鈍感な彼氏と直接言えない彼女の物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
影山蒼
春風瑞季
春風瑞浪
お母さん
お父さん
以上5名


第11話 瑞季

 俺はバイト先の喫茶店に荷物を取りに行った。右手しか使えないから3つの荷物全てを右手にかけた。

 

「待ってるからね。ゆっくり休むといい」

「はい。マスター」

 

俺は喫茶店を出て、瑞季と合流した。

 

「瑞季、コンビニ行くんだっけ」

「うん。っていうか、それ重くない?」

 

瑞季は右手にかかっている物を見て言った。

 

「そうか?そうでもないぞ」

 

瑞季は俺が持っている荷物を1つ持ってみる。瑞季は持った瞬間、ガクンと下にさがる。

 

「重っ!何kgあるの!」

「え、大体10kg前後…」

 

俺はさらっと言った。10kgなんて大した重さじゃないけど…

 

「10kg!?重すぎだよ!」

 

瑞季はそう言いながらも1つだけ持ってくれる。なんか申し訳ない。

 

「俺が持とうか?」

「ううん。だって、蒼くん片手に30kg持ってるんでしょ?だったら私も10kg持つよ」

 

なんか悪いことをしている気分になる。俺は悪い気を持ちながらも瑞季に持たせていた。

 

 俺は一度家に帰ってから、瑞浪のいるコンビニに向かった。小宮駅で瑞季が待っていて、コンビニまで一緒に行った。

 

「お姉ちゃんどんな反応するかな」

「楽しむんじゃないぞ」

 

俺と瑞季はコンビニの中に入った。すると、瑞浪が「いらっしゃいませ」と言ってくれた。俺が小さく右手を降ると、瑞浪も気付いたようで、甘えたそうで、甘えられない気持ちを抑えていた。

 

「瑞浪、耐えてたな」

 

俺は瑞季に小声で話しかけた。

 

「うん。ムズムズしてる」

 

瑞季も笑っていた。さすがにこのまま帰るのは営業妨害みたいになっちゃうから、なんか買おう。

 

「何ほしい」

「うーんと、クリームソーダ!」

 

お、結構いいやついったな。

 

「じゃあ俺はカルピスソーダで。さて、瑞浪に会計してもらうか」

 

俺は瑞浪のいる列に並んだ。

1分もしない内に回ってきた。

 

「お願いします」

「はい。……380円です」

 

おぉ、耐えてるな。俺は追い討ちをかけるかのようにわざと瑞浪の手に直接小銭を置き、手に触れた。

 

「あ、ありがとうございました♡」

 

瑞浪は愛情が爆発したような言い方をした。

 

「じゃあ、どうしようか」

 

俺はコンビニを出てから言った。

 

「とりあえず私たちの家来る?」

「え、いいのか」

「まだ帰ってこないから。あと、お母さんも話したいって」

 

へぇ、お母さんが。俺と話したことなかったんだっけ。じゃあしょうがないか。

 

「分かった。じゃあお邪魔するよ」

「うん」

 

瑞季は家に向かって歩いていく。

 

 家に着くと、瑞季が許可をもらいに行き、俺は許可を得て入った。お母さんはリビングで優しい顔で待っていた。

 

「えっと、話があると伺ったんですが」

「ええ。いつもね、瑞浪があなたの話しててね、楽しそうなの。ありがとう」

 

お礼の言葉からか。俺は話を進めた。

 

「いえいえ。瑞浪も嬉しそうで良かったです」

「ふふ。そうだ、今日はね、お父さんとも話そうかと思って」

 

お母さんはお父さんを呼んだ。お父さんは静かにお母さんの横に座る。

 

「おや、君が蒼くんかい」

「はい。初めましてですよね。影山蒼っていいます」

「話は聞いているよ。瑞浪からね」

 

瑞浪は結構俺のこと話すんだな。けど、そこまで人は居なさそう。

 

「幸せそうにしているよ。瑞浪は、元は文系でね」

 

へぇ、以外だな。俺と話すときは理数系っぽい話し方なんだけど。

 

「君にあってから理数が好きになり始めた」

「そうだったんですか。なんか嬉しいです」

 

俺はお父さんにも話を上手く行くように進めた。

 

「それで、今回はね、瑞浪から聞いたんだけど、今怪我してるんだって?」

「あ、はい。左肩をちょっと。使えないんですよ」

「左手が使えないのかい」

「はい。結構痛みますから」

 

俺は正直に怪我のことを話した。

話し終わると、お母さんは俺のことを見て言った。

 

「怪我してても瑞浪はちゃんと好きでいる?」

「はい。さっきもコンビニ行ってきたんですけど、すごい耐えてそうでした。くっつきたいのを」

 

さっきの状況を伝える。両親は笑って答えた。

 

「本当に好きなんだね。幸せにしてやってくれ」

「はい。任せてください」

 

俺はお父さんとお母さんに決意を言った。そして、安心しきった様子でその場をあとにした。

 

「蒼くん、まだそこに座ってて」

「え、あ、あぁ」

 

俺は瑞季に言われ、その場に座った。

 

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