ゲートSAA彼の地にて斯く戦えり   作:素面ライダー

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 今回はメチャクチャ手間取った!

 例によって文字数がとんでもない量に……間が空きすぎたので、とりあえず出来上がった分だけでも………

 今回は前回までの“銀座事件”から打って変わって再びの過去編です。

 第3偵察隊の登場を期待していた皆さんは大変申し訳ございません!

 それでは、本編スタート!!
 


過去編 ~眼帯マスクの青年~
~眼帯マスクの青年~ (1)


 

 亜門(あもん)一尉(当時)の報告書より抜粋

 

 アオギリのアジトと思しき地下施設の戦闘の翌日、改めて施設内部を捜索した所、種々様々な資料が発見された。その中には、アオギリのメンバーの正体に繋がると思しき資料や人体実験の被験体とされた者達のカルテも発見された。

 

 その中には“眼帯”のものと思しきカルテも含まれていた。この事が事実であるならば彼はこの実験の被害者であり、彼がアオギリと敵対している理由も合点がいく。

 

 (中略)

 

 一刻も速く、我々の手でアオギリを押さえなければ。

 

 奴が取り返しのつかない罪を重ねる前に。

 


 

 時は“銀座事件”から3年ほど遡る。

 

 これは日本政府と防衛省がSAAの存在を公表し、同時にそれを巡って日本と各国が暗闘を繰り広げていた少し前の出来事………

 


 

 広大な空間で二人の男が対峙していた。

 

 一人は白衣を羽織った初老の男。

 

 もう一人は剥き出しの歯茎と眼帯を模したレザーマスクを着けた中肉中背の青年である。

 

 周囲にあるのは人間が入れる大きさの無数のカプセル。

 

 中は未知の液体で満たされ、“人と思しき者”が入れられていた。“人”と断言出来ないのはそのシルエットは人と呼ぶには肥大化し過ぎており、その姿形が辛うじて人の形を保っていたに過ぎないからだ。

 

 カプセルの中から呻き声が聞こえる辺りまだ生きてはいる様だが、“その姿”になる前の記憶も人としての理性や知性すらも失い、もはや“ただ生きているだけ”のその状態は“生きている”と呼ぶには疑問が残る。

 

 青年は特に強くその印象を抱く………ひとつ間違えれば「自分もその中の一人になっていたかも知れない」と思えば余計に………。

 

 青年は白衣の男を射殺さんばかりに睨み付け、白衣の男はその視線を涼しげな顔で受け流していた。

 


 

 青年が白衣の男と対峙する事になるおよそ10ヶ月ほど前、彼は一人の少女と一緒に出掛けていた最中、工事現場の鉄骨落下事故に巻き込まれた。

 

 その時に一緒にいた少女も巻き込まれて、少女の方は即死。彼も内臓を損傷する大怪我を負った。

 

 その後、救急車で病院まで搬送され、既に死亡していた少女から臓器移植を行われて、奇跡的に彼は一命を取り留めたのだ。

 

 だが………その日を境に、彼の体に異変が起こっていった。

 

 心臓移植を受けた患者が、ドナーの記憶や嗜好を引き継いだ形でその嗜好などを変化させると言う話はよく聞くものだが、彼のそれは全くの異質なものであった。

 

 まずは、身体の代謝機能の一部………有り体に言えば再生機能が異常なほど向上していた。彼がそれに気付いたのは退院後に友人と食事に行った時の事である。

 

 その時、食事中に店員がコップを誤って落として割ってしまい、割れたコップの破片を拾うのを彼は親切心から手伝っていた。その際に誤って破片で指を切ってしまったのだが………

 

 「えっ?」

 

 ………なんと切れていた指の傷が見る見るうちに塞がっていき、ついには何事も無かったかの様にその痕すら消えてしまっていた。

 

 勘違いしていたのか、と最初に彼は考えていたのだが、後にそれが現実であった事を思い知らされた。

 

 その翌朝、彼は髭を剃ろうとして……

 

 「痛っ!」

 

 ……カミソリで顔を切ってしまったが……

 

 「なっ!?」

 

 ……昨日同様、傷が見る見るうちに塞がっていったのだ。

 

 顔を切った痛みもその時に血を流した事も彼はハッキリと覚えていた。決して勘違いなどでは無い。

 

 彼は自身の身に起こった事に恐怖したが、それは始まりに過ぎなかった。

 

 次に、青年の知覚能力………主に聴覚や嗅覚が異常な程に研ぎ澄まされていた。

 

 他の感覚………視覚や味覚、触覚も同様に研ぎ澄まされていたが、こちらは慣れてしまえば気になるものでは無かった。

 

 しかし、水分を絞り尽くした減量中のボクサーが聴覚過敏になって心理的に追い詰められて行く様に、彼もまた過剰に聞こえる音に加え、周囲の匂いにまで気を取られて神経を磨り減らされてしまい、次第に追い詰められて行った。

 

 更に追い討ちを掛ける様に、彼の頭の中に死んだはずの少女の声が聞こえ始めた。

 

 最初は気のせいだと思っていたのだが、次第にその声は鮮明になっていき、一人生き残った彼をなじる声がハッキリと聞こえる様になった。

 

 その少女の声と過剰に聞こえる様々な雑音、過敏に感じ取れる臭気に自身が事故から一人生き残った罪悪感が加わり彼は心理的に追い詰められて行き、もはやマトモに日常生活を送る事すら難しくなって行く。

 

 ついに彼は思い余って自らの腹に包丁を突き立てた。

 

 彼の異変の切っ掛けが自身の臓器移植にある事に思い当たり、移植された臓器を取り出すか使えなくなるほど傷つけようとしたのだが、それすら徒労に終わり絶望を深める結果に終わる。

 

 彼の気付かない内に、青年の身体能力………単純な筋力のみではなく瞬発力、持久力、敏捷性、身軽さが常人のそれを遥かに凌駕するほど向上していた為だ。

 

 無意識に力の入った彼の腹筋が包丁を弾き返してしまったのである。

 

 自傷すらマトモに行えない事に絶望を抱えて、彼は街を徘徊する様になった………が、そこで彼は偶然にも自身と同様に異常な身体能力を持つ者達の知己を得る。

 

 それから紆余曲折があって“彼ら”………活動の拠点としている喫茶店の名から“あんていく”と呼ばれている………の協力を得られる様になり、断片的ながら“彼ら(あんていく)”の出自を知り“力”の使い方を教わる事も出来て、再び日常生活を送る事が送れる様になったが、それも長くは続かなかった。

 

 彼の存在に興味を持ったテロリスト集団が彼を拉致したのである。

 

 彼ら(テロリスト)の名は“アオギリの樹”。

 

 ここ数年で東京を中心に日本国内で勢力を拡大しているテロリスト集団である。

 

 そして拉致された先での苛酷な経験から、否定的だった自身の変化を受け入れ、価値観にも変化が起こった。

 

 自身を痛め付けていたアオギリの幹部構成員を彼が本来持っていた力で叩きのめし、時を同じくして起こっていた自衛隊と警察のアジト襲撃の混乱に乗じて、そこで知り合った内部協力者達と共にアジトを脱出したのである。

 

 時を同じくしてアジトの混乱に乗じ、彼の救出に駆けつけていた“あんていく”の面々とも再会し、日常へ帰るかに思われたが、彼は“彼ら(あんていく)”へ今までの助力に礼を言った上で独自の行動を取り始める。

 

 青年の目的は自身が変わる切っ掛けとなった“少女”の出自と秘密を探る事。そして自身へ臓器移植を行った“医師”にその真意を問う事であった。

 

 件の医師が、移植した臓器が普通の物ではない事に気付かないはずが無いからだ。

 

 アジトを脱出後、青年は同行を申し出て来たアオギリの内部協力者達、そして“あんていく”の面々と共に彼の救出に来ていた一人の青年………月山(つきやま) (しゅう)と共に“少女”の足取りを辿り始めた。

 

 “少女”の名は「神代(かみしろ) 利世(りぜ)」………

 

 “医師”の名は「嘉納(かのう) 明博(あきひろ)」………

 

 そして青年の名は……………

 


 

 白衣の男と青年が対峙する二週間ほど前

 

 東京練馬区 某所路上

 

 「結局、収穫無しだったな。」

 

 街中を二人の青年が歩いていた。

 

 一人は中肉中背の黒髪の青年。

 

 もう一人はガタイのいい大柄な青年である。

 

 彼らはとある目的のため、外来診察を装ってとある総合病院へ訪れていた………が、空振りに終わった様である。

 

 対応した看護師によれば、目的の男であるその病院の医師は現在は外国に行っているとの事で、いつ帰ってくるのかも分からないと言うのだ。

 

 「それにしても、()()()がもう日本に居ねぇとなると………」

 

 「いえ、そうとも言えませんよ。」

 

 大柄な青年の言葉をもう一人の青年が遮る。

 

 「最初に医師(せんせい)が海外へ逃げていた可能性も考えて、ここ1年間の渡航歴を調べたのですが、彼が海外へ移動した形跡はありませんでした。」

 

 「ッ!!って事は!?」

 

 「……ええ………医師(せんせい)が彼女に嘘を教えたか……」

 

 黒髪の青年はそう言って目を細める。

 

 「……彼女が嘘を着いている。」

 


 

 同時刻

 

 東京練馬区 K総合病院

 

 「………先生?」

 

 先ほど青年の対応をしていた看護師………田口が、病院内の人気の無い廊下で携帯を使って連絡を取っていた。

 

 「………“彼”がお見えになりました。」

 

 そう言って彼女は一言二言やり取りした後、携帯を切り何事も無かったかの様に仕事へと戻って行った。

 


 

 「……フム、なるほど………わかった。また何かあったら連絡をくれ。」

 

 大規模な研究室と思しき場所で白衣を羽織った初老の男が携帯を切る。

 

 「“彼”の経過こそ最も確認したい所だが、そうは行かないだろう。足取りから私への怒りを感じる……」

 

 周囲に並んでいるカプセルのひとつを観察しながら、白衣の男………嘉納が独り言ちた。

 

 「………ふう、またダメだったか………。」

 

 嘉納が観察しているカプセルの中では“人間の男性と思しきもの”が今まさに常識を越えて肥大化している最中であった。

 

 だが、そんな有様を目の当たりにして取り乱す事すら無く、嘉納は口にした。

 

 「これは“彼”と同じくAB型だったが拒絶のリスクとは無関係だったか………」

 

 今まさに、人間を実験動物(モルモット)にして異形の化物へと作り替えたにも関わらず、嘉納は何ら痛痒を感じずに所感を述べるのみである。

 

 そこには倫理を侵した後悔や罪悪感は微塵も感じられない。

 

 「また“彼女”が臓器を再生するのを待たなくてはな………」

 

 そう言って嘉納はひとつのカプセルに目を向ける。

 

 そこには一人の少女が拘束された状態で中に入れられていた。

 

 「よろしく頼むよ。」

 

 嘉納はそう言って“少女”に微笑みかけた。

 


 

 その日の夜

 

 東京練馬区 K総合病院付近

 

 「……もうじきです……」

 

 深夜のビルの屋上にウィッグを外しその下にあった白髪をさらけ出し、眼帯と歯茎を模したマスクを着けた青年が眼下を見下ろして佇んでいた。

 

 彼の後ろには、アオギリのアジトを脱出してからも行動を共にしている協力者たちの姿もある。彼らもそれぞれのマスクを着けていた。

 

 「……もうじき田口さんがこの道を通るはず。」

 

 彼らは計画の最終確認をする。

 

 「計画通り彼女を捕らえて尋問する。そして何も知らなければすぐに解放する。」

 

 青年の言葉に協力者たちは頷いていた。

 

 「……もし、知っているならば……」

 

 そう言って、青年は目を細めた。

 

 それから数分後………

 

 「ッ!来た!」

 

 青年の言葉通り、眼下の道を通って私服姿の田口が帰宅していた。

 

 「イチミさん、サンテさんは奥のビルで待機。」

 

 「ッス。」

 

 「ジロさんとバンジョーさんは向こうの路地を。」

 

 「了解!」

 

 「……行こう!」

 

 そう言って彼らはその身体能力を生かして、ビルから直接飛び降りて行った。

 


 

 ザザッ!!

 

 「!?」

 

 青年は田口の行き先を塞ぐ様な形で着地した。

 

 他の者達も逃げ道を塞ぐ形で待機している。

 

 青年は有無を言わさぬ口調で語り掛けた。

 

 「田口さんですね?突然申し訳ありませんが、しばらく付き合って頂きます。」

 

 突然の事態に田口は困惑する。

 

 「こちらの質問に素直に答えて頂ければ、手荒な真似は………」

 

 「(カイ)ッ!!」

 

 ドオォォォオン!!

 

 青年が最後まで言い終わる前に、突如として筋骨隆々の壮年の大男が真上から落下しつつ蹴りを放って来た。咄嗟に青年は距離を取る。

 

 大男の蹴りでアスファルトの路面には巨大なクレーターが出来ている。マトモに食らえば、一瞬でコナゴナにされていた所だ。

 

 田口はあまりの事態の連続で気絶している。

 

 (ッ!?コイツは!!)

 

 「()ッ!!」

 

 (ッ!!速い!!)

 

 大男は一瞬で間合いを詰め、青年の顔面へ前蹴りを放つ。

 

 青年は咄嗟に上体を反らしつつ両腕でガードする。

 

 ドガッ!!

 

 バキャッ!

 

 直撃は避けたものの、青年はガードした両腕を弾き飛ばされた上、へし折られてしまった。

 

 (何て威力……)

 

 だが、青年が驚愕する間もなく………

 

 「ぬうぅぅぅう()ン!!」

 

 ズガアァァァァァァア!!

 

 「ッ!!」

 

 ………大男は前蹴りの勢いそのままに踏み込み、ダブルスレッジハンマーを青年へ叩き込む。

 

 青年はたまらず吹き飛ばされた。

 

 協力者たちは青年の助太刀をしようとするも、同時に現れた大男の連れと思しき者達と交戦していて身動きが取れない。

 

 「………ぐッ!!」

 

 (………クソッ、折れたッ!………これだから僕の身体はッ………)

 

 青年の身体は以前に比べて頑丈になったが、それはあくまで“常人に比べれば”の話だ。同類の者達に比べれば彼は脆い部類に入るのである。

 

 だが……

 

 「……………」

 

 ……青年は折られた腕を伸ばして、負傷した部分に意識を集中する。すると……

 

 ………ズグ……ズグク………

 

 ……見る見るうちに折れた骨が再生していき、折れた腕が元通りになった。頑健さで劣る分、再生能力が異様に高いのだ。

 

 青年は大男を鋭く見据えつつ構える。

 

 眼前の大男が何者であれ、邪魔立てするならば彼にとっては敵である。

 

 一気に間合いを詰め、お返しとばかりに右のミドルキックを放つ。彼の放つそれはキレもスピードも破壊力も桁外れの代物である。

 

 常人でも鍛え上げれば蹴りでバットを数本へし折る事も可能だが、彼の放つ蹴りはそれを遥かに凌駕する。その気になれば複数のサンドバッグや人体さえも両断する事が可能だろう。

 

 「ぬっ!」

 

 大男は反射的に上に跳んでそれを躱す。

 

 「逃がすか!」

 

 青年は蹴り足を着地させた直後そのまま軸足に変えて、先程の蹴りの勢いをそのままに左足を真上へ蹴り上げる。

 

 ドカァッ!!

 

 「ぬッ!?」

 

 (……捕らえたぞ……!!)

 

 青年の蹴りは空中にいた大男にクリーンヒットしていた……しかし……

 

 「猪口才(ちょこざい)(フン)ッ!!」

 

 ……なんと大男は蹴りのヒットした部分を起点に宙返りを行い……

 

 「(カイ)ッ!!」

 

 バキィッ!!

 

 ……サマーソルトキックの要領で、その勢いのまま蹴りを放ち青年を弾き跳ばした。

 

 「く…っそ……」

 

 「ぬうぅぅぅう~ッ!!!……(ダン)!!!」

 

 大男は再び間合いを詰め、右のハイキックで追撃する。

 

 (()()()()()…!!人間の動きじゃない!!)

 

 青年はスウェーでそれを躱し、バックステップで距離を取る。

 

 「()ッ!!」

 

 直後、大男は青年の視界から消える。

 

 「ど…こ…」

 

 「遅いぞ(わっぱ)!!」

 

 気づいた瞬間には大男は青年の眼前にいた。

 

 「()ッッ!!!」

 

 ドゴッ!!!

 

 大男は気合いと共に強烈なボディアッパーを青年へ叩き込む。

 

 「ぐっ…ご…げぁッ…!!」

 

 その威力は余さず青年の内臓へ伝えられ、彼はたまらず膝を着いて大量に吐血した。

 

 「……その程度で“アオギリ”に楯突こうなど……超 笑止!!」

 

 「ッ!!」

 

 青年は半ば予想していたが、やはりこの大男は“アオギリの樹”のメンバーだった。

 

 大男はその場で携帯を取り出し、連絡を取る。

 

 「……おい!例の()()()()()だが…殺していいのか!?」

 

 『~~~~~~~』

 

 「……フン!!……物好きめ!!」

 

 そう言って大男は……

 

 「おい!用は済んだ!……帰るぞ!!」

 

 ……田口を担ぎ上げ、部下に撤退を促す。

 

 それを聞いて、他のメンバーは隙を見て次々とその場を離れて行った。

 

 その間、青年は先程のダメージで全く動く事が出来なかった。

 

 そして“アオギリ”のメンバーがいなくなったその場には……

 

 「クソッ…クソッ…クソォォォォッ!!」

 

 ……大男に太刀打ち出来なかった自らの不甲斐なさへの青年の悪態が響き渡っていた。

 


 

 完敗だった。

 

 大男の実力は単にその身体能力に胡座を掻くこと無く、長い時間を掛け武術を身に付け、それを完全に己のものとしていた者のそれであった。

 

 アオギリに所属する並みの構成員ならば歯牙にも掛けないほどの実力を青年は身に付けていたが、先の大男はそれを遥かに凌駕するほどの実力者であったのである。

 

 大男に敗れ、青年は嘉納に繋がるであろう田口(手懸り)を取り逃がしてしまったが、その場に彼女の物と思しきバッグが残されていた。

 

 手懸りになるものないか?………と藁にも縋る思いで中を漁れば、彼女の携帯電話を発見した。

 

 電話帳や履歴を確認した所、今日の昼過ぎ………丁度青年が病院から出た後の時間帯に嘉納と連絡を取っていた事が確認出来た。

 

 これで彼女が嘉納と通じていた事が確定したが、直接嘉納に繋がる手懸りとは言えなかった。

 

 しかし追跡の糸が完全に切れていた訳ではなく、履歴の中に嘉納へ繋がる人物の名があったのである。

 

 その人物の名は“マダム A”………

 




 
 この作品では“喰種”という設定は無く、当然“赫子”などという 便利なものはありません。

 そのため、赫子を使った戦闘は普通の格闘戦に差し替えています。

 2~3話で終わらせる予定が、気が付けば章が丸々一つ出来上がるほどの量になってた………ホント見通しが甘いな俺………。

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