この素晴らしい世界の火継ぎを!   作:出没する18禁

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ありがとうございます!


野菜

 

 

酒場へ戻るとアクアに人だかりが出来ていた。

 

「アクア様、もう一度! 金なら払うので、どうかもう一度花鳥風月を!」

「ばっか野郎、アクアさんには金より酒だぁ! ですよねアクアさん! クリムゾンビア奢りますから、ぜひ花鳥風月をもう一度!」

 

「なーに。してんだアイツらは」

カズマ少年がそう呟く。

(ほんとにそのとおりだ。アクアは何をしているのだろうか。)

 

「ああもう、芸って物はね? 請われたからって何度もやる物ではないのよ! 良いジョークは一度きりに限るって、偉い人が言ってたわ! 受けたからって同じ芸を何度もやるのは三流の芸人よ! そして私は芸人じゃないから、芸でお金を受け取る訳にはいかないの! これは芸をたしなむ者の最低限の覚悟にして、それに花鳥風月は元々あなた達に披露するつもりだった芸でもなく……。あっ! ちょっとカズマ、やっと戻ってきたわね、あんたのおかげでえらい事に……。って、どうしたの? その子は」

 

ダクネスの後ろに隠れるようにして付いてくるクリスにアクアは興味を示した。

私に聞かれても困る、

と首を横に振るとダクネスが

「……ん。クリスは、カズマにぱんつ剥がれた上に有り金毟られて落ち込んでいるだけだ」

 

「おい何口走ってんだおい、待てよおい待て。間違ってないけど、ほんと待て、騎士さんも首横にばっか振ってないでなんとか言ってくださいよ」

 

「しかし、、、カズマ少年。ダクネスの言っていることは間違えていないだろう。」

 

女性の下着を公然の場で振り回したあげく金までむしり取るのは流石に外道がすぎるというものだ。よって騎士は首を横に振るしかなかった。

 

「それでカズマはスキルを習得出来たんですか?」

めぐみん少女が聞いてくる。

 

カズマ少年が不敵に笑うと

「ふふ、まぁ、見てろよ?喰らえッ!!『 スティール』!!」

カズマ少年が握るは白い布。

 

「……なんです? レベル上がってステータス上がったから、冒険者から変態にクラスチェンジしたんですか? ……あの、スースーするのでぱんつ返してください……」

 

騎士はため息をつきながら兜を外し、

少し緩んだ口元を隠しながら

酒場のマスターに《クリムゾンビア》を頼んだ。

─────────────────────

『緊急クエスト! 緊急クエスト! 街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まってください! 繰り返します。街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まってください!』

ギルド中に響く声。

騎士は酒をグイッと飲み干すと素早く兜をつけ、

ギルドの受付へ行った。

「貴公、忙しいところすまない。緊急クエスト?というものについて聞きたいのだが。」

「はい!緊急クエストは文字通り緊急の依頼です。今回の緊急クエストの内容はキャベツの討伐です!」

「貴公。その、すまないが、キャベツ…とは。」

 

「この私!アクア様が説明したげるわ!!キャベツってのは野菜よ。説明は以上!!さっさと騎士も行くわよ!!」

 

半ば引きずられるようにして騎士は外へ連れ出された。

 

「皆さん、突然のお呼び出しすいません! もうすでに気付いている方もいるとは思いますが、キャベツです! 今年もキャベツの収穫時期がやってまいりました! キャベツ一玉の収穫につき千エリスです! すでに街中の住民は家に避難して頂いております。では皆さん、できるだけ多くのキャベツを捕まえ、ここに収めてください! くれぐれもキャベツに逆襲されて怪我をしない様お願い致します!」

 

(聞けば聞くほどわからなくなる。いったいなんなんだ。そのキャベツとやらは。)

 

その時、冒険者ギルドの外で歓声が巻き起こった。

 何事かと、歓声の方をみると街中を悠々と飛び回る緑色の物体の姿が飛び込んでくる。

 

 呆然とその訳の分からない光景に思わず立ち尽くす騎士とカズマ少年の横にいつの間にか隣に来ていたアクアが呟く。

「この世界のキャベツ達は飛ぶわ。味が濃縮してきて収穫の時期が近づくと、簡単に食われてたまるかとばかりに。街や草原を疾走する彼らは大陸を渡り海を越え、最後には人知れぬ秘境の奥で誰にも食べられず、ひっそりと息を引き取ると言われているわ。それならば、私達は彼らを一玉でも多く捕まえておいしく食べてあげようって事よ」

 

「俺、もう帰って寝てていいか?」

カズマ少年はそう言うと返答を聞く前にそのまま帰っていった。

 

騎士が帰っていくカズマ少年の背中を眺めていると。不意に後ろから衝撃を受け、よろめいた。

(くっ…キャベツにぶつかられたか。かなりの力がある……ッまずい!!)

よろめいた隙を着くように次のキャベツ。その次のキャベツ──。

(単体がさほど脅威ではなくても数が増えればそれは脅威となりうる。これは不味いぞ)

そう判断すると騎士は右手にセスタスを装備し【我慢】を使用する。

そのまま【古老の結晶杖】を取り出し、魔術を、詠唱する。【瞬間凍結】

生命を奪う冷気が騎士の眼前に広がる。

ボトリ、ボトリと冷凍されたキャベツが落ちる。

(ふむ。効果は抜群か。しかしこのキャベツとやら。なかなかに、学習能力が高い。冷気が危険と見ればそれを避けるようにして飛んでいく。と、なれば。)

騎士は【頭蓋の指輪】を装備する。

すると周りに居たキャベツが全て騎士に向かってくる。そしてそのまま冷気の餌食になっていく。

 

「ちょっと騎士!取りすぎよ!私にも寄越しなさい!!ギャァァァァァァァァ!!!!ちべたぃぃぃぃ!」

 

キャベツに混じってアクアも餌食になった。

 




矛盾解消作業に追われてます。
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