このことを家に帰ってから、六人に伝えた。
「…って感じでなのはちゃんを手伝うことにしたんだ。」
「それは、良いことですね!」(ミア)
「しっかりやれよ。」(ミカ)
「頑張ってね♪」(カレン)
ミア、ミカ、カレンが応援してくれた。カレンに関しては応援以外の意図を感じたが、それ以上に残りの三人の反応が気になった。そろって、思考にふけっているように感じた。
「マリアナ、アテナ、ヨミ三人ともどうしたんだ?」
「…いえ、少し考え事をしてまして。将暉、聞きたいことがあるのですがなのはさんは…時空管理局について触れていましたか?」
「いいや、そんな話題は一切出てないよ。」
それを聞くと、三人はこっちから聞こえないように離れた位置に移動して会話を始めた。
所々で調査とか上層部とかという単語が聞こえたが、あまり深く考えないことにした。
勉強などのもろもろの用事を片付けてから訓練室で簡単なウォームアップを済ませ、集合場所に向かうとすでになのはちゃんが待っていた。
「あっ、将暉くん!」
「ごめん、…待たせたかな?」
「うんうん、私も今来たところだよ!」
明確に何時ころということは決めてはいなかったが、さすがに女の子を待たせたことに罪悪感を覚えてしまう。
そのうち埋め合わせを使用と思いつつも本題に入った。
「それじゃあ、ジュエルシードを探しに行こうか。」
「そうだね。」
―――――――――――――――――
「これで、四つ目!」
なのはちゃんが、ジュエルシードを封印したが、こっちとしては複雑だ。
囮になって攻撃をこっちに集中させるのはいいが、強固なシールドで防げている上にその後に砲撃を食らわせるというカウンター攻撃が完成されているためにこっちの必要性は微妙だ。
「やったよ。将暉くん!」
喜びを強く感じる様子で、こっちに手をふっている姿が目に映った。それに対して手をふり返しつつもある提案をしてみた。
「なのはちゃんの動きを見たんだけど僕と二人で回るより二手にわかれ「それはダメ。」てって。えー。」
二手に別れようという提案をしようとしたのだがそれは直ぐにダメ出しをもらってしまった。
「いやいや、手伝うと言ったからには役に立ちたいの。だから二手に別れて探した方が効率的じゃない。」
「ダメだよ。一人での行動は危ないよ!」
『そうですよ。マスターしばらくは一緒にいた方がいいですよ。』
『
一応、レイジングハートさんが援護してくれたがなのはに連れられて戻ってくると
『
はあーというため息が聞こえてきそうな雰囲気を纏いながら、あちら側にいかれてしまった。
どの方向から見ても、こちらに意見を覆すだけの言葉が思いつくことはなかった。
その後は、特に動きはなくジュエルシードを見つけられなかった。時間になったので今回はここまでということで解散となった。
―おいティル何でさっきなのはに同調したんだよ。―
『私は、ただ空気を読んだだけですよ。』
―誰のだよ。―
『まあそれは、置いといて。マスターこれからどうします?』
なぜかあきれたと言わんばかりに話を切り替えられてしまった。抗議しようともしたが有無を言わせないだけの圧を感じたのでここは素直を引き下がって話を続けた。
―俺としては、このままじゃ釈然としないからこっちでも探索していくつもりだよ。
『それだったら、明日なのはさんは塾に行くと言っていたのでそのときに実行しましょう。』
いつそんなことを知ったのか気になったが、今はいいかと思い家に足を向けた。
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「それじゃあ、また明日」
次の日の放課後、三人と別れて早速行動を開始した。
―ティル、ジュエルシードの反応は拾えるか?
『マスター、ジュエルシードの反応を追うのは可能ですが非活性状態のものを探すのは、極めて困難です。』
―…やっぱり難しいのか。
『はい、無理とは言いませんが半径二十m以内での
原作でも非活性状態のものを
―ティル。今のところ反応はあるか?
『いえ、反応は微弱。ほぼ無しといえます。どこかで活性化してもらう方が手っ取り早いです。』
―物騒な発言はよしてくれよ、そんなことを言ってると本当に起きるかもしれないじゃないか。
そんな会話をしながら続けていると
『マスター、反応を二つ探知しました。』
―おいおい、…それでどの辺にあるんだ。
そう聞こうとすると目の前に光る宝石のようなものが見えた。
―えっと、ティルあれがそうか。
『はい、そうです!』
あまりに簡単に見つかってしまったので拍子抜けしてしまった。
―それで、もう一つは何処にあるんだ。
『はい、少し先の木の上付近だと思われます。』
―木の上ってことは鳥の巣じゃないのか活性化はしてないんだよな。
願いをかなえる石ってイメージが強いため生き物の近くにあることに一抹の不安を覚えた。
『いえ、それは大丈夫です。加えて巣の中には何もいません。』
それを聞いてホッとした。しかし、いつ巣の主が戻ってくるかもしれないので急いで見つけた二つのジュエルシードを持ってその場を後にした。
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「それで、ティルこれどうしようか?」
誰かの声が聞こえる…
『封印で問題ないかとレイジングハートさんから封印術式を教えてもらっているのでこれから実行しましょう。』
封印…?…誰を…俺をか。
そんなのは嫌だ。まだ、俺は何もしていない。
こんなところで終われるか!
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封印をするために準備していると二つのジュエルシードから魔力を感じた。
ひとまず距離をとるため、飛行魔法と結界を展開しつつ、上空に退避するとその瞬間ジュエルシードが光を発した。
『マスター、ジュエルシードからリンカーコアの反応を感知しました。』
「それはどういうことだ。ジュエルシードからリンカーコアの反応?それは確かなことなのか?」
『間違いありません。理由は分かりませんが、確かなことです。…あれは、魔導士です。』
「…セットアップ。」
危険だと判断し、セットアップするとちょうどあちらも真っ黒な姿のヒト型になっていた。その姿はまがまがしいの一言に尽きる。
『マスター、ジュエルシードは完全覚醒しています。今まで、なのはさんが戦ってきたものとは別格です。』
「そこまでか?」
『はい、今までのものを一とするなら対象は十です。魔導士のランクに置き換えると推定Sランクです。』
ランク設定に関しては、いい加減な部分も多くあったのでよく見っていなかったが強いことは伝わってきたが、
ミカ相手に鍛錬した身としてはいまいち強いという感じはしなかった。
「なあーティル。あれ、俺の脅威になりえるか?」
『いえ、…問題ありません。』
「なら、実践訓練を兼ねてやるか。」
『了解です。千鳥を転送します。』
日本刀型の「千鳥」が右腕に現れた。そのままの勢いで、黒い魔導士に急降下した。
すると、あちらも剣を展開してその攻撃を防がれてしまった。
「うお、こいつ武器まで出せるのか。」
『これはなかなか興味深いですね。執念深いとも言いますが…』
そんなことにも驚いたが、さらに突然相手の剣が燃えだした。
「ティル、これは何だ。」
『レアスキル魔力変換資質炎熱です。』
さすがにあつかったので後退したが、相手も見逃してくれるほど甘くはなかった。
「さすがにアツいなあー。」
『そう言うわりには余裕そうですね。』
「そりゃー、こんなのでやられたらたるんでるって言われて地獄の特訓させられるからなあー。」
あの特訓は、まだ基礎ができてないときにミカが考案してやったのだが、そのことを抜きにしても普通の人間だったら再起不能になるんじゃないかと感じるほどメニューだった。
『ああー、あれですか。でも、今のマスターなら大丈夫だと思いますけど?』
「気持ちの問題だよ。あれは、体はともかく心が拒絶するんだよ。」
奮い立たせればその限りではないがとも思っているが、そんなことを考えながら相手の攻撃をさばいていたがこの剣の炎が厄介だった。
「少し距離をとるか。」
『了解です。
心はForceに登場するAEC武装を参考に制作したものでアテナの協力も相まって高い防御力を誇る盾となっている。
「ティル、
左手にライフル型のデバイス「雷」、右に日本刀というスタイルで戦った。
「なかなかしぶといな。だが、これで終わりだ。」
充分さっきまでの戦闘で消耗していたのでバインドに綺麗にはまってくれた。ここで、砲撃魔法をお見舞いする。
「ストライクブラスター!」
直撃によって、徐々にジュエルシードが光を弱めていく。
『マスター、封印可能領域に達しました。』
「分かった。実行してくれ。」
そうして、二つのジュエルシードの封印が完了した。
「なあー、ティルこのジュエルシードの願いって何だったと思う?」
『さあー、私には思いつきませんね。原因ならいくつか思いつきますが、おそらく魔導士の願いの結果かと思います。』
そんな会話をしていると遠くで魔力の反応がした。戦闘中もあったが、まだいたようだ。
―ティル気づいているか?―
『ええ、勿論ですマスター。心を展開させますか?』
―いや、いい。そのまま待機だ。相手の素性を把握したいからな。―
そういうとこっちの死角に魔法が飛んできた。心によってそれを防いだ。
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お母さんに言われて、この管理外世界“地球”に降り立った。
この世界は見ての通り、魔法技術が発達してなかった。
でもこの地球に降り立ったその日に、私はロストロギア・ジュエルシードの脅威を目の当たりにする。
「バルディッシュ、これは?」
『
『
「これが…ジュエルシード……」
私の目には、ジュエルシード…が変化したと思われる物体とそれと激しい戦闘を繰り広げる少年が映っていた。
ジュエルシードの戦闘を終始有利に進め、少年の勝利に終わった。
今の私ではあの子に勝てない…でもあの戦闘で消耗はしているはず……これなら!
「フォトンランサー!」
射撃魔法を発動する。向こうは戦闘が終了して気を抜いている……
ごめんね………
心の中で少年に謝罪する。それでも私はやらないわけにはいかないのとどこかで言い訳をしながら。
だが、完全に死角を突いたはずの攻撃は浮遊する盾によって防がれたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーー
衝撃をもらった方へすぐに振り向く。
そこには、金色のツインテールをたなびかせている少女の姿があった。
―やっぱりフェイトちゃんだったか。―
『マスターはご存じなのですか?』
―まあな。この世界の主人公の一人だよ。―
『そうなのですか。それで、…どうしますかマスター?』
非殺傷設定で無力化も考えたが、女の子に刃を向けるの憚れる。そんなことを考えてる間にフェイトちゃんが俺の周囲を高速で飛び始めた。
―速いなあー…―
『そうですね。飛行技術に関してはこちらと並んでいますね。』
―まあー、それでもさっきの奴に比べるとゆっくりに感じるんだよな。―
振り下ろされた鎌を千鳥で防ぐ、フェイトちゃんは普通に反応していることに驚きを感じているようだった。
「やあ!」
振り回される鎌を避けたり、反らしたりしながら相手の出方を伺う。
こっちには戦う意思はないのでそうそうにこの状況を何とかしたい。
「チェーンバインド!」
今度は拘束魔法の鎖が飛んできた。千鳥によって迎撃した。
「フェイトランサー!」
迎撃の合間をぬって射撃魔法がとんできた。
フォートレスによって防ぎつつ、一気に距離を詰めた。
「ごめんね。」
非殺傷設定によってすれ違いざまに斬った。
気を失ったその体を受け止め、近くのビルに降りた。
『マスター、この子の家庭環境どうなってるんですか?体のあちこちに傷があったんですけど!』
―よくわからないけど母親が原因だ。ティル回復魔法を使うぞ。―
『了解です。』
素早く、回復を済ませその場を後にした。近くに手紙を添えて。
『マスター、あの子あのままにしてきてよかったんですか?』
―すぐに目を覚ますように設定してあるだろう。それに仲間がすぐに来るよ。―
フェイトちゃんが気を失ったのだから念話が途切れたことでそのことはあっちに伝わっているだろう。
遠くでそのことを確認してから結界を解除して帰路についた。
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「…ラルフ…?」
「フェイト、目が覚めたか!」
「…私はどれくらい寝ていたの?」
「ほんの二、三分だよ。それよりも誰にやられたんだい。」
「よくは分からない。でも、私と同じくらいの男の子だった。」
「…そう。…フェイトこの手紙のこと分かるかい?」
知らないと伝えてからバルディッシュが答えてくれた。
「
アルフはそのことを聞くと警戒をあらわにしたが、特に危険はないようだった。
金髪の女の子へ
初めまして、僕は横山将暉といいます。あなたの目的は分かりませんが、身を守るために非殺傷設定によってあなたを無力化しました。
その過程であなたの多くの傷が目に入ったので治療も行いました。個人のことに首を突っ込もうとは思いませんが、あまり抱え込まないように。
僕にはこんなことしかできませんがいつでも頼ってください。
その手紙を読んで始めて気づいた。自分の体にあった体のダルさが嘘のように消えていた。しかも体を動かす度に痛みを感じていた傷もその跡すら残っていなかった。
「治癒魔法…使えるんだ。」
「何者なんだい…こいつ」
「分からない、でもなんで?」
「…いい人…なのかな?」
「そんなはずない。こいつとあたし達は敵同士だよ。」
「そうだけど……。」
アルフの言う通りだが、この行為に関しては悪意は感じなかった。
「…温かい」
意識はなかったが、治癒魔法によって体を駆け巡った感覚、優しく包まれているようで悪い気はしなかった。それどころか居心地の良さまで感じた。
「……。」
その温かさが消えていくことに何故か私は名残惜しさを感じていた。
追記
フォートレスはこれからのことも考えて、変更させていただきました。