も~い~くつ寝~る~と♪お~正~月♪
お正月には~♪外に出て~♪
コロナにかかって寝込みましょう~♪
………さすがに笑えねぇなコレ………
今回は自衛隊派遣部隊と連合諸王国軍の激突です!
仕事が休みだからって一日執筆にかかりきりだったからさすがに疲れた………
それでは!本編スタート!
帝国による“
「………。」
戦装束を身に纏った馬上の老人………エルベ藩王国国王デュランは前方にあるアルヌスの丘を無言で見据えていた。
そこへ伝令が走り寄って来る。
「デュラン陛下!付近に敵の斥候らしき人影が見えるとの報告が!」
「放っておけ!それより諸国との会談の時間が迫っている、戻るぞ!」
それだけ言ってデュランは愛馬を駆って宿営地へ戻って行った。
その日の夜。
「帝国軍の将軍が来ないだと!」
連合諸王国軍宿営地の中央天幕………本来は陣地内の総責任者が使う物だが名目上は連合諸王国軍に盟主はいないため軍の会議場として使われている………で帝国軍の使者にデュランは叫んでいた。
「帝国軍は今も尚アルヌスの丘にて敵と対峙しており、将軍がその場を離れる訳にはいかないのです!」
帝国軍の使者はデュラン達の前に跪いて伝える。
「デュラン殿、帝国軍は我らに代わって敵を抑えておるのだ。」
傍らに居るリィグゥ公がデュランを窘めた。
「差し当たって明朝、我軍が攻撃を仕掛けるため諸王国軍にはその際、先鋒を引き受けて戴きたいとの事です。」
その使者の通達に、天幕に集っていた諸国の王達は意気揚がる。
「承知した!我軍が先鋒を承ろう!」
「いや、我軍こそ先鋒に!」
「いやいや、我々こそが先鋒に!」
彼らは我先にと先鋒争いを始める…と言うのも、ここから見える限り敵軍の数は一万にも満たない少数であり、先鋒にでもならなければ武勲が得られないからである。
また、彼我の兵力差を考えて負けるはずが無いと
「では明日、戦場にて。」
そう言って、使者は陣地内から去って行った。
「いやあ、明日になるのが楽しみだ!」
「なんの!我軍だけで敵を蹴散らして見せるわ!」
………などと威勢のいい言葉が交わされる中、デュランはただ一人、合点のいかない思案顔をしていた。
「どうしたのだ?デュラン殿。」
その事にリィグゥ公が気になって声を掛ける。
「………
「“エルベ藩王国の獅子”と呼ばれたデュラン殿も歳には勝てぬか、意外と神経が細い。帝国もたまには我らに花を持たせようというのであろう?」
「………だといいがな………。」
「ははは…未知の相手に慎重になるのも解るが、明日になればそれも杞憂に終わろうぞ。」
リィグゥ公はデュランを安心させる様に笑いながらそう締めくくった。だが、デュランは最後までその疑念を拭う事が出来ず、彼の中に嫌な予感がふつふつと沸き上がっていった。
そして、翌日にその予感は最悪の形で実現する事となる。同時に帝国の………正確には
翌朝
連合諸王国軍の先鋒であるアルテナ王国·モゥドワン王国·リィグゥ公国の三ヶ国の軍勢合計一万は、アルヌスに向かって進軍していた。
その様子を陣地からやや離れた場所から眺めていたデュランに伝令が駆け寄る。
「陛下!アルテナ·モゥドワン·リィグゥの三ヶ国の軍が進軍を開始しました!」
「ウム。して、帝国軍の動きは?」
「それが………」
伝令が戸惑った様子で逡巡して、報告した。
「帝国軍の姿がどこにも見当たらないのです!」
「何だと!!?」
その頃、先鋒の三ヶ国の王達も戸惑いを露にしていた。
「おかしい…帝国軍はどこにいるのだ?」
今回は帝国軍との共同作戦のはずである。既に布陣している帝国軍と同時に仕掛ける事が前提で先鋒を引き受けたのである。だが、その帝国軍の姿がどこにも見当たらないのはどう考えても不自然であった。
しかし、作戦は既に始まっている。帝国軍が見当たらないからといって、今さら中断出来るはずも無かった。
矢玉避けにゴブリンやオーガ等の怪異を先行させ進軍して行き、丘の斜面に差し掛かる。途中、何やら看板が立て掛けてあったが、行き掛けの駄賃と言わんばかりに叩き壊して更に進む。
そして、先鋒の三ヶ国軍が全て斜面に差し掛かり始めたその時………
…………ヒュルルルルルルル…………
ズドドドドォォォォオオン!!
三ヶ国の軍勢は未知の魔法によって残らず吹き飛ばされていた。
「ッ!!何だ!?」
その轟音はデュラン達のいる場所まで響いており、慌てて三ヶ国軍の様子を見に行く。見れば丘の麓は膨大な土煙に包まれていた。
「アルヌスが噴火したとでもいうのか?」
デュランは昔に得た知識からそう推察していた。
そして、土煙が晴れた後に見えた光景は………
「アルテナ王は…モゥドワン王は…リィグゥ公はどこに?」
………一瞬にして耕された広大な大地と、そこに無数に散らばる三ヶ国軍の将兵だった物の残骸であった。
連合諸王国軍の先鋒一万は接敵する事はおろか敵の姿を見る事も無く、一瞬にして全滅した。
その日の昼過ぎ
軍議と編成を終えた連合諸王国軍は、再びアルヌスの丘へ攻めかかった。
今度はワイバーンに騎乗する竜騎兵を先行させ、敵軍を混乱させつつ注意を引き付け、その隙に数で勝る騎兵·歩兵を中心とした地上部隊で丘を制圧するつもりであったが………
ブゥゥゥゥゥウーーーーーーン!!!
………丘の頂上付近に設置してある奇妙な荷車からまたもや未知の魔法が光と共に放たれ、ワイバーンを次々と打ち落としていった。運の悪い者は墜落して来たワイバーンに押し潰されて即死するか、墜落後に倒れてきたワイバーンの下敷きになり圧死していった。
運良くそれらを免れた者も、丘の上から放たれる敵の魔法の光弾で次々と討ち取られていった。
連合諸王国軍はアルヌスの丘を制圧するどころか、丘の中腹まで登る事すら出来ず、わずか半日の戦闘でその数を半分以下にまで減らしてしまっていた。
日没を迎えた頃、連合諸王国軍の陣地内にある中央天幕では、理解の範疇を越えた敵の強さと自軍の信じ難い規模の損害に意気消沈する生き残りの諸国の王達が軍議を開いていた………と言っても規模も力も未知数の敵を相手に妙案が浮かぶ訳も無く、ほぼ愚痴のぶつけ合いになっていたのだが………。
「十万以上いた連合諸王国軍が、今やもう半分も残っておらぬ………。」
「帝国軍は一体どこで何をしておるのだ?」
「いや、もはやあれは帝国軍でも敵う相手ではない………もう撤退した方がいいのではないか?」
王達の意見が撤退に傾く中、終始無言だったデュランは眼前に置かれている半壊した兜………リィグゥ公の遺品である………を前に決然と語った。
「………このまま撤退する訳には行かぬ。」
王達は戦闘が始まる前まで慎重な態度を崩さなかったデュランのその発言に驚愕の目を向ける。
「せめて、一矢報いなければ………。」
決意の籠った目で遺品の兜を見てそう言った。
「し…しかし、どうやって?」
当然の疑問である。正面からは当然の事、二方面作戦でも損害を与える事すら叶わなかったのである。
「………夜襲ならばあるいは………。」
王達がハッとした顔でデュランを見た。
「今夜は新月。闇夜に紛れ、背後から近づいて掛かれば相手に気付かれる事無く討ち取れる!」
その言葉に王達の目に力が戻る。その後、満場一致でデュランの案が採用され、各々の役割と手順を確認の上で作戦が実行される事となった。
闇夜に紛れ、軍勢が音も無くアルヌスの裏手へ移動していた。
「音を立てるな。静かに動け。」
指揮官が小声で注意しつつ、慎重に移動していった。昼間の戦闘で敵の攻撃の凄まじさを実感していただけに兵達は皆、音を立てない様に細心の注意を払う。
しかし、そんな努力も空しくアルヌスの敵………陸上自衛隊·特地派遣部隊·第五戦闘団にはその動きは筒抜けであった。
「敵襲!敵襲!」
「またかよ!?今度は夜襲か!?」
「DVD途中なのに………。」
「つべこべ言うな!さっさと配置に着け!」
度重なる襲撃にウンザリしつつ、隊員達は銃眼に機関銃座に戦車に自走砲にそれぞれ配置に着く。SAAクラダーは
隊員達は万が一の暴発を避けるため引き金には指を掛けずに銃を構え、緊張した面持ちで攻撃命令を待っていた。
『慌てるなよぉ。まだ撃つなぁ。』
無線からそんな声が聞こえた。
やがて照明弾が打ち上げられ、戦場全体を明るく照らす。そして、待ち望んでいた命令が下された。
『撃てぇ!!』
「何と!この明るさは?」
突如、周囲が真昼の様に明るくなり、デュラン達の姿が敵から丸見えになる。
即座に奇襲の失敗を悟り、デュランは命令を下す。
「突撃!歩兵は走れ!騎兵は駆けよ!」
自らも馬を駆り、敵陣へ一直線に進む様に命令する。
直後に敵陣から魔法の光弾が無数に撃ち込まれて来る。同時に軍勢を吹き飛ばした攻撃もあちこちに撃ち込まれる。
「止まるな!走れ走れ!……ッ!!」
それでもデュランは怯むこと無く敵陣に馬を走らせる………が突如、馬が足元に生えていた鉄の
「デュラン陛下!今、お助けします!」
「盾を前へ!」
それに気付いたデュランの部下達がすぐさま助けに向かう。即座に駆け寄り、彼を中心に亀甲隊形を敷く。
「ッ!逃げろ!ワシの事はいい!早く逃げるんだ!!」
自分を助け起こしている部下を乱暴に突き飛ばして逃げるよう促す。しかし、部下達はその眼前で敵の光弾に盾ごと撃ち抜かれて、次々と絶命していった。
「おのれぇ!」
デュランは足元に落ちてあった弓矢を拾い、敵陣に向かって放つ………がその矢は敵陣の遥か手前に落ちていった。
どれほど手を尽くしても、どれほど策を講じても敵に太刀打ちすら出来なかった事実にデュランは絶望する。そして周囲の光景を見て、ようやく帝国の意図を悟った。
(そういう………事か!………
「フフ…フハハ…ハハハハハハ!ハーッハッハッハッハッハッハ!!」
………銃弾と爆風が吹き荒れる中、デュランは狂った様に笑い続けた。しかし、その笑い声も………
ヒュン!ドガァァァァアン!!
………自衛隊の無慈悲な攻撃による爆音で、無情にもかき消されていった。
翌朝
アルヌスの戦場跡地に哨戒任務に就いている2機のSAA………AAM-007J“獄卒弐式”の姿があった。
死屍累々
周囲の有様は正にその一言に尽きる。
「敵側の死者、昨日だけで推定六万だそうです。」
「銀座で六万、昨日の六万を合わせて合計十二万。ちょっとした地方都市ひとつ分の命がまるごと失われた訳か………。」
そう語るのはもう片方………
周囲の死体の山に目を向けるとまだ十代半ばの子供のものと思しき鎧姿の死体も混じっていた。
「どんな国かは知らねーけど、末期症状なんじゃねぇの?」
そう言うと、伊丹はこれまでの一連の戦闘の切っ掛けとなった3ヶ月前の出来事………“銀座事件”の事を思い返していた。
機体解説
AAM-007J 獄卒弐式(ごくそつにしき)
現在の自衛隊で最大の配備数を誇る主力量産型SAA。
この機体の最大の特徴は機体各部のハードポイントにある。このハードポイントに…
・背部ブースターユニットorミサイルランチャーユニットorスタビライザー,etc
・脚分クローラーユニットor機体固定用ピック,etc
・腕部アームガンユニットor固定式シールド,etc
・腰部ミサイルorコンテナユニット,etc
…と言ったユニットの付け替えによって運用の柔軟性が格段に向上し、同時に機体本体の規格の共通化でコストパフォーマンスも向上、現場の運用効率も格段に上がった。
現在はコストパフォーマンスを維持しつつ、更なる基本性能を追及した次世代機を開発中。
名前の由来は死者を取り締まる地獄の役人の鬼から。
連載六話目にしてようやく伊丹が登場………
我ながら何つー展開の遅さだ………
次回は自衛隊(つーか日本側)視点の銀座事件です!
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※12/27 追記 機体解説を編集しました