とんでもない馬鹿がガラル地方にいるらしいですよ? 作:命 翼
前回のあらすじ!!キョウスケがヨクバリスと共にどっか行った!!以上!閉廷!!解散!!
「解散ってなんですか!!何でそんなにムキになってるんですか!!」
「まあ…この状況じゃムキになるのも無理はないよね…」
ひたすらにヨクバリスやキョウスケが発したと思われる声とそこを辿ったであろう足跡を頼りに、ストレスMAXの状態で歩みを進めるレイカ達。いつもキョウスケがしているあらすじも適当にレイカが行う中、歩く三人を叩きつけるのはこれでもかというぐらいの吹雪。
「うっさい!!寒いんだよこっちは!!ポケモンも持ってないし!!誰かコータスでも連れてこい!!」
「確かに特性ひでりですけど!!この吹雪はどうにもなりませんって!!」
「まあまあ二人共。足跡を頼りに進もうよ」
イライラするレイカに対してツッコミを入れるリュウ。そんな二人を諭すかのようにミリが苦笑いを浮かべながら呟いていたのだが、足跡が途中で途切れその先に神殿があるのが目に入る。神殿に近づいて行く度に吹雪が収まり始め、降る量もパラパラとしたものに。
「カンムリ神殿って言うんだっけ確か…」
「コータス神殿!?」
「レイカさん、ひとまずコータスから離れてください」
寒さで震えながら三人がたどり着いたのはカンムリ神殿と呼ばれる場所。最近ではパドレックスをユウリが仲間にしたとの報道がされている。手を暖めつつ神殿の入り口に足を踏み入れると、そこには真っ白な目をして倒れているキョウスケとヨクバリスの姿が。
「あ、あそこ!!倒れていますよ二人が!!」
「よっしゃ!!日頃の恨み!!今晴らしてやるぅ!!」
「あ、ちょっとレイカ!!吹き飛ばすと面倒だからね、なるべく抑えてね!!」
「そう言う問題なんですか!?」
白目むいて倒れているキョウスケとヨクバリスの元にレイカが走って寄ると、殺気がこもりまくった目を武器にキョウスケの頭を思い切り蹴りにかかるが、キョウスケはレイカが迫って来た瞬間に正気に戻るとレイカの蹴りを間一髪回避。ドヤ顔をしながら…
「気配丸出しだったぞ、まだまだだなレイカ」
「何で今のタイミングで目を覚ますんだァァァ!!」
「あの二人、本当は仲良いんじゃないですか?」
「まあ仲良くなかったら一緒に行動してないしねぇ…」
レイカの蹴りをキョウスケがかわしたタイミングでヨクバリスも目が覚めて、立ち上がる。声にならない声でレイカが叫び声を上げる中で、リュウとミリはのんびりと二人の元に接近。ミリが息を整えるとキョウスケに一つ問いかける。
「何で気絶していたの?ジガルデと一緒にいたんだよね?」
「そうなんだよミリ!!俺たちがジガルデと共にここに近寄った瞬間!!謎の光が放たれて俺たちは意識を失った!!何を言ってるか分からねえと思うが何されたのかも分からなかった!!」
「うーんこのジョジョ構文…」
「光が放たれ気絶して、ジガルデを殺すぞー!!ってなりましたわ!!」
レイカやミリはある程度ヨクバリスやキョウスケが話したい意図は理解できたようだが、リュウは全く持って理解できずに目を点にしながらその場にキョトンとする。
ようするにジガルデが謎の光を放った瞬間にキョウスケ達は気絶したとの事らしい。今自分達が目を覚ましジガルデを探そうと言うのだが、この神殿内にその姿は全くない。
「ジガルデはその後どこに…?」
「分からんからこんな状況なんでしょお馬鹿さん!!」
「分かってたらこんな事言わないよなぁジャップ!!」
「え?な、何で僕こんなに責められているんですか?」
ふとした問いかけで急にキョウスケとヨクバリスに指を指されて混乱するリュウ。思わずレイカとミリがキョウスケ達を呆れた目で見つめる中で、ジガルデがいない中で途方に暮れたようなそんな感じになっていると、キョウスケ達の背後が光だし…
「うわ、眩し!!」
「新手のスタンド攻撃か!!」
「スタンド攻撃ってなんですか!?」
強烈な光を放ち、振り返ったキョウスケ達の視界を全く持って見えなくさせる中四人の耳に聞こえてきたのは何かが降り立つような音。光がゆっくりと晴れてきたタイミングで一行が目を凝らすとそこにいたのは、50%フォルムとなったジガルデの姿が。
「ジガルデ、ジガルデです!」
「キョウスケ、アンタ達がダイマックスアドベンチャーで会ったのって…」
「確か10%フォルムだったね。あのピンクさんが興奮していたぜ」
「ピンクじゃなくてピオニーさんね、アニキ…」
キョウスケ達の元から突如として姿を消し、目を覚ました瞬間にその場に50%フォルムとして姿を現したジガルデ。光が晴れた瞬間にキョウスケ達はジガルデに歩み寄り、ジガルデは小さく一息を吐きながらこちらを見つめる。
「(わざわざこの場に来てまでこの姿にさせてくれた事を感謝する主人)」
「キエエエエ!!喋ったァァァ!?」
「な、何者!!新手のゾンビか!!」
「(相変わらず騒がしいな主人とそのパートナーは)」
ジガルデの声が直接脳内に伝わり、発狂に満ちた声を上げるキョウスケとヨクバリス。余裕を持ってジガルデがテレパシーを通じて声を出す中、驚いていたのはレイカ達も同じ事で…
「びっくりした…ワンパから急に声が変わったから…」
「(すまんがこれが一番しっくり来る。これで行かせてくれ)」
「おい聞いてねぇぞお前!!俺たちのワンパチはどうした!?いつの間にそんな東京タワーみたいにデカくなった!!」
「(東京タワーとはなんだ主人よ)」
キョウスケやレイカ達が驚いたような感じでジガルデに問いかける中で、ミリは苦笑いを浮かべながら黙っていたのだがもう一人黙っていた人物が一人いた。リュウだ。自らジガルデのいるダイマックスアドベンチャーを希望し、ようやくたどり着いたという事もあり…
「ジガルデ…本物なんですよね」
「(お前が見ているジガルデ。我は本物だ)」
「美しい…今まで見てきたどんなポケモンより…」
キョウスケ達がいる目の前で目を輝かせながらリュウはジガルデに歩み寄ろうとしたのだが、キョウスケが珍しく真剣な表情をしてリュウの前に立ち塞がる。
「キョウスケさん…そこをどいてください。もっと近くでジガルデを…」
「急にそんな距離を詰められるとジガルデがびっくりするだろ?ちと落ち着け」
キョウスケの言葉に一瞬反抗の目を向けようとしたリュウではあったが、後にレイカやミリに肩を掴まれ一旦クールダウンをする事に。ジガルデはそのままキョウスケに語りかけると…
「(主人よ。ガリュウという人物と戦うにはあの姿では勝てないと思ってな。身勝手ながら行動させてもらった)」
「本当だぜ。びっくりしたよホント」
「(主人が起こそうとしている下剋上。皆気持ちは一緒だ。かつてカロスで見た事があるが、奴はとんでもなく強かった。今もそれは変わってないだろう)」
「だからお前の意志で巣穴にいる同士に助けを求めた訳かよ?」
ジガルデはゆっくりと頷いた。キョウスケはそれに大きくため息を吐き、俺は強さなんて関係ないと言わんばかりに呟こうとしたのだが、ジガルデがそうはさせまいとさらに話しを続ける。
「(これが我なりの努力だ。主人が起こそうとしている下剋上。我にも手伝わせてくれないだろうか?)」
「答えは既に分かっているだろうに…」
ジガルデの言葉にキョウスケが頷く。キョウスケが起こそうとしている世界最高のトレーナーに勝つという下剋上。ジガルデの覚悟にキョウスケはニヤリとした笑みを浮かべていたのだが、その後ろではリュウが少し納得の行かないようなそんな表情で見つめていた…
真剣さも混ざってましたがある程度はふざけていたと思います。