大学の初めての健康診断で高血圧と診断されて最近、緑茶を飲むのが習慣になったカトポンでございます。
さて、アンケートの結果ですが
・魔改造コンプリ21 97票で62%
・コンプリ21 29票で18%
・コンプリ 12票で8%
・どっちも出るな 3票で2%
・どっちでも良い 15票で10%
となりました。
半数以上が魔改造を望んでいるという事なので、魔改造コンプリ21を出そうと思います。
それでは、第18話をどうぞ。
ルパンが去った後もアイツの言葉が頭から離れなかったが、ひとまず床に突き刺した王笏を引っこ抜く。
「折れてたりしてないな」
ざっと確認すると変身解除しアノス達に近づく。
「ほらよ」
俺は王笏をサーシャに差し出す。
「良いのかしら?」
「手に入れたアイテムの所有権は班リーダーが有するとか言ってたが、アノスが良いなら触ったり、じっくり見たりしても良いんじゃないか?」
じっくりとみてはいないが、俺は普通に触ってるんだし良いだろ。
「アノス、良いかしら?」
「構わんぞ」
「ありがとう」
サーシャは、俺から王笏を恐る恐る受け取る。
サーシャにしてみれば、見た事も無いであろう魔法具の神秘に、サーシャは心を奪われたように、じっと見つめている。
「フィリウス、ミーシャ」
祭壇の脇に設けられた扉の前に居たアノスが、俺とミーシャを呼ぶ。
アノスが開いてる扉の中に入っていくので、俺とミーシャもその中に入る。
「スゲェ・・・」
部屋の中には、魔剣や甲冑など様々な魔法具やとても高価そうな服飾が多く置かれていた。
如何にもルパンが狙いそうな物ばかり・・・そういや、アイツはどうして俺の事を知ってたんだろうか。俺を転生させた神様から教えて貰ったのか?だとしても、何で神様が俺の事を教えたんだろう・・・。
「サーシャに似合うものを選んでいいぞ」
ミーシャは宝物庫にある衣装をじっと見つめる。
「アノス」
「どうした?」
ミーシャがサーシャへのプレゼントを選んでいる間にアノスを呼ぶ。
「一応聞くが、この宝物から無くなってる物ってあったりするか?」
アノスはざっと宝物庫を見て
「いや?最後に此処に来た時からなくなっている物は特に無いな」
「そうか・・・」
じゃあ、ルパンは何しに来たんだ。
まさか、本当に俺が此処に来るのを待っていたのか?それに、お宝を求める怪盗って言っておきながら宝物庫にある物を盗んだりしていない。考えれば考えるほど疑問が湧き出てくる。
「あれがいい」
そんな事を考えている内にミーシャはサーシャへのプレゼントを決めたようだ。
「〈不死鳥の法衣〉か。身に纏った者に不死なる炎の恩恵をもたらす反面、相応しくないものは焼き尽くしてしまう代物だが良いのか?」
「・・・ん・・・」
ミーシャは頷く。
サーシャなら、この法衣に相応しい者だと分かっているのだろう。俺もミーシャ程優れた魔眼ではないので確信は無いが、この法衣に焼き尽くされる事は無いだろうと思う。
「なら、渡してやれ」
ミーシャ嬉しそうに微笑み、〈不死鳥の法衣〉を綺麗に畳み大事そうに抱えた。
そのままミーシャはサーシャのもとへ向かおうとするが、ふと、視線を台座に向ける。
「指輪?」
「〈蓮葉氷の指輪〉だ。その冷気が、7つの海を氷で埋め尽くすと言われている。どうやら、この指輪はお前を呼んでいるらしい」
ミーシャはじっと〈蓮葉氷の指輪〉を見つめる。
「欲しいか?」
ミーシャは首を横に振り
「・・・大丈夫・・・」
と言って、逃げるように宝物庫から出ていく。
「アノス、これは持ってても良いよな」
俺は〈蓮葉氷の指輪〉を指しながらアノスに聞く。
「うむ。後で、ミーシャに押しつけてでも渡してくれ」
「あぁ。分かってる」
俺は〈蓮葉氷の指輪〉をケースごと手に取って、ミーシャを追いかけて宝物庫を出た。
「あ!3人共、何処行ってたのよ?気がついたら、居なくなるんだもの。心配したわ」
王笏を手にしたサーシャが俺達の方へずんずんと詰め寄ってくる。
「悪かったな。心細かったか?」
「し・ん・ぱ・い・したって言ってるの」
サーシャが憤慨するが、照れ隠しのようにも見える。どっちなんだろうか?
「今、渡したらどうだ?」
俺とアノスの背中に隠れているミーシャに言った。
「・・・今・・・?」
「隠したまま持って帰るのは難しいぞ」
一応、『異空間収納』があるから出来ない訳ではないが、コソコソなんかやってたらサーシャにバレる可能性が高い。
今ならサーシャに気づかれていないので、サプライスになるだろう。
ミーシャは少し考えた後、ぶるぶると頭を振って、俺達の背中から前に出た。
「サーシャ」
サーシャが振り返る。
そして、ミーシャの手にある〈不死鳥の法衣〉を見て、驚いた。
「それ、どうしたのよ、ミーシャ?」
「・・・見つけた・・・」
「ここで?」
こくり、とミーシャは頷く。
「あげる」
「・・・え、と・・・。私に?でも、いいの?だって、これ・・・とんでもない魔法具よ・・・」
〈不死鳥の法衣〉に秘められた莫大な魔力が分かったのだろう。
サーシャはその魔眼でじっとそれを見つめている。
「・・・明日、誕生日だから・・・」
ミーシャがそう口にすると、サーシャは柔らかく笑った。目尻には、うっすらと涙が浮かんでいる。
「私、何にも用意してないわ」
「・・・私はいらない・・・」
そう言って、ミーシャは微笑む。
「ありがとう、ミーシャ。凄く嬉しいわ。一生大事にするからね」
感情が高ぶって自然と出てしまったのか、その瞳には〈破滅の魔眼〉が発現していた。
だが、何で今になって発現したのだろうか?感情の高ぶりによって自然と出るのなら、誕生日だと言われた直後に発現するだろうに。
俺が考えた中で一番しっくりきたのは〈不死鳥の法衣〉を見ているうちに何かを思いつき、感情が高ぶったというのだが何を思いついたというのだろうか。
「着てみてもいいかしら?」
ミーシャはこくりとうなずき、〈不死鳥の法衣〉をサーシャに手渡した。
サーシャは制服のボタンに手をかけ、そしてはっと気がついたように俺達を見た。
「レディが着替えるんだから、あっちに行きなさい!」
「なんでだ?後ろを向いていれば良いだろ?」
「そんなんじゃ、ダメに決まってるでしょ!フィリウス、アノスを連れてって!」
「了解。行くぞ、アノス」
俺はアノスを連れて宝物庫に向かう。
「まったく、手をかけさせる」
「そう言うな。女性はあんま着替えを見られたく無いんだから。サーシャには俺達が後ろを向いてるだけじゃ、不十分なんだろ」
「とは言うが、上着を着替えるだけであろう」
「アノスの言う通りだが、まぁ女心は難しいって言うし、その辺は割り切れ」
かくいう俺も、女心はよく分からないが。まぁ、アノスよりは分かっているとは思うけど。
俺とアノスは宝物庫の中に入り、扉を閉めようとするとミーシャが俺達の方にやって来た。
「・・・喜んでもらえた・・・」
「良かったな」
「・・・2人のおかげ・・・」
「選んだのはお前だ」
「俺もミーシャの後押しをしただけだ」
ミーシャがはにかむ。
「・・・今日が人生で一番嬉しい日・・・」
「大げさだな」
ふるふるとミーシャは首を横に振った。
「ありがとう」
俺達は頷くと、そっと扉を閉めるのだった。
如何でしたか?
これ書いてて、不死鳥って魔王学院の世界に居たのかーと思いました。それと、フィリウスが考えてるシーンにもありましたが、フィリウスがミステリアスすぎて、もう何コイツ?状態です。
今まで、めっちゃ軽くプロットを考えて行き当たりばったりで書いていましたが、ルパンを登場させるにあたって、もう今までの比にならないくらいプロットを書くというかメモしてます。プロットってマジで大切だったんだなと身に染みました。
それでは、また次回お会いしましょう。