新型ストライカーユニット、蒼雷を装着した岬明乃が今まで戦ってくれた皆と合流し戦闘は仕切り直しになった。今までは苦戦していたが今度はこちらの番だ
明乃は今までとは全く違う、力が溢れてくる感じを実感していた。
明乃はまず限界高度より高い位置にいる巨人型ネウロイを下に降ろすことにした。
「皆、離れて!あいつ、今からこっちに落とすから」
「!!全機散開、艦長の言う通りにしろ」
ましろは何かを感じ取ったのか、すぐに全員に指示を出し明乃の元から離れる
全員が距離を取ると明乃は自身の固有魔法の力で巨人型ネウロイの真後ろにシールドを展開する。それも巨人型ネウロイの半分ほどの大きさ、全長100メートルのシールドが3枚展開されていた。3枚は真後ろに1枚、右後方に一枚、左後方に1枚というふうに展開していた。巨人型ネウロイもその存在に気付くがすでに遅かった。
真後ろにあったシールドが巨人型ネウロイにぶつかってきたのだ。
次は右の、さらに左のと、次々に何回もシールドをぶつけ無理やり高度をさげる
そのおかげで高度は7000メートルまで下がった。
明乃の到着から僅か5分で、明乃はここまでして見せた。あの巨体を無理やり降下させたとはいえ異常なまでの強さともいえる、明乃はこの高さまで落とすと巨人型ネウロイに追撃を仕掛ける、1メートルほどのシールドを展開するとそれを高速で回転させた。
そして回転させたシールドをそのまま手裏剣の様にネウロイに飛ばした。
高速で回転したシールドは巨人型ネウロイの右脇腹を切り裂いた。
切り裂かれた脇腹は修復を始めていく、この気を逃さず明乃達は攻勢に移った。
各自散開しながらありとあらゆる場所を攻撃していく。
野間が両目にあたるであろう部分に、万里小路はもう片方の腕に取り付けてある二連装砲塔を切り裂き、メイとタマは左脚にあるビーム発射口をつぶしていく、知床、黒木は右脚を
納沙、鏑木はネウロイの後ろに回り背中に攻撃を集中、ミーナ、ましろはコアのある脚の関節付近を攻撃していく、明乃は仲間に向かって放たれた攻撃を全て防ぎながら先ほどと同じようにシールドを高速回転させ、ネウロイへ飛ばしていく、枚数も一枚ではなく5枚を一度に展開し一気に放つ、明乃達の攻勢に合わせて501のメンバーも攻撃に加わっていく
その中でミーナ中佐は明乃の新しいユニットの性能に驚愕した。
「あれが新型ストライカーユニットの力なの!シールドの出力が桁違いだわ」
そう、明乃の出すシールドの出力が明らかに上がっているのだ。強度は勿論だが、
シールドに回している魔法力が多いのかシールドの回転も異常な速さだった。
放たれたシールドはもはやブーメランや手裏剣の回転数ではなく、木材を切断する
電動カッターの領域だ。そんな強力なカッターが無数に生まれてくるのだ。これだけでありとあらゆる闘い方が出来る、岬はこれ以外にも自身の固有魔法を応用した技を繰り出していった。まずはかつて502の菅野との模擬戦で使った無数のシールドで作った円柱による打撃攻撃だが、前より大きく展開できるようになり、さらに先端に進むにつれ少しずつ小さくし、さらに回転を加えることによって、一種の擬似ドリルとすることに成功した
明乃はそれを再生が終わった拳で殴りにかかってきた拳にぶつける
「こっちに来ないで!」
ガガガッ、と向かってきていた拳が削れていく、削られていった拳は後ろに後退していく
削られた拳は再生しながら明乃にビームを放っていくが明乃はシールドをすぐに展開し攻撃を防ぐ、明乃が防いでいる隙にメイ、タマ、エイラ、サーニャが腕のコアがある場所に取り着いた。4人はコアに向けて攻撃を開始する。まずは立石志摩の50mm砲が至近距離で放たれる
「うぅぅぅいっ!」
その言葉と共にドンッ、とい発射音がなりそのすぐ後に爆発が起こる
50mm砲の威力もありネウロイの体を大きくえぐれた。だがまだコアは発見できていない、すぐに次の攻撃が放たれる。次はメイとサーニャのフリーガーハマーによるロケット弾攻撃だ。最初にサーニャがロケット弾を9発撃ったあと、その次にメイが自身の固有魔法
弾道誘導を使いロケット弾の軌道を操れるようにした後、同じく9発のロケット弾を放つ
最初に放ったサーニャのロケット弾が命中し、爆発が起こる、その直後今度はメイの放ったロケット弾が弾道誘導によって一直線に並んだ状態で追い打ちを掛けるようにぶつかっていく、同じ個所が何度も爆発したことによってコアが確認出来た
「よっしゃぁー、コア見っけ」
「エイラ、お願い」
「ちゃんと見てたから分かってるぞ、そこだ!」
二人の攻撃後の光景を未來視で見ていたエイラは二人の攻撃が完了した直後にコアに向かって攻撃する、再生が間に合わなかった装甲を無視し全弾コアに命中する
40~50発ほど当たるとコアは破壊され残っていた片腕も消失した。
これで万里小路が破壊したコアを含めて2個の破壊に成功、両腕の破壊に成功した
残るは両足と胴体だ。コアの数は残り3つ、左右の股関節に1つずつ、頭部にある胴体部分のコアが1つだ。両腕を失ったネウロイは今度は脚を使った格闘戦に移った
左右の脚を大きく開き体を半回転し両足を回す、いわゆるカポエラだ、この巨体でこれはきつい、それを見た明乃はそれを止めるため、行動に移る、襲ってくる脚の正面にシールドを張る、その大きさは直径30メートル、それを3枚展開し襲ってくる脚の殆どを受けとめる、片足の攻撃を止められたネウロイは脚の回転を逆にして今度は反対方向から蹴りかかる、明乃はそれもシールドで防ぐ、二回行われた蹴りによる攻撃はことごとく明乃に防がれた。攻撃が止められたことにより隙が出来た。この気を逃さないために晴風と501は総攻撃を開始した。明乃が受けとめた左脚に攻撃を集中する。ネウロイも受けとめられた脚の至るところからビームを放つ、ウィッチ達はそれを躱しながらビームの発射口をつぶしていく、ミーナ中佐とましろがそれぞれ前と後ろに回り込み、それぞれの部隊を指揮して攻撃を加えていく
「ハルトマン中尉、ルッキーニ少尉、服部少尉、ビーム発射口への攻撃を集中、イェーガー大尉、宮藤曹長はかく乱を、残りはコアのある関節に攻撃を集中」
『了解!』
「野間さん、黒木さん、ミーナさんは、ビーム発射口を、万里小路さんは鏑木さんと知床さんと一緒に脚の裏に回ってそこから切り裂いて行ってくれ、知床さん、鏑木さんは万里小路さんの護衛を頼む、残りは艦長と共にコアの破壊に移る」
『ヨーソロー』
ヨーソロー・・・この言葉を聞くのも久しぶりな気がする、晴風のメンバーは明乃を筆頭に攻撃を加えていく、明乃達が攻撃を加えていくと同時に万里小路達も動く、万里小路は意識を集中し固有魔法を発動させる
「参ります、我流万里小路流剣術、十字斬撃、荒波一閃暗雲断切、海十字!」
万里小路が巨人型ネウロイの脚の裏から自身が編み出した技を繰り出す
まず生まれ変わった聖剣カラドボルグの内の一つ、海霧で横一文字に一閃
その次にもう一つのカラドボルグの生まれ変わり絶空で縦一文字に切り裂き
十字架を現すように切断する、切られた脚の裏は四分割され四方へ広がっていく
再生も始まっていったが万里小路は再生が終わる前に切り裂かれて広がった脚の内部へ
向かっていく、万里小路が突入したことに知床と鏑木は驚いたが万里小路がつぶされない様に再生していくところを集中的に攻撃し再生を遅延させる
「万里小路さん、なんで入って行っちゃったのぉぉ」
「分からんがとにかく出てくるまで再生を終わらせるわけには・・・」
二人が万里小路の謎の行動に困惑しながらも攻撃してると脚の中間地点から二つの光が出てきた。万里小路の固有魔法で現れた刃だ。中間地点から現れた刃は左右から突き出ており
中間地点にいた万里小路はその状態でユニットを操り、さらに突き出た刀身を真上に向けて、万里小路はそのまま体を360度回転させた。回転したことによって突き出た刃も回る
ぐるりと回った刃は見事にネウロイを輪切りにした。輪切りにされ脚のサイズが一気に半分になった。万里小路はそこからコアがあるとされる場所に追撃する
「我流万里小路流剣術、刺突、イッカク!」
万里小路は二つの扶桑刀をもとに戻し二本同時に突きを繰り出す、突きを繰り出すと同時に固有魔法を発動し刀身を伸ばす、伸びた二本の刀身はそのままコアへと突き刺さった。
コアを貫通した刃を抜くとコアは消滅した。
これにより脚の一つが消えた。残りは脚一つと胴体部分だ
「残りコア2つ!このまま行くぞ!」
バルクホルンの指示のもとネウロイをこのまま追い込もうとしたとき、ネウロイにある変化が起こった。残ってた脚が突如分解を始めたのだ。コアが破壊されて消滅するのではなく
ただ小さく分離していくかのように、分離したパーツは形状を変えていきまるで鳥の玩具のような形状になりポーツマスへと向かって行った
「小型タイプになっただと!野間、コアはまだ2個見えるか」
「見えます、でも位置が変わってます。2個とも胸部近くに移動してます」
「くそ、コア移動タイプだったか、というと分離したのは子機か」
「イェーガー大尉、ハルトマン中尉、ルッキーニ少尉、クロステルマン中尉、リネット曹長追撃を、ここは残った面子で何とかするわ」
「ミーナ中佐、いくら何でも数が多すぎです!こっちからも出します。野間さん、知床さんミーナさん、立石さん、納沙さん、援護に向かってくれ」
「了解した。すぐ戻る」
野間がましろの命令を聞き入れると子機の追撃に向かった。野間を先頭に残りの面子も続いていく、ましろやミーナ中佐は残った胴体部分の破壊に乗り出すが、あることが気になっていた。かつて教授から聞いた巨人の怪異との闘いの展開であった鳥となって襲ったという言葉、今の状況に凄く当てはまっているのだ。それにその後にあった太陽となったという言葉の意味が分からず二人は心の中に違和感を持ってしまった。だがその違和感の正体はすぐに分かることになった。
「ミーナ中佐、巨人型ネウロイ降下を開始しました。このままじゃ基地に落下します」
「!!まさかそのまま自らをぶつける気じゃ」
「あんなのが落下したらただじゃ済まないぞ、すぐに倒すぞ、万里小路、明乃!お前達の攻撃が今の所奴に決定打を与えられる、援護するから決めて来い」
「了解しました。」
「かしこまりました。」
明乃と万里小路の二人はバルクホルン達の援護のもと落下していく胴体に近づいていく
攻撃圏内に入ると二人は攻撃体勢をとる
すると突如、ネウロイがオレンジ色に近い色に発光しだした。
何が起こったか二人は分からなかったが、そのまま攻撃しようとしたとき突如
激しい熱波が襲ってきた。ストライカーユニットの自動防御が発動し何とか防げたが
これでは近づけない
「万里小路さん、大丈夫!」
「お気になさらず、平気です、ですがこれでは・・・」
「岬、万里小路、大丈夫か」
バルクホルンが二人を心配して近くに駆け寄る
「大丈夫です、でも暑すぎてこれ以上は近づくのは難しいです、ちょっと大きいシールドを飛ばして切ってみます」
「私はあと20メートルは近づけないと届きそうにないですね、すみません」
「そうか、気にするな、岬いけるか」
「はい!」
明乃が再度攻撃しようとしたときミーナ中佐とましろはあることを考えていた
「今までに確認されていないオレンジ色に発光・・・」
「熱波・・・熱い・・・炎・・・まさか!」
二人はある言葉を思い出した。教授が言った太陽となったという言葉
あれはもしかしたら・・・
「まさか太陽となったって」
「巨大な爆発によって起こった爆炎の事か!艦長、そいつは自爆する気です。気を付けてください」
「えぇー、自爆!じゃあ早くしないと」
明乃が急いで攻撃しようとしたときエイラから通信が入る
「オイ、早く逃げろ、さっき私の予知でも爆発するのが確認出来た、あと10秒もしないで基地の半分は吹き飛ぶぞ」
「基地の半分ですって、そんなに強大な破壊力なの!」
「!!」
明乃は自身の周りにシールドを張り最高速度を出し落下するネウロイを追い抜きネウロイ全体をシールドで囲む、100メートルクラスのシールド6枚で作った箱に閉じ込める
シールドをはって2秒後ネウロイは爆発した。それは爆弾なんて生易しいものでは無く
まるで小さな太陽のような強烈な光だった。熱量も凄まじく今にもシールドが破られそうだった。明乃はシールドの出力を上げる。自身の残ったありったけの魔法力をシールドに回す、それでもかなり厳しい状態だ。すると上空から次々とウィッチが降りてきた。
「明乃ちゃん、私達も手伝うよ」
「全機、明乃さんのサポートを、シールド内に爆炎を抑え込みます」
「シールドを最大展開で艦長のシールドに重ねろ、何としても抑えるぞ」
『了解!!』
やってきたウィッチ達は明乃が作ったシールドを囲むようにシールドを張る
明乃は皆が協力してくれたことに感謝しながら力を籠める
「お願い、蒼雷、力をかして皆を守るために、私達は誰一人欠けちゃダメなんだからぁ」
明乃のその言葉と共に明乃の魔法力がさらに跳ね上がる、するとシールドは強度を増し爆炎を圧縮していった。大きさが10メートルまで小さくなると爆炎は完全に消え去った
爆発と同時に二つのコアも消滅したため子機も消滅している、ポーツマスを襲った危機は去ったのだ。万里小路楓の新たな得物、海霧と絶空、明乃の新しいユニット蒼雷が無ければきっと勝てなかっただろう、そんな立役者の一人明乃のもとに皆が向かうと
突如明乃のユニットが止まり落下を始めた。すぐに芳佳が掴み落下を防ぐ、心配した晴風のメンバーが駆け寄ると・・・
「疲れたぁぁぁぁ、もう無理ぃぃぃ」
明乃はあまりの疲労に飛ぶのを諦めそのまま体を芳佳に預ける
今まで一番魔法力を消費したのだ。疲れるのは当たり前だった
そんな明乃を皆で笑いながら基地へと降りていく
「さぁ戻りましょうか、明乃さんも早く休ませてあげたいし、報告書とかは私がやっとくわね、皆ゆっくり休んで頂戴」
「私も手伝いますよ、ミーナ中佐、流石にこれほどの敵となると報告することも多いでしょうから」
「ふふっ、ありがとう宗谷さん、それじゃあ皆で帰るわよ、基地でもどうやら勝利の歓声がなっているようだし」
ミーナ中佐の言う通り基地では巨人型ネウロイとの戦闘に勝利した喜びを兵達が分かち合っていた。ウィッチ達は勝利の歓声の中基地へと帰還していったのであった
今回出た万里小路の技名ですがあらなみいっせんあんうんだんせつ・うみじゅうじ
と読みます