鈍感な彼氏と直接言えない彼女の物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
影山蒼
春風瑞浪
春風瑞季
お母さん
お父さん
以上5名


第16話 楽しい?

 俺は瑞浪の部屋に戻った。始めて知ったのだが、瑞浪と瑞季は同じ部屋だったらしい。ベットは1つだけだけど。仲がいいから問題ないらしい。

 

「蒼くんは丁度真ん中に挟まれるよ」

「あ、そうなの」

 

俺は瑞浪の隣にベッタリくっついた。列車走行位置では、20:10で何も走っていない。

 

  八高線 お知らせ

  八高線は、線路内冠水の影響で、明日(6/18)の始発から12時ごろまでの、八王子~高麗川駅間で運転を見合わせます。12時ごろから通常の3割程度の運行で、箱根ヶ崎~東福生駅間で徐行運転を行います。

 

  横浜線 おしらせ

  横浜線は、13時ごろまでの運転を見合わせます。

 

 明日は結構混んでそうだな。

俺は瑞浪にくっつかれる。瑞季はまだ布団の中にいない。

 

「蒼くん、あの──」

 

俺は瑞浪にキスする。いいかけてたことなんて、もう知っていた。

 

「ん」

 

瑞浪は目をつぶる。同時に俺が離れると、瑞浪は俺の背中から抱き寄せる。

 

「今、すごい幸せ……」

「そうか……」

 

俺は瑞浪の頭を撫でた。シャンプーのいい匂いがふんわりと匂う。

 

「ずっとくっつけてて。一緒に寝るのも初めてだから」

「寝たことないんだっけ、一緒に」

「そもそも泊まりに来たの初めてでしょ」

 

俺は緊張で変な日本語になってしまう。瑞浪はすぐにそれに気付いた。

 

「ふふっ、蒼くんおかしいっ」

「うっ……」

 

瑞浪は小さく笑った。

 

「あしたぁ、蒼くんバイド休みでしょぉ」

「ああ、それがどうかしたか」

「蒼くんの家に、泊まれないかなぁって」

 

お返しか。嫌じゃないけど、俺のベットシングルだし……

 

「お姉ちゃんっ!わ、お兄ちゃんもいた」

 

瑞浪がベットにやってきた。俺は天井を向いた。これだと2人に話せるから。

 

「瑞浪、彼氏とかいないのか」

「彼氏?いないいない。中学校にいい人いないし」

 

そんなもんなのか……?俺は生徒会長なのに生徒会長っぽくなかったが。

 

「蒼くんは、倉山くんと一緒に屋上で寝てたじゃん」

「げ……見られてたか……」

 

瑞季は笑った。瑞季は仰向けで横になった。

 

「こんな感じ?」

「そうそう!似てる!」

 

瑞浪……見てたからって……

 

「ホントに、見られてると思わなかった」

「お兄ちゃん、生徒会長でしょ」

 

ごもっともで……

 

「生徒会長でもこうなるんだよ」

「そうなのかなぁ。さて、寝よっか」

 

瑞浪は電気を消しに行った。電気が消えると、真っ暗になった。俺はどっちに瑞浪と瑞季がいるか分からなくなり、適当に左の人に抱きついた。

 

「お兄ちゃん?」

「あ、瑞季だったか」

「ずるーい!瑞季だけ!」

 

こうなるから嫌だったんだよ、暗くするの。

 

「分かったから、瑞浪もおいで」

「わーいっ」

「ぐぬぬ……物足りない……」

 

2人とも足りないのかよ。もう我慢しとけ。

 

「ほら、寝るぞ」

「はーい」

 

俺はゆっくりと目を閉じた。今日も大変だったな。歩いて瑞浪の家に来たり、なんかお風呂の事件とか。

 

(さて……寝返りうたないようにしよう)

 

俺は心のなかでそう決心した。

 

 

 翌日、昨日の大雨は嘘のように快晴だった。八高線は運転を見合わせ、中央線は一部運休で再開していた。

小宮駅の次の電車は12:36発八王子行。反対方面は少し早く、12:21発所定川越行。だが、直通を中止するため高麗川行で運転するだろう。

俺が起きたのは6:30。俺は一足早く下に降りた。

 

「あら、影山くん。早いわね」

「はい。早起きは三文の徳ですので」

「瑞季も見習ってほしいわ」

 

瑞季、そんなに起きれないのかよ……

 

「お、影山くん。早いね」

「はい」

「瑞季は起きるのが苦手でね。寝るのは得意なんだが……」

 

そんなにかよ……瑞季、叩き起こしても起きなさそ。

 

「休日なんて起きるの12:00だよ……」

「正午じゃないですか!」

「ふふ、それまでずーっと寝てるのよ」

 

ホントに、どうすればそんな寝れるんだ……

俺がご両親からの話を聞いていると、瑞浪は2階から降りてきた。

 

「ふわぁっ……おはよー」

「おはよう、瑞浪」

「起きたか、瑞浪」

「おはよ、瑞浪」

 

3人揃って言った。瑞浪はまだ眠そうだ。

 

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