「副司令!」
神木たちが作戦指令室に着替えをしてから向かうと、すでにスピカと空組の面々が待っていた。
「副司令。何が起こったのですか?」
「帝撃で利用されている蒸気演算機を伯林でも取り入れて、敵の居所をキャッチしようと試みたの。すると、ある場所から断続的に霊力が発生していることが分かったわ」
そう言って、蒸気演算機が指している箇所を示す。
「敵のアジトは、ビオスフェーレンレゼルヴァート・ショルフハイデ=コリーンにあるわ!」
「ビオ……なんです?」
「ここから少し離れたところにある自然公園よ」
「──確かそのあたりって、森が多かったはずです」
ニーナが口を出す。
「なるほど。森の中なら身を隠すのにちょうど良いってか」
「アジトさえわかればこっちのもんよ。さぁ、神木くん、出撃命令を!」
「はい! 伯林華撃団、出撃せよ! 目標、ビオスフェーレンレゼルヴァート・ショルフハイデ=コリーンに潜伏している敵の撃破!」
「了解!」
*******
森の中は空からの偵察が困難なため、光武形態で進軍することになった。
「おそらく、隠れ家とか、洞窟的なものがあるはずだ。油断するなよ」
「了解!」
『神木さん!』
遠くに進んでいたニーナが通信で知らせる。
「どうした、ニーナくん」
『奥の方に洞穴があります! 中から強い霊力を感じます!』
「よし、すぐいく! みんな、奥に進むぞ!」
「了解!」
洞穴はアイゼンクライト改が入れるほどの大きさだった。中に入ると、あまりの霊力の強さに一瞬頭が痛くなる。
『間違いない。敵はこの中にいる!』
神木を先頭に奥を進んでいくと、突然視界が開け、巨大な空間が現れた。
「ここは……」
「よく来たな、伯林華撃団!」
地響きがすると共に、岩の壁を蹴破ってヨーゼフが敵蒸気機械『シュテンゲル』が現れた。
「まさか、アジトを見破られるとは思わなかったな。褒めてやろう」
「貴様は……ヨーゼフ!」
「生きていたの?!」
「俺以外の三人は全員やられた。ハインリヒ・トゥルーデ・ユッタ……。今こそ、やられた三人の仇を取る時! 前の俺とは違うぞ!」
『シュテンゲル』が戦闘態勢に入る。
「ここが貴様らの墓場となるのだ!」
「来るぞ! 伯林華撃団、ヨーゼフを撃破せよ!」
「了解!」
ヨーゼフの言う通り、『シュテンゲル』は以前戦ったときよりも圧倒的に強くなっていた。空中戦が出来ない以上、光武形態で戦うしかない。
『数では勝っているが、パワーでは互角か……』
厄介なことに、『シュテンゲル』は装甲も強化されているため、まともなダメージを受けてもビクともしない。
「クソ。どうすれば……」
『神木さん!』
突然、ニーナが通信をして話しかけてきた。