野間マチコとバルクホルンがハンガーにストライカーユニットを取りにいってしばらくして二人はストライカーユニットと模擬戦用の銃を持ってやってきた。
どちらもカールスラント製のユニットだ。野間マチコは初めてのユニットの飛行にも関わらず飛行できていた。
「さっき来る途中で教えたがシールドは張れるか」
「問題ないです」
そういって野間は意識を集中して自身の前に体全体が隠れるシールドを出して見せた
「そうか、武装はそれでいいのか、はっきりいっておすすめしないぞ」
バルクホルンが野間の選択した武装を注意する。バルクホルンと同じ機関銃タイプの二つ持ちなのだ。バルクホルンが二つ持ちなのは自身の固有魔法の怪力のおかげで持っても問題ないからだ。正直怪力の固有魔法もなくなおかつ初めての射撃戦だとオススメできない
「大丈夫です、二つ同時だとかなりぶれますが片方ずつならある程度狙った場所に行くみたいなので、さっき軽く壁に撃たせてもらったときに確認しました。」
野間マチコはこっちに来る前に武器選びのとき試し撃ちをしていた。機関銃タイプを二丁同時撃ちは命中率が40%程度だったが片方ずつ撃ったときは狙った場所に当たり命中率は92%だった。本来機関銃を片手で撃って当てることは至難の技だ。しかもそれをやったのは初めてやった見張り員の野間マチコという少女だ。二丁同時撃ちで40%でもかなり凄い部類だ
「そうか、取りあえずルールを説明するぞ、お前と私で一対一での空中戦、私はハンデでシールドを張らないがお前は張って構わない、体のどこかに命中したほうが負けだ。私の方はさらにシールドを張ったら負けで構わない、ユニットに慣れる時間がいるだろうから五分ほど慣らしてから始めよう」
「わかりました」
野間マチコがバルクホルンに指導を受けているとき晴風艦長岬明乃とミーナ中佐があることを話していた。
「ごめんなさいね、いきなり模擬戦なんかやれせちゃって」
「いえ、野間さんもなんか考えてたみたいですから大丈夫です、それで話ってのは」
「えぇやはり統合軍本部が動きそうよ、今もと501の坂本少佐が燃料などの調達をしてくれているわ、書類手続きがあるから10日ほどかかるけど、明後日くらいに坂本少佐がこっちにきてあなた達と話したいそうよ」
「そうなんですか、よかったぁ、そういえばその坂本少佐ってどんな人なんですか」
「名前の響きでわかると思うけど扶桑の軍人よ宮藤さんを直接軍にスカウトした人で魔法力の枯渇で501を離れた私たちの仲間よ、厳しいところもあるけどいい人よ」
「そんな人がなんで私達と話したいんですか?」
「正確には岬さんと話したいんでしょ、岬さんの魔法力はもしかしたら宮藤さん以上の可能性があるからどういった人物でどれほどの才能があるのか見極めたいのよ」
「そうですか・・・晴風の修理ってどうなるんですか」
「あぁそのことなんだけど、燃料を補給後晴風でブリタニアに向かって欲しいの」
「ブリタニアって確かリーネちゃんの故郷の」
「そうよ、実は2週間後くらいに扶桑から大和が扶桑とブリタニアと共同開発した対ネウロイ用の兵器の実験のため来るの、そこで大和の技師と新兵器の開発チームのウルスラさん、あぁハルトマンさんの双子の妹が晴風を調べるみたい、その時にいろいろ直すみたいよ」
「ハルトマンさんって杵崎さんと同じ双子だったんだ、わかりましたクラス全員に報告します、あっブリタニアについたあとってどうすればいいんですか」
「そうね、調べるついでに修理するから多少時間がかかるだろうから観光でもする?一応手配すれば輸送機で全員こっちに帰ることもできるけど」
「うーん、みんなと相談してみます」
「そうしなさい、あらもう始まるみたいね」
ミーナが空を見つめるとそこには慣らしを終えた野間とバルクホルンが一定の距離を置いて静止していた。どうやらこれから始まるみたいだ
「準備はいいか、野間」
「いつでも」
「では、カウントスリーで3、2、1、行くぞ」
カウントが0になると同時にバルクホルンが撃ってくる、野間はそれを読み右上に飛び右手の銃でバルクホルンを狙う、バルクホルンはそれを躱していき2丁の銃で弾幕を張る
野間も左の銃で撃ちながら体を回転させながら弾幕を躱していく
その様子を見ていたものはというと・・・
「きゃあぁぁぁマッチィィィ素敵ィィそのままやっちゃって」
「野間さんスゴっ、どっちが勝つんだろう」
「これで占ってみる?」
電測員の宇田慧がこぼした言葉に電信員の八木鶫がダウジングを取り出し聞いてくる
「どうやってやるの」
「右にいったら野間さん、左でバルクホルンさん」
「雑っ外れそうだからいいや」
晴風乗員が野間マチコを応援してるころ501の反応はというと
「野間さんって凄いねバルクホルンさんと互角に戦っているよ」
「そうですね宮藤さん、兵学校卒業したばっかのウィッチ以上ですよあの動き」
「それもバルクホルンさんと同じ2つ持ちでよくもまぁ」
「凄い才能だねバルクホルンさんにハンデがあるとはいえ」
「リーネ、気づいてないの?野間もシールドまだ張ってないよ」
「おっ、そういえば確かに張ってないな」
ハルトマンの指摘にシャーリーが気づく、確かに今のところ野間もシールドを張ってないのである、つまり今の勝負はお互いに平等な条件で行われていること
「二人とも分かってるんだよシールドを張ったほうが負けるって」
ハルトマンがバルクホルンを見つめながらつぶやく
バルクホルンと野間は常に動きながら弾幕を張り続ける
ダダダダッ ダダダダッ
模擬戦用の銃弾の音が響く
「野間、なかなかやるじゃないか」
「光栄です、行きますよ」
「あぁ、来い!!」
二人は再び銃撃を開始する、そしてしばらくすると野間が動いた。
今までやってなかった2丁同時撃ちをやってきたのだ。2つの銃から放たれる銃撃にバルクホルンの進路が狭まる、野間はそのすきを逃がさずバルクホルンに近づく
「ここで近づくか、おりゃあぁぁぁ」
バルクホルンが叫びながら2丁の銃で一斉に銃弾を撃ち込む、流石に避けられないと思ったのか野間はシールドを前面に展開する、シールドに模擬戦用の銃から発射されたペイント弾が付着し野間の視界を奪うバルクホルンはそれを逃さず野間の左側に回り込む、すると野間はそれを読んでいたのか右と左に銃口を向けろくに狙いを付けず同時に銃弾を放ち下へ後退する。まさかの出来事にバルクホルンが体制を崩すそのスキに野間は再びバルクホルンに近づくそしてこれが最後のチャンスと思い全身全霊をかけ突撃する
「これが本当の狙いか、面白い!」
「うぉぉぉぉ」
二人は互いに銃弾を叩きこむ、そして野間がバルクホルンを追い越したとき二人はその場に止まった。勝負がついたのだ
「私の負けか・・・」
野間がそう嘆く、野間の左肩に2発当たっているのが確認できる
「凄いじゃないか野間、初めてであそこまでできるなんて」
「まぁ負けてしまったが」
「私のユニットに当ててるだけでも凄いことだぞ」
バルクホルンはそういって自身のユニットを指指す
そこにはバルクホルンのユニットに5発当たった形跡があった。
「だが勝敗は数ではなく体に当たったかどうかなので」
「謙遜がすぎるな、まぁいい取りあえず降りよう」
「えぇ」
二人は模擬戦を終え地上へ降りて行った。そこには野間を応援してた晴風乗員がいた。
「マッチ、肩に当たってるけど痛くない、痛みがあるなら美波さん呼ぶ?」
マッチファンの等松美海が心配してやってくる
「いや大丈夫だ確かに痛みはあったが痣とかができるような痛みではない」
「凄いね野間さん」
「うんうん、怖くなかったの」
「凄いぞな私には無理ぞな」
鶫 慧 聡子が野間をほめる、その奥でバルクホルンと野間マチコの戦闘を見てた岬明乃とミーナ中佐のもとに副長のましろやペリーヌ、服部 宮藤 リーネがやってきた。
「艦長、野間さん残念でしたね」
「うん、でも野間さんは悔しいとか思ってはないみたいだよ」
岬明乃は何となくだがそんな気がした。
「いや、初めての模擬戦でバルクホルンさんに当てるだけでもおかしいですよ」
服部静夏が二人に言う
「そうですわね、一体彼女何者なんですか運動神経がいいじゃすみませんわよ」
「そうだね、私でもまだあんまり当てたことないのに」
ペリーヌと芳佳が語るその言葉に明乃は質問する
「野間さんがバルクホルンさんに当てた事ってそんなに凄いことなんですか」
「凄いに決まってますわ、あの人カールスラントのトップエースですよ」
「あはは、まぁ明乃ちゃん達は知らないだろうけどバルクホルンさんはね、ネウロイの撃墜数250機の記録を持ってるの」
「250機!!じゃあこの基地で一番の撃墜数の持ち主ですか」
ましろが驚きながら聞く、つまり野間マチコはそんな人から初めての模擬戦で当てるという偉業を成し遂げたことになる
「ふふっ、残念ながら撃墜数のトップはバルクホルンさんと同室のハルトマンさんよ」
ミーナがましろにハルトマンのことを伝える
「ハルトマンさんがですか、ちなみに彼女は何機の撃墜数を」
「ハルトマンさんはもう300機は超えているわよ」
「300機以上!!この基地の人凄すぎませんか」
ましろが驚くなか芳佳がさらに驚愕の事実を言う
「ミーナ中佐も200機撃墜の記録を持っているよ」
「凄すぎて頭が痛くなってきたぞ・・・」
ましろが驚くのも無理はない元の世界で二隻で応戦したにも関わらず一つも落とすことができなかった物を単機で200以上の撃墜数最早異常だった。
「あら、私からすればあなた達の固有魔法や野間さんの実力も異常なのだけれども」
ミーナがましろに語ったあとましろにも明乃に言ったことを伝え今日はお開きとなった。
夜
晴風乗員はミーナ中佐に頼んで貸してもらった作戦会議室であることを話していた
晴風をブリタニアに持って行ったあとこちらに戻るかブリタニアで観光をするか
「ということでみんなの意見を聞きたいんだけど」
「艦長、ブリタニアってだいたいどこら辺ですかぁ」
麗緒が手をあげ聞いてくる
「渡された地図をみるとイギリスの位置だね」
「イギリスかぁ、綺麗な場所とか多そう」
「じゃあやっぱり観光じゃない」
「だよねぇ」
瑠奈 空 桜良が観光に賛成していく
他の皆も賛成のようだ
「副長、珍しいですね、てっきり反対の立場だと」
納沙幸子がましろに声をかける真面目な彼女なら反対の立場だと思っていたからだ
「まぁあくまで戻るか観光の話だからな私が反対しないのはむこうで修理される晴風が完全に直らなくてどこか不便になる可能性があるならすぐに把握しておきたいからだ」
「あぁその可能性もありましたね」
二人が会話してるとき晴風衛生長の鏑木美波が手を挙げた
「ひとついいだろうか」
「どうしたの美波さん」
「観光というが私達この世界のお金持ってないぞ」
あっ
クラスの時間が止まった
「そうだったぁ」
「どうしようもねぇなオイ」
「というかいま気づいたんだけど向こうでの食費や宿泊費ってどうなってるの」
美甘 マロン 美海が叫ぶ特に美海の言った言葉はましろにも響く
「宿泊費とかは出してくれそうな流れだったがさすがに気が引けるな」
「そうだね少しくらいこっちでなんとかしたいよね」
「それじゃあ何か売れそうなものでも売ってみます?」
納沙幸子の意見に明乃も賛成しみんなの持っている売れそうなもの提示してもらうがなかなか良い物がなかった。出た内容だが・・・
美甘=料理本 日本語で書かれているため現地の人が読めない
幸子=仁義のない映画のDVDの付録のかなり強面の人形
百々=漫画を描くときに使うGペン(使用済み)
ろくなものが無い
「美波さん何か持ってない?」
「そうだな・・・薬でも売るか薬漬けになればかなりの・・・」
アウトォォォ
クラス全員から反対の声が上がる 危うくクラスから犯罪者が出るところだった。
「冗談でも止めろぉぉー」
ましろの怒りのチョップが美波の頭を直撃する 体罰ではない母親的な指導だ。母親でも体罰は完全にアウトだが
「あっそういえば万里小路さんはなんか持ってないの高い壺とかネックレスとか」
麗緒が万里小路に質問するお嬢様の万里小路ならお宝を持っているかもしれないと
「すいません、そういったものは持ち込んでなくて最初の実習を教訓に現金は持ってきたのですがここでは使えませんねメモ用紙にでも使いますか」
「いやなにその成金の使い方、いくら持ってるのよ」
「2000万ほどです」
「まりこー、最近忘れやすいからメモ用に100枚くれない」
「どうぞ、後でお持ちしますね」
「いいわけあるかぁぁー、万里小路さんもそんな大金をポンと上げるな」
「そうよ麗緒こういうのは少しづつ貰って・・・」
「騙して貰おうとするなぁぁぁ」
空の発言にも突っ込む もう疲れてきた・・・
「じゃあお金頂戴、5枚でいいから」
瑠奈が元気に言う
「素直に言っても駄目だぁぁぁ」
ましろの叫びに同じ機関科として申し訳なかったのか黒木がウィッチとなって拳を叩き3人を脅す
「あなた達、いい加減にしなさい」
「「「さーせんしたぁぁ」」」
三人がそろって頭を下げる、ましろはため息をつきながら等松に万里小路の大金の管理を頼もうとしたが
「いや、金額デカすぎ晴風に金庫ないんだからそんな大金管理できないっていうか怖い」
あまりの金額に怖くて出来ないと言われた。
晴風の購買の支払いは陸に戻ってからの支払いのため現金を持ってくるものは少ない
現金をあまり使わないのであればそれを保管する金庫などない、実際には現金ですぐ払う人もいるのであるにはあるが工具箱程度の箱にダイヤル四桁のカギがついているだけとても2000万も保管できるセキュリティーじゃない
「あははは、仕方ないよね、万里小路さんは取りあえずお金の貸し借りとかはしないでね」
「かしこまりました」
取りあえず艦長の岬明乃がひとまずまとめ本題へ戻る
「そういえばこの基地から一番近い村とか街ってどこにあるんでしょう」
納沙幸子がふと気づく その問題があった。売れるものがあっても売る街まで行けなければ意味がない
「明日あたりにミーナ中佐に聞いてみるしかないか」
ましろが言葉をこぼしたとき航海科の内田まゆみからある提案がなされた
「この基地の雑用かなんか日雇いで働かせてもらえたりしないの」
「おう、そりゃいい考えじゃねぇか」
その意見にマロンが反応する
艦長の岬明乃もその意見に賛成する
「それいいかも、お金もらえなくても助けてくれた恩返しくらいにはなりそうだし」
「まぁそうですね、最悪観光はお金を使わない名所巡りくらいにすればいいですかね」
ましろもなんとか納得する
「じゃあ明日誰かに手伝える仕事がないか聞いてみるね」
明乃がそういうと今日の会議はお開きになった。翌日たまたまあったバルクホルンに昨日の会議で出たことを話すと・・・
「そういう事かならお前たちに私から仕事を頼もう、かなりきついだろうが」
「バルクホルンさんからですか」
「あぁ今日は給料日だからなあいつへの罰も兼てな」
「罰って私達何させられるんですか」
明乃がおそるおそる聞く
「いや、ただの掃除だ私の部屋の、正確に言えば同室のハルトマンのところの掃除だが」
「掃除ですか?」
「あぁだが覚悟してきた方がいい、30人近くでやっても恐らく疲れるだろうからな」
「えぇぇ」
岬明乃はバルクホルンとハルトマンの部屋がどうなっているのか全然想像できなかった。
取りあえずクラス全員を集めバルクホルンの部屋へと向かう
その内部を見たときの衝撃はある意味衝撃であったと言っておこう
晴風の資金調達作戦が始まる・・・
速く明乃を街へ行かせてあげたい大きな転機になるから・・・