アーマード・コア ~鴉の証~ (ver2.0) 作:ダイヤモンド傭兵
DLCです。本編(番外編と外伝を含む)を全て読み終わってない方は、読み終わってから来てください。
ある曇りの日、ジェノ、フォートレス、クラフター、ダイバーの4人は廃墟と化した街を進んでいる。
足元は前日の雨により、所々水溜まりができている。4人はある程度進むと、雑貨屋に裏口から入る。
フォートレス
「こちらフォートレス、指定のポイントに到着しました」
ジェノ「こちらジェノ、周りは誰もいない感じだよ~」
パル《了解、そのまま待機して》
少しすると、モスグリーンのカラーリングのジープが2台、ジェノ達が待機している雑貨屋に接近してくる。
パル《···今!》
ジェノは雑貨屋のショーウィンドウを突き破り、先頭のジープのフロント部分に飛び移る。フォートレスはジープの進行方向へと先回りし、クラフターはブースターを使って後続のジープの上に降り立つ。
最後にダイバーが後続のジープの後ろに立つ。
男性「な、なんだお前らは!?」
ジェノ「ニヒッ」
ジェノは笑みを浮かべると、ジープの運転手と助手席の男性2人を両手に持ったSGで同時に頭部を吹き飛ばす。
一方クラフターは、ジープの上から中にいる人を両手に持ったリボルバーで次々と撃ち抜いていく。
先頭のジープの後部座席から、2人の男性が転がり出る。そして懐のホルスターから拳銃を抜こうとするが、右の男性はジェノに、左の男性はクラフターに、それぞれ頭を撃ち抜かれる。
スライサー《こちらスライサー、こちらの殲滅は終わりましたわ》
ガンナー《情報の焼却も終わったぞ》
スライサーとガンナーは廃墟となった病院のホールに立っており、周囲は鮮血に染まっており、2人の服には返り血がついていた。
クラフター「だってさ?」
ジェノ「じゃあ、私とクラフターは退くね~」
ジェノとクラフターが建物の屋上に移動すると、フォートレスは背部の2つのグレネードキャノンで、ダイバーは腰に接続されているミサイルで、それぞれジープを破壊する。
パル《作戦完了、回収ポイントまで移動して》
ジェノ「りょ~か~い」
ジェノ達は帰還した後、パルの元に報告に向かう。
フォートレス「今回の作戦は特に異常はありませんでした」
スライサー「こちらも同じでしてよ」
パル「ありがとう、これで増援を防げたわ」
今回ジェノ達が行った作戦は、翔が受けた依頼の敵部隊への増援となる人員の殲滅である。
作戦は無事に成功、特におかしな事もなく終了し、ジェノ達は報告を終えた後、宿舎に戻る。
ジェノ達は現在、翔を裏で支援するための実働部隊となっており、主に対人や情報収集、工作を行っている。
時に翔よりも先に戦地へ行き、時に増援を防ぎ、時に戦力を減らしたり···
依頼主:パル·ニールセン
目標:核施設の制圧
作戦開始時刻:22:00
報酬:1人4000c
目標ポイントに、核ミサイルが保管されている事が判明しました。更にこの武装組織は、核を脅しに各勢力に圧力をかけています。
それだけならまだしも、攻撃予定地点には明後日翔が依頼で行くエリアも含まれています。
そのため、この核施設を事前に制圧したいのですが、この核施設は非常に見晴らしの良い場所にあり、各勢力も制圧したくともできない状態になっています。
しかし、こちらは2日前にスライサーとガンナーのおかげで敵の輸送車を奪取してあります。
そこで、あなた方は積み荷に隠れて潜入し、内部から制圧してください。
スライサーとガンナーは変装して運転をし、ジェノ達は積み荷の箱の中に隠れている。
ジェノ《にしても、核なんて何世紀前の兵器なんだろ?》
フォートレス《正確には覚えてませんが、核の威力は現代でも通用しますから、彼らはなんとか入手しようとしたのでしょう》
クラフター《まあ、材料さえあれば作れる技術はあったってことだな》
ダイバー《でも、きっとどこかの勢力が手引きした可能性はあるとおもうです》
スライサー《皆さん、そろそろ着きますよ》
見晴らしの良い荒野の中にそびえ立つ防壁と、その中にある核施設。そこに入った輸送車は駐車場に止まり、スライサーとガンナーは積み荷を下ろし始める。
積み荷はそれぞれ別の人に運ばれていき、スライサーとガンナーは施設の中を探索し始める。
監視カメラは少なく、最低限の数しか設置されていない。しかし、警備をしている敵はよく訓練されているようである。
ガンナー(なるほど、警備する者の練度が高いから監視カメラは最低限で良い、か···)
スライサーとガンナーはそれぞれ別行動し、マッピングしたデータを全員に共有する。しかし核の発射を止めるコントロールルームと、核を格納している場所にはなかなか辿り着けない。
ジェノ達はその間、ずっと箱の中に隠れており、飛び出すタイミングを待っている。
しかし、ダイバーは施設のシステムにハッキングし、情報を探っていた。そして少しするとコントロールルームと格納庫の位置を特定し、その情報を共有する。
そしてすぐにスライサーとガンナーはそれぞれ移動を開始する。
ダイバー《監視カメラの映像を書き換えておくです》
スライサーは格納庫に、ガンナーはコントロールルームに向かい、2人ともダクトから侵入を試みる。まずはスライサーが先に侵入し、見つからないように進み、発射装置のすぐ近くまで辿り着く。
スライサー《発射装置の近くまで着きましたわ》
ガンナー《了解》
ガンナーはダクトから降り、隠し持っていた拳銃を両手に持って構える。そして間髪入れずに中のオペレーターの頭部を撃ち抜いていく。敵の1人が警報のボタンを押そうとするが、すぐに側頭部を撃ち抜かれてしまう。
一方、スライサーは懐から2本のナイフを取り出し、逆手に構えると作業員の首や急所を斬りつけたり、刺したりしていく。逃げようとした作業員には左手のナイフを投げつけ、作業員の後頭部にナイフが刺せると共に、左足のブーツの中からナイフを取り出す。
ガンナー《こちらガンナー、コントロールルーム及び核の格納庫は制圧した》
2ヶ所の制圧を聞いたジェノ達は箱から飛び出る。
ジェノは食料庫から、フォートレスは宿舎の倉庫から、クラフターは装備用の倉庫から、ダイバーは地下倉庫から。
ジェノ「さぁ、始めよっか!」
ジェノは食料庫にいた作業員の顔面にSGを撃ち、作業員の頭部は吹き飛び、血肉が周囲に飛び散る。音に気づいた兵士が食料庫の前へと向かうが、食料庫の扉を蹴破ったジェノはそのままの勢いでSGを連射する。
ジェノ「あっはははは!」
散弾とは、通常なら飛び散る弾の1つ1つの火力は高くないものである。しかしジェノの専用SGは、飛び散る弾の全ての火力が高いため、装甲車にも損傷を与えられる程である。
そして、その散弾を受けた敵は防弾チョッキなど無意味に等しく、ジェノの機動力の高さから翻弄され、なす術無く撃破されていく。
すると、1人の兵士が手斧を持ってジェノに接近しようとする。それを見たジェノは右手のSGを背部のアームにマウントし、腕から4本の長い爪『フィンガークロー』がジェノの親指以外の指に接続される。
ジェノは手斧を振り上げた兵士の懐に潜り込むようにして、兵士の横を通り過ぎる。そしてそのまま右手をビンタするように振り、手斧を持った兵士の胴体は5つに斬り分けられてしまう。
それを見た周囲の兵士達は震え上がった。しかし···
ジェノはフィンガークローから滴る血を舐めとり、ニヤリと笑うと視線を他の兵士達へ向ける。
その瞬間、兵士達は全力で逃げ出した。しかしジェノの機動力は兵士達の何倍もあり、あっという間に追いつかれ、次々と無惨な死体と化してしまった。
宿舎の倉庫から出たフォートレスは、宿舎の裏手に回ると背部のグレネードキャノンの狙いを宿舎に定め、グレネードキャノンを左右同時に発射する。
その一撃により宿舎は轟音と共に破壊され、フォートレスは更に左右別々に砲撃し、宿舎は崩れ落ちる。
兵士A「な、なんだぁ!?」
フォートレスはブースターを使って移動しつつ、両腕につけられているLMGを連射する。破壊された宿舎に気を取られていた兵士や作業員達は、次々とLMGの弾丸で薙ぎ払われていく。
いち早くフォートレスに気づいた兵士は、持っていたSMGを連射するが、フォートレスの腰に接続されているサブアームシールドによって防御されてしまう。
攻防一体となっているフォートレスの攻撃に、兵士達は蹂躙されていく。
フォートレスは6人の中では最も機動力は低いが、それでも人間のスピードを凌駕している事に変わりはない。
兵士の一部が装甲車を持ち出して来るが、フォートレスはLMGの連射だけで装甲車を破壊し、車輌用の倉庫にグレネードキャノンで砲撃する。
フォートレス
「こちらフォートレス、正面は制圧完了しました。これより他の区域の制圧に移ります」
地下倉庫から出たダイバーは、両手のSMGで兵士を撃破しつつ進んでいく。そして進みつつハッキングを続け、ジェノ達の支援を行う。
更に明かりの消えた廊下で、ハッキング中を意味する紫の瞳の発光は兵士達を震え上がらせる。
ダイバー「敵、見つけたです」
ダイバーは、周囲の柱や箱に隠れている兵士を1人ずつロックオンし、背部と腰に接続されているミサイルを放つ。
放たれたミサイルは、兵士達を遮蔽物ごと破壊していく。そしてダイバーは地下倉庫から出て、他の場所へ向かう。
ダイバーのハッキングにより、通信手段を含む全てのシステムを掌握されたため、武装組織のメンバーは逃げることができなくなる。
そんな敵を、ダイバーは淡々と撃破していく。
無表情で、確実に、逃げることのできない絶望を与えながら···
ダイバー「チッ、こんな戦いしかできずに世界を手にしようなんて、所詮はクズ共です」
トイレの中で、ダイバーは既に死亡した兵士の頭を力一杯踏み潰し、唾を吐き捨てる。その後は、ハッキングしたシステムを使っての制圧をメインにし、ジェノ達の動向も確認していく。
クラフターは装備を全て解体してから倉庫から出た。装備を取りに来た兵士達を両手のリボルバーで撃破しつつ、周囲を制圧していく。
次々と兵士は撃破されていくが、クラフターのリボルバーはなかなか弾切れを起こさない。
なぜならクラフターのリボルバーは、ネクストのものをベースに作られているため、見た目より何倍も弾が込められており、また火力も高い。
そのため、通常のリボルバーと勘違いして突撃してくる兵士はすぐに撃ち抜かれてしまう。
クラフター「さぁ、もっとかかってきな!」
クラフターが新たな区画の制圧に向かうと、1人の兵士が近くの部屋に逃げ込み、クラフターはその兵士を追いかける。そして部屋に入ると、兵士は扉を遠隔操作でロックする。
兵士B「ここなら、銃は使えまい!」
兵士はナイフを構えるが、クラフターはリボルバーを太もものホルスターに戻し、背中の2つの鞘からククリブレードを取り出して構える。
兵士は意を決してクラフターに立ち向かうが、クラフターは左手のククリブレードを使い、兵士の右手を袈裟に斬り落とす。
右手と、その手に持っていたナイフを失った兵士は後退る。しかしクラフターはそのまま突進し、右手のククリブレードを下から振り上げ、兵士の左手肋骨の辺りから右の座骨の辺りまで斬り上げる。
そして兵士の体は2つに分かれ、兵士は息絶える。
すると部屋の扉のロックをダイバーが解除し、クラフターは廊下へ出る。
任務が終了し、帰還したジェノ達は翔が戻るまでの間に自室でのんびりしている。
ジェノはテレビゲームをやっており、フォートレスは読書をしており、ダイバーは自室ではなくプールで泳いでおり、クラフターは盆栽の手入れをしていた。
スライサーは紅茶を飲みながら映画を見ており、ガンナーは銃のメンテナンスをしていた。
作られた者達は既に"趣味"を獲得しており、様々な成長を遂げている。それはまさに、命を持っているとしても過言ではない程だった。
そして翔がレイヤードに戻ると、6人は一斉に翔の元へ駆け寄る。
読んでくださり、ありがとうございます!
今回はジェノ達の任務の内容でしたが、どうだったでしょうか?
感想やご指摘は、いつでもお待ちしています!
●MTの有無
核施設の制圧において、MTが出てこなかったのはダイバーのハッキングによりMTの格納庫の扉やMTのシステムを無力化していたからである。
また、核施設にはゴーレムが4機、ヘルカイトが8機格納されていた。