教授が知っている最後のマリアーナス式継承者を祀った遺跡にやってきた晴風メンバーと501部隊と教授は突如現れた地下へと続く階段を降り薄暗い通路を進んでいた。
電灯などは全くないが真っ暗というわけでは無かった。なんとか全員が確認できるくらいの暗さだ。夜間視を持っている芽依や夜目が優れている野間に至っては普段と変わりはなかった。通路を進んでいると一緒に同行していた和住媛萌が別行動中の他のメンバーの事を気にかける。
「あっちはもうロンドンかぁ、いいお土産あるといいなぁ」
「そうっすねぇ、なんか漫画のネタになりそうなものがいいっす、ソラちゃん達忘れてなければいいんすけど」
「貴方達、お土産って言ってるけどそのお金ほとんど艦長のお金よ」
主計長の等松美海がモモとヒメに忠告しておく、そう実は他の晴風メンバーはリーネに連れられロンドンを堪能しているのだ。観光資金は前のハルトマンの部屋の掃除で得た金と先日支給された明乃が倒した大型ネウロイの破壊報酬などである。明乃の報酬に至ってはかなりの大金だった。最低でもテレビでたまにみる100万円の札束6つ分くらいあった。
明乃は取りあえず札束1つを貯金として残りはロンドン観光組に与えた。お土産代というわけだ。多すぎるが・・・
そのお土産代を貰ったロンドン観光組はと言うと、リーネの父が経営しているデパートへ来ていた。ただ今絶賛買い物中である
「いやぁー私達の時代より前の服でもこれはこれでいいデザインよね」
「確かに、レトロっていうわけじゃないけどなんか大人びた感じ?」
「言えてる、そろそろ艦長達へのお土産も買っとく?」
『賛成』
美千留の提案に光、順子が賛成する。三人はお土産を物色する
「お土産どうする?」
「うーん、何がいいんだろ、さっきあったアンティーク雑貨とか」
「10人以上のアンティーク雑貨だと荷物が凄いわよ?何処かいいお店でも・・・」
美千留がそう言うとふと一軒の店が目に入った。
この世界の女性のズボン、美千留達の世界では下着の売り場だった。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
しばし沈黙し・・・
「ここにする?」
「あぁ、勝負下着的なエロいやつとか、こう気持ちを高めるためにとか」
「いや、お土産下着はまずいでしょ、いやこっちではズボンか」
「あぁやっぱり」
「だよねぇ、あっでも私ちょうど持ってきた下着の一枚が少しほつれていたんだよね、少し見てきていい?」
順子が自身の下着の一枚がほつれているのを思い出し、代わりの下着を手に入れたく二人に店に入っていいか聞く
「いいわよ、せっかくだし一応見ておかない、お土産じゃなくて自分用でいいのあるかもしれないし」
「まぁ別に構わないわよ、それじゃ入りましょうか」
三人は店に入っていきパンツ、もといズボンを物色する。
ズボンを物色している彼女達はというと・・・
「なにこれ、肌触り凄くいいんだけど!」
「しかもなんか丈夫な気がする!」
「しかも大人っぽいのも他のと比べてもそんなに大差ない金額!」
5分後・・・
「お買い上げありがとうございました。」
三人は結局自分用にパンツもといズボンを購入していた。
「盲点だったわぁ、まさかリーネちゃん達のズボンがここまで高品質だったなんて」
「まぁ、リーネちゃん達のパンツ、いやズボン触る機会なんて無かったしねぇ」
「ちょっと時間くっちゃったわね、どうするお土産」
「なんかもうズボンでもいい気がするわ、あれだけの品質なら」
「だよねぇ、美甘ちゃん達は食器を見ていたし、まゆちゃん達もアクセサリーを見ていたよね、被らないようにするならズボンでもいい気がする」
「分からなくはないけどなんか嫌ね、何か良い物はないかしら」
美千留がそう呟きながら歩いているとある声が聞こえてきた。
どうやら店員が呼び込みをしているようだ。ふと耳を傾けると・・・
「本日入荷のオラーシャキャビアはいかが、今夜の晩酌は豪華に・・・」
「キャビアの缶詰なんてものも売っているのね」
「これがいいんじゃないキャビアなんて高級食材だし、缶詰で保存も効くし」
「確かに、万里小路さんは食べた事あるだろうけど他は無いだろうし」
「そうね、これにしましょうか」
三人はキャビアの購入を決め店員のもとに向かう
「すいませーん、それ買いたいんですけど」
「毎度、いくつご購入ですか」
店員が個数を聞く三人は幾つ買うか話し合う
「どうする何個買う?」
「1缶この値段だから・・・」
「結構買えるわね、40缶は買えるわよ」
「じゃあ買っちゃおう、艦長達には多めに渡せば3人で1缶くらいは食べれるし」
「賛成、美甘ちゃんにクラッカー的なもの作ってもらって食べようよ」
「分かったわ、すいませんコレ40個ください」
「!!40個ですか、ありがとうございます。なんかのパーティーでもするんですか」
40個という数を購入した美千留達を見て店員は思わず質問した。普通一度にここまでの数を購入するものはいない、精々多くても5個くらいだ。40個というのは異常だった
「違います、友達のお土産に」
光が店員にそういうと店員は頷き、商品と引き換えに美千留達は代金を支払い店を後にした。美千留達が店を離れて少しして・・・
「キャビアだってあっちゃん」
「艦長達のお土産にいいかも、美甘ちゃんはどう思う?」
「うん、いいと思うよ、さっき綺麗なお皿何枚か買っちゃったけど、十分買えるし」
「じゃあ買っちゃおうか」
「帰ったらキャビアを生かせる料理考えなくちゃ」
「すいません、この缶詰30個ください」
「!!!毎度、ありがとうございます。今日はよく売れるな、ついているな」
店員がそうこぼし美甘達に商品を渡して5分後・・・
「キャビアぞな、艦長達のお土産はこれにするぞな」
「キャビアかぁ、私食べたことないや、しゅうちゃんは」
「私もないなぁ、万里小路さんくらいじゃないかなぁ食べた事あるの」
「艦長がくれた軍資金は結構残ってるぞな、お世話になってる501の人にも買っていけるぞな、すまんぞな、この缶詰50個買ったぞな」
「毎度ありがとうございます、いやー今日は売り上げが絶好調だ。お買い上げ本当にありがとうございます」
まさかのキャビアのお土産、もろ被りだった。合計120缶
この缶詰の数に圧倒されるのはもうちょっと先である
話は戻り遺跡では・・・
「随分と歩きましたが何もありませんわね」
「というかここゴールとかあるの」
ペリーヌの言葉に黒木が愚痴をこぼす、すると魔眼で先を見ていた野間が奥に広い空間があることを確認した。
「この先広い空間があるな、先に続く道も無さそうだ」
「じゃあ、ゴールはもうすぐだね、早く行こうか」
野間の報告を聞いた明乃が皆に声を掛けゴールと思われる場所に向かう
全員がその場所に着くとそこには剣を持った無数の像と祭壇らしきところに刺さった剣があった。
「出たよ、ゲームとかによく出るいかにも伝説のアイテムが眠ってそうな場所!」
「しかもご丁寧に祭壇に剣がささってるっす!聖剣っすか、魔剣っすか」
「いや、でもあれところどころ錆びているわよ、もう使い物にならないでしょ」
「使えなくても伝説の剣っていうだけでロマンがあるんすよ!」
等松美海の現実主義な言葉にモモが反論する。一同は取りあえずその剣を調べることにした。まず最初に突き刺さっている剣をよく見てみるとペリーヌがあることに気付いた。
「この剣・・・刀身になにか文字が彫られていますわね」
「あっ、本当だぁ、でも見たことが無い文字だなぁ、これってもしかしてラテン語とかなのかな」
「ラテン語にこのような文字は使われませんわ、恐らく何らかの古代文字でしょ、教授はこの文字読めますか」
ペリーヌは唯一分かるであろう教授に刀身に彫られた文字を見せる
すると教授はその文字がかつて解読したことがある文字と分かりそれを読み上げるが
「これは・・・剣の名か・・・ところどころ錆びていて読みずらいな」
「どんなことが書いてある感じなんすか」
モモが解読を進める教授に今の段階で何処まで読めるか問いただす
「カラード・・・いや文字の間隔を考えると違うか、ポル・・・いやボルガ、文字なのか長年による劣化なのか判断がしにくいな」
「カラード?にボルガ?なんか昔ファンタジーの漫画書いた時に調べた伝説の武器にそんな名前の剣があったような」
「モモが書いたファンタジーってあれ、確か海難事故にあって、異世界に行っていきなり聖剣ゲットして無双した」
ヒメがモモが昔書いたファンタジーの内容を口にだす、それを聞いたモモはようやくその剣の名前を思い出した
「思いだしたっす、カラドボルグっす、そんな名前だったす」
カラドボルグ、その名を聞いた教授はハッとした
「カラドボルグか、そうかこの綴り何処かで見たと思ったら伝説に聞くあの聖剣か」
「えぇー、マジモンの聖剣なのこれぇ」
「リアル聖剣っす」
「私も文献で名前は聞いてはいたがまさか本物が実在していたとは、だが伝承とは剣の形状が違うな、時代の流れと共に脚色でもされたか・・・」
「形違うなら偽物なんじゃないの」
黒木の言葉にモモが反論する
「偽物じゃないっす、こんな場所に聖剣感バリバリの祭壇に突き刺さってたんですから本物に決まってるっす」
「聖剣感バリバリって何よ・・・」
黒木が呆れていると後ろの無数の像の近くにいたルッキーニがある物を見つけ芳佳や明乃に自慢する
「ねぇねぇ、見て見て、剣落っこちていたぁ」
「わぁ、立派な剣だね、こっちの石像の剣はあんまり錆びてないんだね」
「ルッキーニちゃん、それ重くない?」
「これくらいなら大丈夫!エイッ、ヤァ、トゥ、カッコイイ」
ルッキーニは剣を何回かふりポーズを決める。芳佳と明乃はそんなルッキーニを凄い凄いと褒めたたえる、何回かやっているといきなり遺跡が揺れ始めた。
「なんじゃ地震か」
「早く出た方がいいですよ、倒壊に巻き込まれたら助かりませんよ」
「そうだな、艦長!脱出しましょう」
「これは脱出は難しそうだぞ」
「こんなのはアリなのか・・・」
ましろが脱出を提案したその時、野間と美波がある物を見つめる
それはさっきまで佇んでいた石像が動いている光景だった。
「ちょっとぉぉぉ、本当にゴーレム出ちゃったよ」
「うぃぃぃぃ」
「私達どうなっちゃうのぉぉぉ」
知床鈴が恐怖で叫ぶと同時に石像は剣を持ったルッキーニに切りかかる
それを芳佳がぎりぎりでシールドで防ぐ
「大丈夫、ルッキーニちゃん!」
「うん!って芳佳ぁシールドがぁ」
「えっ」
ルッキーニの言葉を聞いてすぐシールドを見ると石像が振りかざした剣がシールドにめり込む今すぐに破られそうだった。
「うそぉ、体調は万全のはずなのに」
「宮藤さん!危ない」
芳佳が驚いているすきにシールドが破られた。それを見ていた服部静夏がすぐに宮藤を助け出した。
「大丈夫ですか、宮藤さん」
「ありがとう静夏ちゃん」
「お前ら気を付けろ、この石像の持ってる剣、私達のシールドを弱体化させるぞ」
シャーリーが敵の持つ剣の特性に気付き注意を促す
「どうします艦長、出口は塞がれました。出るには石像を破壊しないと」
「でも武器なんて持ってないよ」
「任せてよ艦長、こんな時のためにモモちゃんにパーカーに特注の内ポケット増設してもらって武器仕舞ってるから」
そう言って西崎芽依はパーカーから武器を取り出した。
「テッテレェェ、モーテル・フルオート」
「パーカーになんて物仕舞ってるんだぁ」
「いや、筋トレ代わりになるべく多くしまうようにしたら結構入って、移動するたびに当たって少し痛かったけどもう慣れたよ、それにタマや野間さんも持ってるよ」
「うぃ、自動拳銃のコルト・・・」
芽依の言葉と共にスカートに隠れていた右腿からコルトM1903を取り出した
右腿にいつの間に銃の収納スペースを用意したのだろうか・・・
「美海、私から離れるな!」
「きゃあぁぁぁマッチ素敵よぉぉぉ」
マッチ、命の等松美海を自らの背に隠し野間も左腿から拳銃を取り出す
野間マチコが取り出したのはコルト・キングコブラ
リボルバーだった。
シャーリーも護身用に持ってきていたリボルバーで応戦する
銃を持つ4人が石像に攻撃していくが・・・
「だぁぁぁ、石像だから撃っても効いてる気がしないぃぃぃ」
「うぃぃ」
「おい、野間、お前のリボルバーの弾あとどれくらいある!」
「今入ってるのを合わせて18発です、結構やばいな・・・」
野間が撃ち続けているとたまたま石像の剣を握っている手の指に当たり石像から剣が落ちた
「そうか・・・剣を持ってる手の指を狙え、そうすれば切られはしない」
「オッケー」
「うぃ」
「いいところに気付くじゃねぇか、野間」
バン、ババンッ、バンッ、バンッ
銃の発砲音が響く、次々に石像の手から剣が落ちる
それを見た黒木が自らも戦闘に加わる
「武器さえなければぁぁぁ」
黒木は石像の片足を掴み転倒させ、石像の両腕両足を叩き割る、両手両足を折られた石像は流石にもう動かなかった。
黒木が石像を破壊しているとき、ましろにも石像が襲いかかってきた。ましろはすかさず避け反撃の糸口を探す、するとすぐ近くに石像が持っていた剣が落ちていた。ましろはそれを手にとりあることを試してみる
「確か万里小路さんが言ってたのは、剣に魔法力を流して戻ってこない様に留めるだったな、ぶっつけ本番だがやるしかないか」
ましろは万里小路が扶桑刀でやっている魔法力を流すやり方を試していた。
本来はネウロイに挑む時にやる方法だが今回に限っては正解だった
「はぁぁぁ」
ましろが剣を思いっきり振りかざす、魔法力が纏った剣はそのまま石像の胴体を切り裂いた。
「よし、いけた!このまま」
ましろがこのままいこうと再び切りかかるが今度は弾かれてしまった。集中力が切れたのだ
「流石にぶっつけ本番は無理か、こんなことなら坂本少佐に扱い方を聞いておけば良かった」
各々が石像と戦いを始めたとき万里小路も参戦しようとしたとき、ここに入る前に聞こえた声が聞こえてきた。今度ははっきりと
「剣を抜け・・・我が技を継承する器を持つ者よ・・・」
「この声は・・・この剣からでしょうか」
「力を授ける・・・その変わり私が叶えられなかった願いをお前の中で見届けさせてくれ」
「それは一体どういうものなんでしょうか」
「剣に触れろ・・・そうすれば私の思いが分かるはずだ・・・」
「・・・」
万里小路は何も言わず祭壇に突き刺さっている剣を握る、突然剣から語り掛けられ怪しかったが、なぜか信頼できるような気がして万里小路は剣を握る、すると万里小路の頭の中に一人の少女の記憶が流れてくる、恐らくこの剣の持ち主だった少女の・・・
万里小路はその記憶を受け取ると叶えられなかった願いの正体を理解した。
「理解しましたわ、私もお相手がいないのでお約束は出来ないかもしれませんが一緒に幸せを目指しましょう」
「よし、契約成立だ・・・体を少し貸せ、お手本を見せてやる」
「かしこまりました」
万里小路はそのまま意識を声の主に譲った。すると万里小路の体が突如輝き出した
「一体なんすか」
「なんか万里小路さん光ってない?」
「この現象は一体」
モモ、ヒメ、ペリーヌが驚くと光が止んだ。光が止むとそこには祭壇に刺さっていた剣を抜いた万里小路がいた。
「聖剣カラドボルグ、悠久の時を得て力を失いかけているがあと1、2回はいけるだろう、よく見ておけ、楓・・・カラドボルグの最後の輝きを」
普段の万里小路の口調じゃない喋り方で万里小路は喋る
万里小路は手に握ったカラドボルグを構える
「魔力刀身形成、この力は何も刃の形にする必要は無い、やりようによればこのように扱うことも可能だ、サーペント・ウィップ」
カラドボルグに纏われた魔力刀身形成の刃は刃の形をせず、鞭のようにしなり石像に向かっていき触れた瞬間に切り裂いていった。万里小路はその鞭となった剣を操りながら歩き次々に石像を壊していく。すでに戦っていた仲間には一切触れずに
10歩も歩くと石像は全滅した。
「流石に石像ごときじゃ相手にならないか」
万里小路がそうこぼすとまた新たに遺跡が揺れ始めた。
すると祭壇の後ろにあった壁が崩れネウロイが現れた。
芋虫のようなネウロイだった。
こんな密室での戦闘ははっきり言って最悪だった。
「ここでネウロイじゃと、最悪じゃ」
「メイちゃん、弾ってまだ残ってる」
「ゴメンもうない、あぁこんなことなら手榴弾も入れとけばよかったぁ」
「そんなこと言ってる場合か、とにかく逃げるぞ」
ましろが撤退を指示すると万里小路がネウロイへと向かっていった。
「怪異が相手か、相手にとって不足なし、とっておきの必殺技を見せてやる」
万里小路の剣が光り輝く、万里小路は必殺の一閃を放つ
「ホォォォリィィィセイバァァァァ」
放たれた一閃はネウロイが放ったビームをも切り裂きネウロイの本体を真っ二つに両断した。その一閃はネウロイが現れた壁よりも遠くまで伸びておりはっきりとした大きさが分からないくらいだった。
「約束は守ってくれよ・・・継承者」
「分かっておりますわ、私の中で見守ってください」
万里小路の口調がいつもの口調に戻った。万里小路は仲間に何が起こったのか説明することにした。
「皆さま、ご紹介しますね、私のお師匠となったこの人を・・・」
万里小路がそう言うと持っていた聖剣カラドボルグが砕け散る
万里小路はその破片を出来るだけ集めたのち仲間の元へ向かうのであった
メイ、タマ、野間に使わせた銃はウィキで調べることが出来た銃を使わせました
メイ意外・・・たまたま見たこち亀でみたモーテルのフルオートをメイに使わせたけど実際にモーテルという銃があったのかさえ分かっていません、あと開発時期もあってるかもわかりません、間違っていても気にしないでください、パーカーに隠せる自動小銃?があれしか分からなかったので