「何とか、何とかなるかもしれません!」
「リンちゃん、何とかなるって、アイゼンクライト直せるの?!」神木が驚いたような声を出す。
「無理よ。アイゼンクライトは動力源である霊子回路がやられているから、工場から新たな回路を持ってこないと……」
スピカが無下に否定する。それに対しリンが手を振って、
「違います、違います。すっかり忘れてたんですけど……ちょっと来てください!」
そう言うと、リンは全員を連れだって地下格納庫のさらに地下、アイゼンクライト改を運ぶための飛行船や弾丸列車の停車場へと連れ立った。
「一体、ここに何が……?!」
全員は一様に言葉を失う。目の前に現れたのは、新品のボディと流線形のイカしたデザインのアイゼンクライト6機だった。
「こ、これは……一体……」
「アイゼンクライト改を新たに設計し直して、さらに実戦的に改良した、その名も『アイゼンクライトⅡ』です! いやぁ、実は一週間前にはここに運ばれて来てたんですけど、ケロッと忘れてて」
リンはそう言うとペロッと舌を出す。スピカが呆れた声を出す。
「新型を作るとは聞いていたけど、もう出来ていたなんて……。ていうか、せめて私には報告すべきだったんじゃない?」
「だってぇー。その時もう腹ペコで、ご飯のことしか考えてなかったんですー」
「もう、リンったら忘れっぽいんだから」
「こんな大掛かりなもの、普通忘れるはずがないんだけど……」
つぼみとアンジュも呆れながら呟く。
「リンくん。この『アイゼンクライトⅡ』、すぐにでも起動できるか?」神木が新品のボディに手を触れながら尋ねる。
「もっちろん! 最後に整備したのは私ですから、すぐにでも使えますよ! 皆さんの機体もちゃんとありますからね!」
「よし、これで形勢逆転だ!」
神木がガッツポーズを取る。
「今回は、リンのおっちょこちょいに救われたわね……。神木くん」
スピカが腕を組みながら声を掛ける。
「必ず、あの馬鹿を仕留めてくるのよ!」
「分かりました!」
「神木さーん!」
先にアイゼンクライトⅡに乗り込んだニーナたちが声を上げる。
「凄いですよ、この機体。改よりも凄く動きやすいです!」
「あぁ、しかも火力も上がってるみたいだしなぁ!」
「デザインもエレガントで美しいわ」
「これなら、思う存分戦えます!」
「ゆーいちろー、やっちゃえー!」
「さぁ、神木くん! 出撃命令を!」スピカが声を張り上げる。
「はい! 伯林華撃団・四季組、出撃! 目標、敵の親玉、ヨハンの撃破!」
「了解!」