【第73話】
時系列は少し遡る。
傲然と、そして確実に、
標的に定めた惑星・
古代アケーリアス文明の遺した破壊装置「滅びの方舟」こと、白色彗星。
厚く被せられた白い中性子ガスのベールの内部には、
惑星を凌駕・内包するギガストラクチャー・彗星都市帝国が潜んでいる。
この超天体級移動要塞の奥深く、制御球ジェネシススフィアには
彗星を我が物として操る
生命製造工場である「育みの間」、人造細胞培養プラントがしつらえられていた。
同施設のさらに奥に位置している、
ガトランティス人の中でも限られた者しか入ることを許されない、
"上級個体"製造区画の最深部にて
顔の輪郭がよく似通った白髪の偉丈夫が二人、並び立っている。
彼らこそ
ズォーダー大帝とガイレーン諜報記録長官であった。
その視線は共に下方へ、装置の中で製造が完了した者へ注がれている。
「ガイレーンよ、これは……」
「記憶と情動を抑制した副作用でしょう。
しかし、彗星の制御には支障ないものと言えます」
ズォーダー大帝は、培養プラントのプールに浮かぶ相手の姿を目にして
困惑した表情を浮かべ、ガイレーン長官も冷や汗をにじませながら
製造を担当した医官から伝えられた情報を告げる。
「む……そうか。ならば構わん」
ガイレーンの言葉に複雑げな顔をしたものの、
ガトランティスの大帝はすぐに威厳ある表情を仕立て直し、
装置の中に横たわる女・サーベラーを凝視する。
彼女の
同艦を白色彗星の重力傾斜でガス帯内部に引きずり込んだが
そこでズォーダーらも予想外のトラブルに見舞われた。
諜報のため「ヤマト」に乗り込んでいた別個体のサーベラー・桂木透子と共鳴を起こし、
封じられていた
彼女は彗星制御の役目を放棄し大帝を諭そうとしてきたため、
ズォーダーは衝動的に、否、
ガトランティスの中で唯一、彗星帝国を十全に制御できる力を持つ彼女の死は
白色彗星の進撃を中断させ、その不在の間は「滅びの方舟」は減速・停滞を
余儀なくされたのである。
1000年を数える帝星ガトランティスの歴史の中で、
これまでにもサーベラーが記憶を取り戻し、処分されることはあったものの、
大抵の場合はすぐに新たなサーベラーが複製されて白色彗星は
進撃を再開したのだが、今回は事情が違った。
テレサの加護を受けた艦・「ヤマト」に純粋体のサーベラーが囚われている以上
単純に新たな純粋体を彗星の制御に就けたところで再び共鳴を起こす可能性がある。
今後、
戦いに参加することは確実であり、危険性は大いに高まるに違いない。
そのため、新たなサーベラーには共鳴を防止するために記憶と情動の制限を
強める処置を施さなくてはならず、少しばかり時間を要したのである。
そしてようやく、新たなサーベラーの調整が完了したわけだが、
彼女には精神に対する処置の"副作用"が、明らかな異変として身体に現れていた。
「………」
言葉を発することができないまま、ズォーダーは眉根を寄せる。
大帝の
新生サーベラーに現れた異変は、彼らに否が応にも自らの罪を思い起こさせたのだった。
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かくして新たな制御者を得た白色彗星は増速し、再度の進撃を開始する。
同時に、彗星に先立って
ガトランティス史上、単一の艦隊としては最大級の戦力を誇った第八機動艦隊を
(自軍の運用のまずさも手伝って)壊滅させた勢力である
その友邦でありガトランティスとも幾度となく刃を交えてきた
次鋒として差し向けられることになったのは、バルゼー提督率いる第七機動艦隊だった。
「大帝のご命令が下った。
我が艦隊は総力を挙げ
ガトランティス軍が誇る闘将・バルゼーは、
新たに旗艦として与えられた新型艦・アポカリクス級空母の艦橋にて配下将兵に訓示する。
カラクルム級戦艦と同じく「滅びの方舟」の生産機構で生成されたガイゼンガン兵器に
属する同級空母には、彗星帝国軍艦隊旗艦の通例として
1500m近い巨体を有する白い旗艦空母を先頭に、
無数のカラクルム級戦艦が彗星帝国内部に置かれた係留空間を離れ、
進撃する白色彗星の先端・渦の中心核に設けられた艦艇発進用
外宇宙へと出撃していく。
「先遣隊にも行動を開始するよう伝えよ。彼奴らの根拠地を攪乱するのだ!」
第七機動艦隊司令部付き副官のヴィルホに向け、バルゼーが指示した。
機動艦隊本隊の出撃前から、既に
先遣艦隊が発進しており、現在はシリウス、プロキオン恒星系などに到達している。
これら先遣隊はバルゼー提督の命を受け、地球・ガミラス連合軍への小手調べ代わりに
系内の前哨観測基地や補給基地など後方根拠地への攻撃・戦力集結の妨害を行うべく
太陽系への浸透を試みることになった……
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……それが、凄惨な損害と共に失敗を重ねたことは先述の通りである。
バルゼーの第七機動艦隊麾下として配されたガトランティス先遣艦隊、
それに加え、かつてバラン星の亜空間ゲート破壊を狙い銀河間航路に来襲した艦隊、
テレザート制圧からガミラス軍の目を引き離す陽動としてガミロニアⅧ浮遊大陸基地を
奇襲占拠した艦隊はすべて、2199年以前からガミラス軍によって確認されていた
ナスカ級打撃型航宙母艦、ラスコー級突撃型巡洋艦、ククルカン級襲撃型駆逐艦を、
およそ64隻を一定の定数として配備した艦隊だった。
これらは元々、ガトランティス機動艦隊の主力を成していた艦である。
テレザートの制圧によるほぼ無尽蔵の反物質エネルギーの確保によって
「滅びの方舟」の有機的造兵・造船システムが本格的かつ大々的に利用可能となり、
カラクルム級戦艦などのガイゼンガン兵器群を膨大な数を調達できるようになった。
その結果、彗星帝国軍機動艦隊の主力はカラクルム級戦艦へ移った。
ただし、いくらガトランティスとはいえ高度な宇宙艦艇操船技術を有する将兵を
ガイゼンガン兵器同様のペースで調達することは不可能であった。
速成で訓練するとしても膨大な時間がかかり、とても間に合うものではない。
そのため機動艦隊にもともと配備されていた旧来艦群から乗員を
カラクルム級、それも無人艦統制用の群指揮艦に移すことになり、
炉王星で敗死したコズモダートが指揮していたような機動艦隊の前衛部隊、
あるいは補助戦力として残された一部以外の旧来艦は半ば予備艦と化した。
この動きは彗星帝国が方々に放った探査艦によってテレザートが
銀河系に存在するという確証を得た直後(2200年ごろ)から始まっており、
ガトランティスの基幹艦隊全体では大規模な艦隊編成の再編が行われ
その間、ガミラスなどへの攻撃は控えられた。
バラン星を襲撃したギバン・チャグラム大都督が、
2199年に宇宙戦艦「ヤマト」と交戦したゴラン・ダガーム大都督隷下の
遠征艦隊に数倍する200隻もの艦隊を投じ得たのは、これら予備艦を
転用できたからこそであった。
なお、大都督など遠征艦隊の将兵は、帝星正規軍軍人で大きな失態を
犯した者のクローン体などが左遷先として充てられる例こそ存在するが、
大体の場合は
彼らも古代文明に製造された
好戦性を高めるなど改変を加えられた派生型で、ある意味
統制を外れ宇宙海賊と化していた所、白色彗星を入手したズォーダー大帝ら
本流のガトランティスに吸収され、以降そのクローン体が知的生物の文明に
対する斥候・先鋒役である遠征艦隊など、いつ切り捨てても構わない
便利な(古代文明人にとっての戦闘用人造人間の如き)役回りを担わされていた。
ダガームもチャグラムも、対ガミラス戦に投入された将兵はほぼこの生まれで、
ガミラスが"蛮族"と蔑視するガトランティス人は大概の場合、この亜種を指す。
当然、バルゼー麾下の太陽系への突入を試みた先遣艦隊を操っていたのも
彼ら亜種ガトランティス人だが、やはり数が不足するため艦隊の半数以上は
ガミラス人科学奴隷に開発させた人工頭脳が動かしていたのだった。
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無論、そんな事情を、迎撃する地球・ガミラス連合艦隊は知る由もなかった。
敵の星系垂直迂回作戦を阻止すべく、強制ワープ装置搭載艦と共に
太陽系の星系水平面から離れた空間に展開した同盟軍の迎撃部隊は、
算出された敵艦隊の予測ワープアウト地点を挟み込むような位置に布陣した。
問題のポイントを時計の中心として置いた場合、
10時方向に共和政ガミラス国防軍・第90空間師団ハルツマン戦闘団艦隊が、
2時方向に地球連邦防衛宇宙海軍・第九艦隊が、といった具合である。
なお、自航式強制ワープアウト装置と化したFE級輸送艦改造型は12時方向に、
ただし戦線からかなりの距離を置いた場所に展開した。
そうして、連合艦隊は接敵の時を迎える。
予測された地点とほぼ変わりない空間に、ガトランティス先遣艦隊は出現。
迎撃部隊の対応は早かった。
予測宙域に出現した60数隻のガトランティス艦をレーダーで捕捉完了次第、
即座に地球・ガミラス共用射撃統制システムで照準をつけ、
二方向から一斉に空間魚雷・空間
これはルーベン・ワード少将率いる第九艦隊が、ガミラス艦隊と共に
先の冥王星軌道沖海戦で用いたものと同様の戦術だった。
同海戦時、ガトランティス側はまだ外惑星軌道圏に多数配置された
ワープ阻害装置の存在を知らなかったためこの戦術の奇襲効果は高く、
彗星帝国艦隊はワープ明け直後の無防備な瞬間を狙われ壊滅的打撃を受けた。
元来、宇宙艦隊によるワープ終了後は、離散を防ぐために隊列の再整理や
ワープアウトした宙域への索敵開始など、即座に戦闘に突入するのに
不適な状態を強いられる。道半ばでワープを中断され、
そこで敵が待ち伏せているなどと想定していなければ尚更の事だ。
4月21日の戦闘では、地ガ合同迎撃部隊はミサイルの飽和攻撃に続き
残敵掃討として砲撃戦を挑み、多少の損傷艦は出しつつも敵を全滅させた。
続く海王星軌道沖海戦では敵も強制ワープアウト装置群の存在を察知したのか、
戦闘態勢を固めた艦隊が強制ワープアウトさせられてきたが、
同盟軍合同の太陽系防衛司令部にとってもそれは予測済みであり、
迎撃艦隊はワープ阻害装置の破壊に向かうガトランティス艦隊に
機動戦を仕掛け、これを撃滅した。
しかし29日の迂回作戦迎撃では、ガトランティス軍はFE級を改造した
自律航行式強制ワープアウト・ワープ阻害システムの存在を知らないため、
冥王星軌道沖海戦と同じ奇襲効果が見込めると判断され、
再びこの「出待ち」戦法が採用された。
その狙いは的中したと言えるだろう。
迂回によって敵の待ち伏せする強制ワープアウト宙域を回避したと思いきや、
別の待ち伏せ宙域に跳躍させられたガトランティス艦隊は混乱に陥り、
戦闘態勢への移行に致命的な遅れを見せた。
そこに時間断層工廠謹製・安保同盟両軍のミサイルが降り注ぎ、
有無を言わせず彗星帝国艦隊を爆炎に沈めたのだった。
後は前回同様、艦砲により残敵掃討をするだけだ___
と、統合指揮官ワード少将以下の迎撃部隊将兵は圧勝を確信したが、
直後に想定外の事態が襲いかかった。
「攻撃したガトランティス艦隊のさらに後方、ワープアウト反応!」
「何だと!?」
敵の後詰めか、新手の彗星帝国艦隊の出現が急報として告げられ、
ワード少将は宇宙服ヘルメットの中にある顔の血相を変えた。
同時に、艦隊旗艦である改
新たな敵が強制ワープアウトさせられてくる様が映し出される。
数は10隻以下と少ないが、その内容が問題だった。
「あ、あいつは……!」
新たに出現した敵部隊は、ガトランティス軍艦艇の中でも極めて有力な、
メダルーサ級重戦艦1隻を含んでいた。
(嫌な予感の正体はこれか!!)
ワード提督は心中で毒づく。
まさか、この場にあんな化け物が現れるとは。
彼は数か月前、ガス惑星ガミロニアⅧの戦いで2隻のメダルーサ級を
沈めるという大金星を挙げた事があるが、あれは綿密な作戦ありきの戦果で
いまだに正面からの
当然、そんな艦はこの迎撃部隊に配されてはいなかった。
勝てる可能性があるとすれば、
先ほど同様にミサイルの飽和攻撃を叩き込むことだが、
現在の迎撃部隊は地球艦隊もガミラス艦隊も、ミサイルの再装填作業中であり
ただちに再攻撃を行うことは不可能な状況だった。
迎撃部隊が動揺しているうちに
ガトランティス側はワープ後の混乱を脱したらしく、行動を開始した。
「敵随伴艦が散開する模様!……敵艦、増速します!」
オペレーターが叫ぶ。
レーダーのスクリーンには、敵旗艦とおぼしきメダルーサ級周囲に控えていた
ラスコー級巡洋艦2隻、ククルカン級駆逐艦6隻が、
同盟軍迎撃艦隊と、撃破されたガトランティス艦隊の成れの果てである
デブリゾーンを迂回するように、上下方向に舳先を向けて
一斉に急発進した様子が概略図として映されている。
また、飽和攻撃を受け撃破された艦隊に残存していた、
辛うじて無事な巡洋艦・駆逐艦計8隻も続くように発進する。
「ワープ阻害艦を狙う気か!撃て、行かせるな!」
ワードは敵艦の標的を看破し阻止を命じる。
K型やM型の有砲身型ショックカノン砲塔が旋回し、青い光条を噴き出した。
ガミラス艦隊からも赤い陽電子ビームが撃ち上げられ、進撃の障害の
上下からの迂回を試みるガトランティス巡洋艦・駆逐艦を捉える。
上方で巡洋艦・駆逐艦各1隻、下方で駆逐艦2隻が砲火を受け落伍、
先行艦隊の残存艦も過半数の5隻が砲撃を受けるかデブリに激突し火球に変わる。
だが、機関の損耗も厭わない全速力での突進で、残りの艦は強行突破に成功。
「くそっ、ハルツマン中佐に追撃隊の派出を
ワードからの命令が届くまでもなく、ガミラス艦隊からは独自判断で
取り逃した敵への追撃部隊が抽出・送り出されていた。
すぐに地球側旗艦「ソールズベリー」に独断専行への謝罪電文が入るが、
ワードは臨機応変な即決に対して感謝と追認の電文で返す。
ガミラス側指揮官ハルツマン中佐は本業は宙雷戦隊司令だが、
この時は同じく戦闘団を構成する装甲大隊の重巡に移乗し臨時旗艦としていた。
「メダルーサ級より、高エネルギー反応!」
緊迫した索敵オペレーターの声で、ワードの意識は敵戦艦に引き戻される。
直後に、目映い炎光が視界に現れる。
彗星帝国の誇る火力転送システム・火焔直撃砲だ。
「被害報告!」
お前たちの相手はこっちだ、とでも言わんばかりの砲撃により
半ば習性的に叫んだ地球軍第九艦隊の提督。
しかし、返ってきたのは意外な答えだった。
「我が艦隊、ガミラス艦隊、共に被害ありません!
敵の砲撃は、先に撃破した敵艦隊の残骸群に命中した模様!」
「なに?」
ガトランティスの火力転送砲は、移動式ワープ阻害装置の効果で
砲撃をワープさせることができないためか、そのまま直射されたようだった。
だが発射スピードを優先したのか、通常よりも低威力で放たれた
プラズマの奔流は、地ガ迎撃艦隊に届くことなくメダルーサ級の目前に
広がるデブリゾーンに大穴を空けるだけに終わる。
そもそも、位置関係からして迎撃部隊に向けたものではないようで、
メダルーサ級の舳先はワープアウトした時から変わらず正面を向いたままだった。
では、敵の意図は何だ__ワードは報告に訝しげな表情を浮かべる。
その答えは、直後にレーダースクリーンに映し出された。
「敵戦艦、前進!
デブリゾーンの開口部に進入__て、停止しました!」
「……そういうことか!奴ら、考えたな!」
かつての大戦に起因する人材難による繰り上がりで
第九艦隊司令官になった感の強いワード提督だが、
艦隊指揮官を任じられるだけの能力を有することを示すが如く、
敵戦艦の目論見を看破する。
「奴はデブリゾーンを盾にするつもりだ!
これではミサイルの飽和攻撃が通じない……!」
戦闘序盤のミサイル飽和攻撃で撃破された敵先行部隊の艦は、50隻以上に上る。
それだけのデブリに囲まれた空間に居座れば、再度のミサイル飽和攻撃を
受けたとしてもデブリが盾になりメダルーサ級には届かない。
厚いデブリゾーンを削りきってメダルーサ級を丸裸にする頃には、
地・ガ艦隊のミサイルは確実に弾切れになってしまう。
メダルーサ級の放った砲撃によってデブリゾーンには回廊状の大穴が
空いてはいるが、正面から敵戦艦に挑めば強力なプラズマ砲の直射を食らう。
デブリゾーンに接近しての砲撃は届くかもしれないが、先述の通り
ガトランティス屈指の戦闘力を誇るメダルーサ級に
打ち勝てる艦は迎撃部隊に存在しない。
間違いなく、敵艦上の巨大な五連装砲の餌食になるだろう。
この瞬間、デブリゾーン中央に陣取ったメダルーサ級は
名実ともに難攻不落の要塞と化したのである。
「提督、増援を要請しますか?」
旗艦「ソールズベリー」の艦長がワードに問いかけた。
確かに、時間がかかるが増援を得て挑めばメダルーサ級の撃沈は可能だ。
しかし、それは地ガ同盟軍の戦力拘束を狙う敵の思う壺である。
だからこそ、ワード少将はその進言を退けた。
「いや、奴は我々が、この場で仕留める。」
その言を受け、周囲の士官らがざわめいた。
が、ワードは構わずその理由を述べる。
「時間をかければ奴を取り逃がしかねん。
そうなれば必ず防衛艦隊の、地球にとっての禍根になる。
絶対にここで始末しておかねばならん!」
先ほど阻止しきれなかった敵部隊から、
移動式強制ワープアウト装置を守りきれるとは限らない。
万一ワープが可能になれば、敵戦艦はこの戦場から
より太陽系深くに侵入可能になってしまう。
強力なメダルーサ級の防衛線突破を許せば甚大な被害がもたらされるのは
想像するに難くない__と続ける。
そして、改めてこの場で敵戦艦を葬り去ることを
ワードは艦橋内の将兵に宣言する。
「個艦の戦闘力が、戦場で全てを決する訳ではないことを
証明してやろうじゃないか!」