ジャッジメントですの!に転生したけど おねぇさまぁ!した方がいい?   作:ゆうてい

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(ゼロ)章 とある学園の常盤台中学
二大派閥


 学園都市第七学区、学舎の園、常盤台中学。

 

 ここは、数百人の超人を抱える日本国最強の中学校。

 通うのは英才的な教育を受けた生粋のお嬢様たちだけ。

 しかし、庶民とは浮世離れしすぎた教育は少女たちの性格を捻じ曲げ、ひどく歪ませた。

 

 

 ここで問われるは門地。全ては上位者に帰属し、派閥と成る。

 

 

 彼女たちを形成せしめた先祖の偉業の数々。それは己を縛り、縛られ、縛り合い、足を引っ張る。

 

 御坂美琴、食蜂操祈。この二人だけを除いて。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 御坂と食蜂の二人が入学する一年以上前のこと、常盤台中学一年生には二つの大きな派閥が存在した。

 

 水鏡凪紗(みかがみなぎさ)率いる、水鏡派閥。

 

 支倉冷理(はせくられいり)率いる、支倉派閥。

 

 水鏡派のメンバーは良すぎるほどの家柄に生まれた人間が多く集まり、対する支倉派のメンバーは、前者に比べてしまえば自慢はできないような家の生まれが多くいた。

 もちろん、そうなったのは偶然であった。最初のうちは誰もが気にすることはなかった。いつからだったか、話すうちに彼我の差に気づいたのか、水鏡派の人間は支倉派を見下すかのような行動が増えた。

 

 たとえ、支倉派が自身を旧華族や有力者の生まれでないとわかっていても、生まれ育った家に対する侮辱は受け止めきれるはずがなかった。いつしかそれは二年生や三年生をも巻き込み、そうして対立が始まった。

 

 二つの派閥の対立により離れた場所に寮が新しく作られ、両派閥に埋められない溝が深く刻まれた。

 

 

 ♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 一年が経ち、水鏡と支倉は二年生へと進学した。対立は依然続く。

 

「はあ、お気に入りの下着のサイズが合わなくなってしまいました」

 

「それは大変ですわね。大きいサイズのものはないんですの?」

 

「それが、売っていなくて・・・」

 

 胸の成長の悲しみを友人に話す女がいた。美しい黒色の髪を肩くらいの長さまで巻いてい眉目秀麗な少女だ。名を相道(あいどう) 帆乃華(ほのか)。学園都市の外に展開し、ある程度の知名度を誇る家具店の令嬢で、支倉派閥の新入りである。

 

 話し相手の暗い茶色の髪を後ろで一つに括る彼女も、同様に支倉派に入ったばかりの新入生だった。彼女も学園都市の外に展開する有名衣服生産会社の令嬢。名前は火奈倉(ひなくら) 潤美(うるみ)

 2人が学舎の園の敷地内に入り、話も終わりに差し掛かって来たところで彼女たちに話しかける者がいた。

 

「ごきげんよう」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

 

 それには相道も火奈倉も挨拶を返さなかった。理由はこちらに挨拶をしてきたとは思わなかったからだ。なんと言ったって、挨拶をしてきたのは水鏡派閥の人間。支倉派の人間に水鏡派の人間が話しかけるなど、限りなく有り得ない事案だったからだ。

 

 それが、自分たちにした挨拶だと気づいたのは、すれ違ってから少し経ったときのことだ。水鏡派の女が小さな声で「流石は支倉派、挨拶もできないなんて」と言った。周りにはこの三人以外に誰もいない状況である。

 女はさらに言葉を続けた。

 

「落ち目の支倉派には貧乏人しかいないのね。下着も買えないなんて」

 

 先程の話を聞いていたのだろうか。

 

「っ、お気に入りの柄の物が売っていないの」

 

「お隣の方のご実家に作って貰えばよろしいのでは?と言ってもオーダーメイドの下着を買えるお金なんて、貴女のご実家にはないのでしょうけど」

 

「私のことは許せるけど、家の侮辱は許さないわよ!」

 

 相道が歯をギリギリ鳴らしながら女の胸ぐらを掴み上げた。

 

「気安く触れるな!!」

 

 女は相道の手を強く叩いて離れさせる。少し距離が離れると女ははあとため息を吐き、また小さな声で呟いた。

 

「こんな下賤の裔を入学させるなんて審査はどうなってるのかしら」

 

 相道は、もう耐えられなくなった。その後のことを考えることもなく能力を発動した。

 

「落ち着いて下さいの‼︎」

 

 火奈倉が落ち着くように言うが、聞く耳を持たない相道は正面の女に向けて能力を解き放とうとした。

 手のひらから微かな風が(そよ)ぐ。それは髪を靡かせるほどのささやかな風だったが、徐々に勢いを増し、数瞬で手のひらには収まりきれなくなった。風は途方もない力を持って舞い上がり、宙を舞うようにして駆け巡ろうとする。

 しかし、彼女が能力を展開しようとする前に、小さな影が二人の間に姿を現した。目を凝らすとそれは少女だった。

 

「「「はっ!?」」」

 

 相道も、火奈倉も、水鏡派の女も、全員が声を出して驚いた。能力を停止した相道が間に入った少女に駆け寄る。

 

「なにをしているんですか!」

 

「すみませんでした。お二人が危うい雰囲気でしたので思わず」

 

「う、そうは言ってもこんなこと。いや、私の責任でしたね」

 

 純粋な良心をもっての行動に心が痛くなる。返す言葉が頭の辞書から見つからずにいると、能力から逃げていた火奈倉が駆け寄る。少女の体を確認すると、ほっと安堵の息を漏らした。

 

「どうやら怪我はないようですの。しかし、能力者の間に入るのは感心しません。もし彼女たちの反応が遅れていたら、あなた今頃肉塊でしたわよ?」

 

 焼き肉になっているのは間違いない。

 

「ご、ごめんなさい」

 

 少女はもう一度謝ると、ぺこりと頭を下げた。彼女の低い身長がさらに低い位置まで下がる。

 

「頭をお上げください、陛下!」

 

「へ、へいか?」

 

 彼女たちは主従関係にあったのかと火奈倉が困惑する。と言うよりも、そもそも陛下とは常盤台中学においては派閥の長が構成員に呼ばれるときの言葉だ。

 

「なんだったんでしょう。ってあぁぁ!!」

 

 火奈倉は相道の反応に同意しながらも、彼女の少し後ろに視線を移した。その瞬間、彼女は叫び声を上げ、一瞬で凍りついたかのように動かなくなった。

 歯がガタガタと震え、火奈倉の顔は次第に真っ青に変わっていく。その肉体に宿る恐怖と戦慄が、彼女の全身を駆け巡っていた。何か忌まわしいものが体を這いずり回り、意識を消えさせようとするのに気づいた。目は恐怖に満ち、全身の力が抜けていく。彼女は自分の立ち位置から一歩も動けないでいた。全てがまるで時間の停止したかのように感じられた。

 火奈倉の味わう恐怖の正体は一体何なのか。相道には彼女に何があったのかわからなかった。でも、後ろを振り返れば答えがあることだけは理解していた。六分の恐怖と四分の好奇心に突き動かされ、ゆっくり、ゆっくりと、後ろを振り返った。

 

「ひゃうっ!」

 

 相道は後悔の念に苛まれた。生易しい気持ちで見るべきではないものを見てしまったことを、彼女は痛切に悔やんだ。その後悔は、押し寄せる津波のように、全身を覆い尽くした。

 その津波のような後悔は、彼女の心に深く沈み込んでいく。相道は自分自身の軽率さと無謀さを痛感し、悔やむ言葉も口に出せなかった。その罪悪感が、彼女の内面を引き裂くかのように広がっていった。

 

「ご、ご機嫌よう、寮監様・・・???」

「お、おはようございます・・・???」

 

 相道と火奈倉が声をかけると、寮監は眼鏡をくいっと掛け直した。

 

「常盤台生が騒いでいると聞いて来てみれば、朝から随分と元気そうじゃないか」

 

「「かひゅっ」」

 

 濃厚な威圧感が漂い、二人は息が詰まる思いをした。その圧倒的な存在感に彼女たちの胸は苦しさで満たされていく。これが、魔王に謁見する配下のような感覚なのだろうか。

 

「そんなに元気ならば、私が相手をしてやろうか?」

 

「「え、遠慮させて頂きましゅ、す。。。」」

 

 

 ♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 それから数日後、相道は担任に頼まれた書類を保健室に運んでいた。途中、因縁の水鏡派の女とすれ違ったが、まるで他人のような反応だけで、今回は挨拶もバトルも無しだった。

 ふぅと吐息を吐き、保健室のドアを開ける。すると、ちょうど中から少女が用事を終えて出てくるところだった。あの女とバトルしそうになったとき、間に入ってきた少女だ。

 

「あら、この前はありがとうございました」

 

 数日前は寮監に軽く捻られ、感謝の言葉がのひとつも言えなかったことを少し気にしていたらしく、彼女は頭を下げて感謝の言葉を伝えた。もし少女に止めてもらっていなかったら、相道は今ごろ他に通う学校を探していたことだろう。

 彼女の感謝の言葉に、少女は少し頭を下げ、携帯を取り出した。

 

「ん?どうしたのですか?」

 

 首を傾げながら聞くも、少女はズイッと顔の前に携帯を押し付けるだけだった。

 

「えーと、もしかして連絡先を交換したい、とか?」

 

 その言葉を聞くと、少女は微かに頷いた。わかりましたと言った相道が手元から携帯を取り出す。携帯をお互いに向け合って、二人は連絡先を交換した。

 

「さたんおおぎ。ええと、お名前はなんと読むのでしょうか」

 

 携帯の画面に映る漢字は彼女にはわからない物だった。

 

沙淡扇(シア=タンシャン)、呼び方はなんでもいいですよ」

 

「そう、じゃあ、シアちゃんって呼ぼうかな?」

 

 相道が呼び方を提案すると、シアは優しい笑みを浮かべて相道に寄り添う。シアは軽く笑ってから、彼女に抱きついた。

 

「そ、そんな 私にそう言う趣味はないわよ///」

「ううん、私もそう言うのじゃなくて、友達、嬉しいな」

 

 食い気味にそう言ったシアは、至近距離で顔を合わせながらまたニコリと笑った。

 その笑顔は100億カラットのダイヤにも負けない価値があるだろう。

 

「あぅ、可愛い」

 

「そっちこそ可愛いよ?うるみちゃん!」

 

 プシュ〜と顔を赤くした相道穂乃果は保健室でダウンすることとなった。要因は、シアと名乗る少女の可愛さである。

 

 終わり。

 

 

 

 


 

 

 

 常盤台中学

 御坂美琴、食蜂操祈入学の一年前の情報

 

 レベル4 支倉(はせくら) 冷理(れいり)

 

 能力 圧力操作(プレス ハンド)*1

 

 二大派閥の内、支倉派閥を率いる2年生。

 圧力操作の能力によって、筒に詰めた弾を銃弾のように射出したり、ただ握力を強くできたりもする。本人もかなり強く、能力に頼ることなくスキルアウト数人くらいなら1人で片付けられる。

 本人は気づいていないがかなり好戦的で、強い奴がいればバトルが先でスカウトは後。他の派閥を蹴落としていったため常盤台においての最大派閥。

 派閥の構成員は好戦的な人が多く、幹部には支倉と似た性格の人が多い。派閥全体のイメージは思ったよりも悪い。

 茶髪ロングを垂らした美人。

 

 

 レベル 4水鏡(みかがみ) 凪沙(なぎさ)

 

 能力 油性操作 原作ではまだ読み方が判明していないと思う。

 

 二大派閥の内、水鏡派閥を率いる2年生。

 油性操作の能力によって、人間などの体型を変えることができる。その能力によって豊満な胸を手に入れることも、モデルのようなウエストでも手に入れることができる。能力目当てでもあるが、忠誠心は二大派閥だけでなく全ての派閥の中で随一。

 元々派閥を作る気は無かったが、能力目当てに周りに人が集まった結果水鏡派閥が出来上がった。本人の意思とは裏腹に、下っ端が支倉派閥に喧嘩を売ってしまったため争いが起きている。

 見た目はやる気無さそうだがやるとなったら……???

 金髪三つ編みにそばかすの美少女。

 

 

 レベル4 沙淡扇(シア=タンシャン)

 

 能力 ???

 

 他の生徒は彼女の能力をかけらも知らない。知っているのは教員の一部や、学園都市の研究員。

 パンダのぬいぐるみをいつも持ち歩いており、話す時はこのぬいぐるみを通してでないと話せない。メガネの左目のフレームが涙のようにペコリとへこんでいる。

 かなり病弱で、毎日のように保健室で寝ている。保護欲そそられる彼女にはすでに彼女にはファンが多数おり、休み時間になると彼女の寝顔を拝みに来た生徒や、守ろうとする生徒で保健室がほぼ埋まる。

 入学してから半年間、無派閥で居続けている。何かに気付いた様子の支倉はスカウトを仕掛けているが、今のところ反応は無し。おそらくしつこ過ぎた。

 趣味はボランティアで、すでに何処かの砂漠を買って緑を生やしているらしい。日に日に常盤台の好感度が上がっていくのはこの子のおかげ。

 黒髪ロングの美少女。

 

 

 

 レベル3 相道(あいどう) 穂乃果(ほのか)

 

 能力 空力使い(エアロ ハンド)

 

 支倉派閥の構成員。

 最初は無派閥だったが、かなり強いので支倉本人にスカウトされた。

 肩までの黒い髪をショートくらいの長さまでウェーブさせている。寮監に軽く捻られた。

 沙淡扇と連絡先を交換した日、保健室に仕事で行ったはずがいつの間にかベッドで寝込んでいた。隣のベッドには沙淡扇が眠っており、寝顔を見ると心臓がバクバク鳴り響いてしまったらしい。1年生。

 

 

 レベル3 火奈倉(ひなくら) 潤美(うるみ)

 

 能力 発火能力(パイロキネシス)

 

 支倉派閥の構成員。

 最初は無派閥だったが、相道に着いていく形で支倉派閥に入った。実際のところ、相道とは能力の相性的に勝てないが、発火能力を持つ能力者の中ではレベル4を除いてトップクラス。もしかしたら名前に火と言う字が入っているから!?

 暗めの茶髪を後ろで一本に纏めている。髪の匂いも常盤台トップクラスにいい匂い。1度嗅いだらもう抜け出せない(相道もその被害者)。あの後訪丸も沙淡扇と連絡先を交換した。1年生。

 

 最後の二人はオリキャラ、、、、。

 

*1
原作では水流操作っぽい?





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