とんでもない馬鹿がガラル地方にいるらしいですよ?   作:命 翼

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今回は逆に貴重な回になるかも?


俺の応援団ってマジかよぉ!?

前回のあらすじ!!俺は今…夢を見ているのか…!?

 

「今のあらすじじゃんそれ」

 

「うるせえ!!こんな期待された目で見られる事はなかったんだよ!!」

 

 ナックルシティにあるホテルのとある部屋の一室。若干多目的ルームのような場所に集まったのは昨日ミリが話していたファンクラブの方々20名程。このあらすじのやり方すら知っているのか、キョウスケの後方からファンクラブの女性がキラキラした目で彼を見つめていた。

 

「てか代表者どこなんだよ!!来る筈なんだろぉ!?」

 

「すいません、キョウスケさん…代表者、今便秘気味でトイレに引きこもってまして…」

 

「あちゃあ…それは時間がかかるね…」

 

 キョウスケがファンの男からの状況を聞き、変顔をしながら「はああ!?」と呟くと何故かファンクラブからの拍手喝采。こんな事された事がなかっただけにさすがのキョウスケも固まっていたのだが、そんな少し青ざめた彼が呟いた一言が…

 

「コイツら変態だ…」

 

「アンタが言ったらダメでしょ」

 

「ガラル1の変態の自信があります!!」

 

「そこは否定してくれよおい!!」

 

 キョウスケがふとした拍子に呟いた一言にも傷付く事なく、ドヤ顔で声を張り上げるファンクラブの女性。キョウスケからまさかのツッコミが飛び出すという緊急事態になっている中、多目的ルームのドアのノックと共に汗だくの状態の男性が到着。

 

 若干眼鏡をかけ、少し丸坊主気味の男性が息を切らしながらキョウスケとミリに近づいて来た。

 

「お疲れ様です。代表者の方で合ってますよね?」

 

「ええ!私がキョウスケ愛してるファンクラブの代表者のクモンと申します!」

 

「名前!!ファンクラブでいいからって…あー!?」

 

「どしたのキョウスケ?」

 

 眼鏡を少し上げ、堂々とファンクラブの名前を呟く男性の名前はクモン。キョウスケはその名前に再度ツッコミを入れようとしたのだが、そのクモンの顔を見た瞬間に突如何かを思い出したのか、クモンを指差しながら声を張り上げると…

 

「アンタ、俺がジムチャレンジャーの時に何人か引き連れて応援してくれていた方だよな!?」

 

「そうですキョウスケ様!!我らファンクラブ一同、アナタのポケモントレーナーとしての復帰!活躍を楽しみにしていました!」

 

「き、キョウスケ様…」

 

「俺一度失踪したのによくもまあ、ファンを辞めずにいたよな…」

 

 クモンはキョウスケがジムチャレンジャーだった時にファンとなり、どこのジムに行くにしろ応援団を引き連れてキョウスケを応援していた人物。ちなみに彼が「キョウスケ様」と呟くのはキョウスケに会った当初からである。

 

「現チャンピオンがアナタを破ってから、チャンピオンの活躍を見るたびにそこにはキョウスケ様が立つ筈だったのにと…!!」

 

「筋金入り過ぎない…?アナタのファン」

 

「クモンさんは最初からこんな感じだったんだよ…」

 

「だからこそ!今回のアマチュア大会出場にて、チャンピオン以上の勇名を刻む事を期待して!我々ここにいます!」

 

 クモンが発する言葉を聞き、彼と同じく何故かその場で悔し涙を流すファンの方が何人か。その筋金入りのファンにミリは思わずドン引きしていたのだが、ファンの対象となっているキョウスケですら苦笑いを浮かべるしかない状況。

 

「チャンピオン以上の勇名って…俺がチャンピオンに…」

 

「そう!チャンピオンは忌々しいユウリです!!」

 

「忌々しい!?」

 

「だからこそアナタ様の素晴らしさを世界でブイブイ言わせているガリュウに思い知らせる!そのための我らは土台なのです!」

 

 クモンはそうドヤ顔で言い張ると謎の口笛を鳴らし、ファンクラブの面々と組体操の時にする人間ピラミッドかのようにどんどんと土台を作って行く。それを呆れた目で見るミリとキョウスケがいたのだが、ファンクラブの面々が一斉にこちらを見ると…

 

「さあキョウスケ様!!アナタが1番上になるのです!!」

 

「なれるかぁ!!やだよ俺そんなグラっグラの椅子に乗るの!!」

 

「キョウスケの為によくそこまでやれるよね…」

 

 キョウスケがクモン率いる人間ピラミッドに向かってそう叫んだ瞬間、全員ガッカリしたのかその土台は瞬く間に崩れ去り、全員が地面に落ちて行く羽目に。ボケを通り越した筋金入りのファンの濃さにキョウスケも頭を掻くしかする事がなかったのだが…

 

「アナタ様ならこのような事もできる筈です!!」

 

「出来るかっての!!俺が出来るのはスーパーサイヤ人ゴッドになる程度だ!!」

 

「さりげなくボケを混ぜないでキョウスケ」

 

「さすがキョウスケ様!!オレ達の出来ない事を平然とやってのける!!そこに痺れる憧れるぅ!!」

 

 もうやだこの軍団…と言わんばかりに顔に手をやり、ため息を吐くミリ。キョウスケはボケに便乗して来たファンクラブの面々を見て、ようやくエンジンがかかって来たのか謎の踊りにてファンクラブを鼓舞する。ファンクラブの面々は当然これに便乗。

 

 キョウスケと共にその場で踊り出し、ミリの呆れを招いたのだが。ちなみにヨクバリスはファンクラブ一同に寒気を覚えたせいでモンスターボールの中にいる。

 

「この場にツッコミはいないのか…」

 

「ダメだ…俺はツッコミが欲しいのに何をやっても便乗されてしまう…!!助けてくれミリ!」

 

「ツッコミが欲しいってなんだよ、私に助けを求めるな」

 

 何故彼らがここまでキョウスケを色々な意味で苦しめているかと言うと、ボケに対してボケで返してくるからであり、その筋金入りのキョウスケLOVEがあるから。さすがにここまでのレベルとは思っていなかっただけに、ツッコミの欲しさに過呼吸を起こしてしまう程。

 

「何を言いますかキョウスケ様!!アナタの素晴らしさはその性格!ボケにあるのですぞ!!」

 

「やめろクモン!!これ以上俺を苦しめるな!!馬鹿にしてくれ!!」

 

「全力で断ります!!」

 

「はうあっ!!」

 

 ガラルの恥と言われたキョウスケなだけにここまで褒められるのに慣れておらず、発作を起こして倒れ込んでしまう始末。ファンクラブ一同が倒れ込んだキョウスケに一斉に駆け寄ったのを見て、ミリはもう引きつった笑みしか出てこない。

 

「キョウスケ様ァァァ!!誰がこんな事をォォォ!!」

 

「(お前らだよ)」

 

 白目むいて気絶してしまったキョウスケの心臓マッサージを行うファンクラブのメンバー。このままでは拉致があかないとばかりにキョウスケのボールから出てきたヨノワールが、キョウスケを回収し呆れているミリの近くに置く。

 

「おお!!これがキョウスケ様のポケモン!!素晴らしいなぁ!!」

 

「よ、ヨノワ!?」

 

「この人達、キョウスケの奴なら全部凄いって思うから…」

 

 ヨノワールに向かってファンクラブの面々が目を輝かせて近づいて行く中でキョウスケが気絶からすぐ目を覚ます。ヨノワールがファンクラブを見て混乱しいたが、キョウスケを見るなりすぐにボールの中に戻って行ったのだがファンクラブ一同はガッカリするどころか…

 

「はっはっは!!恥ずかしがり屋さんなんですな!!」

 

「おい、やべえよミリ。マジで俺でさえも制御出来ないぞこりゃ」

 

「あ、アンタのファンクラブだからアンタしか制御出来ないって!!頑張りなさいよ!!」

 

「無茶言うなよ!今のアイツらピラミッドより高いんだぞ!そら無理だよ!!」

 

 キョウスケの言う事なら何でも肯定しかしないだけにキョウスケ自身も驚いている様子。ミリですら少し青ざめたようなそんな表情を見せる中、キョウスケとミリは応援してもらって有り難いと言う感情より、筋金入り過ぎて恐ろしく感じていた…




いやあボケをしていたキャラをツッコミに回すとこんな感じになるんですねw
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