501のウィザード   作:青雷

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今度こそ絶対

「──これがカールスラントの新型か」

 

「正確には、その試作機ね」

 

 某日。格納庫に顔を揃えた美緒とミーナの前に鎮座する、赤いボディのストライカーユニット。

 正式名称は《Me262V-1》──またの名をジェットストライカー。従来のレシプロ型と違い、大気中のエーテルを圧縮して一気に噴出することで、爆発的な加速と推進力を得られる、次世代を担う夢の機体だ。

 

 今朝方、リベリオン南部にあるノイエ・カールスラントより送られてきたこのジェットストライカーは、まだまだ開発途中。そこで、501部隊にこの機体のテスト運用をして欲しいとの事らしい。

 

「──ジェットストライカー……研究中と聞いていたが、もう完成まで漕ぎ着けたのか」

 

 と、ミーナ達に合流してきたのはユーリを伴ったバルクホルン。ブリタニアでの戦いが終わってから今に至るまでの間に、このジェットストライカーと関わりのあるウィッチと交流を持った縁もあり、彼女としてもジェットの開発には興味を持っていた。

 

「さっきも言ったけど、まだ開発途中の試作機よ。一応スペックは記載されてるけど、どれも理論値──実戦投入にはまだまだデータが足りないわ」

 

 ミーナの手元にある資料によると、出力は従来機の数倍、最高時速は950キロ以上とある。現時点で実用化されているストライカーユニットではおいそれと手が届かない領域だ。

 

「とはいえ、こうして送りつけて来たからには、基本骨子は出来上がっているという事だろう。テストは誰がやるんだ?」

 

「まだ決めていないけれど……」

 

 誰も到達したことがない速度と、従来機とは勝手の違う運用方法──量産を視野に入れるならば、入念なデータ収集が必要になるだろう。となると、適任なのは──

 

「へぇ~、お前950キロも出るのか!すごいなぁ……!」

 

「おいリベリアン!服を着ろと言ったはずだ!」

 

 どうやら少し前にバルクホルンから身なりを整えるようお叱りを受けていたらしいシャーリーだが、彼女の苦言などそっちのけで目の前のジェットに目を輝かせている。

 最早501部隊の日常となりつつあるバルクホルンとシャーリーのやり取りを他所に、ここまでジッと沈黙を貫くユーリはジェットではなくその横に鎮座する物へ目を向けていた。

 

「あの、ミーナさん。こちらの武装は……?」

 

「それは……ジェットストライカー専用の武装みたいね。50mmカノン砲1門と、30mm機関砲4門だそうよ」

 

 シモノフやボーイズを優に超える長大なカノン砲を目にしたユーリと美緒は、揃って同じ疑問を思い浮かべた。「こんな大きな武装を携行して満足に飛べるのか?」と。

 見るからに重そうなこれらの武装は、航空型ストライカーではまず運用は不可能だろう。可能積載量に秀でたユニットを用いても、機動力の大幅な低下は避けられないはずだ。陸戦型ストライカーでようやく、ある程度まともに運用出来るかと言ったところだ。

 

「──なぁ、これあたしに履かせてくれよ!」

 

「ダメだ。私が履こう」

 

「何でだよ!?別にお前のじゃないだろ」

 

「この機体はカールスラント製だ。ならば私が履くべきだろう!」

 

「国は関係ないだろ。950キロだぞ?超音速の世界を知ってるあたしが履くべきだ!」

 

「お前はスピードの事しか頭に無いのか!?」

 

「そっちこそ、ルールを守る事しか頭に無いのかよ!?」

 

 またもギャイギャイと始まる2人の口論。見かねたミーナが、この2人以外に頼むべきかと候補を思案していると……

 

「にひひっ──いっちばーーーん!」

 

 不意に、天井から飛び降りてきた小柄な人影がジェットストライカーに脚を通す。

 

「あっ!?ずるいぞルッキーニ!」

 

「今すぐそれを脱がんかッ!」

 

「早い者勝ちだも~ん♪」

 

 魔法力を発動し、エンジンを始動させたルッキーニ。これまで使ってきたレシプロ型とは違う、重々しい音を立てながら出力を上げていく魔導エンジン。そのまま発進するかに思われたが……

 

「ミ゛ッ!?──ピギャアアア──ッ!?!?」

 

「ル、ルッキーニさん──!?」

 

 突如として悲鳴をあげながら飛び上がったルッキーニは、逃げるようにジェットから離れて機材の裏に隠れてしまう。

 

「おい、どうしたんだよルッキーニ?」

 

「大丈夫ですか?」

 

 事情を聞くのも兼ねて、安否確認に向かったシャーリーとユーリ。

 

「なんかね、急にビビビッ!って来た……」

 

「ビビビ……?」

 

「これまでとはまるで違う原理に加えて、まだ試作品との事ですし。何かしら違和感を覚えるのも当然かもしれませんが……」

 

「そういうんじゃなくて……なんかこう、ゾワゾワ~ってくる感じがしたの。私アレ嫌い……!」

 

「うーん、イマイチ分かんないなぁ……あたしも履いてみるか」

 

「ダメ!シャーリー、履かないで……?ユーリも!」

 

 ジェットの元へ向かおうとしたシャーリーを、ルッキーニは強く引き止めた。その眼差しは、抜け駆けした時のような悪戯めいたものではなく、何かを訴えかけるような、至って真剣なものだった。

 

 まだ不定形ながらも何かを感じ取ったのか、

 

「──やっぱりあたしはいいや。考えてみれば、まだレシプロでやり残したこともあるしな。ジェットを履くのはその後からでも遅くはないだろ」

 

 と、シャーリーはジェットのテスト飛行を辞退。それを聞いたバルクホルンは、嘆息しながら発進機に上がる。

 

「フッ、怖気づいたか。まぁ見ていろ──」

 

 ユニットに脚を通し、魔法力を発動させる。バルクホルンが与える魔法力に応じてどんどん出力を上げていくエンジン。

 依然としてルッキーニは苦い表情を向けているが、従来のレシプロ機とは一線を画したポテンシャルを秘めているという事が、格納庫に木霊するエンジン音を耳にするだけで伝わってくる。それはここにいる全員の共通認識だった。

 

 ジェットの力の一端をその身で感じたバルクホルンは、シャーリーに向かって言い放つ。

 

「どうだ?今までのレシプロストライカーで、コイツに勝てると思うか!」

 

「はぁ?──いい年してはしゃぐなよ。新しいおもちゃを買ってもらった子供みたいだぞ」

 

「負け惜しみか?みっともないぞ」

 

「気が変わっただけだ。あたしはまだレシプロ(コイツ)で良いんだよ」

 

「フン、勝手気ままなリベリアンめ!」

 

「お前こそ、言う通りにしてやったってのに文句ばっかじゃないか!この堅物軍人バカ!」

 

「何だと貴様──!」

 

 三度始まった言い争い。流石に辟易としていたのか、この言い合いに終止符を打ったのは、意外というべきかユーリだった。

 

「お2人共その辺で。──バルクホルンさん、流石に大人気ないですよ」

 

「だ、だがザハロフ……!」

 

「へん、部下に注意されてるようじゃ世話ないなぁ?」

 

「シャーリーさんも、不必要に煽らないでください」

 

「全く、世話がないのはどっちだ」

 

「何だとぉ──!?」

 

 またも口論が再燃しそうになった所を、ユーリが手を叩いて制止。

 

「──あくまでも争うつもりなら、実際に勝負されてはどうです?ジェットのテスト飛行にも丁度いいでしょう」

 

「……そうだな。そっちのが分かりやすくていい」

 

「私も異論はない。早く準備をしろ。カールスラントの技術力を見せてやる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ユーリの提案を受けて始まった、バルクホルンとシャーリーの勝負──もといジェットストライカーのテスト飛行。

 最初に行われたのは上昇勝負。ユニットが到達できる高度の限界を競う対決だ。

 

 滑走路から飛び立ち、あっという間に小さくなっていく2人を見上げるユーリ。その横には、騒ぎを聞きつけてやってきた芳佳やリーネ、ペリーヌ達の姿もある。

 

 

『うぉりゃァアアアアア──ッ!』

 

 

 かなりのスピードで一気に空を駆け上がるシャーリー。501きってのスピード自慢に恥じぬ速度だが、傍を飛ぶバルクホルンはそれ以上だった。スタートはほぼ同時だったにも関わらず、彼女の姿はシャーリーより上にある。シャーリーは負けじとエンジンを奮わせるも、次第にエンジンが息切れを起こし始めた。どうやらここが限界高度のようだ。

 

 ユーリは測定を担当してくれているサーニャに通信を繋げる。

 

「サーニャさん、どうですか──?」

 

 

『シャーリーさんは12000メートルで上昇が止まったわ。バルクホルンさんは……まだ上がってる。すごい……』

 

 

 歯噛みするシャーリーを捨て置いて更に高度を上げていくバルクホルン。勝負の結果は言うまでもなく、バルクホルンの圧勝だった。

 

 間に昼食を挟み、続くは搭載量勝負。装備重量の限界と、その状態での機動力を見るテストだ。

 

「わぁ……シャーリーさん、そんなにたくさん持って飛べるんですか?」

 

「ああ!あたしの《P-51》は万能機だからな!いざとなったら、どんな状況にでも対応できるんだ」

 

 芳佳がこう思うのも当然だ。初戦のリベンジをせんと意気込むシャーリーの身体には、実に10個もの予備弾倉が装着されている。通常装備に加えてこれだけの弾薬を携行するとなると相当な重量になるはずだが、シャーリーの言う通り、彼女の使う《P-51D》は調整次第で航続距離、高高度性能、加速性、運動性、搭載量といった、多くの側面に於いて一定以上の性能を発揮できる、正に万能機と言える力を秘めていた。

 彼女の場合、ここからスピードを愛する自分好みにチューンが為されている訳なのだが、それでも《P-51》が元来持つ万能性を失っていないのは流石と言うべきか。

 

「シャーリーさんの場合、()()()()()を減らせば少しは速くなるのではなくて?」

 

「胸……」

 

 皮肉めいたペリーヌの言葉に、何故かリーネが反応を示す。

 

 一方、バルクホルンはというと……

 

「バルクホルンさん。本当にこれで飛べるんですか?」

 

「ああ、問題ない。──待たせたな」

 

 ユーリから武装を受け取ったバルクホルンは、芳佳達の前に姿を現す。その出で立ちに全員が目を疑った。

 

「おいおい……そんなんで飛べる訳無いだろ」

 

 長大な50mmカノン砲を背負い、肩がけした弾帯には、ユーリやリーネが用いる徹甲弾をも優に超える巨大な弾丸が10発以上も収納されている。極めつけに両手に2門ずつ携えた30mm機関砲とくれば、いくらなんでも重量過多で飛べないと誰もが思うだろう。

 しかし当のバルクホルンは不安など全く感じていない様子。どうなることやらとハラハラしながら始まった2戦目だが……

 

「おい、嘘だろ………」

 

 呆然と零すシャーリーの視線の先には、あれだけの装備重量をものともせずシャーリーを追い抜き、両手の機関砲で仮想標的を粉砕するバルクホルンの姿があった。

 装備重量の面でシャーリーに分があるのは誰の目にも明らかだった。いくらバルクホルンが筋力強化の固有魔法を使えるといっても、ユニットには強化する筋力が無い。にも関わらず、またもバルクホルンはシャーリーにジェットとレシプロの圧倒的な力の差を見せつけて勝利を収めたのだった。

 

「すごい……すごいぞ!このジェットストライカーは……!」

 

 勝負を終えて格納庫へ戻って来たバルクホルンは、予想以上だったのであろうジェットの性能に感激しているらしい。勝負を見守っていた芳佳達だけでなく、敗北を喫したシャーリーまでもが素直に関心している中、ユーリだけが言い知れぬ違和感を感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 少し早めの夕食を終えた後──ユーリは海沿いの岩場にドラム缶を運んでいた。傍らにはシャーリーの姿もある。

 

「ドラム缶がホントに風呂になるのか?」

 

「可能なようですよ。502にいた時、扶桑のウィッチの方からそういう話も聞きましたし」

 

 新型機のテストの疲れを癒そうと芳佳が提案したドラム缶風呂。その準備に取り掛かっていたユーリは、シャーリーから受け取った水入りタンクを、立てたドラム缶に流し込む。最後にドラム缶の下に設置した薪に火を点けた。

 

「後は温まるのを待つだけです。ドラム缶は比較的綺麗なものを選んだつもりですが、念の為、腕や足を怪我しないよう気をつけてくださいね」

 

「おう、サンキュー」

 

 ではこれで。とその場を去ろうとしたユーリを、シャーリーが呼び止める。

 

「折角なんだし、ユーリも入ってけばいいじゃないか」

 

「僕は基地のシャワーで十分です。以前お風呂でのぼせてしまって以降、どうも湯船に浸かろうという気が起きなくて……」

 

 504部隊での一幕が脳裏を過る。鮮明に思い出さないよう小さく(かぶり)を振ったユーリに、シャーリーは悪戯めいた笑みを浮かべた。

 

「そういう事なら──あたしが一緒に入ってやろうか?それなら、またのぼせてもすぐ助けてやれるだろ」

 

「その手には乗りませんよ。504部隊で、同じような手口でからかわれましたからね」

 

 見事シャーリーの初撃をいなしてみせたユーリだったが、これはあくまでも初撃だった。

 

「恥ずかしがるなよ~!扶桑じゃ"裸の付き合い"ってのがあるらしいじゃんか。──それとも、あたしと一緒じゃ嫌か?」

 

「い、嫌というわけではないですけど……」

 

「じゃあ問題ないな!早速入るか──」

 

 そう言って赤いジャケットを脱いだかと思えば、シャツのボタンを外し始める。

 

「シ、シャーリーさん……ッ!?」

 

「ん?何だよ今更。別に初めて見るわけでもないだろ?」

 

 止める間もなくシャツを脱いだシャーリー。彼女の言う通り、こういった姿を目にするのは初めてではない。今日の午前中のように、格納庫でユニットを弄っている時はこんな格好をしている事も多く、ユーリもその度に狼狽しているわけではない。流石に慣れた。だが今回は些か状況が異なる。

 

「はは~ん。普段は興味なさげなフリしつつも、やっぱり興味あったってことかァ」

 

「な、何のことですか……」

 

「隠さなくていいって。そんなに気になるなら……触ってみるか?」

 

「は………!?」

 

 自慢の胸を揺らしてとんでもない事を言い出したシャーリーに、ユーリは言葉を失う。

 

「ほらどうする?早く決めないと、宮藤達が来ちゃうぞ」

 

「ど、どうするも何も──というか、シャーリーさんはいいんですか……っ!?」

 

「普段からルッキーニに触られてるからな、お前に触られるくらいどうってことないさ」

 

 そう言いながらジリジリと近づき、ユーリを岸壁へ追い詰めていくシャーリー。この事に気づいたユーリは、退路を完全に絶たれる前にその場を飛び退る。

 

「スピード自慢のあたしから逃げられると思うか~?」

 

 何故か両手をワキワキさせるシャーリーを前に身構えるユーリ。最悪魔法力の発動も視野に入れるか考えていると……

 

「──プッ、ハハハハハ!」

 

 シャーリーはもう堪えきれないといった様子で笑い始めた。

 

「そう構えるなって。冗談だよジョーダン!まさかそんなに嫌がるとはなぁ」

 

「はぁ~……さっきも言いましたけど、その……別に嫌というわけでは」

 

「わかったわかった。からかって悪かったよ」

 

 安堵したように息をつき、その場を後にするユーリ。その背中へ

 

「──触りたくなったら素直に言えよー?」

 

 と、性懲りもなくからかいの言葉を投げかけたシャーリーは、

 

「アハハッ──あいつ、あんな顔もするんだな」

 

 去り際にこちらを一瞥したユーリの表情を思い出し、小さく笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。昨日に引き続き、朝からバルクホルンとシャーリーの勝負──もといジェットストライカーのテストが行われていた。

 3戦目となる今回の内容は至って単純、スピード対決だ。加速力とトップスピードを競うこの勝負はシャーリーの得意分野ということもあり、せめて一矢くらい報いてやろうと意気込んでいた。

 

「よーい……どーん!」

 

 ルッキーニの合図でシャーリーはエンジンを全力で奮わせる。さすがのスピードであっという間に遠ざかっていくシャーリーだったが……どういうわけかバルクホルンが動かない。

 心配したルッキーニが近づこうとした瞬間──溜め込んでいた力を解放するかのように、バルクホルンは急発進した。衝撃で大きく吹き飛ばされるルッキーニを置き去りにして空を翔けるバルクホルンは、10秒近いハンデがあったにも関わらず先にスタートしていたシャーリーを軽々と追い越し、凄まじいスピードで飛んでいく。

 

(凄い……まるで天使に後押しされているみたいだ──!)

 

 日頃の彼女ならまずしないであろう形容。そうさせるだけのポテンシャルがこのジェットストライカーにはあった。それは実際に履いたバルクホルンは勿論、相手であるシャーリーも同様だ。

 

「まさか、あたしがスピード勝負で負けるなんて……」

 

 501部隊に留まらず、全世界のウィッチ中最速を自負していた彼女をこうも容易く下したジェットの性能。勝負が始まった当初は、いくら新型といえどレシプロだって──長らく共に戦ってきた愛機ならば、勝つまではいかずともいい勝負に持ち込めるだろうという自信があった。しかし結果は全てに於いて完敗。

 更なるスピードの世界への入口を見つけた高揚感と、スピード勝負で負けたという悔しさ。それらが綯交ぜになった複雑な気持ちでこの事実を受け止めていたシャーリーが──いち早く異変に気づいた。

 

「なんだ……どうしたんだアイツ」

 

 遥か前方で綺麗な白い軌跡を描きながら飛んでいたバルクホルン。その軌跡が、突然乱れた。上下左右、滅茶苦茶な方向へ飛び回ったかと思えば、真っ直ぐ海へ突っ込んでいくではないか。

 

「おい───ッ!?」

 

 バルクホルンに通信を繋ぐも時既に遅し。ジェット共々海面に没したバルクホルンは、シャーリーと、遅れて事態を察知したユーリ達によって助け出された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 目を覚ましたバルクホルンが最初に目にしたのは、医務室の天井だった。

 

「──あ、起きた」

 

 傍らのハルトマンを始め、彼女が寝かされたベッドを囲むように501部隊の皆が並んでいる。皆一様に心配そうな視線を向けていた。

 

「皆、どうした……私の顔に、何かついてるのか……?」

 

「とにかく酷い顔であることは確かです。何があったか、覚えてますか?」

 

 ユーリの問いを受け、記憶を遡ってみる。だが……

 

「……ダメだ思い出せん。ジェットストライカーのテストを始めた辺りまでは覚えているんだが……」

 

「トゥルーデ、海に落っこちたんだよ」

 

 ハルトマンの言葉を聞いたバルクホルンは、我が耳を疑った。

 

「落ちた、だと……!?──バカな、私がそんな初歩的なミスをするはずが……!」

 

「だろうな。であれば──原因は大尉ではなく、あのジェットストライカーにあるという事だ」

 

「坂本少佐の言う通りよ。詳しい事は分かっていないけれど……恐らく、使用者の魔法力を著しく消耗させてしまうんじゃないかしら」

 

 バルクホルンはこの2日間で何度もジェットを使って飛んでいる。軽く飛ぶ程度ならまだしも、バルクホルンはテストの為に出来る限りジェットの性能を引き出そうとしていた。そこへ、ミーナ達の推測したジェットの欠点がバルクホルンの消耗に拍車を掛けてしまったのだろう。

 

「試作機に問題は付き物だ……実際、あのストライカーは素晴らしい性能をしている。実戦配備に向けて、まだまだテストを続けなければ──」

 

「ダメよ」

 

「ミーナ……」

 

「あなたの身を危険に晒すわけには行かないわ。バルクホルン大尉、あなたには当分の間、飛行停止処分の上、自室待機を命じます」

 

「だが……ッ」

 

「これは命令です」

 

「っ……了解」

 

 覇気のない声で食い下がろうとするバルクホルンだったが、上官権限によって渋々ながらもミーナの命令を受け入れる。

 

「──現時刻を以て、ジェットストライカーは使用禁止とします。皆いいわね?」

 

 ミーナの指示に、その場の全員が揃って頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バルクホルンさーん?お昼ご飯、持ってきました──って、何してるんですか……!?」

 

 時刻は昼。自室から出られないバルクホルンへ昼食を持ってきた芳佳とリーネは、目に映った光景に驚愕した。部屋の半分がゴミの山になっている事も勿論だが、それよりもバルクホルンだ。彼女は天井の梁に捕まり、片腕で懸垂をしている最中だった。

 

「トレーニングだ。──私が落ちたのは、ジェットストライカーの所為ではない。私の実力が足りていなかったからだ……!」 

 

 ミーナからはああ言われたものの、あくまでも原因は自分の未熟さにあると言うバルクホルンは、またジェットを履くつもりのようだ。事実、ジェットの性能は凄まじい。実戦投入できれば苦しい戦況も変わるだろうが、長い目で見ればただでさえ少ないウィッチの数を更に減少させる一因にもなりかねない。

 

「──無駄だ。諦めろ」

 

 開けっ放しだったドアから顔を覗かせたシャーリーの言葉に一瞬だけ動きを止めたバルクホルンだったが、すぐにトレーニングを再開する。

 

「私を笑いに来たのか?……魔法力切れで墜落など、まるで新兵だからな」

 

「隊長だって言ってただろ。あのストライカーは本当にヤバいんだ。次アレを使ったら、飛べなくなるだけじゃ済まないぞ」

 

「ジェットが持つ戦闘力の高さは、お前達だって十分わかっているはずだ。この程度の危険と引換えにあの力が手に入るのなら──」

 

「だったら死んでもいいってのかよ!?」

 

 いくら治癒魔法を使える芳佳でも、失われた魔法力を回復させることはできない。仮に命を繋げたとしても、これまで通りの生活を送れるかさえ分からないのだ。

 そんなシャーリーの訴えを受けても、バルクホルンの考えは変わらない。体が回復し次第、彼女はまたジェットストライカーを使用するだろう。

 

「私は、もっと強くならねばならないんだ……!」

 

「っ……このわからず屋──ッ!」

 

 我慢の限界に達したシャーリーがバルクホルンに詰め寄ろうとした時──基地内にけたたましい警報が鳴り響く。

 

「あ……ネウロイだ」

 

 どうやら今まで寝ていたらしい、部屋の半分を占拠するゴミ山の主──ハルトマンはムクリと起き上がると、徐ろに軍服を羽織って部屋を出ていく。シャーリーも少しの逡巡の末、格納庫へ向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 出撃メンバーが基地を発ってから数分──ミーナは司令室で現場の状況を耳にしていた。後ろには基地での待機を命じられた芳佳、リーネ、ユーリの姿もある。

 今回の敵は5つに分裂するタイプであり、移動速度も速い。数的有利をイーブンにされ、各個撃破を余儀なくされた501部隊だが、こちらにはスピード自慢のシャーリーがいる。美緒の指示を受け、特に足の速いコア持ちの本体を相手するシャーリーだったが……

 

 

『くっそ……ジッとしてろよ……ッ!』

 

 

 動きにはついて行けているものの、スピードに似合わぬ俊敏さで攻撃を回避し続けるネウロイに、次第に苦戦を強いられていく。

 

 

『──こちら坂本!シャーリーが苦戦しているようだが、こちらも手が足りん。至急増援を頼む!』

 

 

 美緒の要請を受け、待機していた3人は格納庫へ走る。発進準備を完了した芳佳とリーネに続き、ユーリもユニットを履こうとした所へ、前方に人影が現れた。

 

「バルクホルンさん……!?」

 

「はぁ…はぁ……お前達の足では、間に合わん──!」

 

 何故ここにいるのかと聞く暇も与えず魔法力を発動させたバルクホルンは、使われていない発進機──ジェットストライカーを厳重に封印している鎖に手を掛ける。

 

「ぐっ……ぬぅううううう──ッ!!」

 

 持ち前の怪力で鎖を引きちぎったバルクホルンは、がくりと膝をついてしまう。

 

「まさか、出撃する気ですか!?」

 

「命令違反です!」

 

 バルクホルンの考えを見抜いた芳佳とリーネは懸命に彼女を止めるが、バルクホルンは頑として譲らない。

 

「今、アイツを助ける為には……ジェット(コレ)しかないんだ……!」

 

 フラつく体に鞭打って立ち上がろうとするバルクホルン。そんな彼女の前に、ユーリが立ちはだかった。

 

「……そこをどけ」

 

「出来ません」

 

「ザハロフ……ッ!」

 

「出来ません!」

 

 珍しく荒げたユーリの声が格納庫に響く。

 

「っ……アイツを、シャーリーを見殺しにしろというのか……!?」

 

「そんなわけないでしょう」

 

「だったら……ッ!」

 

「僕はッ!──絶対に誰も死なせないと約束したんです。それはシャーリーさんだけじゃない。あなたもです、バルクホルンさん」

 

 今の状態のバルクホルンを出撃させるだけでも危ういというのに、もしジェットの使用を許せば、今度こそ命の危険が伴う。部隊の仲間を絶対に守ってみせると誓ったユーリとしては、何としても彼女を行かせる訳にはいかなかった。

 

「ならどうすればいい!?こうしている間にも、アイツは──!」

 

「分かってます──」

 

 ユーリは軽い身のこなしで発進機に上がったかと思えば、一切の躊躇もなくジェットストライカーに脚を通した。

 

「ユーリさん!?」

 

「ダメです!ジェットストライカーは使用禁止だって──」

 

「バルクホルンさんの言っている事も事実です。恐らく僕達のユニットでは、どんなに急いでも間に合わない」

 

「でも……ッ!」

 

 今度はユーリを止めようとする芳佳達。そんな2人を手で制したのは、驚くべき事にバルクホルンだった。

 

「……今の私のようになるかもしれんぞ。その覚悟はあるのか?」

 

「生きて帰って来れるなら十分です」

 

 自分の目を真っ直ぐ見返して答えたユーリに、バルクホルンは小さくため息をつくと、

 

「──くれぐれも全力は出すなよ。お前程の魔法力なら私以上にジェットの性能を引き出せるだろうが、私以上に酷い事になる可能性も高い」

 

 ユーリが忠告に黙って頷いたのを確認したバルクホルンは、自らユーリに道を開ける。

 次の瞬間、ユーリの魔法力を喰らったジェットストライカーは重々しいエンジン音を響かせながら空へと飛翔していった。

 

 

『ユーリさん!?何を考えて──』

 

『すまないミーナ。責任は全て私が取る。だから今は──』

 

『っ……5分よ。それ以上はいくらユーリさんでも危険だわ!いいわね!?』

 

 

「了解──ッ!」

 

 ジェットストライカーの性能はバルクホルンとシャーリーの勝負を見て分かっていたつもりだったが、実際に使用してみると予想以上だ。バルクホルンがあそこまでジェットに拘っていた気持ちも少しは理解できた──同時に、その恐ろしさも。

 どこまでも魔法力に飢えたユニット──そう表現すればいいだろうか。今はユーリの魔法力制御に物を言わせて無理矢理言うことを聞かせているが、少しでも気を抜けばジェットに過剰なまでの魔法力が注ぎ込まれ、飛行中に意識を失う恐れがある。

 

 シモノフに代わる50mmカノン砲を握り締めたユーリは、遠方の空に紅い閃光が走るのを目にする。ネウロイのビームだ。ジェットさまさまというべきか、もうシャーリー達の交戦空域に到着したらしい。

 

 一方のシャーリーは、ようやく捉えたネウロイに攻撃しようとしたところ、不幸なことに愛銃BARが弾詰まりを起こしてしまう。ただ直すだけなら何という事はないが、生憎今は戦闘中。それも自分と同等以上の速さを持つ敵が相手だ。そんな余裕はない。

 

「コイツら、また別れた──!」

 

 アクシデントに見舞われたシャーリーに追い打ちをかけるように、ネウロイは機体を更に前後で分割。数的有利を利用した同時攻撃で一気にシャーリーを落としにかかる──!

 

「まずい──ッ!」

 

 前後で挟み撃ちに遭い、絶体絶命の危機に陥ったシャーリー。そんな時──どこからか飛来した弾丸が、背後から迫るネウロイを一撃で撃ち抜いた。50mmカノン砲によるユーリの遠距離砲撃だ。

 

「コアはもう1機の方か……ッ!」

 

 そうと分かるなり、ユーリは残る1機にカノン砲を差し向ける。

 出撃してから今に至るまで、時間にしてものの数分だが、ジェットへの魔法力供給を一定に維持し続けるユーリの精神力は尋常でない速度で消耗しており、正直もう限界が近い。

 

「これで……ッ!!」

 

 狙いを定め、撃つ──対装甲ライフルよりも重い砲声を轟かせ撃ち出された50口径の巨大な弾丸は、ネウロイの機体に深々と喰らいつき、内部に込められたユーリの魔法力が爆ぜる──!

 閃光と衝撃を残して、コア諸共爆散していくネウロイ。窮地を脱したシャーリーの口から、思わず「すげぇ……」という声が漏れた。

 

 その様子を少し離れた場所から眺めていた美緒達も、使用禁止だったジェットストライカーの無断使用という無茶を仕出かしたユーリに呆れつつ、無事に敵を撃破できた事を喜んでいた。

 

「やったぞユーリ!──おい、ユーリ?」

 

 シャーリーがインカム越しにユーリへ呼びかけるが、応答が無い。それどころかユーリが止まる気配も無い。

 

「どうなってんだ?──少佐!ユーリのスピードが落ちないぞ!」

 

 

『何だと……!?』

 

 

 美緒は眼帯をずらし、魔眼による遠距離視でユーリを視る。

 

 

『──いかん……!ジェットストライカーが暴走してるんだ!このままじゃ魔法力を全て吸い尽くされるぞ!』

 

『ッ……シャーリーさん──!』

 

 

 美緒の通信で事態を把握したミーナは、シャーリーに指示を飛ばす。内容は聞くまでもない。

 

「う…ぐぅ……もう、少しで───!!」

 

 全速力でユーリの後を追うシャーリー。だがあと少しという所で、文字通りユーリの魔法力を喰らったジェットが更に加速する。どんどん開いていく彼我の距離。追い縋るように手を伸ばすも、その手がユーリに届くことはない。

 

 その時不意に、シャーリーの脳裏である記憶が思い起こされた。

 あれはそう──ブリタニアでの戦いだ。

 あの時もそうだった。遠ざかっていく影に手を伸ばし、掴めず、消えていった。

 終わりだと思っていた。

 だがそうではなかった。

 誰の手によるものか、奇跡が起きた。

 その奇跡が、こうしてまた自分と彼を引き合わせてくれた──チャンスが訪れたのだ。

 

 

 今度こそ……

 

 

 今度こそ、絶対に───!!

 

 

「──くそったれえええええええぇぇぇ───!!!!!」

 

 

 力の限り叫ぶ。その声に、シャーリーの翼が応えた──!

 魔導エンジンが灼き切れんばかりに咆哮し、相棒をスピードの高みへと押し上げる。彼女の周囲で空気が波紋状に広がり、海面を大きく揺らした。

 

 おおよそ人が到達し得るスピードの極致。超音速の世界へ再び足を踏み入れたシャーリーは、目一杯伸ばした腕でユーリの体を抱き抱える。

 

 

「止まれええええええええぇぇぇ───ッ!!!!!」

 

 

 半ば祈るようにして叫んだシャーリーは、ジェットストライカーの緊急停止レバーを引っ張る。すると、唸っていたジェットエンジンが煙を上げ、これ以上の加速が止まる。同時にユーリの脚からユニットも外れ、海中へと没していった。

 

「ハァ…ハァ…やった……っ……今度はちゃんと、助けられた……ッ」

 

 瞳に薄らと涙を滲ませ、ユーリの体を力いっぱい抱きしめる。あの時からずっと胸に残っていた無念と後悔が、溶けるようにして消えていくのを感じた。

 

「……そうだ、おいユーリ!生きてるよな!?」

 

 安否を確認しようと視線を下に向けてみると……そこには、シャーリーの胸の中で、安らかな表情で眠るユーリがいた。

 

「……っはは──ったく、幸せそうな顔しやがって。……助けたと思ったけど、その前にまた助けられちゃったな」

 

 そう言って、シャーリーはユーリの頭を撫でるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 ジェットストライカーによる一連の出来事が終わりを告げ、時刻は夕方。

 格納庫には、スクラップ同然になったジェットストライカーの残骸と、命令違反及びその後押しをした罰として、一心不乱にじゃがいもの皮を剥き続けるユーリとバルクホルンの姿があった。

 

「──にしても、まさかバルクホルンとユーリが命令違反とはな。これが初めてじゃないか?」

 

「全く想像がつきませんでしたわ。正直、今も信じられませんもの」

 

 501部隊の中でも規則に従順な方だったユーリと、最早規則そのものといっていいバルクホルン。確かにこの2人が命令違反をしたと言われても、誰もが1度は冗談と笑うだろう。

 

「──皆さん。どうもお騒がせしました」

 

 と、輪の中へ顔を覗かせたのは、眼鏡をかけたハルトマンだった。

 

「……何故お前が謝る?」

 

「別にハルトマンのせいじゃないだろ?」

 

「ああ、いえ。私は──」

 

 何かを言いかけたハルトマンだったが、丁度そこへ夕食を作った芳佳とリーネがやって来た。

 

「じゃがいもがいっぱい届いてたから、色々作ってみました!」

 

 ワゴンの上には、所狭しと様々なじゃがいも料理が並んでいる。芳佳はその中からフライドポテトを手に取った。

 

「はい!ハルトマンさんもどうぞ」

 

「いただきます」

 

「あれ……?眼鏡なんてしてましたっけ?」

 

「はい。ずっと──」

 

 またしてもその声を遮るようにして、芳佳の背後から()()()()()()()()()()()()()()が現れた。

 

「わ!美味しそー!」

 

「あ、こっちのハルトマンさんもどうぞ──って、えぇっ!?」

 

「ハルトマンさんが……2人……!?」

 

 ハルトマンが2人という奇々怪々極まるこの状況に誰もが困惑する中、当のハルトマン達の片方──眼鏡をかけた方が口を開く。

 

「──お久しぶりです。姉さま」

 

「あれ、ウルスラじゃん」

 

 

「「「姉さま──!?」」」

 

 

 混迷を極めたこの状況に、事情を知っているカールスラント組の1人としてミーナが説明を始めた。

 彼女の名はウルスラ・ハルトマン中尉。エーリカ・ハルトマンの双子の妹で、今回の件の種となったジェットストライカーの開発スタッフに名を連ねる、れっきとした技術者なのだという。

 

「バルクホルン大尉、ザハロフ准尉。この度はご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。どうやらジェットストライカーには致命的な欠陥があったようです」

 

「まぁ、試作機にトラブルは付き物だ。そう気にするな」

 

「それよりも……その、貴重な試作機を壊してしまい、申し訳ありませんでした」

 

「いえ。お2人がご無事で何よりでした。ジェット(この子)は本国へ持って帰ります」

 

 ウルスラによると、どうやらこの料理達に使われた大量のじゃがいもの出処は彼女らしい。なんでも、ジェットストライカーの件に関するせめてものお詫びだとか。因みに未調理のじゃがいもはまだまだ山のように残っている。暫くはじゃがいも生活になるだろう。

 

 何はともあれ、これで一件落着。

 シャーリーとバルクホルンが、些細なことで喧嘩をする501部隊の日常が戻って来たのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あの、何か……?」

 

 ふと、ユーリは自分をジッと見つめるウルスラに気が付く。

 

「……つかぬ事をお聞きしますが、ザハロフ准尉はご兄弟などはいらっしゃいますか?」

 

「……いなかったはず、ですが」

 

「……そうですか。すみません、准尉の顔立ちが知人によく似ていたもので。忘れてください」

 

 そう告げるウルスラの表情は、心なしか残念そうにも見えた。

 




なんかこう、一つ峠を越えたような気分です。あくまで気分ですが。
最後にジェット履くのをアニメ通りお姉ちゃんにするかですごい迷ったんですよ。
でもユーリ君なら何としてでも止めるよなぁと思い、こうなりました。

にしてもユーリ君、いつの間にやらシャーリーとかドッリオ少佐みたいな年上のお姉さんにイジられるキャラが板についてきたような…w
因みにシャーリーがここまで攻めたイジりをするのは、単に見てて面白かわいいのと、ユーリ君なら間違いは犯さないだろうという信頼の裏返しでもあります。
一方、「どうってことない」発言がホントか否かは…ご想像にお任せということで。

図らずもシャーユリっぽい話になりましたが、私はシャーゲルも大好きです!
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