海洋航空救援団マーメイドウィッチーズ   作:レーゲン

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今回は陸上戦の開始回です


蟲の侵略

この日、晴風乗員は艦を降りブリタニアの基地の敷地内で各々過ごしていた。

大概は501の誰かと一緒に過ごしているが副長の宗谷ましろは今、ある用でとある部屋を訪れていた。ハルトマンの双子の妹ウルスラ中尉の仕事部屋だ。部屋に入るときにドアを3回ほどノックしウルスラ中尉の了解を得てから入室する

 

 

「ウルスラ中尉、頼まれていた晴風での発進レーンと多連装ロケット砲の運用についてのレポートです。発進レーンは特に問題がありませんが、多連装ロケット砲の方は方向転回を自動にしてほしい要望が多いです。」

 

「そうですか、貴重な意見ありがとうございます。やっぱり女性でハンドル操作は厳しいようですね、専用の操縦室を用意したほうが良さそうですね。わざわざありがとうございます宗谷さんはこれから何をする予定ですか?」

 

 

「私はこの後はちょっと服部さんに扶桑刀の素振りを見てもらうつもりです」

 

「そうですか、確か最近になって扶桑刀の練習をしているでしたね、難しくないですか」

 

「まぁそうですね・・・1回切ったあと魔法力の意識が途切れるのが多いので万里小路さんのようにはまだ・・・」

 

「坂本少佐や万里小路さんが戻るのはもうちょっと先ですからね、今は自分なりに考えてやっている感じでしょうか?」

 

「そんな状況ですね、確かに、でも1回は確実に切れるので服部さんに少し見てもらったあとに今自分が出来ることをやっていくつもりです」

 

「そうですか、頑張ってくださいね、そう言えば明乃さん達は今何を」

 

「何人かは基地内を散策にいって機関科は空母天城で艦載機の整備を見学させてもらうようです、艦長達はついさっきミーナ中佐に聞いた固有魔法の組み合わせの練習をするようです」

 

固有魔法の組み合わせ、それは違う固有魔法の持ち主が接触などして魔法力を共有し固有魔法の能力を上げたり、新しい使い方をするときにやる行動だ。かつて501に坂本少佐がいたとき赤城と融合したウォーロックを確認したときミーナ中佐と手を握りコアを確認したのが割と新しい

 

 

「今、艦長とルッキーニさんがそれを試していると思いますよ」

 

「ルッキーニ少尉とですか?野間さんや宗谷さんではなく?」

 

ウルスラが疑問に思うのは無理もない、明乃の固有魔法とルッキーニの固有魔法で何がしたいのか分からないからだ。それに野間や宗谷以外に明乃の固有魔法と組み合わせることが出来る固有魔法を持っている晴風メンバーに心あたりが無かった。

野間の魔眼なら明乃の巨大な魔法力を受け取り、視野の更なる延長

ましろの固有魔法ならもしかしたら、ましろが確認した対象を明乃も認識しそこにシールドを張れるかもしれない

 

ウルスラの疑問にましろはその答えを語る

 

「うちの艦長の思い付きで・・・艦長のシールドとルッキーニさんの光熱付与で・・・」

 

 

ましろがウルスラに説明しているころ、明乃とルッキーニはというと

主計科のあかね、ほまれ、美甘、美波、それとメイ、タマと共に・・・

 

 

「シールド出したよ、ルッキーニちゃんお願い!」

 

「任せたぁ、えいっ」

 

明乃の言葉と共にルッキーニが手を握り魔法力を合わせる、すると明乃の展開したシールドにルッキーニの光熱が付与される、光熱が付与されたシールドは熱を発する、すると一緒に見ていた美甘が熱を発しているシールドから20㎝ほど高い位置から手をかざし温度を確かめる

 

 

 

「うん!これくらいならいいかな、ルッキーニちゃんと艦長はそのままこれを維持してくださいね」

 

「分かったぁ」

 

「ラジャー」

 

二人が返事をすると美甘はあらかじめ持っていたボールから熱を発しているシールドに向け液状のものを垂らす、熱を発しているシールドにある程度落ちるとそれを素早く薄く円になるよう伸ばす。薄く伸ばされたそれはシールドの熱により固まる、いや焼き上がる

先ほど垂らしたのは生地のもと、焼き上がったそれを素早く取ると調理台に移し、たっぷりのイチゴと生クリームを乗せた焼き上がった生地を包んでいくと・・・

 

 

「二人ともクレープ出来たよ」

 

「わーい」

 

「やったぁー、早く頂戴、私食べたいぃぃ」

 

「ちょっと待ってね、片手で食べられるようにしてっと、皆の分作りたいから二人は食べながらこれ、維持しててね」

 

『ハーイ』

 

クレープが出来上がった。

 

明乃達が行っていたのは光熱を付与したシールドでのクレープ作りだった。

何ともほのぼのとした訓練だった。美甘からクレープを渡された二人は片手で食べながらシールドを維持している。明乃達以外のクレープを作るために・・・

 

「艦長の思った通りにできたねぇ」

 

「ねぇ」

 

柿崎姉妹がそういうと、明乃がこれを思いついた経緯を話す

 

「前に芳佳ちゃんが突然の大雨の時にシールドを傘代わりにしたことがあるって言っていたから液体も防げるって分かっていたんだ。ルッキーニちゃんの固有魔法が光熱付与ってきいた時にホットプレートみたいに出来るんじゃないかと思ったんだ」

 

 

「これなら洗い物が削減できるよ、あっ、メイちゃん達は何のクレープ食べたい?一様色々用意したよ、イチゴに、チョコに、ミックスベリー、あと試しに作ってみようと思ってオレンジとかも」

 

「私、ミックスベリー!」

 

「オレンジ・・・」

 

「私は艦長と同じイチゴでチョコ多めで頼む」

 

メイ、タマ、美波がクレープの注文をする。注文を受けた美甘、あかね、ほまれはてきぱきと作っていく三人の分が作り終えると今度は自分達の分も作る三人が作ったのは

 

 

美甘=オレンジ

 

あかね=イチゴ

 

ほまれ=イチゴ+チョコ

 

である。あとなぜ美甘がクレープではまず見かけないオレンジを用意したかというとたまたま近くの町に買い出しに行った時に安かっただけである。ただオレンジの皮の下処理がものすごく面倒で安易に買ったのを少し後悔したらしい

皆がクレープを食べているとふと外を見に行った美波がある光景を目にした。

ポーツマス海軍基地上空に巨大な穴と言うべきものが開いているのだ。

この間遭遇したネウロイが出てきたあの穴が・・・

 

 

 

「艦長!外を見てくれ、大変なことになってるぞ」

 

美波の慌てた様子をみて明乃もすぐに外を見る、確かに前にネウロイが現れた穴が上空に開いている

 

 

「うそ!あれって確かネウロイが出てきた穴だよね」

 

「そうだよ絶対!間違いないって」

 

「うぃうい」

 

「ねぇもしかしてネウロイが来るんじゃない?穴が開いたってことは」

 

「あっ、そうだった!」

 

美甘の言葉に明乃は事の重大さに気付いた。それと同時に基地に非常事態を知らせるサイレンが鳴り響くと同時に穴から無数の何かが落ちてきた

 

「なんか落ちてきたんだけど」

 

「うぃ」

 

落ちてきたのは20ほどの物体・・・ポーツマスのあちこちに落ちるのを確認すると同時に幾つかの爆発音が聞こえてきた恐らく戦闘による音だろう、明乃はすぐにユニットを取りに向かうことを皆に伝えた

 

 

「メイちゃん、タマちゃん、すぐユニットを取りに行こう、美波さん悪いんだけど美甘ちゃん達をお願い」

 

「任せておけ、何としても守って見せよう・・・」

 

「お願い!メイちゃん、タマちゃん、ルッキーニちゃん行こう!」

 

 

「オッケー」

 

「うぃ」

 

「ラジャー」

 

4人はユニットを取りに格納庫へ走る・・・

一方その頃統合軍指令室ではブラッドレー将軍のもとに続々と情報が入ってきていた。

 

 

「上空に出現した穴より多数の陸戦型ネウロイの落下を確認、基地のあちこちで戦闘が開始されてます」

 

「報告!落下してきたネウロイの数は20とのこと」

 

「落下してきた3体が市街地に進路を取ったそうです、第16小隊が足止めに向かいました。増援を求めています」

 

「クソッ、まさかこうも早くここを襲ってくるとは、16小隊の増援に第四から第六小隊を向かわせろ、パンツァーファウストは最低でも6発は持たせておけ」

 

「了解」

 

「将軍、新たに港と第二弾薬庫付近で戦闘が開始されました。どうやらウィッチも戦闘に参加しているようです」

 

「ウィッチの名前は分かるか」

 

「弾薬庫の方はバルクホルン少佐とハルトマン中尉、それと晴風の野間マチコが応戦しています」

 

「寄りによってエースが足止めか・・・パットンに連絡はついたか」

 

「いまだそのような報告はありません」

 

 

「将軍!扶桑艦隊が艦載機を発艦させるそうです」

 

「よし、いいタイミングだ、艦載機にネウロイの正確な位置情報を送るよう連絡しておけ」

 

「了解」

 

 

パットン将軍と連絡がつかない状況でブラッドレー将軍は的確に部隊を指示していく

 

パットン将軍はというとネウロイの襲撃前に訪れていた戦車部隊のハンガーで襲ってきた中型陸戦型ネウロイ2体と応戦するためハンガーにいた部隊を指示していた。その中には兵士だけではなく晴風の砲雷科のメンバーもいたのだ

 

 

「おい、司令部に連絡はついたか」

 

「ダメです通信繋がりません、恐らく通信機の故障なんで15分ください、何とか直してみます」

 

「なら早くしやがれ、あのクソ蟲ネウロイはどうしている」

 

 

「二体とも何とか足止めはしていますが再生速度が速いです、あと精々10分ほどが限界かと」

 

「ちっ、ここは放棄するしかねぇか、オイ、晴風の嬢ちゃん達、武器は持ったか」

 

パットン将軍は砲雷科の彼女達に聞くと彼女達はもうすでに武装を終え準備万端だった。

 

「大丈夫です!対装甲ライフルに弾もすでに装填してます」

 

「手榴弾、持てるだけ持ってまーす」

 

「パンツァーファウストも撃ち方教わりました。」

 

 

 

将軍に答えたのは光、順子、美千留の三人だ。かつて野間マチコと共に射撃訓練を受けていたのが幸いした。

 

 

「よし、ネウロイが襲ってきてるのにいい度胸じゃねぇか、よしここは放棄するぞ、第二弾薬庫まで後退するぞ、足止めしてるやつ等を呼び戻せ、戻ってきたらすぐ後退するぞ、ネウロイにぶっ放せるようにシャーマンに砲弾を装填しておけ、戻ってきたやつが戦車に搭乗次第、壁越しに撃って後ろからハンガーを出るぞ!」

 

 

「了解」

 

 

パットン将軍が戦車部隊を指示しているとき空母天城では着々と艦載機が発艦していった

港でもネウロイが襲ってきているがそれはたまたま天城に居合わせた黒木洋美と服部静夏が機関銃などで応戦して天城には近づけさせない様にしていた

 

 

「ったく、なんなのよこの蜘蛛なのかアメンボなのか分からない形のネウロイは」

 

「でも助かりました。中型にしてはビームの威力が弱いです。どうやら弾幕を張るタイプですね、これなら何とか足止め出来そうです」

 

「とは言っても結構な数が基地に落ちたわよね、宗谷さん無事だといいんだけど」

 

「なんとかこのネウロイを倒せれば・・・」

 

服部静夏が顔をしかめていると・・・

 

「シュトゥルム!」

 

突如発生した暴風に蟲ネウロイが吹き飛ばされる、二人が暴風が来た方向を見ると晴風の納沙幸子とシュペー副長のミーナがやってきた。

 

 

 

「大丈夫でしたか二人とも」

 

「大丈夫かおぬしら」

 

「大丈夫よ、おかげで助かったわ」

 

「助かりました」

 

黒木と服部は二人に礼を言うが・・・

 

「残念じゃがそう簡単にはいかないようじゃ」

 

蟲型ネウロイは再生を終わらせ再び前に立ちはだかった。

 

 

「これは疲れそうですね・・・」

 

「じゃが何とかするしかあるまい、ユニット無しの闘いは厳しいが」

 

「こういう時万里小路さんがいてくれると助かるのだけれども」

 

「今はとにかく目の前のネウロイを何とかしましょう」

 

四人がネウロイと対峙してるとき各地の仲間もユニット無しの状態でネウロイと遭遇していた。第二弾薬庫ではバルクホルン、ハルトマン、野間が、統合軍指令室が置かれている建物の近くにましろ、鈴、シャーリー、宮藤、ミーナ、サーニャ、エイラ、ペリーヌ、リーネと全員がユニットを取りに行けない状況での戦闘が始まってしまった。

エースウィッチでも攻撃型の固有魔法ではないと厳しいユニット無しでの戦い

空から落ちてきた蟲型ネウロイはポーツマス海軍基地を着実に蝕んでいった・・・

 




今回本当はパンツァーファウストではなくバツーカを出そうと思ったのですが調べたらバツーカの開発時期は1942年くらいらしいんですが配備時期が分からなかったのでパンツァーファウストにしました。まぁウルスラがバツーカっぽいパンツァーファウストを三期の時に持ってきていたからパンツァーファウストでも問題無いんですけどね
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