とんでもない馬鹿がガラル地方にいるらしいですよ?   作:命 翼

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こんばんは。お疲れ様です。今回はキョウスケから離れてガリュウの戦いを書きます。さすがに他のキャラで2話使えないので1話にしようと考えているため、いつもより長くなるかもです。


残った4人目、最強の男と対する

 前回のあらすじ!たどり着いたぜシュートシティ!

 

「アンタにしてはえらく真面目なあらすじじゃない?」

 

「うるせぇやい!黙っとけ貧乳!」

 

「誰が貧乳じゃコラァ!?」

 

「落ち着いてくださいって!みんな見てますから!」

 

 現在キョウスケ達はシュートシティのホテルからシュートスタジアムにいる。ネズはクモンに連れ去られたままなのだが、マリィからネズを見かけなかったかの連絡の際に今日抽選と準決勝1、2試合が行われるという事で慌ててスタジアムへ。多くの観客がいる中、ガリュウとキョウスケ残る2人がその組み合わせを見つめる。

 

「お待たせしました皆さん!こんにちは!チャンピオンのユウリです!」

 

「ち、チャンピオン!?」

 

「ほう…こんなに若いのがダンデを破ったのか。いつか手合わせしてみたいな」

 

「この大会もいよいよ大詰め!残る選手もアナタ方4人となりました!最後まで健闘を祈って!後はリーグ委員長!よろしくお願いします!」

 

 4人に対してガラル地方チャンピオンであるユウリからの挨拶。リーリエやリュウが驚いた表情を見せる中ガリュウが余裕の一言を呟く。そして残る2人が緊張したそんな表情を見せたり、仮面越しから表情が分からない者もいるがユウリの前に出たダンデが組み合わせを発表する。

 

「お待たせしました4人方。改めてリーグ委員長のダンデが組み合わせを発表します。第一試合!ガリュウ選手対トモ選手!」

 

「ガリュウ選手…!」

 

「よろしく頼むよ青年」

 

「第二試合!キョウスケ選手対ミケ選手!」

 

「仮面越しのアンタか。後でよろしくな」

 

 爽やかにトモという男性に挨拶するガリュウに対してキョウスケの言葉を無視したのはミケ。キョウスケは無視された事にイラつき、詰め寄ろうとしたが反撃を察したリュウとリーリエが必死に止める。第一試合の開始に伴ってトモ達は控え室へ。

 

「ミケ選手とキョウスケ選手は第一試合終わり頃に控え室に案内します」

 

「それより何だあのマキシマム仮面はァ!態度悪過ぎだろ!?」 

 

「ミケ選手はあんな感じなので…あまり対決まで絡まない方がいいかと…」

 

 イラつきを見せるキョウスケに対してリーグスタッフは気を遣ったかのように一言発する。舌打ちをしつつもキョウスケは顎を突き出しながら渋々了承。ミリは少し気になるようなそんな素振りを見せていたが、そんな最中ネズと飲みに行っていたクモンが場に到着した。

 

「いやあ遅れてすまない!抽選は!?」

 

「発表されましたよ」

 

「ガリュウは第一戦ですか。ジムリーダーブースに合流するのも面倒なのでここから見つめます」

 

「よく酒飲んで戻って来れましたね…」

 

 クモンとネズがビジョンを見つめる中、ビジョンにはスタジアムが映し出される。実況が言うには行ってから数分しか経っていないがガリュウとトモの準備が完了したとの事。キョウスケ達はひとまずビジョンからその戦況を見つめる。

 

「お待たせ致しました!ガラル地方アマチュア大会!準決勝!まもなく開催です!右コーナー!トリッキーな戦術を使いこなしエースエルレイドを筆頭に勝ち進んできました!トモ選手!」

 

 黒髪ショート。少し女の子にも見えなくもない程のイケメンな感じの顔のトモが右側の通路から入場。歓声も湧き上がる中本人は少し緊張したようなそんな感じだ。

 

「対する左コーナー!生きる伝説!この大会で使用したのはケンタロス一体のみ!優勝有力!ガリュウ選手!」

 

 左通路から観客の歓声に応えながらガリュウがバトルコートへ姿を見せる。両者がバトルコートの中央にて対面を果たす中、ジムリーダーブースでジムリーダー達が世紀の一戦をこの目に収めようと見つめている。

 

「観客も多い事だ。お手柔らかにお願いするよ」

 

「ガリュウさんと当たれるなんて夢みたいです!よろしくお願いします!」

 

「どう思う?キバナ」

 

「ナックルで見ていたがその実力は圧倒的だった。普通で行けばほぼガリュウの勝ちだと思うぜ」

 

 ルリナの言葉にその状況を見ていたキバナが淡々と答える中、トモとガリュウは距離を取って行く。リーリエとリュウは緊張しながらその状況を見つめる中で見なければ行けないキョウスケはヨクバリスと共に相撲などをしてふざけ合っている。そんな2人に当然目もくれず…

 

「用意はいいですかな?ではバトルスタート!」

 

「行くぞケンタロス!」

 

「テッカニン行くよ!」

 

「一体目はやはりケンタロス!そしてトモ選手はテッカニンで迎え撃ちます!」

 

 やはり場に現れたケンタロス。そしてトモはテッカニンにて迎え撃つ。ポケモンの鳴き声が聞こえて来た瞬間にキョウスケとヨクバリスはふざけ合うのをやめ、ビジョンを見つめる。

 

「アイアンヘッド!」

 

「いやなおと!」

 

 向かってこようとするガリュウのケンタロスに対してテッカニンのいやなおとが辺りに響き渡り、ケンタロスは全身を震わせながら技を中断。その場に停止をするとつかさずトモが畳み掛ける。

 

「アクロバット!」

 

「ケンタロス!耐え切ってアイアンヘッド!」

 

 その場から姿を消すと一気にテッカニンはケンタロスの目の前へ。身体にオーラを纏いながら目にも止まらぬ速さでケンタロスに体当たりをかまして行く中、ケンタロスは必死に耐え目を強く開けると声を上げながらテッカニンに突撃。そのまま直撃を喰らわしテッカニンをトモの前まで吹き飛ばす。

 

「テッカニン!」

 

「テッカニン戦闘不能!ケンタロスの勝ち!」

 

「い、一撃ですか…!?」

 

「冗談と言える火力じゃないねあれは」

 

 ケンタロスの一撃にてテッカニンは戦闘不能。ビートやメロンが思わず言葉を発する中でトモは息を呑みながらテッカニンをボールに戻すと、2体目を繰り出す。

 

「頼んだよマグカルゴ!」

 

「マグカルゴか」

 

「こっから巻き返します!かえんほうしゃ!」

 

「突っ込めケンタロス!10まんばりき!」

 

 マグカルゴが口から火炎を吐く中、ケンタロスは声を張り上げると再度テッカニンの時と同様突撃。火炎をもろともせずに一気にマグカルゴの目の前へ。思わず技を中断しようとしたトモだが一歩遅くケンタロスの蹴りが直撃。砂煙が巻き上がり、砂煙が晴れると…

 

「マグカルゴ、戦闘不能!ケンタロスの勝ち!」

 

(強すぎる…!世界はこんなにも遠いと言うのか…!?)

 

「ガリュウ選手2タテ!勢いが止まりません!」

 

「スターミー!任せた!」

 

 ガリュウの元にケンタロスが戻って行く中でトモが早くも3体目で繰り出したのはスターミー。この蹂躙のように思える戦いに思わずキョウスケが歯を食いしばる。トモは息を呑みながら…

 

「なみのり!」

 

「10まんばりき!」

 

 スターミーがジャンプし大きな津波を巻き起こす中で、ケンタロスは再度足元を蹴り出してスターミーの元に突撃。津波がケンタロスを飲み込んでいくが、ケンタロスは流される事なくあっさり目の前へ。もう一度前足でスターミーを蹴り付け、地面に叩きつけた。

 

「スターミー!」

 

「スターミー、戦闘不能!ケンタロスの勝ち!」

 

「むごい…こんなの…!」

 

「マリィちゃん。この世界じゃ勝敗が全てだ。勝ち方は関係ない」

 

 マリィの言葉に対してカブが一息吐きながら呟く。初めてガリュウの戦いを見たキョウスケは思わず拳を握りしめながらリュウの方を見つめると…

 

「お前の親父はいつもあんな勝ち方をしてたのか…?」

 

「手を抜く事を…知らない人なんで」

 

「サザンドラ!頼んだ!」

 

「さあついに4体目!またしてもケンタロスのオールストレートなのか!?」

 

 勢いを付けてきたチャレンジャーをことごとく打ち砕いてきたガリュウ。この戦い方ならネズが言うダンデのガリュウには勝てないと言う理由も納得だが、いくら一撃しか指示していないとはいえ実力差がありすぎるように感じる。

 

「あくのはどう!」

 

「インファイト!」

 

 サザンドラの3つの頭から黒色のビームが放たれて行く中でケンタロスはそのままサザンドラの黒色のビームをかき消しながら突撃。そのまま目の前へ。オレンジのオーラを纏いながら突撃して来たケンタロスにサザンドラは突撃をまともに受け、トモの前で砂煙が。砂煙が晴れると再び…

 

「サザンドラ、戦闘不能!ケンタロスの勝ち!」

 

「まだだッ!僕のポケモンはまだ諦めちゃあいない!」

 

「…期待してるよ」

 

(確実にダメージは入ってる筈…!今はそれを信じるしかない!)

 

「キテルグマ!頼んだ!」

 

 サザンドラをモンスターボールに戻し次に繰り出したのはキテルグマ。ガリュウが余裕の笑みを浮かべる中でキテルグマが気合いを入れ直したかのように声を張り上げる。

 

「しねんのずつき!」

 

「インファイト!」

 

 紫のオーラを身にまといながら突撃して行くキテルグマに対してケンタロスは再びオレンジのオーラを身にまといながらキテルグマに向かって行く。両者がぶつかり合う中、爆煙が巻き上がりケンタロスとキテルグマが吹き飛ぶ。そしてキテルグマは一瞬立ったがフラッとした後に倒れた。

 

「キテルグマ、戦闘不能!ケンタロスの勝ち!」

 

「さあ残るは一体!トモ選手!エースのエルレイドのみになりました!」

 

「頼んだよ…エルレイド!」

 

 キテルグマを戻し最後に繰り出したのはエルレイド。一息吐くと付けていた指輪に手を触れ、エルレイドが光り出したかと思えばメガエルレイドにへとメガ進化を果たす。

 

「さあ来い!君の全力を受け止める!」

 

「インファイト!」

 

「ギガインパクト!」

 

 ぶつかり合っている間にキョウスケとミケは控え室に移動。エルレイドのオレンジのオーラとケンタロスのオーラ。両者のオーラが突撃にてぶつかり合って行く中、ぶつかり合った瞬間爆煙が巻き起こる。爆煙が晴れるとそこにはケンタロスと食い止めているエルレイドがいたが…

 

 エルレイドがケンタロスからフッと離れ仰向けに倒れた。

 

「エルレイド戦闘不能!よって勝者!ガリュウ選手!」

 

「良きバトルだった。君はさらに成長する。期待しているよ」

 

 チャンピオンを期待するコールが鳴り響く中ガリュウはケンタロスを戻し、トモの近くへ。トモは苦笑いを浮かべながら握手を交わす。圧倒的な勝利で幕を下ろした第一試合。ガリュウが待ち受ける決勝に向け、キョウスケとミケは控え室で闘志を燃やしていた。




最初の流れはいらなかったなぁとは思ってます。
書かないと強さは伝わらないと思うので、トモ君には犠牲になってもらいました。むごいですがいつも彼はこんな勝ち方をしてます。
さて次はキョウスケ選手。いよいよ決勝に向けた大一番!何話か使ってお送ります!

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