海洋航空救援団マーメイドウィッチーズ   作:レーゲン

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投稿遅れてしまいました。なるべく日曜深夜くらいには投稿したかったんですが仕事が忙しすぎました


男たちの翼

将軍達から大和が今日入港すると聞いた明乃達はその話に集中する

晴風の修理と調査に大和に乗っている技師が参加するからだ。

午後に入港するとなると燃料の補給などもあるとしたら修理と調査は明日以降だろうか

話を聞いていた明乃達だったが水雷長の西崎芽依があることが気になり将軍に質問する

 

 

「そう言えば気になっていたんだけど大和ってなんでこっちに来ることになったんですか」

 

西崎芽依の質問に坂本少佐が答えてくれた。

 

「そう言えばお前達には詳しくは言っていなかったな、大和がこっちに来るのは扶桑で新しく開発された対ネウロイ用魔導焼夷弾のテストとカールスラントと扶桑で共同開発された46㎝魔導徹甲弾の受領の任務のためだ」

 

「何その凄そうな砲弾!メッチャ気になる」

 

 

「さきのベルリン奪還作戦で使われた、ラーテに使われていた28㎝魔導徹甲弾の発展型だ。扶桑が誇る戦艦大和からの砲撃を前提として開発された新型砲弾だ。カールスラントの技術省で魔導徹甲弾の生産効率を上げる新技術が開発されてな、それに目を付けた軍上層部が技術者を送ってカールスラントと共同開発となったわけだ。」

 

「ラーテ?28㎝砲弾となると巡洋艦の主砲辺りか、じゃがそんな戦艦ワシらの世界には無かった気がするんじゃが・・・副長は知っとるか」

 

「いや、私も12センチ以上の砲弾を撃てる艦艇の名前はすべて覚えていたつもりだが、そんな名前の艦は無かったはず、こっちの世界で独自に建造された艦か」

 

ミーナとましろがラーテという聞いたことが無い艦艇について考える

ミーナとましろが分からないのも無理はない、なにせ陸上兵器なのだから・・・

二人のその話を聞いていたパットン将軍がラーテについて教えてくれた。

 

「ラーテは戦艦じゃねぇぞ嬢ちゃん、正式な名称は陸上巡洋艦ラーテ、簡単に言えばそうだなクソでけぇ戦車とでも思ってくれ」

 

「戦車なのか、28㎝砲となるとかなりデカいシロモンじゃぞ、どんだけデカいんじゃ」

 

「ラーテは全長39メートル、全幅11メートル、重量1000トンの超大型戦車だ。さきの奪還作戦ではキール軍港に輸送後、ベルリン奪還作戦のためにベルリンに現れた大型壁型ネウロイの破壊のために使われた。対ネウロイ用傾斜装甲を持っていたがネウロイに同じ場所にビームを重ねられると流石に持たず、大型壁ネウロイ破壊後、ラーテが孤立したときに集中砲火を受け破壊されてしまったがね」

 

「デッカ、何その戦車、そんな巨体で動くもんなの」

 

「どんな機関積んでるのよ全く・・・」

 

ブラッドレー将軍の説明を聞いた芽依と黒木がそう嘆く、そんな言葉が出るほど規格外な戦車だった。

 

 

「話を戻すぞ、ただテストと受領だけとはいえ、航海中にネウロイとの戦闘に巻き込まれる可能性もあるから大和には護衛艦隊が就くようになっている、駆逐艦は勿論、重巡に空母とそれなりの大所帯だ」

 

 

「空母ってたしか戦闘機を乗せた艦だったよね、シロちゃん」

 

「えぇ、私も坂本少佐に少し教えてもらっただけですが・・・正確には戦闘機を乗せ発進と着陸が出来る艦と言った方がわかりますか、私達の世界の飛行船支援教育艦がそれに当てはまります」

 

「そう言えばお前達の世界は航空機が無いから空母の概念も無かったな、今のご時世、制空権を取れないと闘いにならないから覚えておけ、艦載機を発進させて制空権を確保するんだが知っての通りネウロイには通常兵器が効きにくい、そのせいで制空権の確保も容易では無いんだ」

 

「つまりそこでウィッチの出番と言うわけか」

 

坂本少佐の説明に野間がその本質を理解する

 

「正解だ野間、海上での戦闘ではまずウィッチが制空権を確保しネウロイの注意を引き付ける、艦隊はそれを全力で援護する、基本的にウィッチがいないことが多いから状況を見極め撤退を決断できる判断力やネウロイの行動を予測し回避行動を指示できる人間が優秀な艦長だ」

 

 

「ビームって回避指示間に合う物なの?」

 

「無理だと思うよ、艦が曲がる前に当たっちゃうだろうし・・・」

 

 

「はっはっはっは、それは長年の経験や勘だな、ネウロイの動きである程度は攻撃は予測できるからな、撃たれる前に指示を出して回避行動をとるんだ」

 

 

「主砲の回頭みたいな行動があれば別じゃが僅かな時間発光するだけの動作じゃ確認すら容易じゃないぞ」

 

 

「こればかりは経験としか言えないな、大和が到着したら艦長を紹介してやろう、お前達の今後に役立つ何かを得られるかもしれないしな」

 

「ありがとうございます。坂本少・・・」

 

   ブゥゥゥ

 

明乃が坂本少佐にお礼を言おうとしたとき、会議室に取り付けられていたスピーカーから緊急の報告が知らされた。

 

「緊急入電、ポイントS782を航海中の大和から入電、大和から北西に距離55000にネウロイの反応を感知、低速ではありますが大和に接近中とのこと、あと30分でネウロイの射程圏内に入るそうです。ウィッチの救援を求めています」

 

「またトラブルかいっ」

 

 

「ウィィィ」

 

「もう呪いかなんかかなぁ」

 

「副長の不幸ですかね・・・」

 

「そんなことあってたまるか!」

 

「ここまでくると、もうそれもあり得ると思ってきたぞワシは」

 

「そんなことはない!そんなことはない・・・ですよね艦長」

 

「・・・・」

 

「なんか言ってくださいよ艦長」

 

副長のましろが涙目になりながら艦長の岬明乃に訴える

そんな茶番をしている場合ではなく、ミーナ中佐がすぐに指示を出す

 

 

「イェーガー大尉、知床さんは宮藤さんと岬を連れて大和へ先行して、ブリタニアの防空網がまだ完全には直ってないため、私とバルクホルン少佐、エイラさん、サーニャさんは待機他は順次大和の救援に」

 

  『了解』

 

 

「大和のポイントはここからだと約40分の距離だ。敵の射程圏内に入る方が早い、恐らく到着してる頃には戦闘が開始されているはずだ。岬と宮藤は到着次第、艦隊の護衛に専念しろ」

 

坂本少佐の指示に先行する四人が返事を返す

 

「わかりました。」

 

 

「了解しました。到着次第、大和の護衛に入ります」

 

「よし、じゃあ行くぞ知床、二人をすぐに大和に届けるぞ」

 

「わかりました。」

 

先行する四人はすぐにハンガーに向かいストライカーユニットを履く

四人はすぐに大和へ向かって飛び立つ、シャーリーの超加速と知床鈴の加速空間の固有魔法により速度をあげ通常より早く大和へ到達すべく急ぐ・・・

 

先行する四人が飛び立ってしばらく、戦艦大和の艦橋では緊張が走っていた。

 

「艦長、目標、進路変えません、真っすぐこちらに向かってきています」

 

「やはり、狙いは本艦隊か・・・ブリタニアに要請して20分、救援の到着まで残り20分近くか、仕方ない全艦、戦闘準備、天城、千歳、千代田に艦載機の発艦を急がせろ」

 

「了解」

 

「ネウロイの射程圏内まであとどれくらいだ」

 

「あと8分ほどだと思われます」

 

「艦長、本艦左175度にてネウロイを目視で確認とのこと」

 

「位置が悪いな、全艦取舵30度、主砲照準用意、対ネウロイ用徹甲弾装填、護衛艦載機に連絡、三機ほど大和の弾着観測に回せ、ネウロイが射程圏外の内に大和の砲弾を叩き込む」

 

「了解」

 

「砲術長、砲撃準備は」

 

「はっ、すでに完了しております」

 

「ネウロイに動きは」

 

「特に変わった動きはありません」

 

「艦長、第一攻撃部隊の三機が観測地点に到着」、

 

「よし、交互撃ち方、撃ち方始め」

 

「交互撃ち方、撃ち方始め」

 

大和、砲術長の掛け声とともに大和の3つある主砲の中央の砲から最初の一発が放たれる

放たれた砲弾は目標の大型ネウロイに向かっていき、弾着

 

 

「観測機より入電、砲弾は目標の右舷艦尾をかすり、海面に弾着、修正位置読み上げます」

 

「よし、中央の砲の再装填急げ、修正完了後、三射目以降は連続発射を慣行する」

 

「了解」

 

「この距離で初弾命中は厳しいか、攻撃機に距離を取りながら攻撃するように伝えろ、時間を稼ぐのに専念しろ、クソ46㎝魔導徹甲弾さえあれば・・・」

 

大和艦長 杉田淳三郎が発射される大和の主砲の発射音と水平線上近くに見える破壊されていく艦載機を見ながら唇を噛みしめる・・・

 

先行した明乃達が飛び立って35分、明乃達は大型ネウロイ一機と戦いを繰り広げている艦隊を発見した。大和である。シャーリーと知床鈴に運んで貰ったため普通より5分ほど早く着いたが、すでにネウロイの射程圏内に入っている状況だった。

 

 

「もう戦闘が本格化してるな、知床、私達二人でネウロイの気を引くぞ」

 

「わかりました。艦長離しますね」

 

「うん、お願い」

 

 

「そんじゃあ宮藤守りは頼むぞ」

 

「はい、シャーリーさんと鈴ちゃんも気を付けてください」

 

「分かってるさ、行くぞ知床!」

 

「ハイ、シャーリーさん」

 

二人は抱えていた宮藤と明乃を離しネウロイへと向かっていく、二人はある程度接近すると二手に分かれ高速で飛行しながら同時多重攻撃を加えていく、明乃と宮藤は艦隊の護衛のため大和護衛艦隊の隊列の間に入りシールドを展開しネウロイのビームを防ぐ

その様子は大和艦橋でも確認されていた。

 

「艦長ウィッチです。二名がネウロイ本体に、もう二名が艦隊の護衛に入りました」

 

「おぉ、間に合ったか、所属は分かるか」

 

「4名の内2名は501部隊の宮藤曹長とイェーガー大尉と確認できました。」

 

「501だと、まだネーデルラントの基地で活動中のはずだが・・・残り二名は」

 

「わかりません、ただ内一人は宮藤曹長と同じユニットを装着している模様」

 

「扶桑のウィッチか、だがどこの所属だ・・・嫌、今はそんなことを考えている場合ではなかったな、全艦に通達、ウィッチを全力で援護せよ」

 

「了解」

 

大和艦長の指揮の下、全艦艇が砲身をネウロイに合わせ、一斉に放たれる

放たれた砲弾は多重攻撃をしているシャーリーや鈴にはかすりもせずネウロイのみに当たっていく。少なくても放たれた砲弾の6割は命中した。先ほどまで修正を繰り返していたとはいえ凄まじい命中精度だった。ネウロイはというと流石に通常兵器では倒しきれなかった。至る所が破壊されているがコアの場所の特定には至らなかった。

するとネウロイに動きがあった。

突如無数の突起物が生えそこから無数のビームが放たれた。

 

「嘘だろおい」

 

「なんかいっぱいきたぁ」

 

ネウロイに同時多重攻撃をしていた二人はその攻撃に驚いた。シャーリーはすぐに自分の目の前に障壁を張り、知床鈴はユニットの片方の回転数を上げ意図的に機動を変え回避する、知床鈴の回避能力は既にエイラに匹敵するほどであった。

芳佳と明乃もシールド張り艦隊を守る、そこで明乃は一つの間違いを起こしていた

宮藤芳佳が戦艦大和を巨大なシールドで守り、明乃が護衛艦隊すべての艦橋近くを守ったのだが、上空を飛んでいた艦載機を守るシールドを張るのを忘れていたのだ

今まで航空機との共闘をしたことが無かったのでそこまで意識が回らなかったのだ

 

「しまった!」

 

気付いた時にはすでに遅く、明乃の目に入った艦載機三機がビームに撃ち抜かれてしまった。ビームが直撃し爆発、片翼が折れ墜落、撃墜された機体の破片が航続に当たり損傷し墜落してしまった。

 

「芳佳ちゃん、艦隊に張ったシールドはそのままにするから大和をお願い」

 

「明乃ちゃんはどうするの」

 

「飛んでいるあの人達を守んなきゃ、あとお願い!」

 

そう言って明乃は高度を上げていった。

 

 

「ったく、距離を取っていてもこの密度はシャレになんねぇぞ」

 

「せめて一矢!」

 

「扶桑海軍を舐めるなぁー」

 

ネウロイの攻撃を何とか避けた残存部隊が再攻撃に移ろうとしたとき再びネウロイの攻撃が開始された。

 

直撃すると思われたそれは目の前に現れたシールドにより防がれた。

いきなり現れたシールドをすぐに躱しネウロイから距離をとる

 

「ウィッチのシールド!だが目の前にウィッチはいなかったはず」

 

「大丈夫ですか」

 

いきなり上空で声をかけられ辺りを見渡すとウィッチが左側から現れた

 

「さっきのは君か、助かったありがとう」

 

「お礼はいいです、護衛に入ります。あんまり離れないでください」

 

「我々に構うな、艦を守ってくれ」

 

「大丈夫です。もうシールドは張ってあります」

 

「何!?」

 

明乃の言葉を聞いた操縦士はふと下を覗き込んだ。確かに護衛艦すべてにシールドが展開されていた。

 

「こんなことが出来るウィッチがいたのか・・・」

 

「ついてきてもらっていいですか、もうあんまり遠くにシールドは出せそうにないので」

 

「了解した。各機ウィッチに続け」

 

「「了解」」

 

明乃は飛んでいる味方艦載機と合流しながらネウロイからの攻撃を防ぐ、ネウロイには今もシャーリーと知床鈴が攻撃を加えているが火力が足りなかった。

明乃がどうするか考えていると突如ネウロイの左側から爆発が起きた。

対装甲ライフルと50mm砲の攻撃による爆発だ。

 

 

 

「艦長、遅れてすみません」

 

「シロちゃん!」

 

「私もいるよー」

 

「うぃ」

 

「援軍の到着です!」

 

「こっからが本番じゃ」

 

通常飛行でやってきた増援が到着した。晴風の増援はましろが指示を出していく

 

「野間さん、万里小路さんは501の人達と一緒にネウロイへ攻撃、納沙さん、西崎さん、立石さんは艦隊について防御と遠距離攻撃、ミーナさん、黒木さん、美波さんは私と一緒に海に落ちた人を救助しつつ艦隊の護衛に入る、要救助者の場所は私が知らせる各機散開」

 

   『了解』

 

晴風副長の宗谷ましろの指揮の下、各々が出来ることをする

それを見ていたペリーヌはましろの成長ぶりに驚いていた。

 

「もう、指揮官としての才能が開花してますのね」

 

「ミーナ中佐がよく色々教えてたからかな?」

 

「私達も負けていられませんわ、行きますわよリーネさん」

 

「うん」

 

501部隊のネウロイへの攻撃が開始された。

 

 

 

501部隊と野間マチコ、万里小路楓がネウロイと戦闘を開始したころ、副長のましろは海面に浮かぶ要救助者の位置を自身の固有魔法で探し出し指示を出していく

 

 

「黒木さん、前方18メートルに一人、もし意識が無かったら空母の方に運んで美波さんに見させて」

 

「わかったわ」

 

ましろが指示を出し終えるとふと飛んでいる艦載機の一機が目に入った。そしてその艦載機にネウロイが放った流れ弾が向かっていくのに気づきすぐに艦載機へと向かう

 

 

「間に合ぇぇぇ」

 

その叫びと共に加速し艦載機の前に出るとシールドを張り艦載機を守る、その時艦載機の操縦士はましろの容姿に驚いていた。

 

 

「清音・・・なのか、いやそんなはずはないか、だがまた会う機会があるのであれば・・・」

 

操縦士はましろに敬礼すると一端離れて明乃と共に行動している飛行部隊に合流する

ましろ達がある程度救助を完了すると同時にネウロイと戦っていた501部隊にも動きがあった。野間マチコの魔眼でコアの位置が分かったため万里小路の斬撃でダメージ与えてペリーヌの銃撃と固有魔法のトネールでコアの露出に成功した。

それをリーネの対装甲ライフルで撃ち抜き闘いは終結した。

晴風艦長、岬明乃の航空機との初めての共同戦闘は明乃に新たな課題を突き出し終結した。

そして操縦士が言った清音とは何なのかそれが語られるのはまだ少し先である

 




次あたりに新キャラ出せるかなぁ
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