とんでもない馬鹿がガラル地方にいるらしいですよ? 作:命 翼
前回のあらすじ!最近あっついよねぇ。
「アイアンヘッド!」
「じだんだ!」
雰囲気をぶち壊しそうだったあらすじは放っておいて。突進して来たダイオウドウをヨクバリスは地面を叩きつけ自分の前に壁を作り出す事でその突進を食い止める。土壁が破壊された事により巻き上がる砂埃、それを気にする事なくキョウスケは指示を出す。
「ばかぢから!」
「じゃれつく!」
身体の血管が浮き出るくらいに力を溜め込み、地面を思い切り蹴り出すとヨクバリスはそのまま一直線に突撃。一方のダイオウドウも鼻を振り上げながらヨクバリスを迎え撃つ。だが振り上げた鼻をヨクバリスは振り下ろされる際に間一髪でかわし、ダイオウドウの身体にへと突進を喰らわせる。
そのままダイオウドウの体を掴むとそのまま持ち上げて自分の近くから投げ飛ばした。
「馬鹿な!?ダイオウドウが投げ飛ばされた!?」
「いい具合にダメージが入りましたね!」
「ばかぢからは強力な一撃と引き換えに自分の能力を下げる技…次の一撃は気をつけた方がいいのかもしれません」
投げ飛ばされたダイオウドウは何とか地面を抉りながら踏ん張ったが効果抜群の技だったからか、蓄積されたダメージは大きい様子。少し痛がる姿にリュウは息を呑んだがすぐにキョウスケの方を見つめると…
「そっちがその技なら!ダイオウドウ!やり返すぞばかぢから!」
「受け身の体勢を取るぞヨクバリス!俺たちの耐久力見せてやらあ!」
「受け身の態勢!?」
身体から蒸気のような物を出しながらダイオウドウは地面を蹴り出しそのままヨクバリスにへと向かって行く。ヨクバリスは自信満々に防御の態勢を作り出しダイオウドウを迎える。ダイオウドウの突進がそのままヨクバリスに命中したが少し地面を抉っただけでヨクバリスは吹き飛ばない。
耐え切ったヨクバリスにキョウスケはしてやったりの笑みを浮かべると…
「まんまと抜群の技をぶつけて来たな!お返しだ!ヨクバリス、カウンター!」
「カウンター!?」
身体から赤いオーラを滲ませたヨクバリスはキョウスケの指示を聞くと驚くリュウを前にして、ダイオウドウにタックルを食らわせて吹き飛ばす。重さのあるダイオウドウが簡単にリュウの後方にまで吹き飛んでいき、地面から巻き上がった砂煙がゆっくりと晴れると…
「ダイオウドウ、戦闘不能!ヨクバリスの勝ちです!」
「い、一撃…!」
「恐れ入りました…まさかこの大ダメージを誘発させるためのばかぢからだったなんて…」
してやったりのキョウスケを見て全てキョウスケの作戦の内だった事を悟ったリーリエは驚いたかのような一言を発する。もちろん一番驚いたのはリュウだろう。戦闘不能となったダイオウドウを見て歯を食いしばると驚きを心に仕舞いながらダイオウドウをボールにへと戻す。
「ご苦労さんヨクバリス。後は任せてくれ」
「あっさり変えるんですね」
「うちのエースなんでね。出した以上は追い詰められた時のジョーカーとして控えさせておくさ」
ヨクバリスをキョウスケはボールに戻すとリュウの言葉に淡々と答えつつ、彼が次に繰り出したのはラプラス。キョウスケの様子に納得の行かないリュウではあったが彼が次に繰り出したのはエスパータイプのポケモンであるサーナイト。
「エースを変えたキョウスケ選手はラプラス!リュウ選手は3体目にサーナイトを持って来ました!数はキョウスケ選手が有利!さあ!どうなるか!」
「ここで巻き返します!サーナイト、ムーンフォース!」
「ハイドロポンプ!」
身体を思い切り光らせたサーナイトはそのまま光の球を作り出すとラプラスに向かって放出。一方のラプラスはサーナイトに対してハイドロポンプで応戦。水と光の球がぶつかり合い相打ちとなり爆発。水蒸気が煙のように巻き上がったが…
次の瞬間サーナイトの前の水蒸気全てが凍り始め…
「何だ…!?」
「フリーズドライ…水蒸気は水が付いてるぐらいだから凍るよな…!そしてコイツがメインだ!10まんボルト!」
フリーズドライにて水蒸気を凍らせると完全に油断し切ったサーナイトに向かって10まんボルトを放つ。リュウから何の指示も受けていないサーナイトに10まんボルトが直撃。サーナイトは麻痺状態となりその場に一度膝をつく。
「小癪な!サーナイト、やり返すぞ10まんボルト!」
「こっちも10まんボルト!」
麻痺状態だがサーナイトはそれでも動きラプラスに向かって10まんボルトを放って行く。ラプラスも電気を纏い一気に放出。2体の10まんボルトがぶつかり合い、再び爆発にて爆煙が巻き上がる中リュウは負けじと指示を出す。
「シャドーボール!」
黒い球を作り出し爆煙の先にいるラプラスにへとサーナイトはシャドーボールを投げつける。念力で場所を掴んでいる分その狙いには狂いなし。シャドーボールは見事にラプラスにへと命中し、傷を負わせた。
「やったな!なら…!行くぜラプラス!アイアンヘッド!」
「ここで攻勢!?」
地面に自分の体を滑らせてそのままサーナイトの方にへと突進。リーリエやクモン達がこの攻勢に驚く中、ラプラスはあっという間にサーナイトの近くにへと迫る。
「好都合!サーナイト!10まんボルト!」
「サナ…」
「っ!?」
麻痺を背負っての戦いとなっているサーナイト。リュウの指示通りにしたい所だがこの麻痺が響き、中々技を出せない。そうしている内にラプラスのアイアンヘッドがサーナイトの身体にへと直撃。そのままサーナイトは地面に叩き付けられる。
「サーナイト!」
「サーナイト、戦闘不能!ラプラスの勝ちです!」
「麻痺が勝負の分かれ目でしたな」
「ええ。あの麻痺はキョウスケさんに味方してくれたんだと思います」
サーナイトはラプラスの一撃を受けて戦闘不能に。状態異常を患っての戦い。サーナイトにとってはとんでもなく重いハンデだったに違いない。リュウは再び歯を食いしばるとサーナイトをボールの中に戻し…
「何故だ…!何故運はアナタに味方をする!?昨日もそうだ!運はレックウザの覚醒を呼び起こした!何がアナタに…!」
「リュウ。今言っても仕方ねぇだろうよ。ほら次を出せよ。うちのラプラスはやる気満々だからよ」
この展開に思わず溜め込んでいた不満が出てくるがいつもなら言い返すキョウスケは冷静に対応。リュウは舌打ちをすると4体目を繰り出す。4体目はケルディオ。前回冠の雪原にて対したポケモンがここで出てくる形となった。
「現れましたね…前回の5タテ。このケルディオがしたんです」
「キョウスケ様なら大丈夫ですよ。アナタの伝説を破ったんですから」
「!…そうですね」
「出てきたなぁ?ケルディオ。ラプラス、思い切りやろうぜ」
リュウが出したのは1回戦にて5タテのストレート勝ちというとんでもない勝利を演出したケルディオ。リーリエは警戒したような表情でケルディオについて呟いたがクモンからの堂々とした表情からの一言に、一瞬驚きつつも納得したかのような笑みを浮かべて静かに頷く。
冠の雪原で対したポケモンとの対峙だがあの時ぶつかったのはウオノラゴン。違うポケモンでのぶつかり合いとなったがラプラスは気合い十分。ラプラスの気合いを見たキョウスケはニヤリとした笑みを浮かべながらラプラスに語りかける。
「リュウ選手4体目のポケモン!対するキョウスケ選手はまだ4体残しているという圧倒的優勢!ラプラス対ケルディオの軍配はどちらに上がるんでしょうか!?」
優勢はキョウスケ。だが笑みを浮かべながらもキョウスケの目に油断はなく、そしてリュウの目にはまだ諦めているという物は伝わって来ない。どちらに軍配が上がるのか。スタジアム中が息を呑んでいた…
見てくださりありがとうございます。次回に多分リュウ戦は完結するんじゃないかと思ってます。