アーマード・コア ~鴉の証~ (ver2.0) 作:ダイヤモンド傭兵
全ての答えの先に待っていた破壊──
ドミナントでもイレギュラーでもない者の力──
そして、"鴉は翔び立った"──
推奨BGM『The answer』
翔はテレビでエクシーナインの起動を知った直後、山に向かって走り出す。
愛海「翔!待って!」
愛海と竜志が追いかける。2人は翔の異様なスピードに困惑しながらも必死で走る。
そして翔はコルヴィスの元に辿り着き、布を剥がす。コルヴィスを見上げた翔は拳を握り締める。
翔は膝立の姿勢のコルヴィスを登り、コクピットのハッチを開ける。するとちょうど良く、愛海と竜志が翔に追いつく。
愛海「ハァ···ハァ···これって···?」
竜志「なんだ···こりゃあ?」
翔は2人を騙していた罪悪感から顔を歪ませる。
翔「色々、騙していてすみませんでした···お話ししている時間はありません···あいつをなんとかしなきゃいけないんです」
しかし愛海と竜志は笑顔で答えた。
愛海「···翔には、翔の理由があるんでしょ?だったら、行ってらっしゃい!」
翔「愛海さん···」
竜志「まあ、とりあえずは帰ってこい。そしたら色々話してくれよ?···それと、結局お前は何者なんだ?」
翔はコックピットに乗る前に、笑顔で答えた──
翔「僕は···僕は、"レイヴン"です!」
そう答えた翔の顔は清々しく、眩しい程の笑顔だった。
そして翔はコックピットに乗り込み、システムをチェックし始める。
翔「全システム、チェック終了···AMS、接続完了···AMSリミッター解除!」
システムボイス《メインシステム、正常に起動。システム、戦闘モードへ移行します》
瞼のように閉じられていたメインカメラの保護シールドが、上下に開く。そしてメインカメラが露になると共に青く光り、コルヴィスは立ち上がり、ブースターが稼働する。
翔「コルヴィス、翔·ニールセン···出撃します!」
そして、
日本のとある都市···エクシーナインは破壊の限りを尽くし、自衛隊はエクシーナインを止めることができずにいた···
そんな中、親とはぐれた1人の幼い少女が走っていた。
女の子「パパァァァ!ママァァァ!」
そこに少女を見つけた1人の自衛隊員が駆け寄る。しかし、通りから出てきたエクシーナインが2人に右手にもった銃の銃口を向ける。
この時代のエクシーナインの姿は、眩しい程に白いカラーリングであり、銀色のラインが血管のように体の一部にある。
緑色のツインアイのメインカメラに、V字が2つ重なったような4つの銀色のアンテナ、機体の形状は流線型と無骨さが合わさったようである。
右手にはハイレーザーライフル、右手には小型のパイルバンカー、右背部には小型ミサイル、左背部にはグレネードキャノンを装備しており、その巨体は2人を震え上がらせた。
自衛隊員は少女を抱き抱えるが、2人とも死を悟る。
その瞬間、2人の後方からエクシーナインに向けてアサルトライフルが数発撃ち込まれ、エクシーナインは怯む。
そして、2人は見た···
自分達を飛び越え、エクシーナインを左腕のレーザーブレードで斬りつける赤と黒の巨人を···
翔「そこの2人!今すぐ逃げてください!」
推奨BGM『9』
エクシーナイン
《何者だ、貴様···私の情報には無いぞ···》
翔「僕は···レイヴンだ···消えろイレギュラァァァァァァ!」
コルヴィスは仁王立ちし、右手だけを突き出してアサルトライフルを向ける。
その構えは、またしてもレオス·クラインの構えと一致していた。
そしてコクピットの中の翔は、謎の暖かさを感じていた。まるで、誰かが抱き締めているかのような、誰かがすぐ近くにいるような、誰かが見守ってくれているかのような···
翔(僕はやるよ、皆!)
決戦が始まった──
エクシーナインとコルヴィスは同時に飛び上がり、空中戦を始めた。コルヴィスのアサルトライフルは確実にダメージを与え、月光の一撃は切断こそできないものの、大きなダメージを与えている。
そして、エクシーナインのハイレーザーライフルはPAに阻まれ、威力が減衰されている。
その空中での3次元的な動きは、アレスを彷彿とさせるものだった。
翔(やっぱり···最初の頃だから、この時代の兵器に対する威力と装甲しかない!しかもあのレーザー、どういうわけかPAが効く!これなら!)
エクシーナインは殴り付けるように左腕のパイルバンカーを撃ち込んで来るが、コルヴィスはQTで受け流すように回避し、その回転を利用して月光でエクシーナインの左腕を斬りつける。
エクシーナインはコルヴィスから距離をとると小型ミサイルを大量に放ってくる。コルヴィスは小型ミサイルを撃ち落としつつ、エクシーナインに接近する。
しかし、エクシーナインのスピードはネクストに迫る勢いである。
コルヴィスはエクシーナインから少し距離をとると、アサルトライフルとグレネードキャノンで攻撃し始める。
しかしその精確な動きは、まるでハスラーとそっくりだった。
コルヴィスの放ったグレネードキャノンの砲弾を、エクシーナインはハイレーザーライフルで撃ち抜く。しかしその爆煙の中を近接信管ミサイルが通り抜け、エクシーナインは回避しようとするが、近接信管ミサイルは接近した時点で爆発する。
それによりエクシーナインはグレネードキャノンを破壊されてしまう。
次の瞬間、コルヴィスはエクシーナインに至近距離からアサルトライフルを連射し、レーザーブレードを振る。
その獰猛な動きは、エーアストを彷彿とさせるものだった。
その後も2機は高速で空中戦を繰り広げ続ける···
その頃、自衛隊の本部では混乱が起きていた。
自衛官A「なんなんだあのロボットは!?」
自衛官B「民間人の避難は今さっき完了した!早く爆撃するべきだ!」
自衛官C「待て!どうやらあの赤いロボットの方は味方らしい。民間人の救助に向かった隊員が助けられたそうだ!」
自衛官D「報告!所属不明の爆撃機が領空に侵入、ロボットのいる地域へと向かっているそうです!」
自衛官A「なんだと!?」
空中での攻防の末、コルヴィスはエクシーナインを回し蹴りで地上に蹴り落とす。その破壊的な蹴りは、主任にそっくりだった。
コルヴィスは落ちたエクシーナインにグレネードキャノンを直撃させ、着地する。しかしその時、突然その一体が絨毯爆撃される。
自衛官C「一体どこだ爆撃したのは!?」
その地域一帯が燃え盛る中、コルヴィスとエクシーナインの爆撃による損傷は軽微だった···
コルヴィスはPAにより守られ、エクシーナインは装甲で守られていた。
そして炎が燃え盛る中、コルヴィスとエクシーナインは向き合う。
そのコルヴィスの静かな佇まいは、セレと酷似していた。
その様子を見ている者達は、ただ見ている事しかできなかった···
ある者はどちらが敵か判らずに···
ある者は祈り···
ある者は爆撃で仕留められなかった事を悔やみ···
そして、ある者はコルヴィスに乗っている翔の無事を祈り···
戦いは続く。互いに回避し、当て、斬りつけ···目にも止まらぬ速さで戦闘は繰り広げられる···
エクシーナインが放ったレーザーをコルヴィスは機体を左に反らして回避し、そのまま右腕を突き出してアサルトライフルを連射する。
その弾丸はエクシーナインのハイレーザーライフルを破壊し、エクシーナインは腰にある棒のようなものを右手に取り、その棒からはレーザーブレードの刀身が現れる。
コルヴィスとエクシーナインは鍔迫り合いとなり、ぶつかったレーザーブレードの刀身は火花を散らす。
その瞬間、翔の今までの全ての経験と意志と決意、そしてAMSのリミッター解除が···イレギュラーやドミナントのいる領域に···その力を押し上げた···
翔「おおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
コルヴィスはエクシーナインのレーザーブレードを回転しながら受け流し、そのままの勢いでエクシーナインの右腕を斬り上げ、肩から斬り落とされたエクシーナインの右腕は、宙を舞う。
その無駄の無い斬り方は、まるでパルのようだった。
そしてコルヴィスは間髪入れずにアサルトライフルを連射し、エクシーナインのメインブースターを破壊する。
エクシーナインは振り向いてパイルバンカーを撃ち込もうとするが、コルヴィスは引きながら近接信管ミサイルを撃ち込み、エクシーナインのパイルバンカーを破壊する。
更に、コルヴィスはある程度引いた所でグレネードキャノンをエクシーナインの足元に撃ち込む。
エクシーナインは、コルヴィスが再び爆煙の中から攻撃を仕掛けてくると予想し、小型ミサイルを撃ち込む。しかし、エクシーナインの背後の斜め上方向からグレネードキャノンが撃ち込まれる。
これによりエクシーナインの小型ミサイルも破壊され、エクシーナインは左手にレーザーブレードを持ち、振り向く。
だが、コルヴィスはエクシーナインが振り向いた瞬間に月光で居合の構えをとる。
その構えは、まるで真改のようだった。
コルヴィスはエクシーナインの左腕を斬り落とし、リリウムのような精確な射撃でエクシーナインの脚部の関節を撃ち抜いていく。
そして──
エクシーナインの両腕は破壊され、ブースターも破壊され···脚部の関節は撃ち抜かれ···
エクシーナインは立ったまま、戦闘不能となった···
エクシーナイン
《何故だ···何故人類に味方する?》
翔「確かに人間は愚かだよ···でも、必死に足掻いて、今日を生きている人達が沢山いるんだ···確かに悪いことをする人はいるよ。でも、間違いを正そうとしたり、誠実に生きている人達もいる···」
翔の言葉は優しさに満ちていた。
翔「僕は、僕の答えは···」
コルヴィスは···翔は···左腕の月光で居合いの構えをとる。それは真改とは違う雰囲気であった。
翔「未来の人類、いや···全ての生命に···託すことだ!」
翔はこれまでの全てを込めて月光を振り、装甲が破壊されて脆くなっていたエクシーナインを、一刀両断する。
エクシーナインはその場で爆発を起こし、粉々になる···
しかし、翔もAMSのリミッターを解除したために負担が大きすぎ、目、鼻、口、耳から血を噴き出す···
翔は、雲1つ無い青空を見上げた···
ここまで読んでくださり、誠にありがとうございます!
また、再び遅れてすいませんでした···
エンディングは複数あるので、それを出すまでに少し時間が空くと思いますが、お付き合いください。
どのエンディングを選んでも構いません。お好きなエンディングをどうぞ。
●初期のエクシーナイン
眩しい程の白と銀色のラインのあるカラーリングで大きさはネクストと同じ大きさである。
装甲はネクストより硬いが、ネクストの火力なら十分ダメージを与えることが可能。
武装は右手にハイレーザーライフル、左腕にパイルバンカー、右背部に小型ミサイル、左背にグレネードキャノン、腰に手持ち型レーザーブレードを装備している。
●AMSのリミッター解除
リミッターを解除することで、多大な負荷と引き換えに機体のスペックとリンクスを同一化させる事ができ、機体の再起動も可能。
かつてホワイト·グリントに乗っていたアレスも機能停止した際にリミッターを解除したために半身不随となった···
翔の場合は元から高い適正だったため、機体の装甲を貫通し、内部へと至ったダメージが"痛み"として肉体に反映されたため、アレスよりも負荷は高い。
また、リミッターを解除したネクストにも多大な負荷はかかるため、使い物になら無くなる。