海洋航空救援団マーメイドウィッチーズ   作:レーゲン

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今回は同盟締結回です


世界の垣根を超えた共同戦線

元の世界へ帰還し、ブルーマーメイド、ホワイトドルフィン、学生艦隊と戦っていたネウロイを殲滅し艦隊の窮地を救った晴風と501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズは

今、晴風へと着艦していた。晴風の乗員はともかく501の面子が晴風に着艦したのは応急員の青木百々が慌てた様子で通信を掛けてきたからだ。何でも戦闘を武蔵艦橋で見ていた横須賀女子海洋学校の校長であり、晴風の副長 宗谷ましろの母、宗谷真雪がこれまでの経緯や501の彼女達や突如現れた5番目の大和型について武蔵で報告するように通達が来たからだ。できれば一緒に戦闘に参加した501の彼女達も連れてくるようにとのことだ。報告事態は予想していたことだから問題無かったが青木百々の指摘によりある問題が発覚したため今現在、晴風の教室でその対処に追われていた。クラス総出で・・・

 

 

「モモちゃん、私が持ってる私服のスカート持ってきたよ」

 

「バルクホルンさんとシャーリーさんのサイズ測り終わったよ」

 

「えっと、ハルトマンさんは私のスカート使っていいよ、ルッキーニちゃんはマロンちゃんのスカートが似合うかな、あっちゃん、ほっちゃん、芳佳ちゃんに着せるやつ何とかなりそう、こっちはもう少しで終わるけど」

 

「大丈夫、こっちももう終わるし」

 

「うちの制服のスカートをちょっといじるだけだし」

 

「ミーナ中佐測りますよ、うっ、やっぱり私より細い・・・分かっていたけど」

 

「サーニャちゃんは私の使っていいよサイズ的に問題無いし」

 

「エイラさんはうちのを使うぞな、買ったのはよかったぞなが、少し短くて履くのを躊躇ってしまったものぞながきっと似合うぞな、色もサーニャちゃんとお揃いでお似合いぞな」

 

「モモぉぉぉ、生地持ってきたよ、バルクホルンさんとミーナ中佐と服部さん用の」

 

「待ってたっす!マッハで作るっす、今こそ限界を超える時っす」

 

今、教室で行われているのは501の彼女達に履かせるスカートなどの選定だった

今まで向こうの世界で暮らしていて忘れていたが彼女達の恰好はこっちの世界では

パンツ丸出し!と言っていいようなものだ。公の場でそれはまずいと青木百々が気づき急遽、クラス総出で履かせるスカートの選定にはいった。ユニットの装着の関係で足元は素足でなくてはならずズボンの類は使えなかったためクラス全員から私服のスカートを集め合いそうなの見繕った。だがミーナ中佐やバルクホルン、服部静夏の服装は軍服感が凄かったため女子高生の私服のスカートではデザインが合わなかった。そこで青木百々が生地から作ることにした。しっかりした物は時間的に厳しいのであくまでパッと見、大丈夫そうに見える完成度に留める。それでも強く引っ張ったりしなければ破けないくらいには作るが

 

バルクホルン達がされるがまま着せ替え人形のようにスカートを合わされて半ば面倒になり止めようとしたら・・・

 

 

「なぁ、別にそこまでしなくてもいいだろ、ただの文化の違いみたいな物なんだから」

 

バルクホルンがそう言うと・・・

 

「なに言ってんの!パンツ丸出しで戦った挙句公の場でその恰好じゃ、もう痴女じゃん」

 

「皆私達の恩人なんだから、痴女扱いは嫌なの!」

 

「あと、ついでに私達も恥ずかしいから!あっ、ヤバッ、時間もうないじゃない、モモちゃん、バルクホルンさん達のスカート出来た?」

 

「何とか間に合ったっす、はぁ、はぁ、簡単なデザインとはいえ8分ちょいで3着は自分でも凄いと思うっす・・・」

 

 

「痴女って・・・私達ってそう思われているの?・・・」

ミーナ中佐がこっちの世界の感性の違いに少し落ち込む、自分達は普通でもこっちでは異常なのだから落ち込みもする。それが部隊の印象に関わるのであれば尚更だ。

何とか一通り衣服に似合う物をチョイスできたと思う

 

 

 

芳佳 横須賀女子海洋学校の制服のスカートの丈を改造した物

 

リーネ、納沙幸子の私服のスカートを拝借

 

ペリーヌ 広田空の私服のスカートを拝借

 

シャーリー 伊勢桜良の私服のスカートを拝借

 

ルッキーニ 柳原麻侖の私服のスカートを拝借

 

サーニャ 西崎芽依の私服のスカートを拝借

 

エイラ 勝田聡子の私服のスカートを拝借

 

ハルトマン 伊良子美甘の私服のスカートを拝借

 

ミーナ中佐、バルクホルン、服部静夏 青木百々によって作られたスカートを着用

 

全員がスカートを履き終えると次は報告に向かうのだが、ましろはどう報告しようか迷っていた。無論晴風が体験したことはすべて報告するが、内容が濃すぎるため中々先に進まず時間が掛かる未来が何となく予想出来た。そのことをミーナ中佐に相談すると

 

 

「確かに学生の貴方達の説明じゃ納得できないところとかありそうねぇ、だったら扶桑の大和の艦長やパットン将軍達にも同席をお願いしたらどうかしら、将軍達もこちらの軍関係者に話を付ける事もあるだろうし丁度いいでしょ」

 

「あぁ、その手がありましたか・・・って私なんかがお願いしてもいい立場なんですか?私達ただの学生ですよ、今更ですけど」

 

「大丈夫じゃないかしら、貴方達の活躍でかなり助けられているし、実質事務的な作業は宗谷さんが行っていたから将軍達もあなたの報告書には目を通していたから今話してくれたことを言えば協力してくれると思うわよ」

 

 

 

「分かりました。ちょっと無線で頼んできます、すぐに戻ります」

 

宗谷ましろはそう言って扶桑皇国の艦隊旗艦 戦艦大和に無線を掛けに向かった

 

ミーナ中佐の言った通り話は通り、大和の艦長とパットン将軍、ブラッドレー将軍が同席してくれる流れになった。ましろはそのことを母である宗谷真雪に連絡し晴風の乗員全員と501のメンバーを連れて戦艦武蔵へと向かった。

 

晴風乗員が武蔵に向かう少し前、武蔵の艦橋では宗谷真雪が救助活動を行っていた知床鈴に助けられた古庄薫から話を聞いていた。

 

 

「というとやっぱりあなたを助けてくれたのは晴風の航海長で間違いないのね」

 

「間違いないですね、私の名前も知ってましたし、何より自分の教え子は間違いません、なぜか頭に兎の耳が付いてましたけど・・・」

 

「こっちでも確認されているわ、飛行してアンノウンと戦っていたうちの生徒とそれ以外の11人全員に何かしらの動物の耳が付いていたそうよ、一人鳥の羽らしき物を付けた子がいたけど」

 

「私の見た感じではアレは作り物じゃないですね、時々動いていたので・・・知床さんって頭に兎の耳付いてましたっけ」

 

「全員ついて無かったはずだから安心しなさい、貴方の記憶は正確よ」

 

「ありがとうございます、少し気が楽になりました。それでこの後はどうしますか」

 

教官の古庄薫は今後の方針を校長でもあり、今回の闘いの責任者である宗谷真雪に聞く

宗谷真雪は取りあえずということでまずは晴風から説明を聞くことにした。

その時電信室から報告が上がった

 

「校長、突如現れた5番目の大和型戦艦の艦長と名乗る人物から会談の要請です。こちらの晴風の乗員達と共にこちらにやってきた事について説明したい、とのことです」

 

 

「会談!?こちらとしてはありがたいけど、どうして無線の周波数を知っているのかしら私も5隻目の大和型戦艦が建造されたなんて聞いていないし、仮に政府が隠していたとしても今まで出して来なかったのは不自然だし、それにさっきまでは発光信号で交信してたはずよ、周波数は報告してないはず・・・もしかして晴風経由で知ったのかしら、だとしたらあの大和型と晴風はもうすでに接触していた可能性があるわね・・・」

 

「接触と言っても晴風は今まで行方不明だったはずです。一体どこで・・・それにどこで建造されたのか謎が残りますね、ハワイの本部かイギリスの支部でしょうか」

 

「その可能性は無くは無いだろうけどかなり低いでしょうね、さっき船体の全体像を確認したけど呉の大和と大差なかったわ、違うとすれば一部のレーダーや対空兵装が多いことかしら、建造時期を考えると対空より対潜対策を充実させたほうがいいだろうし、あらかじめアンノウンの存在を認識していたとすれば別だけど、それだとかなり前からアンノウンの存在を知っていたことになるわ」

 

「謎は深まるばかりですね・・・会談はどうしますか」

 

「勿論受けるわ、情報を共有しておきたいわね、学生艦の艦長、副長を武蔵に招集、本隊の方は被害が大きいからあんまり人員を減らせないのよね・・・本隊の方は真霜と真冬の二人を呼んでもらっていいかしら、ホワイトドルフィンからも二人ほど代表を呼んでもらっていいかしら」

 

「分かりました。手配します。場所と時間はどうします」

 

「人数が多いし武蔵の甲板で行いましょう、時間は今から20分後を目安に、疲れているところ悪いけど甲板に長机と椅子の手配をお願い、晴風の生徒達は甲板で待機させておいて、電信室、会談を受け入れると返信してもらっていいかしら、武蔵甲板で会談を行うと」

 

「了解しました。向こう側に連絡しておきます」

 

武蔵電信員が真雪の指示を受け、5番目の大和型、扶桑皇国の戦艦大和に通信を入れる

会談に向け準備が始まった。

晴風乗員と501のメンバーは報告のため武蔵に乗艦した。乗艦した彼女達を一人の少女が出迎えた。武蔵艦長知名もえかである。その姿を確認した晴風艦長の岬明乃は駆けだした

 

 

「モカちゃーん!」

 

「ミケちゃん!お帰り!ずっと探してたんだよ、よかったぁ本当に無事で」

 

「うん!無事に帰ってきたよ、モカちゃん!」

 

久しぶりの再会に心から喜ぶ二人、やはり長い間連絡すら付かなかったことでやっと見る事の出来た親友の顔は今までの苦労を吹き飛ばす

二人はしばらく抱き合って喜びを分かち合うと離れ、報告することになっている武蔵甲板に向かう、501の初めて見る顔ぶれがいたので武蔵艦長の知名もえか自身が甲板まで案内する。甲板では急ピッチで会談の準備が進められていた。

武蔵の乗員が幾つかの長テーブルを出し、椅子を並べていく、武蔵艦長知名もえかの話では長テーブルと椅子はそんなにないため5番目の大和型、扶桑皇国の戦艦大和などからやってくる代表者用とのことだ。恐らく、大和の艦長やパットン将軍ら用だろう、さらに話を聞くと情報の共有のため学生艦の艦長、副長クラスがここに一同に集まるようだ。

ブルーマーメイドからはましろの姉にあたる真霜と真冬が、ホワイトドルフィンからも二人ほど来るようだ。武蔵の甲板にはもうすでに幾つかの艦の艦長、副長が乗艦していた。

大和型の艦長、副長はどうやらすでに乗艦しているようだ。よく見て見たらシュペーの艦長の姿もある、後は航洋艦の艦長達が何組かだ。晴風と馴染み深い時津風や天津風の艦長、副長もすでにこちらに来ていた。晴風の乗員が武蔵に来たと分かったとたん続々と晴風乗員の元に人がやってきた。やってきたのは大和型の艦長及び副長、それと同じ学校で学ぶ航洋艦の艦長、副長達だ。

 

「ちょっとぉぉ晴風ぇぇぇ!今までどこ行ってたのよ!というか何で空なんか飛んでんのよ、しかもアンノウン倒しちゃうし!なんかバリアなんか張ってたし!一体何してたのよ」

 

「艦長、落ち着いてください、気持ちは分かりますが一度に質問しすぎですよ」

 

「まぁ、気持ちは凄く分かるんだけどね、ねぇきみちゃん」

 

「そうですね、本当にどうやって飛んでたんすか、面白そうっすから私にもやり方教えてくださいっすよぉ」

 

最初に話しかけてきたのは天津風と時津風の艦長、副長コンビだ。同年代ということもあり質問に遠慮が無い、明乃達は何処から話したら良いものかと考えていると・・・

 

「そこまでにしておきなさい、晴風の報告は会談と共に行われると通達があったはずよ」

 

「気持ちは分かるがまずは我々を救った英雄達を休ませてやれ、艦の業務とは比べるもなく危険な仕事をしたんだ。さすがの私も休ませるぞ」

 

「いやー助かったぞ、晴風の諸君、それと共に戦った人達、まずは我々が代表して礼を言わせてもらおう、済まないお陰で助かった。君たちの救援が間に合わなかったら被害はもっと大きかった、こちらで重傷者が出なかったのは君たちの奮戦のお陰だ。感謝する」

 

大和、信濃、紀伊の艦長達が止めに入ってくれた。やはり各校の代表ともいえる大和型の艦長は人一倍責任感が強い、そのおかげで自分達を救ってくれた晴風には最大の経緯を払う

正直に言えば確かに自分達もすぐにでも聞きたいが、そこは会談まで我慢する。ただ一つ大和型の艦長達でも一つ聞いておきたいことがあった。ましろと万里小路が持っている物についてだ。

 

「少し休んでもらう前に聞いておきたいことがあるのだけれどいいかしら、二人ほど日本刀携帯しているけど・・・なんで?」

 

大和の艦長 宮里十海が代表して聞く、なぜ日本刀など持っているかを・・・

というかどこで手に入れたのか

その質問にはましろが答える

 

「あぁ、私と万里小路さんは戦闘に使うからな、使うと言っても私は使い始めたのがつい最近だから、あくまで予備の武器みたいな物だが・・・一応警戒用で運ぶときに両手が塞がれない武器は携帯しているんです。小型の陸戦型ならある程度は注意をひけて時間稼ぎに使えるので」

 

 

「ビーム撃つやつに剣で挑む訳?自殺行為でしょ、っていうか、もしかしてやってるの?あんな化け物みたいなやつらに」

 

「まぁ、普通そう思うよね、私達もそうだったし」

 

「そうっすねぇ、前の私達と一緒っす、反応が」

 

 

晴風応急長 和住媛萌と応急員の青木百々が大和の艦長の反応に懐かしむ

始めて坂本少佐にあって扶桑刀で戦っていた事実を聞いた時の反応と同じだ

今ではすっかり万里小路さんやましろが使うようになり驚かなくなった。

慣れとは怖いものである

 

 

「取りあえず今は会談場所に向かいましょう、晴風で起きた事や私達が一体何と戦ってきたか、紹介しておきたい人達もいますし」

 

「そっ、そうね、取りあえず質問は会談が終わった後に聞くことにするわ」

 

呉の大和艦長の宮里十海は取りあえずこれ以上聞くのをやめた。何故か驚きの連続で疲れてしまいそうな気がしたからだ。実際この後に聞く晴風の説明は驚きの連続である

晴風乗員と501の面子は会談が行われる武蔵の甲板に設けられた、長テーブルと椅子が左右に置かれたその中央にいるように指示が出た。しばし待つと遅れて校長の宗谷真雪がやってきて、その後に続くようにましろの姉にあたる真霜、真冬がやってきて、その後にホワイトドルフィンの代表2名が到着した。真冬が来たときに真冬がましろに迫って少し面倒になったがややこしくなるので真霜が無理やり止めた。会談を申し込んだ相手が来る前に少しでも報告を聞こうとしたが相手側もこちらに到着したようだ。会談の場に現れたのは3人の男性と女性2人だった。扶桑皇国、戦艦大和艦長 杉田淳三郎 統合軍西方軍集団最高司令官リベリオン陸軍大将 ジェラルド・S・パットン 統合軍西方軍集団副司令官

オスカー・ニースン・ブラッドレー 技術士官・中尉ウルスラ・ハルトマン、扶桑海軍坂本美緒少佐の5人だ

ウルスラ中尉も来たことで晴風の面子は失敗したと嘆いた

 

「あっ、むこうにスカートとか履くように言うの忘れてたぁ」

 

「油断した・・・てっきり大和の艦長や将軍達だけかと・・・」

 

「まぁ、さっきの戦闘の時にすでにスカート履いてないのは見ているでしょうし、仕方ありませんね、これは」

 

そう、ウルスラ・ハルトマンはいつもと変わらない恰好なのだ。つまりスカートのような物は履いておらずこちらの世界で言えば下着を丸出しみたいなものだ。それを見た何人かが反応したため、ましろが軽くなだめる

 

 

「あぁー、えーと彼女の恰好に驚く人もいますが、あれが向こう側の普通らしいので気にしないでください、この後報告するので」

 

ましろの言った向こう側という単語に真雪は反応した。向こう側とは何なのか、取りあえず今はすぐにでも晴風の報告を聞きたかったがまずは会談を申し込んできた相手側に挨拶をする

 

「今回の会談の申し込みありがとうございます。一連の事態を対処しているブルーマーメイド最高作戦司令の宗谷真雪です」

 

「ご丁寧にどうも、会談の了承まことにありがとうございます。扶桑海軍 戦艦大和艦長の杉田淳三郎です。そしてこちらが・・・」

 

「統合軍西方軍集団最高司令官のジェラルド・S・パットンだ。リベリオン陸軍の大将をしている」

 

「同じく統合軍西方軍集団副司令官 オスカー・ニースン・ブラッドレーだ。リベリオン陸軍の中将をしている」

 

「技術士官のウルスラ・ハルトマンです。会談に同席させてもらいます。そしてこちらが扶桑皇国海軍所属の少佐で・・・」

 

「坂本美緒です。以後お見知りおきを」

 

最後に挨拶をした坂本少佐が真雪に手を差し出し握手を交わす

真雪は聞いたことのない単語が多く出てきたため説明を求めた。

それを聞いた扶桑皇国海軍の戦艦大和艦長、杉田淳三郎はまずは晴風の報告を聞いた方がいいと申してきた。その方が順番的に考えて理解もしやすいだろうと・・・

向こう側の申し出を素直に受け入れ、まずは晴風の報告を聞くことにした。

 

「それじゃあまずは晴風から報告をお願いしてもらっていいかしら」

 

「分かりました。何処から報告すればいいでしょうか」

 

艦長の明乃は何処から報告すればいいか校長の宗谷真雪に聞いた。

真雪は取りあえず消息を絶った後からと言った

 

「取りあえず晴風とシュペーが最初にアンノウンと戦闘を開始して勝ったあとからでいいわ、晴風が消息を絶ったあとどこで何をしていたか報告して頂戴」

 

「分かりました。では報告します」

 

明乃は晴風が消息を絶ったあとの出来事を報告した。突如自分達が違う平行世界、それも過去の時代に飛ばされたこと、その世界では太古から怪異と戦っていたこと、その戦闘の中心に立っていたのが十代のウィッチと呼ばれる魔法力を持った少女達と言う事、こちらでアンノウンと呼ばれているネウロイから助けてもらった501部隊の事、晴風の乗員11名がウィッチとして覚醒したこと、明乃の初陣を機に戦闘にも参加していくようになったこと、ウィッチの運用を前提とした改造を晴風に施したこと、太古のウィッチから得た手掛かりでこちらの世界に戻ってこれたこと、すべてを話した。魔法というこちらの世界の概念を覆す存在に話を聞いていた全員が驚愕した。まさか海洋学校の生徒の中で魔法が使えるようになった者が11人も出ているとは、それと今までアンノウンと呼称していたものの正式名称がネウロイと言うことにも反応を示した。艦長の明乃が説明を終えると、今度は晴風の副長、宗谷ましろが母でもある宗谷真雪に質問する

 

 

「校長、こちらからもいいですか、なんでこっちの世界にネウロイが・・・私達が向こうの世界に飛ばされた後、何が起こったんですか」

 

「そうね・・・貴方達にも話さなければね・・・貴方達が消息を絶ってしばらくしてよ、例のアンノウン、いえネウロイだったわね、本格的に活動を開始したのは・・・」

 

真雪は晴風が消息を絶った後に起きた出来事を簡単に説明してくれた。

西ノ島新島でネウロイによりホワイトドルフィンの艦艇がやられたこと

各海洋学校が保有している巡洋艦以上の艦を総動員して殲滅作戦が行われたこと

その作戦がネウロイの余剰戦力によって失敗に終わったこと

西ノ島新島にいたネウロイがエンタープライズ型の大型ネウロイと共に本土へ進軍した事

ハワイからの増援部隊の海上要塞が手も足も出ずネウロイの手に落ちた事

首都東京を始め横須賀、愛知の工業地帯がネウロイによって墜ちたこと

その事実を知って驚愕したのは晴風だけでなく501や将軍達も驚愕していた。

 

 

「なんと・・・すでに帝都が墜ちたのか、しかも横須賀までもが・・・」

 

「クソッ、ネウロイの野郎、予想以上に進軍が早いな」

 

「ウィッチどころか航空戦力も無いんだ。仕方ないとはいえかなり厳しい状況だな、唯一の救いはユーラシアに出る前だったことか」

 

「佐世保が墜ちる前に来れたのは良かったが、戦局は最悪か・・・ウルスラ、お前が持ち込んだアレを使うかも知れない、港に着いたらアレを天城に積ませておけ立石と誰かに使って貰う」

 

「了解、港に付き次第作業を開始します。天城への通達お願いします」

 

「無論だ。よろしく頼むぞ」

 

首都東京の陥落を知った坂本少佐はウルスラにあることを頼んだ。話の内容からして武器か兵器の類だろう、どこかの港に着いたらそれを天城に積み込むようだ

一通りどんなことが起きたか報告を終えると話は戦っている敵について聞く流れになった

扶桑皇国海軍 戦艦大和艦長 杉田淳三郎がまずは簡単に説明をする

その話に入る前に話を聞いていた学生達の頭は容量一杯寸前だった.

何とか大和型の艦長達はついていってるが驚きすぎて疲れが見えていた。

そうとは知らず大和の艦長 杉田淳三郎はネウロイについて簡潔に話す

 

「我々が今戦っているのはネウロイという怪異という話はしましたな、我々の世界では欧州の黒海に1939年にネウロイの巣が発生したことによりネウロイとの大戦がはじまりました。飛行型ネウロイの登場により各国はネウロイに苦戦を強いられ多くの国がネウロイの侵略を受けました。カールスラント、オストマルク、ダキア、ガリア、ロマーニャといくつものの国がネウロイによって陥落していきました」

 

「それほどの国が墜ちていったというの!」

 

「国の国土とかの情報がねぇから何ともいえねぇが侵略スピード速すぎるだろ、どんだけ化け物なんだよ、ネウロイっつうのは」

 

 

話を聞いていた真霜、真冬が驚く、それはそうだろう戦っていたのが国が墜ちるほどの脅威なのだから・・・

国土の情報が無いと真冬がこぼしたため話を聞いていたましろが追加で情報を付け加えた

 

「すいません、割り込み失礼します。こちらの世界と向こうの世界で国名こそ違いますが、領土や位置がこちらの世界と近い国があるので説明してもいいでしょうか」

 

「おぉ、それは助かります、ではましろさん、よろしくお願いします」

 

扶桑の戦艦大和艦長にさん付けで呼ばれたことに各海洋学校の生徒は驚いていた

 

     『なんでさん付けで呼ばれてんの・・・』

 

違う世界の現役の軍人にさん付けで呼ばれるって何したんだと全員が心の中で思っていた

 

ましろは追加の情報を語る

 

「先ほど大和艦長が仰った国ですがこちらの国で言うと、まずカールスラントがドイツにあたります、続いてオストマルクですがこれはこっちではいくつかの国を合併させたような領土を持ち、ポーランド、チェコ、スロバキア、オーストリア、ハンガリーなどが該当します、ダキアはルーマニアにあたります。ガリアはフランス、ロマーニャがイタリアに該当します。ちなみに扶桑皇国は日本にあたりリベリオン合衆国はアメリカに近いです。先ほどいくつもの国を侵略したと仰ってましたが先ほど仰ったガリア、ロマーニャ、カールスラントの首都ベルリンの開放には私達を助けてくれた彼女達、第501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズの活躍により解放されています。こちらでドイツにあたるカールスラント南部の開放はまだなので完全開放ではありませんが着実にネウロイから国を開放しています。あと国こそ墜ちなかったもののこちらでロシアにあたるオラーシャ帝国は首都モスクワの近くまでネウロイが進行してきたため政治機能を東部に移してます」

 

 

「って、欧州の大半じゃねーかそれ、そこまで侵略してきたのかよ!」

話を聞いていた真冬がツッコミを入れる確かにその通りである

他の面子も似たような反応だ

 

「私からは以上です」

 

 

「ありがとう、ましろ、助かったわ」

母の宗谷真雪は娘にそう言い話の続きを聞く

 

「続きを聞いてもよろしいでしょうか」

 

「分かりました。実は我々がこちらに明乃さん達と共にやってきたのはこちら側で確認されたネウロイに関係してましてな」

 

「ネウロイに?どういうことですか」

真霜がどういうことか聞く、すると次は大和艦長からブラッドレー将軍から説明が始まる

 

「ここからは私が説明しよう、彼女達晴風乗員が艦と共にこちら側の世界に来てから、こちらの世界で何処からやってきたか不明なネウロイが多数確認され危機的状況に陥ってしまい彼女達に色々助けられてしまった。我々がこちらにやってきたのは彼女達が帰還しようとしたときあなた方の世界でネウロイと戦闘している光景が見えたためです。その光景を見て我々はこちらの世界に新たなネウロイの巣があることを確信し、巣の破壊のため少ない戦力ですがやってきた次第だ」

 

「少ない戦力ってこちらとしては大和型とその護衛艦隊でもかなり心強いのですが」

ホワイトドルフィンの代表の一人がそう答えるとそれを聞いていたパットン将軍が反論する

 

「艦隊一つでどうこうなるわけねぇだろ、大和に一応、対ネウロイ用魔導徹甲弾は積んではいるが一撃で巣を破壊出来るような代物じゃねぇんだぞ、こっちも輸送船に戦車120台と兵士4000人はいるがこれでもカールスラントのベルリン開放時より圧倒的に少ねぇんだぞ、地形とかによってはタイフーン作戦並みに人手がいることになんだぞ」

 

パットン将軍からでたタイフーン作戦という言葉にましろは反応した。

 

「タイフーン作戦っていうと503の設立に関係した作戦でしたよね」

 

「なんだ、嬢ちゃん知ってたのか」

 

「えぇ、前にミーナ中佐に聞きました。オラーシャの最重要拠点の一つの開放に付けられた作戦名でしたよね」

 

「ましろ、そのことも説明してもらっていいかしら」

宗谷真雪がましろに説明を求める、敵と戦うのに必須の投入戦力の分析に使える可能性があるからだ。ましろはそれに答えようとするが、なにせ前に少し聞いただけなので自分では何処か間違える可能性があったためましろはミーナ中佐にも説明に立ち会って貰った

 

「ミーナ中佐、共に説明をお願いしてもいいですか」

 

「分かったわ、大体の説明は私が行うわ」

 

「お願いします」

 

「タイフーン作戦はヨーロッパ平原を抜けてきたネウロイがオラーシャの最重要拠点の一つに侵攻してきて半年間近く続いた防衛戦の開放が目的で発動された作戦でオラーシャとカールスラントの多くの戦力が投入された作戦です。本来は解放後そのまま進軍し防衛線を広げるのが目的でしたが長い間降った雨により進軍のペースが落ちたのと冬に防衛線に使っていた川が凍結したため陸戦型に渡河を許してしまい最初の目的の開放が済んだ時点で作戦が中止された作戦です。この時作戦に参加したウィッチの何人かが503部隊に編入され第503部隊統合戦闘航空団タイフーンウィッチーズが設立されました」

 

「投入された戦力は」

 

真雪が投入戦力の具体的な数字を聞いてくる、それを聞いたましろは少しためらい答えた

 

「驚かないでくださいよ・・・カールスラント軍300万にオラーシャ軍600万人の総勢900万人が投入されたようです・・・」

 

     『ブーッ!』

 

余りの桁の多さに話を聞いていた学生達が吹いた

学生達だけじゃなく真霜や真冬までも驚いていた。

真雪は動転こそしなかったもののそれでも驚愕している

その反応を見たパットン将軍が話を変えるべくある事実を真雪達に伝えた

 

「そう、ビビるんじゃねぇ、艦隊一つじゃ安心出来ねぇがそっちの明乃嬢ちゃんの力はかなりの戦力になんぞ、なんせ単機で一個師団の防御力に匹敵すると言われてるからな」

 

 

     『桁ヤベー!』

 

またしても拭いた。そりゃあ同じ海洋学校の生徒が一個師団に匹敵すると言われれば驚愕する

 

「一個師団ってそんな大げさな・・・」

真霜が冗談だと思い視線を明乃に向けるとパットン将軍がさらに説明を続ける

 

「冗談なんかじゃねぇぞ、その嬢ちゃん初陣でネーデルラントの女王から直接勲章を授与されているし、こっちに帰還する前に晴風のウィッチ全員に二か国から勲章を授与されているから勲章3つ持ちだぞ」

 

「オイ、ミケてめぇ一体向こうで何しやがった!どうすれば消息を絶っていた短期間で勲章3つも貰えんだよ!」

 

真冬が若干キレ気味で明乃に質問してきた。明乃はそっと視線をそらして目を合わせない

分かっているのである。話がややこしくなると

 

パットン将軍はややこしくなりそうだったのでここで話を一気に纏めることにした

 

「取りあえずまずは互いに同盟を結ぼうじゃねぇか、異なる世界の軍人だが敵は同じネウロイ、なんだからよぉ」

 

「そうですね、同盟を結びましょう、どうか我々に協力をお願いします」

 

「任せてもらおう、ネウロイのクソ野郎をぶっ飛ばさないとこっちの世界も危険だしな」

 

この日、異なる世界の軍人達による軍事同名が結ばれた。政府機関に話を通していないので正式な同盟ではないがそれでも対ネウロイ戦の第一歩だった。

人類の反撃が始まる

 




次は準備期間の話を書こうかなぁ、ある問題が残っているし・・・
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