501のウィザード   作:青雷

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分割したはいいものの配分を間違えましたねコレ…前回の倍くらいになっております



いいんだよ

「──とまぁ、実はあの時に1回だけ会ってたんだよ、私達。それが今やお互い有名人なんだから、人生って分かんないよねぇ」

 

「言われてみれば……そんな事もありましたね。全く気づかず、申し訳ありませんでした」

 

「無理もないよ。会って話したって言ってもホントに短かったし、お互い名前も知らなかったし。それにユーリってばちょっと可愛くなってるしね?」

 

 そう言って、エリーは自身の頭──丁度ユーリが髪を留めている辺りを指差す。

 

 施設の裏手に設置されたベンチに腰を下ろしたユーリは、横に腰を並べたエリーから諸々の話を聞かされた。ルミナスウィッチーズの正体が、様々な理由があって前線で戦えないウィッチ達によって結成された音楽隊である事。そこで自分が副リーダーを務めていること。そしてそんな自分が、過去にユーリと出会っていた事も。

 

「でも、逆によく分かりましたね?えっと──すみません、階級をお聞きしても?」

 

「ん?えっと確か軍曹だけど……ああ、別に私の事はエリーでいいよ。階級で呼ばれるのとか違和感すごいし──それで、どうしてユーリに気づいたか、だっけ?そうだなぁ……」

 

 暫し考えたエリーは、

 

「……()()()()()()()()()()、かな」

 

 と答えた。

 

「ああ、勘違いしないでね?ユーリがあの頃と全く変わってないってことじゃなくて、印象の話。あの時と今で、会った時の印象が同じだったから」

 

 当時のユーリと今のユーリを比べると、今の方が圧倒的に感情表現が豊かになっている。そういう点では間違いなく変わっているのだが、エリーが言っているのはそこではない。もっと内面──根源的な部分にある印象が、全く同じだったのだ。

 

「……もし違ったらホントごめんなんだけど──ユーリ、帰る場所、無いんじゃないの?」

 

 おずおずと、しかしストレートに突きつけられたエリーの言葉。果たしてそれが正しかったのか否かは、紫色の目を小さく見開くユーリの表情を見れば分かる。

 

「……それ、は──」

 

「やっぱり──分かるよ。私も同じ、迷子だったから」

 

「エリーさんも……?」

 

「うん。でも音楽隊の皆のお陰でハッキリした。今はルミナスウィッチーズ(ここ)が、私の帰る場所──私の第2の故郷、かな」

 

 切っ掛けをくれたのは、1番最後に音楽隊に入ってきたあの少女。彼女が背中を押してくれたから、エリーは自分の居場所を──自分がどこに居たいのかを確認できた。そしてより元を辿るならば、

 

「それもこれも、ガリアが解放されたのが始まり。だから、ちゃんとお礼は言わないとね──ユーリ、ガリアの為に戦ってくれてありがとう」

 

 ガリア人としてユーリに感謝の言葉を伝えるエリーだが、当のユーリの表情は浮かない。彼女は知らないのだ。ユーリがブリタニアの戦いでどんな立ち位置にいたのかも、ガリア解放の真実も、何も。

 

「……ガリアを解放したのは、501部隊の皆さんです。僕は成り行き上その1人に数えられているだけで、ガリアの為に何か出来たわけでは……」

 

 確かに、ユーリは501部隊と共にガリアの巣──正確にはそれに代わる脅威と化したウォーロックと戦い、撃破した。だがその勝利はあくまで結果論だ。あの最終決戦でユーリがやった事といえば、自陣営の暴走した兵器を止めただけに過ぎない。それも散々迷惑をかけてしまった仲間達の助けを借りて。

 

 その事実が重りとなり、ユーリの表情を沈ませていた。

 

「……それを言うなら、私もだよ」

 

「え……?」

 

「ガリアが解放されて、ブリタニアに戻った時。みんなが音楽隊のことを持て囃してた。まさに英雄の凱旋って感じで。特に私はガリア出身だから色んな所で取材とか受けてさ。その度に聞かれたんだ、"ガリア解放を受けてどんな気持ちですか?"って」

 

 嬉しくない、等という事は決してない。だが──

 

「正直、変な気分だった。取材中は別の誰かが自分の声で喋ってるみたいでさ。何度も思ったよ、こんなポンコツウィッチじゃなくて、もっと他に感謝されるべき人達がいるはずなのにな、って」

 

「ポンコツって……エリーさんがですか?」

 

「何、その意外そうな顔?──だってそうでしょ?私達が活動初めて1年経った今でも、ウィッチはネウロイと戦うものって認識は根付いてる。501部隊がガリアやヴェネツィアを解放したみたいにさ。それが出来ない私達──戦うことを諦めた私は、どこまで行ってもポンコツ……何ならそれ以下なんだよ」

 

 ネウロイの欧州侵攻によってガリア陥落が迫っていた頃──毎日多くの怪我人が運ばれてくる野戦病院でナースとして働いていた彼女は、後方にいながらも戦況は苦しくなる一方という事を察していた。

 そんな日々を送る内に、彼女の中にあったはずのネウロイに対する怒りや、戦うという気概がいつしか諦めに変わっていったのだ。一度消えた熱意に再び火が灯ることはなく、それは軍に入っても変わらないまま。

 音楽隊での活動を経て、燻っていた気持ちに踏ん切りこそ付いたものの、ウィッチとしての自己評価は相変わらず低いままだった。

 

「エリーさんはポンコツじゃないですよ」

 

「あ……もしかして私、逆に慰められてる?あはは……こういうトコだよねぇ」

 

 バツの悪そうに笑うエリー。ユーリはそのまま言葉を続けた。

 

「ネウロイと戦うのがウィッチであり、ご自分がそれに当てはまらないと思っているのなら、それは違うと思います。だって、音楽隊の皆さん──エリーさんは立派に戦って来たじゃないですか」

 

 ネウロイと戦うということは、必ずしも戦場でまみえるという事ではない。

 ネウロイという存在が無作為に振りまく、恐怖や悲観、絶望──それらから人々の希望を守る事も立派な戦いだ。その為に歌う者達こそ航空魔法音楽隊(ルミナスウィッチーズ)なのだと、ユーリは思っている。

 確かに彼女達は、ユーリや他のウィッチ達のようにネウロイを倒すことは出来ない。だが逆に、人々を歌の力で勇気付け、明日を生きる活力を与えることは彼女達にしか出来ないのだ。

 

「だから、エリーさんはポンコツじゃありません。ましてやそれ以下だなんてとんでもない。あくまでも自分がポンコツだと言うのなら、いっそポンコツであることを誇りに思っていいんじゃないですか?」

 

「あはは……中々難しいこと言うなぁ」

 

「──エリーさんは、すごいポンコツです」

 

「えっ……?」

 

「副リーダーとして音楽隊の皆さんを見守り、リーダーのアイラさんを支え、世界中へ素敵な歌を届ける。その歌を聞いた人々が、また明日も頑張ろうと奮起する──そんな事が出来るエリーさんは、間違いなく"すごい"ポンコツです」

 

「ちょ、ちょっと、急に何……!?」

 

「ご自分で信じられないなら、信じられるまで言い続けます。──エリーさんはすごい人です。最高のポンコツです。歌がお上手で、責任感があって、僕みたいな人間にも手を差し伸べてくれる──世界一優しいポンコツウィッチです」

 

「わ、わかった!もうわかったからストップ!……だんだん恥ずかしくなってきた……!」

 

 紅潮した顔を隠すように手で覆うエリーは、深呼吸して気持ちを落ち着かせると、先程から思っていた疑問をユーリにぶつけた。

 

「ユーリはさ……どうしてそこまで誰かに優しくできるの?」

 

 ほんの少しだけ過去に交流があり、再会したとはいえ初対面同然、自分と似た境遇だからと人生相談の真似事をしている程度の仲であるエリーに、ユーリは何故こうも親身になれるのだろうか?

 

「……多分、ですけど──」

 

 少し考えたユーリは、遠慮がちに口を開く。

 

 

「僕は、他人無しでは自分に存在価値を見い出せないんだと思います」

 

 

「価値……って」

 

「僕は戦うことしか出来ません。極論、戦う為に生まれたようなものですから。それでも、この力で誰かを守れるのなら──僕の事を家族や仲間と言ってくれる人達が、また以前のような暮らしに戻る手伝いが出来るのなら、それでいいと思ってましたし、今もそれは変わりません。ただ……」

 

「ただ……?」

 

「時々……本当に時折、ふと頭を過るんです──戦う必要が無くなったら。僕を必要とする人がいなくなったら、僕はどこに行けばいいんだろう──と」

 

 

 脳裏を過る度、必死に胸の奥へ押し込んで考えないようにしていたことだ。

 

 

 501も502も、他の部隊の皆だって、帰りを待ってくれている誰かがいる。肉親、友人、領民、或いは恋人──この戦いが終われば、彼女達はそんな人々の元へ帰っていく。そして大切な人とのかけがえの無い時間を過ごす喜びを噛み締める。

 

 だがユーリには肉親がいない。旧知の友がいない。帰る家が、故郷がない。

 

 ユーリを求める場所があるとするなら、それは只一つ──戦場だけ。やがて魔法力減衰を迎えてウィザードでなくなれば、戦場に身を置くことすら出来なくなる。

 

 かつて、504部隊隊長のドッリオが危惧していた。仲間達を守る必要が無くなったら──今のまま彼が戦う理由を失ったら、何が残るのだろう、と。

 だからこそ、ユーリが501部隊に合流する際、彼が1人で生きていく為の糧になる夢を見つけるよう道を示したわけなのだが……実際のところ、彼女が思っていた以上に話は深刻だった。

 

 例えば、ロマーニャ市街に物資調達に出向いた時の事だ。

 あの時、ユーリは雑貨店で小説を購入した。単純に文学作品として興味を持ったから──ではない。興味を持ったのは、ネウロイに両親を殺された復讐を果たそうと戦いに明け暮れていた主人公のウィッチの方だった。

 ウィッチとして覚醒する前に両親を失い、以降復讐を果たす為だけに生きてきたそのウィッチは、作中で過去の時代に飛ばされる。そこで両親をネウロイの襲撃から守り、過去を変える為戦う。という話だ。

 

 終わりのない復讐心だけを胸にひたすら戦い続けてきたその主人公に対し、ユーリは自分を重ねていた。

 

 復讐という唯一の目的──存在意義といっていいものを、自らの手でかき消すが如き行い。その果てに何が待ち受けているのだろう。この話を最後まで読み進めれば、何かヒントが見つかるかもしれない。

 

 

 ──いつか必ず来る、部隊の皆との別れ(戦いの終わり)を迎えた時、自分はどうするべきなのか。

 

 

 ささやかな期待と希望を抱きながら、ユーリはその本を読破した。

 

 何も、見つからなかった。

 

 主人公の少女が過去を変えたことで、両親は生存。元の時代に戻った後も、主人公は引き続きウィッチとして戦う道を選んだのだが……その隣には、自分の手で救った両親がいた。孤独に戦い続けた彼女が、家族という奪われた居場所を取り戻すことで、物語は幕を閉じる。

 

 物語を経た彼女は復讐ではなく、家族を守る為に戦う道を選んだ。結局行き着いたのは今のユーリと同じ状況であり、復讐に歪んでいた自分の存在意義が、家族という存在によって在るべき形に戻っただけのこと。そしてウィッチとしての役目を終えた暁には、帰りを待つ両親の元へ戻るのだろう。

 

 肉親のいないユーリに、彼女のような結末は訪れない。

 

 結局、ユーリはどこまで行っても変わらない──変われないのだろう。

 もし普通の子供と同じような幼少期を僅かでも過ごしており、そこから今のように変わったのならば、或いは戻れる可能性もあったかもしれないが、生憎ユーリ・ザハロフは、自力で何かを思い、考えられる頃にはもうマロニーの養子となっていた。

 そこで見て、感じて、与えられたものこそが過去のユーリにとっての全てであり、今を含む未来のユーリの骨子となっている。何か原因があってこうなったのではない──生まれ持ったといっても過言ではないそれは、一生消えずにユーリの中に存在し続ける。

 

 彼自身自覚しつつあった「ユーリ・ザハロフは異常である」という事実は、どんなに綺麗なもので上から塗り潰そうと、決して消えはしないのだ。

 

 だから、いつしかユーリは無意識の内に一線を引いていたのだろう。今も尚戦いの中を彷徨い続ける迷子の少年は、これまでいくつもの帰る場所──そうなり得る場所や人々と出会ってきた。出会った数と同じだけ、背を向けてきた。

 自分のような"異常"な存在は、彼女達が帰っていく"日常"の中にいるべきではない。いてはならない。折角取り戻した彼女達の平穏を、いつか自分が壊してしまうのではないかと、ユーリは怖くて仕方が無かった。

 

 ならば、せめて守ろうと決めた。自分の事を一時でも家族と呼んでくれた彼女達が、本当の家族の元へ帰れるように。元の日常を取り戻せるように。暖かな平穏の外側で独り佇むことになっても、引かれた線越しにでも彼女達と言葉を交わせるなら、彼女達の笑顔が守れるならそれでいい。

 

 この気持ちに偽りはない。だがその裏側には「皆と一緒にいたい、離れたくない」という気持ちが、壁の落書きを消すかのように塗り固められていた。

 塗装は何度も剥がれかけた、その度に塗り直した。ペンキがダメならモルタルで、それでもダメなら溶かした鉄を流し込んで。何度も、何度も、必死に、必死に、誰にも気づかれないように。

 もし気づかれてしまえば、きっと皆は自分の事を受け入れてくれるだろう。だがその優しさに甘んじる事は出来ない。してはならない。

 

 だって、だって自分(ユーリ)は──

 

 

「──別にいーんじゃない?異常でもさ」

 

 

「えっ……?」

 

 静かに吐露されたユーリの胸の内をジッと黙って聞いていたエリーは、あっけらかんと言い放つ。鳩が豆鉄砲を食ったような顔をするユーリに、今度はエリーが言葉を続けた。

 

「存在意義とか、必要とされるとか、ユーリは難しく考え過ぎなんだよ。もっと単純に考えよ?別にいいじゃん、異常な人が普通の幸せを求めても。自分が異常だとか普通じゃないとか、そんなの関係ない──人には全員、幸せを求める権利と、幸せになっていい権利があるの──まぁ、野戦病院で院長が言ってたのの受け売りなんだけどね、コレ」

 

「幸せになっていい、権利……」

 

「うん。だから無理に変わる必要なんて無いし、変われない自分に失望する必要なんて無い──ありのままのユーリでいいんだよ」

 

「でも、それじゃあ……」

 

「じゃあユーリは、今まで一緒に戦ってきた人達が、皆ユーリの力が目当てだったって言う訳?そんな冷たい人達だった?」

 

「そんなことは……っ!」

 

 即座に反論するユーリを見て、エリーは笑みを零す。

 

「ほんとはもう分かってるんでしょ。あと必要なのは、一歩を踏み出す勇気だけだよ」

 

「……本当にいいんでしょうか」

 

「本当にいーの──それにね?戦う事しかできないって言ってたけど、それは違うよ」

 

「どういう……ッ──?」

 

 顔を上げたユーリは、不意に頭に柔らかい衝撃を感じる。ボールのように跳ねたそれを咄嗟にキャッチしたユーリは、丸々とした黒い鳥…らしき生物と目が合った。

 

「えっと……」

 

「あ、モフィ。戻ってきたんだ。ジニーはどうしたの?」

 

 クワ、という間の抜けた鳴き声と共に、モフィは小さなくちばしである方向を指し示す。その方向から、小柄な少女が急いで走ってくるのが見えた。

 

「もう、モフィってば……急に飛んでっちゃうからびっくりしたよ──あっ、さっきの!あの、本当にすみませんでした!怪我とかしてないですか……?」

 

「ああ、はい。衝撃こそ凄まじかったですが、特に外傷はありませんでした。ご心配なく」

 

 ユーリと同じ、ブリタニア空軍の軍服に身を包む少女は、ユーリに自己紹介をする。

 

「良かったぁ……私、ヴァージニア・ロバートソンって言います!ジニーって呼んでください」

 

「ユーリ・ザハロフ准尉です。お気遣いありがとうございます、ジニーさん」

 

 ユーリからモフィを受け取ったジニーは、ふとある事に気づく。

 

「エリーさん、モフィが見えてるってことはユーリさんもウィッチなんですよね?」

 

「うん。まぁそんなとこだね」

 

「ユーリさんの使い魔はどんな子なんですか?」

 

「あ、それ私も気になる」

 

 ウィッチと契約した使い魔は、戦闘や飛行など魔法力を必要とする時以外はウィッチと分離し、普通の動物と同じように行動することが出来る。ただし軍属として前線で戦うウィッチは、緊急時に迅速に動けるよう、殆ど常時契約者と同化しているものも少なくない。ユーリはこの後者に該当していた。

 

「………すみません。出たくないみたいです」

 

 自身の中にいる使い魔に一時分離を呼びかけてみたユーリだが、当の使い魔はそれに応じない。思い返せば、使い魔と顔を合わせたのはブリタニアで訓練していた頃が最初で最後。以降ずっとユーリの中に引き篭ったままだった。

 

「恥ずかしがり屋さんなのかな……?」

 

「まぁ、使い魔も一応生き物だからね。1人が好きな子だっているんじゃない」

 

「そっか……モフィと友達になってあげて欲しかったんだけど」

 

「それはまた今度だね──っと」

 

 ふと、辺りに時を告げる鐘の音が木霊する。空を見上げればもう日が傾いており、どうやら思った以上に長い時間話し込んでいたようだ。

 

「もうこんな時間か──ごめんユーリ。私達、これからステージの打ち合わせがあるんだ」

 

「どうぞ行ってください。話を聞いてくださって、ありがとうございました」

 

「……あのさ。明後日のヴェネツィアでのステージ、ユーリも観に来てよ。私達の歌、聴いて欲しいんだ」

 

「……はい。是非」

 

 ずっと果たせずにいた約束を新たに、ユーリ達はその場を後にする。エリーとジニーも仲間の元へ向かう傍ら、こんな話をした。

 

「──ユーリさんって、エリーさんのお友達なんですよね?」

 

「ん~……友達、でいいのかな……?」

 

 友達と断言するには付き合いが短い気もするし、かといって知り合いとドライに割り切るには関わり過ぎた気もする。少し悩んだ末に友達の位置付けとなった。

 

「……ホントはこういうの、良くないかもなんだけどさ」

 

「はい……?」

 

「私、このステージはユーリの為に歌いたい、って思っちゃってるんだよね。一歩を踏み出す最後の勇気を、私達の歌であげられたらな、って」

 

 今回ルミナスウィッチーズがここを訪れたのは、ヴェネツィア市民達の為だ。だが本来なら大衆に向けられるべきであるはずの気持ちが、今のエリーはユーリに向いていた。

 

「よく分かんないですけど──それって、良くないことなんですか?」

 

 ジニーは真っ直ぐな目で小首を傾げる。

 

「私達ルミナスウィッチーズは、歌で皆を元気にするのが役目ですよね?だったら、エリーさんは何も間違ってないと思います」

 

「ジニー……」

 

「私達の歌で、ヴェネツィアの人達も、ユーリさんのことも、皆元気にしちゃいましょう!ずっとそうしてきたじゃないですか!」

 

「……うん、そうだね!──ありがとジニー。あの時ジニーが音楽隊に戻ってきてくれて、本当に良かった」

 

 微笑みながら、ジニーの頭をポンポンと撫でる。またも彼女の純粋さに助けられた。皆を支える副リーダー等と大層な立場にいるが、その実自分も他の皆に支えられているのだということをエリーは改めて実感した。

 

 

 斯くして夜は更けていく。太陽と月が2度入れ替わり──ヴェネツィア解放を祝うその日が訪れるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 多くの人々で賑わう夜のステージ。その裏側では、衣装に着替えたルミナスウィッチーズの面々が準備を進めていた。ステージ開始まで僅か30分といった所だ。

 

「……ユーリ、来てくれるかな」

 

「きっと来てくれますよ。ユーリさん、約束を破るような人には見えなかったし」

 

 傍目には分からないよう取り繕っているが、いつも余裕を見せているエリーが珍しくそわそわしている。一応、もしユーリが訪ねてきたら通してもらえるよう話は付けてあるのだが、今の所そんな気配は無い。

 別にステージの前に会いに来て欲しいとは伝えていなかったし、もし来てくれたらちょっと嬉しいな。程度の心持ちでいた所へ、勢いよく入口を仕切っていたカーテンが開かれる。

 

 もしかして──そんな期待はいとも容易く、最悪に近い形で裏切られた。

 

 

「──皆大変よッ!ヴェネツィアにネウロイが近づいてきてるらしいの!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 少し、時は遡り──ロマーニャ空軍の施設。

 ルミナスウィッチーズの皆がヴェネツィアへと移動したせいなのか、どこか寂しさを漂わせるそこでは、ユーリが格納庫へ足を運んでいた。

 

「──では、我々はこれで失礼します」

 

「はい。ご苦労様です」

 

 互いに敬礼を交わし、格納庫にはユーリと、各自作業に勤しむ数人の整備兵達だけが残される。敬礼を解いたユーリの傍らには、発進機に固定された1機のストライカーユニット──"オペレーション・マルス"が終わって基地に帰還した直後、酷使が祟って壊れてしまった《スパイトフル》に代わりユーリの翼を務める《スピットファイア Mk.22》が鎮座していた。

 今しがた話をしていたのは、修理の為に《スパイトフル》を本国へ持ち帰る任を負ったブリタニアの兵士達だ。

 

(──ユニットも無事受け取ったことだし、そろそろ会場に向かわないと)

 

 ルミナスウィッチーズのステージ開始までもう後30分弱。ギリギリの到着にはなってしまうが、車をとばせば開演には間に合うはずだ。

 

 予め借り受けていた車の元へ向かおうと足を踏み出した瞬間──けたたましい警報が鳴り響いた。

 

 

『──カールスラント方面より、ヴェネツィアに向かって南下する中型ネウロイを確認!至急ウィッチの出動を要請します!』

 

 

「ヴェネツィアに……──ッ!」

 

 踵を返したユーリは発進機に飛び乗り、ユニットを装着。格納されていたシモノフを掴む。

 

「──ユーリ・ザハロフ、行きますッ!!」

 

 届いてすぐの《スピットファイア》は、まるでこうなる事を見越していたかのようにユーリの魔法力に応えた。一切の違和感を感じさせずユーリの身体を空高く飛翔させる。

 

 恐らく先程の要請は504部隊の基地にも届いているはずだが、単純な直線距離では現在ユーリのいる施設の方がヴェネツィアに近い。何より──

 

(彼女達の戦いを、邪魔させるわけにはいかない──ッ!)

 

 ネウロイ接近の報せを受ければ観客達と一緒にルミナスの皆も避難するはず。それより先にネウロイを撃破するのが理想だが、例え時間がずれ込んででもネウロイを倒した後にステージが行えればいい。

 1番最悪なのは、ヴェネツィア市街までネウロイの侵攻を許した場合だ。折角復興に向かっていた街が──エリー達が立つはずだったステージが破壊されるような事態になっては取り返しがつかない。市民だけでなく、彼女達の心にも深い傷が残ってしまう恐れがある。

 

 場合によってはエリーとの約束を破る事になってしまうかもしれないが、舞台が壊されるよりは怒られる方が遥かにマシだ。ユーリはエンジンを奮わせ、闇夜の中に見えてきたヴェネツィアへ急ぐのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──どうしますか、隊長?」

 

「とにかく会場に集まった市民の安全が最優先よ。でもいたずらにこの事を知らせたら、却ってパニックを引き起こしてしまうわ」

 

 ネウロイ接近の報せを受けたルミナスウィッチーズは、リーダーのアイラと隊長であるグレイスを中心にどう動くべきかを考えていた。

 今まさにグレイスが言った通り、最優先すべきは一般市民達の安全だ。だがここに集まった全ヴェネツィア市民に匹敵する数の人間を安全に避難させるには人員が足りない。何せこの場にいるウィッチは皆戦えないのだ。下手に動けば不安に駆られた民衆達の間で要らぬ怪我人を生むことになる。

 恐らくこの情報を受けて504部隊が出動しているはずだ。このまま動かずに彼女達の到着を待つか、避難を開始するか──どの道時間が経てばネウロイ接近の報せは市民達の耳にも届くだろう。そうなる前に方針を決めねばならない。

 

「……最悪、私が行きます。倒せなくても、攻撃を防いで時間を稼ぐ程度なら……」

 

 エースとしての実戦経験があるアイラが出撃を申し出るが、グレイスは苦い表情をする。アイラを含む音楽隊が使用しているユニットは、実戦用とは程遠い練習機だ。大したスピードも出ず、ユニットによるシールド補助がどこまで頼りになるか期待できない。最悪命の危険も考えられるのだ。

 

(どうすれば……ッ)

 

 歯噛みするグレイス。そこへ、無線機のスピーカーが小さくノイズを発する。どこからか通信を受信したらしい。

 

 

『き──すか──音楽隊の皆さん、聞こえますか!?』

 

 

「この声……!」

 

「ユーリ……!」

 

「まさか、ユーリ・ザハロフ准尉……!?」

 

 

『──良かった、まだ無事なようですね。そちらへネウロイが向かっている事はご存知かと思います。対応できるウィッチはいますか?』

 

 

「……いいえ。会場には私達音楽隊以外にウィッチはいないわ。だから避難するにも思うように動けないの」

 

 

『分かりました。直にヴェネツィア市街上空を通過します。皆さんは避難を開始してください──すみませんエリーさん。約束、守れないかもしれません』

 

 

 ユーリというネウロイに対処できる存在が居ることで、事態を知った市民達の不安は確実に軽減されるはず。今なら安全に避難を行えるかもしれない。ユーリの提案を受けて動き出そうとするグレイスと入れ替わるように、エリーが無線を取った。

 

「──そのネウロイ、倒せる?」

 

「エリー?何を言って……」

 

 エリーの唐突な行動に、グレイスを始め音楽隊の皆が訝しむ。

 

「ねぇユーリ。ネウロイに勝って、皆を守れる?」

 

 

『──はい。必ず勝ちます。絶対に皆さんを傷つけさせはしません』

 

 

「……うん。分かった。信じるよ」

 

 通信を切ったエリーは、グレイス達に向き直ると、

 

 

「皆……やろう──歌おう!」

 

 

「なっ……!?」

 

「おいエリー、何を言ってるんだ!?避難しろと言われたばかりだろう!」

 

「ユーリは絶対に勝つって言った!皆を守ってくれるって!──だから、私達は私達の戦いをしよう!」

 

 アイラは猛反対するが、エリーは頑として譲らない。見かねたグレイスもエリーを説得しようとするが、そこに口を挟んだのはジニーだった。

 

「──私は、エリーさんに賛成。歌おうよ」

 

「ジニーまで、こんな時に……!」

 

「こんな時だからこそ、じゃないかな?私達は武器を持って戦うことは出来ないけど、代わりに歌がある。歌で皆の心を元気にしてあげられる。その為にここに来たんでしょ?」

 

「それは、そうだが……」

 

「だったら、私達が皆を不安な気持ちにさせちゃダメだと思う。そりゃあ、本当に危ないなら避難するべきだって、私も思うけど──ユーリさんが守ってくれるんなら、きっと大丈夫だよ」

 

「……確証はあるのか?」

 

「無いけど、私は信じたい。ユーリさんを信じる、エリーさんの事を」

 

「……隊長、どうしますか……?」

 

 あまり悠長に考える時間は残されていない。最終的な決定権を委ねられたグレイスは、

 

「……もう、2人共急に逞しくなっちゃって──分かったわ。時間を繰り上げて、5分後にステージ開始よ。皆、準備と覚悟はいい?」

 

 

「「はいッ!」」

 

 

 隊員達が威勢のいい返事を残してスタンバイを始める中、エリーはグレイスに小声で囁きかける。

 

「……ありがとうございます。隊長」

 

「いいわよ別に。あなたがあんな風に頑固になるのなんて珍しいし、余程の事情があるんでしょ?」

 

「……はい。──あ、そうだ。もう1つお願い、いいですか?」

 

「ん──?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方──ヴェネツィアの街上空を通過中のユーリは、遠方の空に紅い光を湛えた飛行体を確認する。聞いていた通りサイズは中型、数は単機だ。あれならばユーリ1人でも十分対処できるだろう。

 

 夜の空を1人で飛ぶユーリの胸にはエリーとの約束が引っかかっていたが、今は戦いに集中しなくては。

 

 そう、気持ちを入れ替えた時──

 

 

 ~~~~♪

 

 

「っ──?」

 

 不意に、インカムからピアノのメロディが聞こえてきた。

 

 

 ──My Shining Light──♪

 

 

「この歌……まさか──!?」

 

 ルミナスウィッチーズは避難せず、ステージを開始したということか。一体何故?と困惑するユーリだったが、その答えはすぐに見当がついた。正直、すぐにまた通信を繋いで止めさせたい気持ちもあるが……

 

(……彼女達が僕を信じてくれたなら、僕も信じるべきか)

 

 そう思い直したユーリは、こちらへ接近してくるネウロイを見据える。向こうもユーリの存在に気づいたらしく、紅い銃口に光を灯した。

 

「──ここから先は行かせない。彼女達のステージに、そんな無粋なものは必要ない」

 

 少女達の歌声を耳にしながら、ユーリは戦闘を開始する。先手を取ったネウロイ攻撃をシールドで受け、わざと狙いの甘い反撃をしながら高度を上げていく。ネウロイの注意が完全にユーリに向いた事で、流れ弾がステージの方へ向かう危険は無くなった。

 ネウロイの攻撃はユーリを追従していくが、捉えることはできない。やがて銃口の無い死角まで回り込まれてしまう。

 

 その瞬間を逃さず、ユーリは突きつけたシモノフの引き金を絞った──暫く振りの単独戦闘ということもあり、遠慮なしの〔炸裂〕による一撃がネウロイの機体をコア諸共爆散させる。

 

 然して手こずる事もなくネウロイを撃破したユーリは一抹の違和感を覚えた。

 

(あのネウロイ、カールスラント方面から来たと言っていたけど……やけに呆気なかった)

 

 カールスラントは国土の中に世界最多の巣を擁する、謂わばネウロイ陣営の要塞だ。当然、そこから来たとなれば相応の強敵だろうと思っていたのだが、驚く程あっさり倒せた。

 いつぞやのペテルブルグに現れた迷彩能力を持つネウロイの事を思い出し、本命が別にいるのではないかと警戒するが、そんな様子もない。

 

 敵はコアを有する中型だったが、その実哨戒目的の斥候だったのだろうか。だとすれば、カールスラントの巣が何か動きを起こす予兆とも取れる。

 

 念の為504部隊と連合軍の上層部に報告しておこうと胸に留めたユーリは、インカムに意識を戻す。どうやら無線で送信されているらしい音楽隊の歌は、丁度1曲目を終えた辺りらしく、続く2曲目に入る。

 

 1曲目の「My Shining Light」に続いて披露されたのは、去年のガリア解放記念式典でも歌った「みんなの世界」──ジッと曲に聴き入っていたユーリは、その中の歌詞の一節が気に止まった。

 

 

 ──自分だけで生きてゆく事 そうあるべきだと思い目指してた──♪

 

 ──助けを求める事は弱さじゃない 生きるという本気の強さ──♪

 

 

 先日、エリーが言っていた「私達の歌を聴いて欲しい」という言葉。ユーリはそれを額面通りに受け取っていた訳なのだが、当人としてはニュアンスが少しばかり違ったのかもしれない。

 

 

『──それじゃあ、これが最後の曲です!みんなで一緒に歌いましょう!──"わたしとみんなの歌"!』

 

 

 歌の力というのは、何も音だけではない。音に乗って紡がれる言葉にも、人々を奮い立たせる力がある。

 エリーはユーリに伝えようとしている。自分達の歌で、勇気を与えようとしているのだ。

 

 

 ──みんなと私は ずっと傍にいる──♪

 

 ──私とみんなで こういられるように──♪

 

 ──どこにいたって感じてるよ 遠くたって 近くたって 同じ歌 歌って──♪

 

 

(どこにいても、傍にいる……)

 

 物理的な距離に関わらず、一度結ばれた絆はずっと繋がっている。いつからかそんな当たり前の事を忘れてしまっていたのだろうか。離れる事も、近づく事も、怖がる必要など無かったのだ。

 

「……こんな当たり前の事を教えられないと気づかないなんて──僕も大概、ポンコツじゃないか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最後の曲も、終わりが近づいてきた。静かに響くピアノの音に乗って、メンバー達が順番に歌を紡いでいく。

 

 

 ──私はみんなと──♪

 

 ──ねぇ 出逢えてよかった──♪

 

 ──本当に 本当に──♪

 

 ──ねぇ ありがとう──♪

 

 ──ひとりじゃ出来ない事──♪

 

 ──みんななら出来る事──♪

 

 ──そうだ!! それだ!! いいね!! 行くよ!!──♪

 

 

 

 進め!! 前に!! 出発──おー!!

 

 

 

(聞こえてる?私達の歌──)

 

 

 誰かと一緒にいる事に、難しい理由なんて必要ない。ただ一緒にいたいと思うなら、それで十分。

 

 

(だから、いいんだよ──自分の居場所はここなんだ、って、言っていいんだよ)

 

 

 エリーは歌いながら、ここからは見えない彼方の空を飛んでいるはずの少年を想う。誰よりも強いのに、臆病で、不器用で、心優しい少年の事を。

 

 

(やっぱり私達は似てるね。あんな偉そうな事言ったのに、私もちょっと勇気が足りないや。だから、今は(コレ)が精一杯だけど……いつかまた会った時、もしまだ君が迷子のままだったら──その時は、勇気を出して言うよ)

 

 

 

 

 ──その時は、私が君の居場所になるから。

 

 

 

 

 そのいつかの時が出来るだけ早く訪れますように、という少女の祈りが果たして聞き届けられるのかは分からない。

 ただ1つ確かなのは、ひとりぼっちだった迷子の少年の帰りを待つ者が、この世界に1人増えたという事実だった。

 




ルミナス編は短くなる都合、エリー以外のメンバーにスポットが当てられず申し訳ない…またいつかルミナスとユーリ君が交わる事があったなら、その時はもう少し頑張ってみます。

本当はここで更新を止めるつもりでしたが、もうちょっとだけ、もう1話か2話くらい続きます…更新止める止める詐欺とかではないので許してください…




さて、前回の話で察している方も多いかと思いますが、以前ちょびっと触れた「参戦確定のヒロイン1名」はルミナスウィッチーズよりエリーとなります。

ルミナス放送当時は、たまたまユーリ君がルミナスのライブが行われる場所に居合わせて、普通に交流を持つほのぼの番外編程度に考えてました。
そこからこのように舵を切ったのは、10話のエリー回が理由です。偶然ってあるもんですねぇ。
故郷を追われ、音楽隊として活動しながらもウィッチとしての自分の居場所に疑問を抱いてたエリーと、端から故郷を持たず、心の奥底で自分の居場所、帰る家を求めてたユーリ君。なんたる奇跡のマッチングか。

お互いそんな相手なので、いいタイミングかと思いユーリ君には溜まりに溜まった胸の内を吐き出してもらいました。

たくさんの人達に助けてもらって、道も示してもらったにも関わらず、それを不意にしてしまう自分へのやるせなさ。
最初は純粋さや坂本さん達の教えからくるものだった周囲への接し方と、仲間というものを知ってしまったが故にいつしか生まれた「独りになること」への恐怖。
それを内心自覚していながらミーナさんやエイラ、サーニャ等の仲間に頼らなかったのは、単に迷惑をかけたくないという気持ち以外にも、また501の皆が揃うことを期待している自分に自己嫌悪を抱いてたのかもしれません(501が再結成されるような状況をどこかで望んでしまっている)

蓋を開ければ自己評価がマイナスに振り切ってたユーリ君は、エリーを勇気づけると同時に、音楽隊から一歩を踏み出す勇気を貰いました。多分更新が再開した暁にはこれまでよりちょっとだけ遠慮が無くなったユーリ君が見れる…かな?


また、基本的にユーリ君とルミナスは関わる機会が少なく、徐々に関係を深めていくのが難しいのもあって

・ユーリ君と似た境遇(これはマジで奇跡的)
・最初に会った頃のユーリ君を助けたいという気持ちが、エリーが音楽隊の活動を続けるある種の原動力にもなっていた
・次会った時ユーリ君がフリーだったら告白する(要約)

等々、参戦したばかりながら少々エリーのヒロイン力を上げ過ぎてしまったやもしれません。

そして、こうなった以上ヒロイン無しルートは消えました。ユーリ君には最後まで一緒にいてくれる誰かが必要です。
さぁ一体誰になるんだろうねぇといったところで、選択肢を増やすだけ増やした第2回市場調査と行きましょう。

はい、私自身未だに決めあぐねております…ミンナカワイクテイイコ

第2回ヒロイン市場調査 ~べっ、別にこの結果次第でヒロインが決まるとかじゃないんだからねッ!~

  • エイラ&サーニャ(2人と)
  • ミーナさん
  • リーネちゃん
  • シャーリー
  • ニパ
  • ロスマン先生
  • 下原さん
  • ラル隊長
  • ルチアナ
  • ドッリオ少佐
  • アンジー
  • エリー
  • 上記以外(誰か教えてくれたら嬉しいナー)
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