海洋航空救援団マーメイドウィッチーズ   作:レーゲン

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久しぶりの投稿です。今回は書類仕事の話です


始末書・報告書 皆でやれば早く終わるよ(強制)

ネウロイとの闘いが終わり、501や統合軍の人達が元の世界に戻ってから10日

彼らが帰還するときある現象が発生した。明乃達以外の海洋学校の生徒達がウィッチとして覚醒したのだ。ウィッチに覚醒したのはあの海域にいた者だけでなく世界各国で同時多発的に確認されたという。戦後処理で情報の確認が遅れ全世界でウィッチに覚醒した者が現れたことを明乃達が知ったのは501が帰還してから3日後だった。

その3日間のうちにウィッチに覚醒した者の固有魔法や使い魔の動物の特定が行われた

 

明乃達が使っている魔法系統は使い魔の契約無しでウィッチ固有の動物的特徴が現れるため耳の形や毛並みでその動物を特定していき一人一人資料を作っていった。

固有魔法の特定などは向こうの世界でウィッチ固有の病気や症状、固有魔法についての文献を読んでいた鏑木美波が陣頭指揮を執り海洋医大から派遣された研究員たちが資料に纏めていった。最も鏑木美波自身も始末書や報告書の提出があるため、固有魔法の特定が済んだら後は他の研究員に任せ、明乃達のもとへ戻って行ったという

 

明乃達以外のウィッチに覚醒した晴風の乗員も資料を作り終えると明乃達の書類仕事を手伝いに行った。それが501が帰還してから4日後だった。

その6日後501が帰還してから10日後、各校の大和型の艦長、副長達と横須賀女子海洋学校の航洋艦の艦長、副長達が明乃達の様子を見に書類仕事を行っている部屋に向かっていた。武蔵の副長だけは私用があり出向いていないがRATt事件の時、知名もえかと共に籠城生活を共にした 角田夏美 小林亜依子 吉田親子が艦長の知名もえかと共に随伴していた。彼女達は明乃達が作業を行っている部屋に向かいながら自分達のウィッチとなった姿について話していた。

 

 

「それにしても私達艦長は全員違う使い魔なのね、犬か猫で被ると思ってたけど」

 

「艦長は鷲、あたしが狸、信濃はオコジョと狐、紀伊は猫と犬やかんなぁ」

 

「はっはっは、名称自体は違うが大和と武蔵は被りって言っていいんじゃないか」

 

「そうですね、武蔵の艦長の使い魔は鶴ですし、鳥という定義でしたら被ってますね」

 

「他の子達は大概犬か猫なんだけどねぇ」

 

「私はスゥって言う子の使い魔に驚きましたけどね」

 

     『あぁ~』

 

信濃の副長の言葉に一同が頷いた。実は海洋学校の生徒以外でウィッチに覚醒して知名もえか達と一緒に資料を作成した民間人が一人いた。かつて明乃達が解決した海上要塞の占拠事件に係わったスーザン・レジェスという少女だ

彼女もウィッチに覚醒しており他の皆と同じく資料を作成していたのだが彼女だけ使い魔の動物が他の皆と違った。彼女だけに発現した使い魔というのは・・・

 

    「アタシの使い魔ジャガーだった!とっても強そう!シャアー」

 

まさかの肉食獣ジャガーだった。まぁ黒木洋美の使い魔の姿も熊で肉食獣なのは変わりないのだが新たに覚醒したウィッチの中で人の命に係わるほどの肉食獣の使い魔は彼女だけだったのだ。それを知った他の面子はと言うと

 

 

     『使い魔、強っ!』

 

と同じことを思ったらしい

 

 

「動物だけで考えれば私達なんて餌みたいな存在ですもんね~」

 

「ジャガーに勝てそうな動物の使い魔って誰かいたっけ?」

 

信濃の副長と艦長がそう問いかけると知名もえかが黒木洋美の名をあげ、そう言えばそうだったと皆納得するのであった。

そんな他愛の無い話をしながら、遂に目的の部屋にたどり着いた。

普通始末書や報告書を書くために籠るなら資料室や図書室なのだが明乃達が籠っているのは普段は使わない空き教室だった。教室のドアのガラスには内側からカーテンが掛けられ中の様子が見えなかった。なぜそんなことをしているのかは分からなかったが取りあえず入ってみることにした。

 

「ミケちゃん、様子見に来たよ、大丈・・・夫・・・」

 

知名もえかがドアを開き中に入ると同時に言葉を失った。

他の面子も同様に言葉を失った。何故なら明乃を始めとする多くの晴風クラスの生徒が気力を失い生きる屍のような状態で書類仕事をこなしていたのだ。

床には倒れた晴風クラスの生徒が鏑木美波に注射を打ってもらっているのだが、少し様子がおかしいようにも見えた

 

 

「あぁ~、これでもう少しやれるわぁ~」

 

「効くわ・・・もっと・・・もっと打ってぇ~」

 

そんな大丈夫そうじゃない声が聞こえる周りには使用済みの注射器が山積みに積まれていた。最低でも80本、下手したら150本くらいはありそうだった

完全にアウトな状況と理解すると同時に明乃が話しかけてきてくれた

 

 

「モカちゃ~ん待ってたよぉ~書類仕事手伝ってぇ~やってもやっても終わらないよぉ~」

 

「あぁ・・・うん・・・この状況を見れば分かるけどあとどれくらいあるの?」

 

「あと120キロくらい」

 

「キロ!!えっ、120枚じゃなくて、キロ!」

 

「うんキログラムで、今日までシロちゃんとクロちゃん以外総出でやっても30キロくらいしか終わってない・・・」

 

「あぁ、それでも30キロは終わらせたんだね、偉いねミケちゃん」

 

「いや、終わってないなら褒めちゃダメでしょ、30キロの書類仕事は凄いけど」

 

「そうですねぇ、私達も結構な書類を書きましたけど、天と地の差がある量ですものね」

 

天津風の艦長、副長コンビが終わらせた書類仕事の量に感心していると大和の艦長があることを訪ねてきた。

 

 

「ちょっと待ってさっきシロちゃんクロちゃん以外総出って言ったけど晴風の副長まさか居ないの!?体調でも崩したの?」

 

大和の艦長の質問に何処からかやってきた納沙幸子が答えた。

 

「あぁ~違います。あの戦いの時、副長とミーナ中佐が一緒に歌ったことがあったじゃないですか、巡り巡ってテレビ関係者にも伝わったらしくて年末の二つの組に分かれて歌合戦する番組に出演依頼が来たんです。何でも出場予定の一人が避難生活で体調を崩したらしくて出演できなくなったらしくて、副長の歌がブルーマーメイドやホワイトドルフィンの間で有名になってたこともあって是非にと」

 

「えっ、えっ!?年末の歌番組ってまさかあの紅白に分かれるアレ、アレ出んの!?」

 

「まさかの答えが返ってきたなぁ、戻ってきたらサイン貰っておこうじゃないか」

 

「ブルマー初の歌姫誕生かぁCDは出るのか?出るなら買うぞあの歌は中々に素敵だったしな」

 

大和 信濃 紀伊の艦長がそれぞれ反応すると武蔵艦長の知名もえかは残る黒木のことを明乃に聞いた。

 

「ミケちゃん、黒木さんはどうしたの」

 

「クロちゃんはシロちゃんの護衛だよ!ニュースとかで色々有名になっちゃったから万が一に備えて一緒に行って貰ったんだ。シロちゃんのお母さん・・・校長先生がファンや各国の工作員に絡まれるかも知れないって言ってたから」

 

「・・・工作員が狙ってるんだ・・・」

 

知名もえかはそれ以上の話を聞くのを止めた。今の自分達には分から無さそうだったから

 

「皆が手伝ってくれるならきっと早く終わるよぉ~ありがとう~」

 

知名もえか以外の面子も手伝いに来てくれたと思っていた明乃がやってきた全員に感謝の言葉を贈る。確かに多少は早く終わるだろうが、全員が最後までいるわけではないから途中で抜けると考えると罪悪感があったのだが・・・・

何故か晴風の生徒が全員、正確にはシュペーのミーナもいる 全員が立ち上がりここに来た人のもとへ詰め寄っていく。それと同時に教室の出入り口と窓に明乃のシールドが展開された。ここから出られない様に逃げ道を塞いだのだ

明乃達は最初から強制的に手伝わせる気満々だったのだ

強制労働である。晴風の生徒とミーナの口から同じ言葉が発せられた。

 

      『一緒に頑張ろう・・・みーんーな』

 

      『ぎゃぁぁぁぁぁ』

 

生気を失った瞳から発せられたその言葉は一瞬にして恐怖のどん底へと突き落としたのであった。地獄の書類仕事の手伝いが始まった。

 

手伝いと言っても明乃達が体験したことは当然知名もえか達も直接聞いたことしか知らないので彼女達の仕事は明乃達が口頭で伝えた内容を報告書に書いていく作業だ。それでもかなりの量があり当然一日では終わらなかった。翌日以降も作業は続いていく

その間の食事などだが定期的に学校側から提供されていた。無論知名もえか達の分も提供されていたが、食料の配給が済み次第学校側の職員は脱兎のごとく逃げて行った

最初の頃職員までも労働力の一部としようとして危険視されたらしい

 

 

徹夜一日目終了 二日目の夜

 

 

「あぁぁぁー眠いぃぃ寝たいぃぃベットとかわがまま言わないから布団で寝かせてぇー」

 

「まさか睡眠時間が2時間だけなんて・・・思っても見ませんでしたよ・・・」

 

「しかもお風呂でも報告書の内容、考えてたから全然休めなかったよ・・・」

 

「今までどんなスケジュールでこの書類処理してきたんすか!よく体壊さないっすね」

 

「あぁー、人間徹夜四日目くらいになると眠気すら感じなくなってくるから、それまでは美波さんのビタミン注射とか打ってもらえば何とかなるよ、うん」

 

「うぃ~」

 

メイとタマの社蓄発言すら生ぬるい言葉に睡魔を抱えながら絶句していると内田まゆみがとある場所を指指した。教室の一角にあるキャンプ用のテントくらいのスペースを布で仕切りを作って作ったスペースだ。昨日の徹夜作業の後半に野間マチコと等松美海が入って行ったが中で何が行われているのかは誰も知らなかった。

 

 

「眠いならあの中に入れば?多分何回かは目が覚めると思うよ」

 

「目が覚めるって何よ」

 

「何があるんですか?野間さんと等松さんが入って行ったのは見ましたけど?」

 

天津風の艦長 高橋千華と副長の山辺あゆみが質問するがその答えを聞く前に信濃の艦長と副長の二人がそのスペースに入って行った。

 

「なに~眠気吹っ飛ぶの~じゃあ行くわぁ、今は大丈夫だけど明日くらいには眠くなりそうだし」

 

「私はもう眠いですよぉ~見逃して帰してくださいよぉ」

 

        『ダメ!!』

 

帰宅の申請を間髪入れずに却下されると同時に中の様子を目撃した。

そこには上半身の衣服を脱がされ野間に激しい口づけを交わされている等松美海のあられもない姿があった。

 

 

「チュッ!チュパァ!マッチィ~もっとぉ」

 

「イケない子だ・・・まぁ頑張ってくれてるからこれくらいは大目にみてやるさ」

 

「なっ、なっなっな」

 

「!?~しっ、失礼しました!」

 

 

信濃の副長 河野燕があまりの光景に顔を赤面させすぐさまそのスペースを後にした。無論艦長の阿部亜澄を引き連れてだ。

急いでその場を後にした二人はさっきの光景で上がった心拍数を落ち着かせるため、床に座り込んでいた。その二人に内田まゆみが声を掛ける

 

 

「目、覚めました?」

 

     『覚めるわ!』

 

「えぇ~覚めるってそう言う事~予想外過ぎてビビったわぁ」

 

「あんなの誰だって覚めますよ!三徹明けでも覚めますよ、と言うかこんな近くであんな事しないでくださいよ」

 

 

「えぇー、野間さんがミミちゃんのこと励ますとミミちゃん一日30時間分くらいは寝ないで作業できるから助かるんだけど」

 

 

「寝かせてあげて!というか一日30時間って一日超えているじゃないですか!」

 

 

「皆が寝てる間に進めてくれるのが助かるから~ 流石に連続でアレやるとどうなるか分からないから一日はインターバルを挟んでいるけどミミちゃんに今の所不調は無いですよ」

 

「それ、本人が気づいていないだけで体の内側はボロボロになってる系じゃないですか」

 

「・・・大丈夫ですよあんなに元気ですし」

 

「今の間は何!一瞬考えなかった!?」

 

信濃の副長の叫びはそのまま流され書類仕事が続いて行く、さらにその二日後、また体力や眠気に襲われ始めたころ次の眠気覚ましが強制的に行われた。

 

 

「やばいわ・・・もう何も考えられない・・・」

 

「艦長もですかぁ、うちもです・・・あぁまぶたが閉じて行きますわぁ~」

 

大和の艦長、副長の意識が遠のき床に倒れ込みそのまま寝ようとしたら、晴風の水雷員の二人 松永理都子と姫路果代子がおもむろにやってきた。その手には何故かガムテープとポリ袋、そして何かを粉々に砕いた粉と言うには硬そうな見た目の粉末?を持っていた。粉末の方はどちらかと言うとザラメや粉々に砕けた飴玉のような硬さをイメージさせるものであった。実際にその正体は本当に砕けた飴玉である ただし世界一不味い飴だが

 

松永理都子と姫路果代子は手際よく作業を開始する。粉薬を入れておく紙包を開き中に入れていた粉末を大和の艦長、副長の口に勝手に放り込む、なるべく舌に多く触れるように粉末を入れたら手際よく二人の口をガムテープで塞ぎ近くに口を広げたポリ袋を用意する

粉末を入れられた大和の艦長と副長にはすぐにある異変が起き目を覚ました。

 

 

「ヴッ、ヴゥゥゥゥウーーー、おえぇぇぇ、マッズ!!ペッ、ペッ」

 

「ムゥゥゥゥムゥゥゥ、ブェェェェなんなんやコレ、まずぅぅ!」

 

2人はあまりの不味さに吐こうとしたがガムテープで口を塞がれていたため吐けずすぐに口に張られたガムテープを剥がし近くに置いてあったポリ袋に吐き出した。

これが第二の眠気対策 強制サルミアッキ舐めである

 

「はいはい、おきましょうね~まだまだ仕事が残ってるんだから~」

 

「もう舐めたく無かったら勝手に寝ないでくださいねぇ~」

 

 

     『悪魔か!』

 

大和の艦長と副長の叫びが見事にハモったがそんな言葉に耳を貸さず他の皆は仕事を進めていくのであった。

 

「まさかの無反応!皆なんか反応しなさいよ、感覚がおかしくなってるわよ」

 

「そうやって、危うくうちら吐いたもの詰まらせて死ぬところだったんですけど!」

 

 

     『大丈夫だよ、生きてるんだから』

 

「発言が危ないってことに自覚はあるのかしら・・・・」

 

「善悪の判断すら危うくなってると思います!」

 

 

    彼女達は過酷な労働環境で仕事をし続けて感覚がマヒしてまーす

    眠っている人に粉々にしたサルミアッキを口に入れてガムテープ

    をするのは恐らく危険なので良い子も悪い子も絶対にマネしないでね

 

この光景がもしアニメとかだった場合恐らくこんな感じのテロップが映し出されていただろう、それほどまでに晴風の乗員、及びシュペー副長のミーナの精神状態は限界に近かった

 

その後も書類仕事は続きさらに3日後には遂に美波のビタミン注射や点滴に頼ることになったがここでやっとましろと黒木が帰還した

 

 

「やっぱりまだ終わっていませんでしたか・・・しばらく私がやるんで全員少し休んでください、すまないが黒木さん何か食べ物と飲み物を食堂で貰ってきてくれ、何人か限界そうだ」

 

「分かったわ宗谷さん!用が済んだら手伝いにいくわ」

 

「頼む、さてとやるか・・・」

 

帰還したましろと黒木は来て早々に書類仕事を始める。その間に他の面子は休憩に入る

食事を摂る者もいるが一番多かったのは寝る者だった。結局6時間ほど眠りについた者が殆どだった。休憩を終えた面子が戻ってくるとそこにはいくらかの書類の束を終わらせたましろが黙々と仕事をこなしていた。

そのスピードに各校の大和型の艦長達は驚いた。

 

「ねぇ私達が寝てたのって6時間くらいだったわよね」

 

「あぁ確かにそれくらいだな、うん」

 

「晴風の副長は仕事が早いな、6時間程度で10キロくらい終わってないかアレ」

 

「宗谷さん、あんなに書類仕事早かったんだ、そう言えば統合軍に提出した書類の殆ど宗谷さんが書いてくれたってミケちゃんが言ってたような・・・」

 

そうましろは他の面子が休憩中に10キロ分も仕事を終わらせたのだ。

黒木も作業しているが黒木は精々1キロ分ほどしか終わってない。それもその書類の殆どがストライカーユニットや魔導エンジンに関する報告書で黒木が詳しい部類の内容でだ

ましろは休憩を終えた面子に指示を出していく

 

「すまないがそこの書類の束、誰か校長か教頭のもとへ持って行ってくれ、そこの束は教師陣にも目を通して貰うやつだからな、あと黒木さんの今やっている書類が終わったらユニットの構造や独自技術に関係してる書類をブルーマーメイドに提出してくれ」

 

指示を出しながらも手を緩めることなく書類仕事をこなしていく

ましろの加入で一気にペースが上がり次の日の昼前には120キロ近くあった書類がすべて終わったのであった。書類仕事から解放された彼女達はましろを崇めたという

 

ちなみに余談だが例の歌合戦でましろの歌声が放送されると評判を呼び見事にCD化

日本だけでなく各国で馬鹿売れした。その時生産が間に合わなくなり中国とアメリカの工場の生産ラインの一部を使用することになったという

ちなみに総売り上げが過去最高だったタイ焼きの歌を100万枚近く上回ったらしい

今のご時世にCDでこの売り上げを出せたのはあの戦いのときに欧州やハワイのブルーマーメイド、ホワイトドルフィンがましろの歌を聴いたのが大きかった。

あの歌が余程印象に残ったのだろう

今のましろは自分が歌った歌が、のちに小中学校の音楽の教科書に載ることを知る由も無かった。

 




いやー、中々時間取れなくて投稿まで時間くったわー
これからも時々出していきたいと思います
いつ辞めるか分からないけど
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