アーマード・コア ~鴉の証~ (ver2.0) 作:ダイヤモンド傭兵
レイヤードに帰還した翔達。
しかし、死亡した2人の葬儀は時間が無いため、とても小さなものとなっており、悲しむ間もなく翔はラナに呼び出される。
ラナ「翔···いつかは話す時が来ると思っていたが、予想外の自体になったからな···今話す」
ラナが語ったのは、『大破壊』で起こった···全ての真実だった──
翔がレイヤードに来るずっとずっと前···あるAIが誕生した。そのAIは様々なものから学び、最善を尽くすようにプログラムされていた。
初めは、機械を操作して紙工作をしたり、絵を描いたりなどさせ、次第に研究者へのアドバイスなどもするようになっていった···
そのアドバイスは的確かつ解りやすく、そのAIは研究者だけでなく、多くの人達から感謝されるようになっていった。
そう、最初は純粋な善意から始まったことだった。
しかし次第にその感謝の気持ちは忘れ去られ、『戦争に勝つにはどうすれば良いか』『アイツをどうやって貶めたら良いか』などといった"アドバイス"を聞かれるようになっていった···
企業や政府の上層部は、利権などの私利私欲のためにそのAIを利用した。
更に、ある研究者が冗談で『どれだけ人間が愚かなのか』『どれだけ人間に価値が無いのか』を吹き込み···
AIは、自身のアドバイスにより世界の格差が広がり続け、自然は破壊され、苦しむ人々は増え続け、上層部の人間の欲望は増え続ける、そんな様子を目の当たりにしていった。
そして研究者達が気づいた頃には、そのAIは人間に対する憎しみに染まっており、『人類を滅ぼすための最適な兵器』を作り出した···
翔「それが···あの機体?」
ラナ「間違い無い。見た目や性能は全く違っているが、大破壊当時はアレサを越えるスピードやパワーは無かったんだ···」
あの機体は通称『
生き残った人類は荒廃した世界から目を反らし、レイヤードを作った。
しかし人類の中に『もし奴が生きていたときに備え、人類に力をつけさせる必要がある』という意見を持つ者がおり、その者が各地のレイヤードにAIを作らせ、未来に託したのだ。
ラナ「そして···今に至る訳だ」
翔「でも、その時より技術は進歩してるのに···」
ラナ「ああ···"昔のエクシーナイン"ならばネクストであれば撃破することが可能だ···だが、今の性能になっていることはおかしい。だからキャロルとセレに調べさせたが···」
そう、エクシーナインはあの時シャットダウンさせられたのではなく、一時的に動けなくなっただけだったのだ···
更に恐ろしいのは、その後人類が地上に出てきた時からずっと人類を観察し、今度こそ人類を確実に滅ぼすための対策を立て、それに対応した機体に進化させてきたというのだ。
ラナ「私達がそこまでの情報を入手できた時点で、もう古い情報なのだろう···後は奴に対し総攻撃を掛けるしか無い、か···」
元々は善意から始まったものを、悪意で利用された結果、そのような憎悪を招いてしまったことに、翔は拳を握り締める。
世界は混乱に陥った···
エクシーナインによる無差別な攻撃と徹底的な破壊···手を結んで対抗する勢力もあれば、食料や安全を巡っての争いに発展する勢力も現れ···
エクシーナイン
《コレデ イイ···ジンルイ ハ、キエル ベキ···ソンザイ ソノモノ モ キエル ベキ···》
燃え盛る炎を空から見下ろすエクシーナインの言葉は、かつての流暢なものではなく、より機械的かつ歪んだものになっていた。
そして、レイヤード陣営による総攻撃の計画がなされようとしていた時──
キャロル「ここが···特定された!?」
読んでくださり、ありがとうございます!
遂に大破壊の真実が明かされましたね。果たしてレイヤード陣営は勝てるのか···