ゲートSAA彼の地にて斯く戦えり   作:素面ライダー

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 前回を含め銀座事件の話を書き進めて行く内にとんでもねぇ量に………

 今回は戦闘描写がメインです!

 ……上手く書けてるのかな……(ビクビク…)

 それでは!本編スタート!


エース·クラダーズ

 

 ハイセはまず、機体を軽くするため“あるもの”を異形の集団に撃ち込んだ。撃ち込んだ後、デッドウエイトになる“それ”をすぐさまパージする。

 

 武装集団は突如現れた重装歩兵(SAA)に面食らうも、すぐさま攻撃を指示する。

 

 「敵は重装歩兵一人だ!討ち取…ぐわっ!!」

 

 パパパパァァァアン!!

 

 ハイセが出会い頭に撃ち込んだ“あるもの”………スモーク弾が 異形の集団を中心に一気に弾ける。

 

 装甲目標………つまりある程度の装甲を持つ車両に立て籠る相手ならば目眩ましにしかならないそれも………

 

 「グワァァァアッ!!」

 

 「ギャァァァァア!!」

 

 「ギェェェェェエアァ!!」

 

 ソフトスキン………つまり装甲を持たない歩兵相手ならば、発煙の瞬間に摂氏900℃にも達するそれは凶悪な武器となる。しかも………

 

 タタタッ!タタタッ!タタタッ!

 

 「ゴホッ!何があアァァっ!!」

 

 「ゲホッ!一体どうジィィ!!」

 

 「おい!何が起ぎデェェェッ!!」

 

 ………スモーク本来の目的である目眩ましも行われており、敵からは見えないがハイセはSAAのセンサーで敵をしっかり捉えている。そのため、この時の敵集団は射的の的と化していた。

 

 ハイセはそのまま敵集団に銃弾をお見舞いしつつ、真っ直ぐ突っ込んで行く。

 

 ようやく煙が晴れて来たその時、最前列で盾を構えていた敵が見たものは………

 

 ドガアァッッ!!!

 

 いつの間にか近づいて来ていた重装歩兵(ハイセ)が自分の構えていた盾に飛び蹴りを叩き込んでいた所だった。

 

 クローラーのダッシュで近づいた勢いをそのままに、ハイセがラ◯ダーキックを叩き込んでいたのだ。

 

 ハイセはそのまま三角飛びの要領で飛び上がり、空中でアームライフルの狙いを定めて続けざまに発砲。

 

 タタタッ!タタタッ!タタタッ!

 

 「ぐわっ!!」

 

 「ガッ!!!」

 

 「アアァァッ!!」

 

 敢えてフルオートのまま絶妙な引き金(トリガー)捌きで3点射撃(スリーバーストショット)を行い、敵の顔面など非装甲部を狙って次々と撃ち倒して行った。着地と同時にライフルをリロードする。

 

 「今だ!掛かれぇ!!」

 

 その様子をハイセの動きが止まったと見て敵が一斉に襲いかかる。しかし彼は慌てず右肩に懸架している日本刀の柄に手を寄せ、タイミングを図る。そして……

 

 シャァァァァン!

 

 ……一気に踏み込んで刀を抜き払いの動作そのままに一閃する。

 

 一 刀 両 断

 

 ハイセが手元の日本刀………試作高周波ブレード“ユキヒラ”を振り抜いた後の敵の有り様は正にその一言に尽きた。

 

 武装集団は盾や鎧もろとも体を両断され、その後ろにいた者も間合いに入っていた者はまとめて両断されていたのである。

 

 ハイセが持つ見慣れない片刃の剣のあまりの切れ味に敵は間合いに踏み込めないでいた。

 

 「あの剣の間合いに入るな!弓兵と魔導士の部隊で遠距離……」

 

 タタタッ!

 

 「ガラァァァッ!」

 

 「隊長!?」

 

 ハイセはその男を指揮官と見て、即座にアームライフルを叩き込み沈黙させた。

 

 バサッ バサッ バサッ

 

 「グエェェェェッ!!」

 

 突如上からそんな羽音と咆哮が聞こえた。

 

 ハイセは顔を向ける事無くセンサーカメラでその正体を知る。敵を乗せたワイバーンだ。

 

 敵は正面からマトモに戦っては勝てないと踏み、上空から奇襲を仕掛けたのだ。しかし………

 

 キュイィィィン……ギャリッ!ガッ!

 

 ハイセはワイバーンが低空飛行に入ったタイミングを見計らい、近くの壁とクローラーのダッシュを利用して三角飛びでワイバーンの上まで飛び上がり、その背中に降り立った。

 

 ギョッとした顔で振り向いた敵を有無を言わさず蹴り落とし、“ユキヒラ”とは別の高周波ダガーをその背中に突き立てる。同時に腰背部のコンテナから手榴弾を取り出す。

 

 ザクッ!!

 

 「ギエェェェェッ!!」

 

 ワイバーンはその痛みで背中に不届き者がいる事に気付き、そいつを喰い殺そうと首を向ける。

 

 ハイセはワイバーンが口を開けた瞬間を見計らって手榴弾をその口の中に投げ込む。同時に……

 

 「アンカー射出!」

 

 パシュッ!カンッ!

 

 近くの壁にワイヤー付のアンカーを撃ち込み、振り子の要領で地面に飛び降り着地した。着地の瞬間クローラーを駆使して進行方向に進み、着地の衝撃を逃がす。

 

 ドウゥゥン!

 

 「ギャアァァァァ!!」

 

 その時、口に放り込んだ手榴弾が爆発してワイバーンが悲鳴を上げる。そして、そのまま敵の集団へと突っ込んで行った。

 

 「うわぁぁぁぁあ!!」

 

 「く…来るなあぁぁぁぁあ!!」

 

 ドガッシャアァァァン!!

 

 ワイバーンはそのまま敵集団を押し潰しながら墜落した。巻き込まれた連中がどうなったかは言わずもがなである。

 

 「うおぉぉぉぉお!!おのれぇぇぇえ!!」

 

 そこへ先ほど蹴り落とした敵が、短剣を片手にハイセへ襲いかかる。ハイセはそいつを軽くいなし……

 

 スパンッ!!

 

 「えあぁぁガァァァアッ!!」

 

 ……一刀のもとに斬り伏せた。

 

 その間に騒ぎを聞きつけたのか、敵の増援が現れる。その集団の指揮官は周囲の有り様を見て、怒声を上げた。

 

 「栄えある帝国の軍人が、たった一人を相手に何をしている!さっさとあの重装歩兵を片付けろ!!」

 

 具体的な方法を指示せず、指揮官はそれだけ言った。単に部下達が油断していただけと思ったのか、周りの有り様を見て容易ならざる相手であると見抜けない、典型的な無能な指揮官である。

 

 そんな指揮官に率いられる兵士の末路など決まっていた。「無能の下ではどんな有能も役には立たない」とは誰の言葉だったか………。

 

 ハイセはその言葉の通り、無策に突っ込んで来る敵を時には斬り伏せ、時には銃弾をお見舞いして次々と片付けて行った。

 


 

 一方、有楽町方面では………

 

 ヒュオ!!

 

 ブゥン!!

 

 「ぐあぁぁっ!!」

 

 「ギャアァァァァ!!」

 

 小柄な少年と見紛わんばかりの中性的な青年が、その体に似つかわしくない大鎌を振り回して武装集団を一方的に蹂躙(じゅうりん)していた。

 

 「うーん………これなら“サソリ”は要らなかったですかね。」

 

 小柄な青年………模擬戦相手の指揮官であった鈴屋(すずや) 什造(じゅうぞう)二等陸佐は軽い調子でそう言った。

 

 「……そう言えるのは鈴屋二佐だからです。」

 

 そう言うのはジューゾーの隣で息を切らしている長身の自衛官………阿原(あばら) 半兵衛(はんべえ)陸曹長である。

 

 「はんべー、泣き言を言ってる暇は無いです。」

 

 鈴屋の言う通り、新たな敵集団が交差点の向こう側からやって来ていた。

 

 「半井(なからい)御影(みかげ)、それにミズローは後方から敵を削って下さい。はんべーは僕の隣で敵を食い止めるです。」

 

 鈴屋の指示を受け半井 恵仁(けいじん)三等陸尉、御影 三幸(みゆき)陸曹長、(たまき) 水朗(みずろう)陸曹長はそれぞれスナイパーライフル、ガトリングガン、重機関銃を構える。鈴屋を含めて全員SAAを着装済みである。

 

 半兵衛もその手に試作高周波ブレード“ツナギver.1”を持って敵と対峙する………足は震えていたが………。

 

 プゥー!ブォーーー!

 

 ドドドドドドド!!!

 

 やがて角笛の音が聞こえたかと思えば、騎馬の集団が突撃して来た。

 

 ブゥゥゥゥゥウン!!

 

 ズドドドドドドド!!

 

 パァァン!パァァン!

 

 バシュッ!ズドォォォン!!

 

 「ヒヒヒヒィィィン!!」

 

 「ヒヒィィィン!!」

 

 「ウァガァァッ!!」

 

 「アアァァアァ!!」

 

 「グェベッ!!」

 

 「アガッァァゥア!!」

 

 御影とミズローが弾幕を張り、半井が馬上の指揮官を優先的に狙撃する。半兵衛も“ツナギver.1”の間合いに入るまでの間にグレネードを集団に撃ち込む。

 

 その甲斐あって、敵の間合いに入る前に騎馬は全滅していた………ジューゾーは不服そうだったが………。

 

 「うおぉぉぉぉお!覚悟ぉぉお!!」

 

 ……と、そこへ落馬したと思しき敵の一人がジューゾーに突っ込んで来る……

 

 ヒュン!!

 

 「オァガッ!!」

 

 ……が、ジューゾーが手に持った大鎌………13,s(ジューゾーズ)ジェイソンを一閃してあっさり返り討ちにした。

 

 「まったく、いつまで敵をここで足止めするですかね。あのオジサン、さっさとしてほしいです。」

 

 伊丹が聞いたら涙目になりそうな事をジューゾーはしれっと言ってのけるのであった。

 


 

 同時刻

 

 東京千代田区 皇居前広場

 

 ハイセやジューゾーが武装集団と戦闘に入っていた頃、伊丹は皇居付近の交番で警官と押し問答をしていた。

 

 「だから!皇居は元は江戸城だろ?そこへ民間人を収容して立て籠るんだよ!」

 

 対応していた警官は最初訝しんで……

 

 「何だね?君は?」

 

 「我々の指示に大人しく従いなさい!」

 

 ……と、相手にしていなかったが、伊丹が自衛官手帳を見せた事でようやくマトモに話を聞いたものの……

 

 「しかし……我々の一存では……」

 

 ……伊丹の作戦が有用なものとは解ってはいても、お役人気質が邪魔をしてなかなか決断出来ずにいた。

 

 トゥルルルルルル!

 

 そこへ、交番内の電話が鳴った。

 警官の一人が慌てて出る。

 

 「はい……え?あ…貴方は……は…ハッ!り…了解であります!」

 

 応対した警官が急に畏まった態度になった。

 

 「い…今の電話……まさか…」

 

 警官の態度の豹変から電話の相手を察して、さすがの伊丹も顔が引きつっている。

 

 「……はい。」

 

 「……国民の生命を最優先に……。」

 

 それから数分もしない内に皇居の門が開き、民間人の収容が始まった。

 

 それからいくつかのやり取りの後、伊丹は無線のスイッチを入れた。

 

 「こちら皇居前広場の伊丹(アベンジャー)だ!鈴屋二佐(シックル1)ハイセ(オーガ6)!聞こえたら応答頼む!送レ!」

 

 『こちらハイセ(オーガ6)!感度良好!送レ!』

 

 『こちら鈴屋二佐(シックル1)です。こちらも感度良好です。送レ。』

 

 「こちら伊丹(アベンジャー)!皇居への民間人の収容が始まった!だが時間が掛かる!最低でも後30分必要だ!送レ!」

 

 『こちらハイセ(オーガ6)!30分ですか……結構キツイですね。送レ。』

 

 『こちら鈴屋二佐(シックル1)。う~ん。こちらはそれ程でも無いです。送レ。』

 

 「こちら伊丹(アベンジャー)!二人の現在地は何処だ?送レ!」

 

 『こちらハイセ(オーガ6)!僕は今、内幸町の日比谷通り南側交差点付近で交戦中!送レ!』

 

 『こちら鈴屋二佐(シックル1)。僕は今、首都高丸の内IC付近で交戦中です。送レ。』

 

 「こちら伊丹(アベンジャー)!たった今、警官と民間人に協力を仰いで外堀の橋の上にバリケードを築いて貰った!ハイセ達(オーガ各員)は祝田橋まで、鈴屋二佐達(シックル各員)は鍛冶橋まで後退してくれ!そこへ第一機動隊と近衛(皇居警察)の一部が増援に来るので合流して敵を食い止めて貰う!送レ!」

 

 『こちらハイセ(オーガ6)、了解!送レ!』

 

 『こちら鈴屋二佐(シックル1)、了解。送レ。』

 

 「こちら伊丹(アベンジャー)!俺も近衛のSAAを借りて祝田橋へ向かう!皇居前で落ち合おう!終わり!」

 

 伊丹はそう言って無線を切り、近衛のSAAを受け取りに行った。

 


 

 兵器解説

 

 ・試作型アームライフル

 

 鬼神の前腕部に懸架されている試作兵装。

 

 SAAの固定式兵装は未だに試作段階の域を出ておらず、量産型SAAは普通科隊員のライフルや手榴弾などを使用しているのが現状である。

 

 とはいえ研究開始からかなりの年月が経っており、今回鬼神に使われている兵装の出来次第で量産型に採用が検討される事が決まっていた(あくまで“検討される事”であるのがミソ)。

 

 SAAのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)と連動しておりSAA側で目標を正確に狙い撃つ事が出来るが、作中ではハイセは敢えてロック機能を使用せずハイセ自身の目測とマニュアル操作で敵を撃ち倒していた。

 

 ・SAA用スモークディスチャージャー

 

 ハイセが冒頭で敵集団に撃ち込んだもの。

 

 戦車に採用されているそれをSAAサイズまで小型化したものである。

 

 ハイセは両大腿部の側面に懸架していた。

 

 ・SAA用ワイヤーウインチ

 

 ハンズフリーで射出可能な先端にアンカーボルトが取り付けられているワイヤーウインチ。

 

 背面ランドセルに二基装備されている。

 

 慣れているクラダーならば二基を駆使して、ターザンの様に擬似的な空中移動が可能。

 

 作中でハイセがすぐに地上に降りたのは、空中では自由が利きづらい上に無防備になるからである。

 




 
 お気付きの方もいるでしょうが前回から登場している“鬼神”ですが同名のSAAがredEyes本編にも登場しています

 作中のワイヤーアンカーを駆使した空中機動もredEyes本編の“鬼神”の戦闘描写を参考にしています

 ファンからクレームが来るんじゃ………

 モブ兵の断末魔は出来る限り北○の拳の様なギャグ臭い描写は避けredEyesの様な描写を心掛けてます……それっぽくなったかな?

 ………結局は前後編構成に収まらなかった………

 出来るだけ年内に終わらせられる様にします……

 ………ホント大丈夫か?

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