鈍感な彼氏と直接言えない彼女の物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
立花桜
春風瑞浪
影山蒼
母さん
以上4名


第8話 彼女

 俺は自分の家に着くと、穂花を家の前で帰らせて、自分の部屋に立花さんを入れた。俺は母さんに事情を話しに行った。

 

「母さん、先に言っておく。彼女じゃないから」

「あら、そうなの?じゃあどういう関係?」

「高校の同級生で、俺が生徒会長で、あいつが生徒」

 

彼女は瑞浪だし。立花さんだってそう聞いたら驚くだろう。

 

「まぁ、彼女と同じくらい大事に扱いなさいよ」

「はぁ、けど、そこまでじゃないだろ」

「女のハートはガラスよ」

 

そんなことを言う年じゃないだろ、母さん。もう47なんだから。

 

「分かったよ」

 

俺は自分の部屋に戻った。俺の部屋のなかで、立花さんはただ立ち尽くしていた。

 

「どうしたんだ、立花さん」

「え!?あ、えっと、男子の部屋来たの始めてだから……それに、付き合ってるようで……」

 

そうか、一般的に考えてデートしてる人たちの帰りみたいだよな。

 

「じゃあ、付き合ってみる?」

 

俺は冗談で聞いてみた。すると、立花さんは本気で捉えたそうで、焦って俺に言った。

 

「え!?あ、あの!え!?生徒会長付き合ってる人居ないんですか!?」

「はぁ!?いや、冗談だから!」

 

こんなになるとは思わなかった。というか、付き合ってる人いないって失礼じゃないか。

 

「ごめん…そんな私に魅力ないよね…」

「あ、いや、そんな訳じゃ…」

「じゃあハグできる!?」

「はぁっ!?」

 

ついにこいつ壊れたか!?と思いながら、俺は立花さんに近寄った。

 

「じゃあ、するよ」

「えにゃ!?するの!?」

 

立花さんが言ったときにはもう俺は立花さんにハグしていた。

 

「うぐ…」

「お前が言ったんだからな。勘違いすんな」

 

俺は数秒ハグしてからすぐに離れた。立花さんはリンゴのように顔を赤くさせて俺を恥ずかしそうに俯き気味にみた。

 

「生徒会長のエッチ!スケベ!変態!」

「言われる筋合いないんだが。さっきも言ったろ、お前が頼んだんだから文句言うな」

 

立花さんは「うぅ…」と怯んだように声をだし、荷物を取りに一旦家に帰った。

 

「ったく、文句言うなよ…」

 

俺は独り言を呟いてベットに横になった。あれ、そういえば、ここに立花さんを寝かせるんだよな?さすがに女子を床に寝かせられないし。そう考えると、俺が床に寝るのか?フローリングだから冷たそうだな。

 

「腹壊しそ。腹巻きするか?」

 

まず第一床が固いか。肩が痛くなりそう。

 

「ああもう!デメリットしかないじゃねぇか!」

 

七次方程式かよ!あのめんどくせぇ式!

 

「はぁぁぁぁ…いいか、死ぬ気覚悟で寝よう…」

 

俺は何も持ってこないままリビングへ行き、母さんに言った。

 

「女の子来たら俺の部屋入れといて。彼女の家行ってくる」

「あら浮気?しちゃダメよ!」

「何が浮気だ。浮気じゃない。そう思うんだったら直径5cmの球の体積微分してろ」

 

俺は数学科ネタを混じらせて外へ出た。球の体積微分するなんて楽しい事だけどな。遊び感覚さ。

 

「あっと、瑞浪だ瑞浪」

 

俺は片倉から13:12発快速八王子行きに乗り八王子まで行った。立花さんとはすれ違いになるはずだ。

 

〈小宮で待ってて〉13:13

〈オケ〉13:13

 

俺は瑞浪に送った。

 

「まもなく、終点、八王子、八王子、お出口は右側です」

 

八王子に着くと、俺は小宮に向かって歩き始めた。瑞浪はここにいるはずだから。

 

 俺が小宮に着くと、連絡通り瑞浪が待っていた。良かった。

 

「瑞浪、用ないんだけど来ちゃった」

「わぁ、いつもの会いたくてってやつ」

 

嫌そうではなく、むしろ待ってたかのようだった。

 

「ハグかな?まずは」

「それしかないよ。ギューッ」

 

瑞浪は俺に抱きついた。やっぱりしたかったらしい。

 

「瑞浪、いつもハグからだよな」

「愛情確認。愛情はちゃんとありました」

 

瑞浪は少し背伸びして俺にキスする。俺はその背中を支えていた。

 

「ぷわぁ…支えるなんて積極的だね」

「もっと積極的にしてあげようか?」

 

俺は再びキスしてきた瑞浪の尻を掴み、上に持ち上げた。

 

「きゃっ、やぁっ、ふにゃぁっ」

「お尻弱いのか」

「うん。性感帯だから…」

「じゃあこのままキスしよっか」

 

俺は瑞浪とキスした。

 

「んあっ、ふっ、ふっ、んんんんっ!」

 

俺が離すと、瑞浪は言った。

 

「いちゅもより、にょうこうだった…」

 

瑞浪はかわいい顔だった。

 

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