とんでもない馬鹿がガラル地方にいるらしいですよ? 作:命 翼
レイカです。前回何故か伝説のポケモンであるジガルデが兄のポケモンになった訳ですが、特に問題も起こす事なくついて行ってます。私は今ターフタウンに…え?兄はどこにいるかって?…それはですね…
「俺らもブラックナイトをするぞ!!そのための儀式だ!!」
「ヨクバ!!」
「ワンパッ!!」
ワンパ…間違えた。ジガルデとヨクバリスと共に目の前で謎のダンスをしています。3人の後ろにはブラックナイトの地上絵がある訳ですが、どうやらそれに感化された様子…相変わらず周りの目お構いなしに踊ってます。周りはゴミを見る目で3人を見てます…
「ブラックナイトにそんな踊りなんてないよぉ…」
「何だとぉ!?俺の考えたブラックナイトに何てこと言うんだっ!!」
「ブラックナイトを踊りか何かと勘違いしてないっ!?」
相変わらずの兄の態度に呆れたレイカがため息を吐きながら一言呟くと、キョウスケはヨクバリスと共に変顔をしながら反論をする。レイカが改めてブラックナイトについて尋ねると、吠えるだけだったワンパ…いやジガルデと共に「え?違うの?」と言わんばかりに3人で口をあんぐりと開く。
「そんな事あっちゃいけない!!オレはダイマックスするぞ!!」
「そんな事できる筈が…」
キョウスケが指に息を吹きかけ始めると、まるで風船かのようにどんどんとその身体が巨大化して行くと思いきや、突如強風がキョウスケの元だけに吹き、風に流されて吹き飛ばされて行く。驚いていたレイカではあったが、吹き飛ばされたキョウスケを見て呆れ顔。
そして吹き飛ばされたキョウスケを見てヨクバリスとジガルデは塀を飛び越え…
「ちょいちょい!!追いかけちゃダメだってぇぇ!!」
吹き飛ばされて空中に舞いあがったキョウスケを追いかけて思い切りジャンプすると、キョウスケの足を掴み引っ張ってレイカの元に戻って来た。
「ただいま」
「ただいまじゃないって!!」
「ははは。相変わらず愉快な人達だなぁ」
真顔で一言呟いたキョウスケに対して、声を張り上げてツッコミを入れるレイカ。周りが相変わらずゴミを見るような目でキョウスケを見つめている中、とある人物の声が後方から聞こえ背後に振り向くと、そこにいたのはターフタウンジムリーダーのヤロー。
笑顔でやって来た彼に対してキョウスケはいきなり走って行ったかと思いきや…
「ヤロー!!オラオメェを絶対に許さねぇ!!」
「ちょ!!兄貴やめな…」
ヤローに対して思い切りパンチを浴びせたキョウスケではあったが、レイカが途中で言葉を呟くのをやめる程にヤローは無反応。ニコニコとしながらキョウスケを見ている。キョウスケはスッと拳をヤローから離すと…
「ヨクバリス、ワンパチ!!全力で逃げるぞぉぉぉ!!」
「ええええ!?あんだけ勢いあったのにっ!?」
ヨクバリスとジガルデと共にキョウスケは平然と塀を…超えられずに思い切りぶつかって仰向きで倒れてそのまま白目向いて気絶。レイカはそれを見てため息を吐いた後に、ニコニコと笑顔を浮かべながら近づいて来たヤローに対し…
「あ、ヤローさん!大丈夫だったんですか!?思い切り殴られ…」
「大丈夫大丈夫。アブリーの体当たりを食らったような物だから」
「あ……そうですか…」
気絶してから数秒後にキョウスケ達はあっさりと立ち上がり、ゆっくりとヤローとレイカの方に振り返る。そして気づかれてないと思っているのか、3人で何故か忍足。あまりに目の前で忍足をしている物で…
「兄貴。バレてるよ」
「何だと!?オレの戦法がバレただと!?」
「目の前だからなぁ」
キョウスケはレイカとヤローの反応を見て、あまりにショックだったのかそのまま白くなったと思いきや灰になって消滅。したのだが、ものの2秒で元に戻り再び3人で何事も無かったかのように忍足。キョウスケはともかく、ヨクバリスとジガルデは何ともなっていないため…
「あのさ…ヨクバリス達が何にもなってな…」
「かかったなアホが!!サンダークロススプリットアタァック!!」
レイカの言葉を遮ってまで放とうとしたキョウスケの何かの必殺技は彼が転倒した事により、何も出来ずに終わりとなった。コケたキョウスケをレイカとヤローがただ見つめる中、キョウスケは無言で立ち上がると…
「どうだオレ達の必殺技はぁ!!」
「コケるのが必殺技だったのかな?」
「何かしたかったと思いますよ」
「うるせぇ喰らえぇぇ!!」
必殺技を出来なかったヤケクソとして石を思い切りヤローに投げつけるキョウスケ。だが石はあらぬ方向に飛んでいき、ヤローに当たる事はなかった。それを見てキョウスケは何故か驚いた表情で…
「馬鹿な!!かわされただと!?」
「当たらなかったんだよ」
「ヤローさん、正論言うのやめたげてください…」
キョウスケは変顔をしたまま、キョウスケの行動に合わせていただけのヨクバリスとジガルデと共に地面に座り込むとそこから何故か土下座。その瞬間に彼から呟かれた言葉は…
「このパート、カットでお願いします」
「メタい事言わないで兄貴」
「何でだよ!!こうなったらナレーションを乗っ取ってやる!!」
と言う事はできる筈もないので、このまま続行します。土下座したキョウスケが呟いた一言に対し、レイカは呆れ顔を浮かべヤローは終始笑顔を絶やさずにキョウスケを見ている。2人以外はキョウスケの方をゴミのように見つめる中で次にキョウスケが起こした行動は…
「くそぉ…こうなったら必殺技パート2だ!!ヨクバリス、説明してやるんだ!!」
「了解ですボス!!俺たちの必殺技は…」
「普通にヨクバリスが喋ってるけど、あれはセーフなのかな?」
「アウトだと思うんですけど、まあ気にしないで大丈夫だと思いますよ」
ヨクバリスに次の必殺技について説明させる事。当たり前かのように喋り出すヨクバリスを見て、さすがのヤローも驚きを見せていたがレイカの真顔からの言葉を聞いて納得した表情を浮かべた。んでヨクバリスに説明してまでしたかった必殺技とは…
「題して!!レイカハンマー投げ!!」
「何で私!?」
「気分」
「気分で人を投げようとするなぁ!!」
まさかのキョウスケの妹レイカを使ったハンマー投げ。レイカはこれを速攻で拒否したのだが、拒否した瞬間にキョウスケとヨクバリスは「え?しないの?」と言わんばかりの表情を浮かべ…
「いや、やらんからな?どんだけ言おうがやらんからな?」
「ヨクバリスの力なら、あの地上絵に向かって投げる事が可能なんだぞっ!?」
「そういう問題じゃないわっ!!」
キョウスケの必殺技を拒否したレイカではあったが、キョウスケはそれを不服としてヨクバリスをレイカの元に差し向けた。だがそんなヨクバリスの前にヤローが立ち塞がったと思えば…
「やめような?」
「やめる訳にはいかねぇ!!この必殺技には筆者の命がかかってんだ!!」
「大がかり過ぎだろ」
ヨクバリスはキョウスケとジガルデと共にサイドステップでレイカの元に近づこうとするが、それを防がんとしたヤローのタックルを3人同時にまともに喰らい、一瞬にして吹き飛びスタジアムの外壁に叩きつけられた。レイカはそれを見て、口をあんぐりさせて固まり…
「まあ、彼とそのポケモンだし、大丈夫だと思うよ〜」
「何で人のタックルであそこまで吹き飛ぶんですか…」
レイカを使った必殺技をしようとしたキョウスケ達は結局ヤローのタックルを食らった事によって撃沈した。その光景を間近で見たレイカは一瞬、ヤローに恐怖の感情を覚えたという…
テンション高い作品が一番難しいぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!!