃についているライトのみである。

しかしワンは強盗Fの視界にはおらず、強盗Fは後退りした途端に右足を掴まれる。

 

ワン「ツーカマーエター!アッハハハハハハ!」

 

ワンは強盗Fを壁や床に何度も叩き付け、もう暴れなくなってもなお叩き付け続ける。

何度も、何度も···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フォウは他の子供を見つけることはできなかったが、代わりに強盗の1人に追いかけられている。

フォウは倉庫に逃げ込み、有り合わせのもので武器とトラップを作る。

そして強盗が扉を破った瞬間、強盗の顔面にゴムで発射されたチョークが当たる。

その隙にフォウは作った棍棒で強盗の腹を殴り付ける。次に強盗の顔面を殴り上げて強盗を気絶させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハスラーとパル、そしてトーラスの警備部隊が駆け付けると、孤児院は凄惨な光景になっていた···

フォウは疲労困憊してるものの、子供達に笑顔を向け、安心させようとしており、スリイは別動隊に回収され、トゥは担架に乗せられて運ばれた。

そして···パルは血溜まりの中にペタンと座り込んで手についた血を舐めあげているワンを見つけた。

 

パル「ワン···?」

 

ワン「あ···パルさん···すいません、私···おかしくなっちゃったみたいです···血が、美味しくて···綺麗で···」

 

パルはワンを抱き締め、頭を撫でながら「もう大丈夫」と何度も言い聞かせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、レイヤードにて会議が行われた。

 

キャロル「なるほど···ならあのワンは廃棄すべきだと私は思います」

 

セレ「バグとはいえ、あの異常性を放ってはおけません」

 

パル「いいえ、何か方法があるはずです。あの子は悪くありません」

 

ハスラー「キャロルやセレの気持ちも解る···だが、翔ならどうすると思う?」

 

ラナ「翔なら、『バグなんかじゃなくてちゃんとした感情だよ!』なんて言うだろうな···それに、翔に詳細を話さず聞いてきたが···『リミッターをつければ良い』と返事が来た···」

 

セレ「なら···福祉アンドロイドとしてではなく、戦闘用アンドロイドとして道を変えることになるでしょう」

 

するとハスラーの元に連絡が入る。

 

ハスラー「少し待て·····トゥ達から連絡が来た。『私達は守りたい』と···後は解るな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後···

 

ジェノサイダー(元ワン)

「さて、私達の初陣だね!」

 

フォートレス(元トゥ)

「ジェノ、あまりやり過ぎないでくださいね?」

 

ダイバー(元スリイ)「少し怖いですけど···頑張るです!」

 

クラフター(元フォウ)「どうせなら派手にやろうじゃないか!」

 

紛争地域へと、4人は降り立つ。

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

そしてこれが、4人のハイエンドモデルの過去になります。ワンの描写はアプデ前に書けなかった所を追加しましたが、どうだったでしょうか?

次は幕間···とでも言うと思いましたか?
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