暴虐の魔王と世界の破壊者   作:カトポン

23 / 38
 どうも、おはこんばにちは。
 まずは、皆様のお陰で評価バーが黄色からオレンジになりました。こんな小説に高評価を押してくださり、本当にありがとうございます。これからも頑張っていきますのでどうか、よろしくお願いします。
 それでは、第22話をどうぞ。


第22話 ジャッジメント・タイム

 〈魔力時計(テル)〉が11時55分55秒を指した。

 サーシャとミーシャが見据える起源に向かい、〈時間操作(レバイド)〉で2人の根源を過去へ誘う。

 そして、〈魔力時計(テル)〉の秒針が56秒を示した時だった。

 突然、世界が白くなった。 床も天井も壁も、なにもかもが白く染め上げられたのである。

 1秒2秒と時間が経過するが、〈魔力時計(テル)〉の針は動かない。

 どうやら、この場が、この空間が、世界から隔離されたようだ。

 

「来たか」

 

 アノスの呟きと共に突然、目の前の空間が切り裂かれた。切り裂かれた隙間から、白い刃先が見える。まるで空間の後ろに隠れていた者が、こちら側に入ってくる為に幕を切ったかのようだ。

 

「何なの、あれ・・・?」

 

 驚いたようにサーシャが言葉を漏らす。

 

「・・・魔力の底が見えない・・・」

 

 どうやら、空間を切り裂いた奴はミーシャでも底を見通せないほどの魔力を持った者のようだ。

 

「起源を見据えるのに集中していろ。まだ魔法が完全に成立した訳じゃない。それにコイツは、お前達の手に負える相手じゃないからな」

 

 切り裂いた空間を広げるように、ぬっと手が現れた。白い手袋をはめている。ソイツは両手で空間をこじ開け、ゆっくりとこちら側へ姿を現した。

 真っ白なフード付きのローブを纏っており、どれだけ魔眼を凝らしても、顔が見えないので、もしかしたら顔が存在しないのかもしれない。

 

「ねえ。アノス、あれは何・・・?」

 

 再度、サーシャがアノスに訊く。

 

「時の番神エウゴ・ラ・ラヴィアズ。簡単に言えば、時間の秩序を守る神だ」

「・・・か、神って・・・!?」

 

 呆然とサーシャが言葉を漏らす。

 

「過去を大きく変えようというんだ。神ぐらいは出張ってくる。奴らはどうにも、時間の秩序が狂うのが許せないらしくてな」

 

 俺達を認識したか、エウゴ・ラ・ラヴィアズがこちらを向き、こう言った。

 

「――許サヌ――」

 

 厳かな声が、ただそれだけで空間を激しく震わせる。

 

「ほう。喋る個体には初めて会ったな」

「神様は喋らないのか?」

「喋る神もいるが、時の番神で喋る個体は2千年前に会った事は無いな」

「そうか」

 

 喋らない神様って意思疎通とかどうするんだろうな。

 

「――許サヌ――」

 

 再びエウゴ・ラ・ラヴィアズが声を発する。

 

「ふむ。出来れば、目をつむってもらえると助かるが?過去を変えるといっても、単に1人の魔族を救うだけだ。それとも、この世からただ1つの悲劇が消えるだけの事を、神ともあろう者が許せないか?」

「――許サヌ――」

「神様ってのは随分と頭が硬いんだな」

 

 俺の呟きにアノスが答える。

 

「番神というのはこの世の秩序、この世の法則、あるいは摂理、それらが具象化したものだからな。過去を変える原因を取り除くことで、時の秩序を取り戻したいのだろう。全く、2千年経ってもお前達は狭量だな。自らの専売特許だとでも言わんばかりに、神以外が奇蹟を起こす事を許容しない」

 

 アノスは一旦間を置き、エウゴ・ラ・ラヴィアズに言い放つ。

 

「貴様らが勝手に決めたこの世界のルールは理不尽だ。悪いが、そんな物に従う気はないぞ」

「――時間ノ流レヲ乱スコトハ許サヌ。汝ニ、時ノ裁キヲ下ソウ――」

 

 エウゴ・ラ・ラヴィアズが空間を切り裂さくとそこから、魔剣ガドルごと石化したアイヴィス・ネクロンを取り出した。

 アイヴィス・ネクロンなんか此処に連れて来て、一体何をする気だろうか。

 

「――七魔皇老、アイヴィス・ネクロン――」

 

 エウゴ・ラ・ラヴィアズが手をかざすと、石化が解け、魔剣ガドルが逆再生されるかのように抜けて床に転がった。

 

「なるほど、傷が癒えないなら時を巻き戻して治癒しようって訳か」

 

 そうこうしている内に、串刺しにされたアイヴィス・ネクロンの顔面がみるみる治っていく。

 そして、ドラグブレスや〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉で焼かれる前に戻っていき、アイヴィス・ネクロンの体が完全に治癒・・・いや、今までの負傷が全て無かった事になった。

 

「――汝ニ、時ノ神ノ力ヲ授ケル。アノス・ヴォルディゴードを滅セヨ――」

 

 エウゴ・ラ・ラヴィアズが光と化し、アイヴィスの体に吸い込まれるように、すっと消えた。

 見た目に変化はないが、その手には時の番神であるエウゴ・ラ・ラヴィアズが手にしたいた白銀の大釜があった。

 

「フフフフ・・・」

 

 アイヴィス・ネクロンの低い笑い声が響く。

 

「流石の貴様も、こうなるとは思ってもみまい。アノス・ヴォルディゴード」

「・・・神の力・・・」

 

 ミーシャがそう呟く。

 確かに、アイヴィス・ネクロンからはさっきまでとは比べ物にならない魔力が体からこぼれ落ちている。深淵を覗けば、根源から時の番神エウゴ・ラ・ラヴィアズの魔力が溢れ出しているのが分かる。

 

()()エウゴ・ラ・ラヴィアズは、より効率的に秩序を乱す対象を抹殺する。〈時間操作(レバイド)〉の術者と敵対している者に力を与える事により、な」

 

 アイヴィス・ネクロンの魔力にエウゴ・ラ・ラヴィアズの魔力が上乗せされるという訳か。

 だが、そんな事よりも不可解な点に俺は気づいた。

 

「まるで昔のエウゴ・ラ・ラヴィアズを見たことがあるような台詞だな?」

 

 アノスの言う通りだ。

 アイヴィス・ネクロンは〈時間操作(レバイド)〉の存在を知らなかった。ならば、当然エウゴ・ラ・ラヴィアズの事も知る筈がない。

 万が一、アノスが〈時間操作(レバイド)〉を見せた後、他の七魔皇老あたりから聞いたとしても、今の台詞は不自然だ。

 アイヴィス・ネクロンは初めから〈時間操作(レバイド)〉を知っていた。アノスに嘘をついていたというのが1番辻褄が合う。

 

「何を隠している?」

「これから死に逝くそなたには関係の無い事だ」

「おいおい、七魔皇老ともあろう者が借り物の力でイキるとか随分とみっともないぞ」

「フィリウスの言う通り、借り物の力でそう粋がるな。器が知れるぞ」

 

 そう言って、アノスはアイヴィス・ネクロン目掛けて〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉を放つ。

 漆黒の太陽が彗星のように光の尾を引き、アイヴィス・ネクロンを襲う。

 だが、アイヴィス・ネクロンは手に持っている白銀の大鎌で〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉を真っ二つに切り裂く。

 時空に飲まれたかのように、一瞬で漆黒の太陽は消滅する。

 反魔法や攻撃魔法で相殺されたのではない。〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉の時間を戻し、無かった事にしたのだ。

 

「どんな魔法も、時が戻れば消え失せる。貴様の攻撃は、我には通じぬ」

「ずいぶん嬉しそうだな、アイヴィス」

 

 アノスが嘲笑うと、アイヴィス・ネクロンは不愉快そうにアノスを睨んできた。

 

「たかだか魔法の1つを防いだぐらいで、なんだそれは?勝つつもりがあるのなら、それぐらい出来て当たり前といった顔をするものだ。行くぞ、フィリウス」

「あぁ」

 

 俺はライドブッカーからカードを取り出し、ネオディケイドライバするとに挿入する。

 

『ATACK RIDE  STRIKE VENT』

 

 ディヴァインサイドハンドルを押し込むと、右手にドラグレッダーの頭部を模したドラグクローを装備すると、何処からともなくドラグレッダーがやってきた。俺は、ドラグクローを装備した右手をアイヴィス・ネクロンに向かって突き出すと、ドラグレッダーがアイヴィス・ネクロンに向かって、高熱火球を放つ必殺技、ドラグクローファイヤーを発動する。

 アノスも魔法陣を6門描き、〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉を6発放つ。

 

「〈 遡航障壁(ガゼルタ)〉」

 

 大鎌を振るい、アイヴィス・ネクロンが前方に魔法障壁を展開する。

 アノスが放った〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉が先にアイヴィス・ネクロンが展開した魔法障壁に触れた途端、霧散するが俺が放ったドラグクローファイヤーは障壁を突き抜け、アイヴィス・ネクロンを焼き尽くす。

 

「何故、時が戻らぬ」

「驚いている暇は無いぞ、アイヴィス」

 

 アノスがそう口にした瞬間、アイヴィス・ネクロンの魔法障壁の内側に6発の〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉が出現する。

 

「なに・・・!?」

 

 漆黒の太陽に包まれ、アイヴィス・ネクロンの体が黒く炎上していく。

 

「〈 遡航障壁(ガゼルタ)〉は魔法の時間を巻き戻す魔法障壁だ。普通の〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉では、触れた途端に消えてしまうが、時間を逆行する〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉を放てば逆行している時間が巻き戻す。つまり、時間を正しく戻し、魔法が生じた状態に変えだという訳だ」

 

 なるほど。アレは魔法の時間を巻き戻す魔法障壁だったのか。アノスの〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉が〈 遡航障壁(ガゼルタ)〉に触れた時に霧散したのは、魔法の時間が巻き戻された事で魔法を無かった事にされた為。時間を逆行する〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉なんて普通に放ったら魔法が発動していないのと何ら変わらないが、〈 遡航障壁(ガゼルタ)〉だと元から時間を逆行している魔法も時間を巻き戻してしまう為、逆行している時間を正しく戻り、〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉が生じている状態に変えてしまったという訳か。

 

「俺のは魔法じゃないからな。〈 遡航障壁(ガゼルタ)〉に触れたところで逆行したりはしない」

 

 そして、俺の攻撃は魔法じゃない。アノスみたいな事をしなくても〈 遡航障壁(ガゼルタ)〉を突破出来る威力さえあれば攻略するのは簡単だ。

 

「エウゴ・ラ・ラヴィアズの力を借りたわりには、時間概念の予習が足りないんじゃないか?」

 

 暗闇の炎の中心から、アイヴィス・ネクロンの低い声が返ってくる。

 

「確かにそのようだ。そなたらを侮っていた」

 

 〈獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)〉とドラグクローファイヤーの炎が消える。アイヴィス・ネクロンは無傷だった。

 

「だが、エウゴ・ラ・ラヴィアズの力を得た我は不死身である。傷をつける事は出来ぬ」

 

 エウゴ・ラ・ラヴィアズは時間を支配する神。自らの体の時間を戻すも早めるも自由自在。傷つようにも体の時間を止められたら傷なんて付かないだろうし、俺達の攻撃でダメージを受けようがアイヴィス・ネクロンにやったように時を戻せば良い。

 まさに、永遠にして不死身の存在。そして、その力を授かったアイヴィス・ネクロンもまた不死身という訳だ。

 

「分かっているぞ。そなたらの狙いはこれだろう」

 

 そう言って、アイヴィス・ネクロンは自分が持っている白銀の大鎌を掲げる。

 

「どういう事だ?」

 

 あの大鎌が何だというのだろう。

 

「俺の〈時間操作(レバイド)〉でも、時の番神であるエウゴ・ラ・ラヴィアズ本体の時間を操る事は出来ない。だが、アイヴィスが持っている〈時神の大鎌〉を使えばそれが可能となる」

 

 つまり、アレがあればエウゴ・ラ・ラヴィアズの時間を有限にする事が出来るという訳か。さらにいえば、エウゴ・ラ・ラヴィアズ本体・・・つまり、アイヴィス・ネクロンの時間を操る事が出来る為、俺達が与えたダメージをリセットされる事も無い。

 

「残念だが、思い通りにはさせぬ」

 

 くるりと〈時神の大鎌〉を自らに向け、アイヴィス・ネクロンはその刃先を己の腹に突き刺した。

 

「〈 魔法具融合(ジェ・イゼム)〉」

 

 立体魔法陣がアイヴィス・ネクロンの全身を覆う。

 アイヴィス・ネクロンの骸骨な体が、白銀の輝きを帯び、両腕に鋭利な刃が現れる。どうやら、〈時神の大鎌〉と自身を融合させたようだ。

 

「さぁ、どうする?これで我の弱点は無くなった」

 

 通常の融合魔法には制限時間があるが、エウゴ・ラ・ラヴィアズの力を得ている今のアイヴィス・ネクロンだと、制限時間なんて無いと割り切った方が良いだろう。

 さらに、これで〈時神の大鎌〉を使い、アイヴィス・ネクロンを倒す事は出来なくなった。その上、〈 魔法具融合(ジェ・イゼム)〉でアイヴィス・ネクロンの魔力は数10倍にも膨れ上がっている。

 

「そして、そなたらの弱点は丸見えだ」

「ちっ。アノス、2人は頼んだぞ」

「あぁ。任せろ」

 

 アイヴィス・ネクロンが大鎌と同化した鋭利な両腕を思いきり振るうのと、俺が駆け出すのは同時だった。

 空から地上を切り裂くが如く、遠距離からの巨大な斬撃に対して、アノスは壁を作るが如く、反魔法を展開する。

 アイヴィス・ネクロンとアノスが展開した反魔法が衝突した瞬間、バチバチと激しい火花が散る。

 

「やっぱり、狙いはミーシャとサーシャか」

 

 俺は、アイヴィス・ネクロンとの距離を詰めながら左手でライドブッカーからカードを取り出し、ネオディケイドライバーに取り出したカードを投げ入れる。

 

『KAMEN RIDE』

 

 待機音が鳴るネオディケイドライバーのディヴァインサイドハンドルを左手で押し込み、カードの力を解放する。

 

『EX−AID』

『マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!!』

 

 俺の周囲を取り囲むように10枚のライダーが描かれたパネルが出現する。俺は正面にあるエグゼイドのパネルを選択するとエグゼイドへとカメンライドした。

 

「ノーコンティニューでクリアしてやるよ」

 

 エグゼイドにカメンライドした時に出現したブロックを使って空中にいるアイヴィス・ネクロンに攻撃する。

 パンチやキック、ライドブッカーによる斬撃で攻撃していくが、時を巻き戻されダメージが無かった事にされる。しかも、隙を見てはミーシャとサーシャ達を攻撃する。

 

「ミーシャとサーシャは大事な器とか言っときながら自分で壊そうとするなんて、言ってる事とやってる事がめちゃくちゃだぞ」

 

 アイヴィス・ネクロンは俺の言葉に反応を示さない。

 

「それとも、せっかく用意した器を壊してまで、アノスを殺す理由があるのか?」

 

 アイヴィス・ネクロンというよりエウゴ・ラ・ラヴィアズは執拗にアノスを攻撃している。

 

「話をしている余裕はもう無いのではないか、名も知らぬ魔族よ。とっくに形勢は逆転しているぞ」

 

 確かにアイヴィス・ネクロンが言うように状況は良くない。なんせ、こっちの攻撃が全て時を戻す事で無かった事にされているので完全にジリ貧である。

 しかも、アイヴィス・ネクロンの攻撃でアノスの展開した反魔法の第1層が、バキンッと音を立てて砕け散る。

 

「大したものだ。〈 魔王軍(ガイズ)〉を使っているそなたは、 魔王(キング)のクラス特性の影響下にある。総魔力は3割程低下している筈だ。あげくにその2人に〈時間操作(レバイド)〉を使う程の魔力を供給し、2人分の魔法行使を制御している。それでなお、神の力を得た我が一撃をここまで耐え抜くのだからな」

 

 ギギィィンッと音が鳴り、反魔法の第2層が砕け散った。

 

「・・・アノス・・・!」

「・・・・・・」

 

 心配そうな目で、サーシャとミーシャがアノスを見る。

 このままでは、いアノスの反魔法が全て破られてしまうのは時間な問題だ。

 

「お優しいことだ。〈時間操作(レバイド)〉での過去改変が終わっていないのだろう? いかに熟練した者の助けがあるとはいえ、起源魔法は制御が難しい。早々に見切りをつけ、足手まといは捨てておくが良い」

「んな事する訳ねぇだろ。骸骨野郎」

『FORM RIDE EX−AID MAXIMUM』

『マキシマムパワー!エェーックス! 』

 

 ライドブッカーから取り出したマキシマムゲーマーのライダーカードを使ってマキシマムゲーマーレベル99へとフォームライドする。

 マキシマムゲーマーの強烈なパンチやキックでアイヴィス・ネクロンを吹っ飛ばす。が、体の時間を巻き戻して俺の攻撃で受けたダメージを無かった事にする。

 

「そろそろ諦めたらどうだ。名も知らぬ魔族よ」

「あいにく、俺は諦めが悪くてな。俺の降参を狙ってるなら、やめておいた方が良いぞ」

 

 とはいえ、状況は依然として良くないまであり、サーシャとミーシャの根源を15年前に送り込む為の〈時間操作(レバイド)〉は、まだ途中だ。

 魔法が完全に成立していないのは2人がアノスを始祖だと信じ切れていないのだろう。2人がアノスを始祖だと完全に信じ、〈時間操作(レバイド)〉で過去改変が終わるまでは何としてもアイヴィス・ネクロンを食い止めなくてはならない。

 マキシマムゲーマーの攻撃で何度も吹っ飛ばしていくが、時を巻き戻しで無かった事にされる。

 そして、とうとう隙を突いてをミーシャとサーシャへよ攻撃を許してしまう。

 ビギィィッンッと、反魔法の第3層が破壊された。残る反魔法は第4層のみ。

 

「・・・アノス、フィリウス、もう良いわ!このままじゃ、全員やられる。せめて、貴方達だけでも・・・!」

「逃げて」

 

 サーシャとミーシャが言う。

 

「やれやれ、それが原因だ。この俺が万が一にも負けるなどと思っているようでは、到底始祖だとは信じられないだろう」

「そんなこと言ってる場合じゃ・・・」

「心配するな。お前達が起源魔法を完了させるまで時間を稼いでいるだけだ」

「俺もまだ、切り札は残ってるから安心しろ」

 

 だが、そうこう言っている内に、ギイイイイィィンッとけたたましい音が鳴り響き、最後の反魔法が突破された。

 

「よくぞ、そこまで虚勢を張った。だが、終わりだ」

 

 両腕の鎌をアイヴィス・ネクロンが大きく振り上げる。

 すぐさま俺はミーシャとサーシャに反魔法を張り直し、俺は腕を伸ばしてアイヴィスを吹っ飛ばそうとするがそのパンチは空を切る。

 

「最後までその二人を庇うと思ったぞ、アノス・ヴォルディゴード」

 

 背後からアイヴィス・ネクロンの声が聞こえた俺が後ろを振り向くと、いつの間にかアイヴィス・ネクロンはアノスの背後におり、右腕の鎌でアノスの腹部を貫かれていた。

 すぐさま、アイヴィス・ネクロンの元へ向かおうとする俺だが突然、後ろから衝撃が飛んできた。

 後ろを振り向くと、そこにはさっきまで居なかった黒いフード付きコートを羽織り、フードで顔を隠した人物が居た。

 なんで、アイヴィス・ネクロンや俺達以外に人が居るんだと思ったのも束の間、黒コートの人物が指パッチンをすると白い世界が突然、暗闇に包まれるのだった。




 如何でしたか?
 最後に黒コートの人物とかいう、原作にも出てこない人物が登場しました。因みにこの黒コートというのは、キングダムハーツのXIII機関及び真XIII機関が着ている黒コートをモチーフにしております。まぁ、正式名称は狭間の者の衣らしいですが、皆黒コートって呼んでるでしょ。
 この黒コートの人物が、原作には無いオリジナル要素です。
 それでは、今回はこの辺で。最近、感想が少ないので少しでも送って貰えると嬉しいです。ダメな所とか考察(する所があればですが)でも全然構わないので。
 では、また次回もお楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。