リリカル世界に転生   作:橘闘牙

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第六話

 戦闘を終えた夜、なのはちゃんに今日手に入れたジュエルシードを渡した。

どんな反応をしてくれるかなーと内心ワクワクしながらいると、

 

 

「どうしてそんな無茶したの!」

 

 

 泣きそうになりながらも怒られてしまった。

 怒られた原因としては、ティルが戦闘の詳細を伝えたことだ。

 

 そんなこともあったため、昨日のジュエルシード探索はなのはちゃんに任せきりになってしまった。何度も大丈夫って伝えてもダメ!の言ってん張りで終いには涙目になってしまったので、遠くから様子をうかがうに留めた。

 

 そして、今日は日曜日なのはちゃんに誘われて何時ものメンバーとユーノとでなのはパパがコーチをしているサッカーチームの試合を見に来ていた。改めて、高町家はいろいろとできるなあーと思った。

 

 ひとりひとりのチームプレーがよくお互いにサポートし合っていて完成されていた。ディフェンスが際立っていいことが分かった。

 

 結果は、2-0で翠屋JFCの完勝だった。

 祝勝パーティーとして翠屋で昼食を食べていた。

 

 

「キーパーすごかったね!」

 

 

「うん、そうだね!」

 

 

 さっきの試合の話題に花を咲かせつつ食事を楽しでいた。

 

 

「なのはちゃんこのシュークリームとっても美味しいよ!」

 

 

「でしょ!お母さんのシュークリームは美味しいって有名なんだ!」

 

 

 この美味しさなら大抵の人ならリピータ確実だろう。一流パテェシエが作ったと言われて信じてしまうだろ。

 

 

「うん、姉さん達にお土産として買っていくよ!」

 

 

 神の舌相手にどうだろうとも考えたが、普通に大衆料理を食べてるから大丈夫かと思った。

 そんな話をしていると

 

 

 ー「初めまして、僕はユーノ・スクライアっていいます。」

 

 

 フェレット姿のユーノが念話で話しかけてきてきた。

 

 

 ー「うん、こうして話すのは初めてだね。横山将暉です。よろしく。」

 

 

 ー「なのはから話は聞いています。ジュエルシード集めを手伝ってくれるだよね?」

 

 

 ー「そうなるね。」

 

 

 ー「…ごめんなさい。」

 

 

 ー「なんで謝るの?」

 

 

 ー「僕の勝手な事情に巻き込んでしまったから。」

 

 

 ー「気にしないで、俺が勝手にやったことだから。とういうかユーノが気にすることじゃないよ。」

 

 

 ー「…でも…」

 

 

 ー「はいはい、この話はお終い。」

 

 

 丁度そのタイミングで話はフェレット(ユーノ)の話題に切り替わっていた。

 

 

「それにしても、改めて見てみるとこの子フェレットとは少し違わない?」

 

 

「そうだね、院長先生も変わった子って言ってた。」

 

 

「…まあー、ちょっと変わったフェレットってことでユーノくんお手!」

 

 

 アニメ通りの流れができていた。

 

 

 ー「なのはちゃん、落ち着いて誰もフェレットが人間なんて思わないから。」

 

 

 ー「そうだよ、なのは。逆に怪しまれちゃうよ。」

 

 

 ー「…でもでも、何か嘘ついてるみたいで落ち着かないんだもん。」

 

 

 その不自然さよりもユーノの行動に目が行ったのか気にされてはいなかった、

 

 

「はあー、かわいい!」

 

 

「かしこいねー!」

 

 

 ユーノは頭を撫でられていた。

 

 

 ー「ユーノ大丈夫か?」

 

 

 ー「だ、大丈夫。」

 

 

 揉みくちゃにされている姿をご愁傷様という感じで心の中で拝んでおいた。

 なのはちゃんが少し何かに気を取られているようだったが、直ぐに戻ったので気のせいかと流した。

 

 そうこうしているうちにあっちの方は終わったようだったのでこちらもお開きになった。

 

 

「さて、じゃあ私たちも解散ね!」

 

 

「うん、そうだね!」

 

 

「そっか、二人は午後から用があったんだっけ。」 

 

 

「お姉ちゃんとお出かけ!」

 

 

「パパとお買い物!」

 

 

「いいね、月曜日にお話聞かせてね!」

 

 

「将暉くんは、どうするの?」

 

 

「うーん、どうしようかな。」

 

 

「それなら、私とお話しよう。」

 

 

「……うん、いいよ。」

 

 

 女の子と二人きりと考えたが、ユーノがいることを思い出して承諾した。

 

 

「おっ、みんなも解散か?」

 

 

「あっ、お父さん!」

 

 

「今日は、お誘いいただきありがとうございました。」

 

 

「試合かっこよかったです!」

 

 

「いい試合でしたね!」

 

 

「すずかちゃん、アリサちゃん、将暉くんもありがとうな応援してくれて。帰るだったら、送っていこうか?」

 

 

「いえ、大丈夫です。向かいに来てもらいますので。」

 

 

「同じくです。」

 

 

「将暉くんはどうするんだい?」

 

 

「お父さん、将暉くんは私と一緒に帰ってお話するの!」

 

 

「そうか!父さんもひとっ風呂浴びに家に帰るが、一緒に帰るか?」

 

 

「うん。」

 

 

 帰りはなのはパパと一緒に帰り、なのはちゃんの部屋にお邪魔していた。

 

 

「…ふわぁー。」

 

 

「なのはちゃんねむそうだけど大丈夫?」

 

 

「大丈夫じゃないかも。ごめんね、私寝させてもらうよ。」

 

 

「うんうん、気にしないでいいよ。」

 

 

「なのは、寝るなら着替えてから寝なよ!」

 

 

「…うーん…」

 

 

 なのはちゃんが着替え始めたのでユーノを含め急いで背を向けた。

 

 

「ユーノくんと将暉くんも一休みしたほうがいいよ。」

 

 

「なのはは、晩ごはんまでおやすみなさい。」

 

 

 そう言うとすぐベットに横になり、寝息がきこえてきた。

 

 

 ー「やっぱり、慣れない魔法を使うのは相当な疲労なんだろうな。」

 

 

 ー「将暉は大丈夫なの?」

 

 

 ー「俺は大丈夫だよ。なのはちゃんは大分疲れているみたいだね。」

 

 

 ー「僕がしっかりしていれば。」

 

 

 ー「ユーノのせいじゃ無いって。そもそもこんなこと本来ユーノや僕たちがやることじゃないよね?」

 

 

 ー「うん、時空管理局っていう組織が担当しているよ。」

 

 

 ー「そうなのか。」

 

 

 やっと、時空管理局の名前が出てきたが民間人に捜査で負けるってのはどうなんだと思ってしまう。

 

 

 ー「…話は変わるけど将暉はどこで魔法を習ったの?」

 

 

 ー「うん?魔法なら姉さんたちから教わったよ。」

 

 

 ー「将暉のお姉さん?」

 

 

 ー「あー、そう言えばまだあったことのあるのはなのはちゃんだけだったね。タイミングも良いし、これから行こ…お!?」

 

 

 ー「ジュエルシードの反応!」

 

 

 ー「大きいな!」

 

 

「将暉くん、ユーノくん行こう!」

 

 

 大急ぎで階段を降りていく。

 

 

「どうしたんだなのは、将暉くん?」

 

 

「お父さん、私たち少しお出かけしてきます。」

 

 

「お邪魔しました。」

 

 

 ビルの屋上に到着してからセットアップした。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ひどい。」

 

 

「多分、人間が反応させてしまったんだ。ジュエルシードは強い願いを持って発動すると一番強い力を発揮するから。」

 

 

「あの時やっぱり、あの子が持っていたんだ。わかっていたはずなのに。止められまはずなのに。」

 

 

「なのは。」

 

 

「なのはちゃんのせいじゃないよ!」

 

 

「……。」

 

 

「ユーノくん、…こういうときはどうすればいいの?」

 

 

「えっと、接近して封印しなきゃいけない。でもそれには元となった核を探さないといけない。でもこれだけ広範囲に広がったらどうしていいか。」

 

 

「本体を探せばいいんだね!」

 

 

『Area Search』

 

 

 そう言うと探索魔法を発動させ、すぐに発見させた。

 

 

「封印しなきゃ!」

 

 

「無理だよ。近くに行かなきゃ。」

 

 

「できるよ。」

 

 

「そうだよね、レイジングハート。」

 

 

Shooting mode, setup.(射撃態勢に移行。)』 

 

 

「これなら!」

 

 

「なのは、危ない!」

 

 

 私の魔力に反応したのか、それとも私がやることに危険を感じたのか、地面から大樹の根がいくつも凄い勢いで飛び出してきました。

 

 

「あっ…」

 

 

私は魔力を集中させていて、ユーノ君の警告があっても咄嗟に動くことが出来ませんでした。

 

 迫る巨大な根、あんなので叩きつけられたら死んじゃう…のかな?

 

 しかし、その根が私に当たることはありませんでした。なぜならそれは私に当たる前に魔力弾によって破壊されたからです。

 

 

「なのはちゃん、こっちは任せて。」

 

 

「うん!」

 

 

 将暉くんが防いでくれました。情けない気持ちになりますが、ちょっとだけ王子様に助けられたお姫様のような気分になりました。

 

 

「将暉くんに、かっこ悪いところなんて見せられない!」

 

 

「お願い!レイジングハート!」

 

 

『Standby, ready』

 

 

「リリカルマジカルジュエルシード、シリアルⅩ封印。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 大木は消し飛ばされ、ジュエルシードはなのはちゃんの手によって封印された。

 

 なのはちゃんの方へ行って、無事かどうかを確認する。

 

 無事っぽいがなのはちゃんの顔は暗い。

 

 

『彼女は心優しいですからね』

 

 

「なのはちゃんのせいじゃないよ。俺も気づけたはずなのに放置したんだから。」

 

 

「そうだよ、なのは。」

 

 

 慰めの言葉を掛けたがそれでも表情は暗いままだった。巻き込んでしまった二人とその怪我を気にしているようだった。

 

 

 ーティルこの距離から治癒魔法をかけるぞ。

 

 

『了解です。』

 

 

 本来は近くに行って怪我の箇所を観察して使うものだが、力押しによって軽いものだったらある程度この距離からでも治すことができる。なのはとユーノは驚いていたが、短時間のことだったから何をしているのかわかっていないようだった。

 

 

「将暉くん、何してるの?」

 

 

「…あの二人を見てごらん。」

 

 

 苦しそうにしていた少年は自分の不調が嘘のように回復したことに目を丸くし、少女の方も驚いてはいるが嬉しそうに笑っている。

 

 

 なのはちゃんも、躊躇いつつも前を向いて驚いていた。

 

 

「ほら、これでもう大丈夫だよ。」

 

 

「なのはちゃん。気にしないでとは言わないけど余り抱え込みすぎないでね。僕たちはできることをやったんだ。だけど巻き込んでしまった人がいた、そのことを次に活かしていけばいいんだよ。僕もこれから精一杯サポートしていくから、一緒に頑張っていこう!」

 

 

「うん!」

 

 

 暗い顔は吹き飛んで明るい笑顔がそこにはありました。

 

 

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