提督「そういえば陽炎型と夕雲型って…」   作:蒙古襲来

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第2話

 

 「…うげぇっ!?」

 

 お腹が空いたのでこうして食堂へとやって来たわけだが…思わず変な声が出ちゃったよ…。

 

 「………」

 

 「………」

 

 なんでだろうwwwよりによって食堂に陽炎型と夕雲型が勢揃いしてるんだがwww

 

 しかも食堂に設置されたテーブル席を二分するように陽炎型と夕雲型が陣取ってるからどことなく周りの艦娘たちも居心地悪そうなんだがwww

 

 陽炎型も夕雲型もお互いに目を合わせようとせずwww会話もなしにただ淡々と箸を進めてるから怖いんだがwww

 

 あれwwwウチの鎮守府ってこんなに雰囲気悪かったっけwww

 

 ………

 

 ……

 

 …

 

 「………」

 

 「………」

 

 食堂に来た手前とりあえずその日のおススメメニューを頼んで適当なところに席着いたわけだけど…。

 

 どうしよう。いつもは賑やかなはずの食堂がお葬式かな?と思うくらいに静かだ。陽炎型と夕雲型がギスギスしてるせいで周りの艦娘たちもおっかなびっくりになってるし…。

 

 というかこれ俺の発言のせいなんですけどね、初見さん。本当、どうしよう。

 

 しかし陽炎型と夕雲型を仲直りさせるほどの度胸、俺にあるはずもなく…。居たたまれなくなった俺はとりあえず早めに食べて執務室に逃げ帰ろうとしたのだが…。

  

 「…おっ!司令じゃん!」

 

 よりによって陽炎と目が合ってしまった。しかも思わず苦笑いを浮かべる俺とは対照的に陽炎は嬉しそうに手を振りながら大声で…すごい大声で俺のことを呼んでくる。

 

 いや~、閑散とした食堂に陽炎の大声がよく響いたなぁ…。長女の一声で陽炎型全員が俺の方に視線寄こしたよ、うん。

 

 …同時に夕雲型も俺の存在に気が付いたらしくじっと見つめてくるんですけどね。

 

 「提督もいらしてたんですね!声を掛けてくれればよかったのに!…せっかくですから一緒に食べません?」

 

 「そうそう!私たちと一緒に食べようよ?一人で食べるより絶対美味しいからさ!」

 

 陽炎に呼ばれて間もなくのこと。比較的俺の席に近いところに陣取っていた陽炎型駆逐艦野分と舞風が優しく微笑みながら「一緒にご飯食べませんか?」とわざわざ俺のところまで来てお誘いしてくれた。

 

 いつもなら喜んで同席させて頂くんだけれど…。

 

 「…司令官様~、何してるんですか~?」

 

 「なんだか楽しそうですね。よかったらまぜてもらえます?」

 

 いつの間にか夕雲型駆逐艦巻雲と岸波まで来てるんだよなぁ。

 

 いや、タイミング悪すぎない?

 

 それで… 

 

 「あー、何も面白いことないよ?提督が私たちとご飯を食べる、ただそれだけだからさ?だから………」

 

 舞風が手をひらひらさせながら面倒くさそうに話すと

 

 「えぇ~!?司令官様、それなら巻雲たちと食べましょうよ~」

 

 舞風の言葉なんか端から聞く気はないと言わんばかりに巻雲が遮って

 

 「………」

 

 「…なに?」

 

 舞風が巻雲を睨みつけたからそれを遮るように岸波が立ち塞がって

 

 「…こっちが先に約束したんで」

 

 野分が岸波に詰め寄るという修羅場に…。

 

 じゃあ俺、先に飯食って執務室に帰るから……

 

 しかし事態はさらに悪くなって…。

 

 「ほんとさぁ、夕雲型って約束守れないよねー。見てたよね~?野分たちが先に司令に声を掛けたんだけどな~?」

 

 「…フッ、横取りとは感心しないな」

 

 「提督ぅ、早くこっちおいでよ~!一緒に食べよう?」

 

 姉妹の応援とばかりに陽炎型が遠くからわざとらしく巻雲たちを野次り始めたかと思えば…

 

 「なーんか感じわるーい!別に陽炎たちだけの提督じゃないでしょうに」

 

 「司令!こっち来いよ!アタイらと食おーぜ!?」

 

 「一緒に……食べ…よ?」

 

 すかさず夕雲型も負けじと野次を飛ばし始めるし…。

 

 「おい!さっきから聞いてたらふざけた事ばっかり言いやがって!」

 

 「あ゛ッ!?そっちこそ!!」

 

 「お、やるか?」

 

 「やってやんよ!」

 

 そしてそのうち互いの中でも血気盛んな艦娘が席を立って詰め寄り始めたんだが…。

 

 え、俺はどうしたらいいの?

 




次回、提督に助太刀する忠犬の巻!絶対に見てくれよな(大嘘)
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