ゲートSAA彼の地にて斯く戦えり   作:素面ライダー

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 皆さん!あけましておめでとうございます!! 
 
 本っ当に、大変長らくお待たせいたしました! 
 本日より、連載を再開いたします! 

 自衛隊の圧倒的な力に茫然となる中、図らずも部下の協定違反からパニックになり、「単独でアルヌスへ謝罪に向かう」というトチ狂った事をほざいたピニャ。 
 
 部下たちがどうにか宥め、最終的にボーゼスを伴ってピニャはアルヌスへ向かう事になる。そこで、ピニャたちが目の当たりにしたものとは──。
 
 それでは、本編スタート! 
 


門の向こうのニホン 〜東京編〜
もたげ始める不安 


 

 日本標準時 10:48頃

 

 アルヌスより北方約5㎞地点

 

 遠目にアルヌス駐屯地が見える場所まで辿り着いた3偵の車列に、哨戒中のUH-1J(ヒューイ)改が接近して来る。

 

 バタバタバタバタバタ……

 

 バッバッバッバッバッ……

 

 ゴォッ! ガタガタンッ!

 

第3偵察隊(3Rec)前哨監視線(OPL)通過。ザッ!』

 

 3偵の車列に接近して超低空飛行(NOE)するUH-1J(ヒューイ)改が起こすダウンウォッシュに中トラ改の車体が周囲の砂と共に揺さぶられる中、ガンナー用ハッチから顔を出したハイセは乱れた気流を肌に感じつつ、手持ちの無線機から流れる哨戒ヘリからの無線報告を聞いていた。

 

「あれ?」

 

 車両が駐屯地へ近づくにつれ、ハイセは周囲の風景に違和感がある事に気付き、その原因に頭を巡らせる。ほどなく、その理由が前方から見えてきた。

 

 ……ザッザッザッザッザッザッザッザッ

 

「いっち!いっち!いっちに!」

 

「「「「「「「そーれ!」」」」」」」

 

「いっち!いっち!いっちに!」

 

「「「「「「「そーれ!」」」」」」」

 

「連続歩調ー!ほちょー!ほちょー!ほちょー!数え!」

 

「「「「「「「そーれ!」」」」」」」

 

 ザッザッザッザッザッザッザッザッ……

 

 小銃を抱えてハイポート走をしている隊員たちの集団が、僅かな熱気と微かな汗の匂いと共に前方から3偵の車列とすれ違い、通り過ぎて行った。

 

 それからほどなく、野外演習場の一角に建てられたスケルトンハウス(カトー老師監修)と、屋内戦闘を想定した戦闘訓練を行う隊員たちの姿が見えた。

 

 ポイッ! カラン……

 

 バンッ!

 

 ガシャガシャッ!

 

 敵兵が潜んでいると見立てた部屋にダミーの閃光音響手榴弾(スタングレネード)を放り込み、作動(したと想定)後に隊員たちが部屋へと雪崩れ込む。

 

(あれ?この通り道って、こんな訓練場所が近かったっけ?あのスケルトンハウスも、最近まで見かけなかったし……) 

 

 ハイセの気付いた通り、これまでの訓練は通行車両の安全に配慮し、もっと離れた場所で行われていた。しかし現在は、まるで嫌でも目に入るような近距離で、訓練が繰り広げられている

 

 ブオオオオ…………

 

 キィッ! バンッ!

 

 ジャキジャキッ!

 

 別の場所では96式装輪装甲車(WAPC)が猛スピードで駆け抜け急停車、その後完全武装の隊員たちが即座に後部扉から次々と下車して小銃を構えていた。監督役の先任曹長が「展開が遅い!もっと早くだ!」という怒鳴り声が、こちらまで響いて来ている。

 

 キイィィィィィイン!

 

 ブロロロロロロロ……

 

 更に道を進むと、74式戦車改4両の小隊と30機ほどのSAA小隊が地響きと駆動音を響かせつつ、演習場内を機動走行していた。どうやらSAAと戦車の共同運用を想定し、合同で訓練を行っているようである。

 

(あのSAA小隊だって、あんな大規模で合同訓練するなんて話は聞いたこと無いし……)

 

 キュィィィィィィイン!

 

 キイィィィィィィイン!

 

 他にも演習場全域のあちこちで機動走行している戦車とSAAを見かける。

 

 現在SAAクラダーのライセンス所持者は、自衛隊全体で見てもまだ300人程度である。その為、演習場内のSAAの数を見る限りでは、駐屯地内のクラダーをほぼ総動員していると推測された。

 

 ちなみに防衛省では『銀座事件』の影響を受け、近々ライセンスの取得条件を緩和して、SAAとクラダーの総数を増やしていく意向を示しており、現在国会へ予算の申請をしている最中である。

 

 ドンッ!ドンッ!ドンッ!

 

 ドパパパパパパパパパ……

 

 バシュバシュバシュッ!

 

 ドガァァァァァァアン!

 

 ズドドドドォォォォン!

 

(もしかして、これって……)

 

 標的に向かって派手に演習弾をぶち込んで、デカい爆音と共に景気良く爆風を撒き散らしている所を見て、ハイセの疑念は確信に変わった。

 

「……ひょっとして、帰還ルートを変えてます?」

 

「ああ、例の姫様が同行すると連絡を入れたら「3Recは指定した時間とルートで帰還して来い」と司令部から直接通達を受けてな」

 

「なるほど……柳田二尉の考えそうな事です」

 

 ハイセの疑問に古田が答え、ハイセは嘆息する。

 

 ピニャのアルヌス来訪を聞いて、これ幸いと自衛隊の戦闘能力を見せつけよう、という発想に到るのは柳田でなくとも自然の流れであろう。

 

 だが彼女の来訪は、自衛隊とピニャ個人の間だけで取り交わされた、言わば非公式なものである。もしこの事実がマスコミや野党に漏れてしまえば、例え普通に演習を見学させていたとしても、事実か否かに関わり無く「帝国の姫君を拉致して武力で脅迫した」と非難され、むざむざ格好の攻撃材料を与える事になる。

 

 だがこの方法ならば、万が一情報が漏れたとしても「姫殿下を連れて帰還した時にたまたま訓練風景を見られただけ」と言い訳は出来る。こういうグレーゾーンを躊躇い無く突いてくるのは、柳田の得意技だった。

 

 派手な爆炎が上がり、爆音と地響きに加え震える空気と共に爆煙と熱気が吹き荒ぶ演習場を横目に、ハイセたちを乗せた3偵の車両群は丘の上の駐屯地へ向けて進んで行くのであった。

 


 

 ブロロロロ……

 

 キッ!

 

「着きましたよー」

 

「イ…イタミ殿。ちと、妾と2人だけで話をしないか?」

 

 3偵の車列が司令部棟前に到着し伊丹がそれを告げると、(表面上)にっこりとした表情でピニャが提案する。

 

「あー、すみません忙しいので…そちらの女性が案内してくれますから」

 

 だが伊丹は忙しい事を理由にやんわりそれを断り、入口脇に立っている案内役の女性自衛官を示した。

 

 ピニャはそれを見て個人的に話をする余裕が無いと察したのか、衣装櫃を抱えたボーゼス共々 高機動車を降りた。

 

「殿下……」

 

「……説得の機会を逃した」

 

 ピニャが何か言っていたよーな気がしたが、伊丹は聞こえなかった事にした。

 

 グオン!

 

 ブロロ……

 

『伊丹さん、話をしなくてよかったんですか?』

 

「「お前、ちょっとツラ貸せや」って言ってるよーにしか聞こえないのにか?くわばらくわばら……」

 

『……たぶん、そういう話じゃなかったと思いますが』

 

 通訳として呼ばれたレレイも一緒に降ろした後、車庫に向かう道すがら 伊丹はとぼけた顔で目を逸らす。

 

 そんな伊丹に、ハイセ呆れた目を向けるのであった。

 


 

 ジャァァァァ……

 

 バシャバシャ……

 

 ゴシゴシ……

 

 車庫でテュカとロゥリィを降ろした後、彼女らは駐屯地内での仕事に向かい、3偵は持ち出した武器を返納。その後、道路の整ってない特地で酷使して泥だらけとなった車両のチェックと洗車に勤しんでいた。

 

 大半の人間が想像する洗車は車両の外側を水洗いした後、洗剤で洗って汚れを落としただけで終わりだろう。だが自衛隊の車両は不整地での使用を前提としており、泥に塗れた半長靴を履いたまま乗り込む事が多いので、大概の場合 使用後は中まで泥まみれとなってしまう。

 

 そのため、自衛隊車両の洗車は基本的に中の掃除もセットとなる。水濡れ厳禁の機器類をビニール等で養生した上で、水とブラシで念入りに水洗いを行った後、ウエスで水気を念入りに拭き取る。それと同時に車両の破損、損耗のチェックを行うのである。

 

 外側も上から天板ないしは幌の上面からフロントガラスとボンネット、車体側面、タイヤと高圧水洗浄を行う。特にタイヤとその周囲、それもフェンダーの裏側と車軸周りは泥濘んだ泥が溜まりやすく、下手な洗い方で泥が残ると駆動部に影響が出て最悪自走不能になるため念入りに行う。その後、車内同様ブラシで念入りに水気の残る泥をかき出していく。

 

 中トラ改は車載機関銃やレーダー、カタパルト等を天板に取り付けているため、他の車両に比べ余計手間がかかる。それぞれを一旦取り外し、車内に水が入らない様 養生して洗車する上、取り外した機関銃や機器類も個別に整備(メンテ)(機関銃に到っては銃身内の煤落としまである)して、動作のチェックも行う必要がある。

 

 当然 どれも気を抜ける作業ではないので、相応に時間がかかる。3偵の隊員たちは、2日連続徹夜で疲れた体を水の冷たさへ晒しつつ、昼食を取ることの無いまま洗車作業を続けていた。

 

「2人とも、ここにいたのか」

 

 突如響いた声に伊丹たちが目を向けると、洗車場の入口に富良が立っていた。

 

「桑原曹長、悪いがそろそろ国会行きの説明をしなければならん。伊丹と佐々木をこっちに寄越してくれないか?」

 

「わかりました。隊長、佐々木二尉、ここはもういいですから、お2人は行ってきて下さい」

 

「わかった、おやっさん」

 

「すみません、お願いします」

 

 伊丹たちはそう言って道具を片付けた後、富良の後を付いて行く。

 

 カッカッカッカッカッカッ……

 

「ああ、そうそう…佐々木、有馬(ありま)から伝言だ。「国会行きの説明が終わったら電話で知らせて、指定した会議室で待機しててくれ」だそうだ」

 

「有馬さんが?」

 

 説明の為に会議室へ向かって廊下を歩いている中、受け取っていた伝言をハイセに伝えた。

 

「ハイセ、お前有馬一佐に呼び出される様な事でもしたのか?」

 

「そんな、伊丹さんじゃあるまいし……」

 

 伊丹のからかう様な質問にハイセが伊丹を軽くディスって返しながらも、ハイセは自分が呼び出された理由を察しているため、頭の中や腹の底に鉛を入れたかのような錯覚に陥り気が滅入る。

 

「多分…今回、僕が呼び出されたのは……」

 

「イタリカでの事を気にしてるのか?」

 

「………………」

 

 伊丹の問いかけに、ハイセは暗い表情で俯き沈黙してしまう。その表情と態度が彼の内心を如実に物語っていた。

 

「僕は……このままここで戦っていて、いいのでしょうか?」

 

「……立場上、俺からは何とも言えん。だが気に病んでいた所で、何の解決にもならねぇぞ」

 

「………………」

 

「ま、今の俺の懸念事項は、今回の国会行きの合間にどうやって同人誌を買いに行く時間を作るかだが……」

 

「……それ立派に公私混同ですよ」

 

「何を言う!一時的とはいえ日本に帰るというのに、仕事だけして特地にとんぼ返りなんて勿体無い事が出来るか!」

 

「お前ら…廊下で大声で喋るなよ」

 

 そうして伊丹たちは十中八九 気が重くなるであろう説明会を前に、気安いやり取りを交わしながら歩を進めて行くのであった。

 


  

 日本標準時 20:17頃

 

 アルヌス駐屯地 司令部棟 第2会議室

 

 そこではハイセと、彼同様 白い頭髪を持ち 眼鏡をかけた長身の自衛官──有馬 貴将(きしょう)一等陸佐の2人が会議机の上に靴下裸足(はだし)で立ち、向かい合って対峙していた。互いの右手にあるのは、フェンシングのエペ※の様に握っているボールペンである。

 

 現在 彼らは不安定な会議机の上に乗ってエペ※で手合わせしていた──といっても半ば遊びに近い上、組み打ち足払い何でもありであったが。

 

※エペ──全身が攻撃対象になるフェンシングの試合形式、及びその競技で使用される剣。フェンシングでは使用される剣の種類がそのまま試合形式の名前にもなっている。フェンシングで使われる剣は他にフルーレ、サーブルがある。

 

 タッ

 

 ヒュッ!ヒュオッ!

 

 ハイセが有馬に先んじて仕掛け、連続突きを放った。有馬との()()()を考えると小細工が通じる筈もないので、自身の最速かつ無駄の無い動きで突く。

 

 有馬は上半身だけを使った必要最小限の動きで、突きを全て回避していた。その表情は到って冷静で余裕すら感じさせる。

 

 タッ

 

 ヒュッ!ヒュッ!

 

 一瞬の隙を突き、有馬が踏み込んで反撃に移る。ハイセ同様、有馬も無駄の無い動きで連続突きを放ち ハイセを追い詰めていく。

 

 ヒュッ! ドカァッ!

 

「ガッ!」

 

 ドサッ!

 

「カハッ!」

 

 ハイセが反撃に転じて踏み込んで来る瞬間を狙い、有馬はカウンターの前蹴りを放ち、会議机から蹴り落とす。

 

 ピッ!

 

「ッ!ま…参りました!」

 

 更に床へ倒れ込んだハイセに向け、有馬が間髪入れずボールペンを突き付けた事でハイセは降参した。

 

「悪くないよ、ハイセ。だが、もっと速い筈だ」

 

 有馬の言う通りハイセの踏み込みのタイミングは決して悪くは無いし、スピードも遅い訳では無い。むしろ彼のスピード自体は有馬と互角か、やや上である。だがそれでも、ハイセの突きより有馬の蹴りの方が早く当たっていた。

 

 もっともハイセと有馬とでは10cmもの身長差があり、その分 有馬の方がリーチも長い為 不利は否めない。だが実戦では、そんな()()()が通用する筈も無いので、ハイセも文句は言えなかった。

 

「上半身と下半身の動きのラグをなくして……」

 

「……あの…有馬さん…僕が呼ばれたのは、先日の件では…?」

 

「イタタ……」と、身体を起こしながらハイセは訊ねた。

 

「僕が自分を制御出来なかったせいで……」

 

 ガサガサ…

 

 ハイセが自罰的になっているのをスルーして、有馬は持って来ていた紙袋を手に取る。

 

「これ、借りてた本。ありがとう、短いけどカフカの「雑種」が気に入った」

 

「あ…あれはカフカのどこか閉鎖的なユーモアを感じさせる、いい短編ですよね」

 

 有馬が気に入ったと言う本に、ハイセは笑みを浮かべながら個人的な所感を述べた。だがその声と表情、そして態度はどこか無理をしているように見える。

 

「……また『声』がした?」

 

「……はい」

 

 それを知って知らずか、有馬はストレートに問いかけた。ハイセは苦虫を噛み潰しながら返事をする。

 

「『彼』が…僕の耳元で(ささや)くんです。「僕を使え」「身体を貸せ」って……いや違う、きっと「返せ」と言ってるんだ……」

 

 弱々しく絞り出すような声で、ハイセは答えた。

 

「……あれはきっと「前の僕」だ……僕は「僕が生きてきた20年間」を知りません」

 

 苦い表情のままハイセは目を伏せ、その身体を震わせる。

 

「けれど、自衛隊(ここ)での仕事は大変でも、人の役に立ちたいと思っています。困った時はアキラさんが支えてくれるし、こうやって有馬さんとお話できるのも、それにアルヌスの避難民たちと触れ合うのも楽しいです……僕には何も無いけど…これで結構幸せなんです」

 

 そう言って顔を上げたハイセは、無意識に左手で顎を擦りつつ破顔していた。

 

「もし…「前の僕」が戻ったら…この2年と少しで築いたものが全部無くなりそうで…それがすごく怖くて…」

 

「…家族や、かつての友人に会いたいとは思わない?」

 

「かっ家族ならいますのでッ」

 

 有馬の質問にハイセは慌てて答える。

 

「有馬さんは僕の「お父さん」で、アキラさんが「お母さん」……なんて。それに、最近はヤンチャな弟や生意気な妹が避難民キャンプにいるものですから……」

 

「…それは、大変な家族だな」

 

「あはは…」

 

「でも話を聞いてると、ハイセはその子たちの親のようだけど」

 

「いやあ、世話の焼ける子ばかりで…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大丈夫…まだ戦える……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 暴走して、元に戻れなくなったとしても……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 有馬さんなら、ちゃんと僕を……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕は救われている……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 例え………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これがいずれ終焉を迎える「家族ごっこ」だとしても……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕は………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 日本標準時 20:48頃

 

 アルヌス駐屯地 高級幹部用官舎

 

 狭間との会談を終えたピニャとボーゼスは、夕食と入浴を済ませて(戦地であるにも関わらず、意外なほど設備が整っていて驚いていた)用意された寝室のベッドに向かい合って座っていた。

 

「殿下…やはりニホンは協定違反を口実に、帝国へと攻め入るつもりなのでしょうか?」

 

「いや、そうであるなら我々の訪問を受け入れ、こうも丁重に遇するはずがあるまい」

 

 寝間着姿の2人は僅か一ヶ月ちょっとで築かれた砦とその設備の数々、そしてそのような技術力を持つ日本に対し、衝撃と底知れない畏怖を覚えていた。それほどの力を持つならば、もっと威圧的な対応となっても不思議ではない。

 

 しかし日本側の対応は、終始ピニャたちを気遣う礼節に則ったものであった。その丁重な対応に戸惑い、彼女たちは相手の思惑を図りかねていた。

 

「妾にはわからん…世界や考え方が違いすぎて、奴らが何の為に戦っているのか……それを知るためにも……」

 

「ッ!殿下……まさか!」

 

 ピニャの視線の先にあるドームに囲われた『門』──更にその先にあるものを察して、ボーゼスは思わず息を呑んだ。

 

「……行くしか、あるまい?」

 

 ピニャはそう言って、意を決した表情で視線の先にある国を見据えるのであった。

 

 

 




 
 次回は本日12:00に投稿予定です! 
 
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