とんでもない馬鹿がガラル地方にいるらしいですよ?   作:命 翼

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ちょいシリアスと言ったな!?あれは嘘だ。
という事でキョウスケの過去の話しを含めた回です。今回はふざけないけど、次回はふざけるから許してちょ…


久しぶりの再会

 ジムリーダーのカブです。僕は今、エンジンシティにあるスタジアム前までにいます。天気はあいにくの大雨。夜の時間帯という事もあり、雨雫が見えません。何故そんな時間帯までいたかって?今日の仕事を今、終えたからです。とある大会の会議も迫っているし、忙しいなぁ…

 

「お久しぶりです。カブさん」

 

 と傘を差しながら空を見上げていると聞こえてきたのは、一人の男性の声。僕はこの声を聞き、思わず微笑んでしまった。普通なら完全に失礼に当たるが、彼が相手なら許してくれる筈。勘のいい方なら気づいたかもしれないが、僕は声のした方に振り向き…

 

「エンジンシティではお得意のふざけは出さないのかい?キョウスケ」

 

「アンタと家族の前ではふざけられないですよ、さすがに」

 

 カブの言葉に静かに苦笑いを浮かべながら近づいて行くキョウスケ。その隣にはスパイクタウンで加わったヨノワールの姿。キョウスケと同じく傘を持ちながら、じっとカブの方を見つめている。

 

「なるほど、だからヨクバリスもいないという事か」

 

「ヨクバリスやジガルデ達は実家で休んでますよ。今日、久しぶりに家族に会いまして、ふざけの件でこっ酷く叱られまして…」

 

「無理もないよ。君のふざけようは少し度が過ぎるものだったからね」

 

 横にヨクバリスがいないという事を呟いたカブの一言にキョウスケは苦笑いを浮かべながら呟く。そのキョウスケの一言に対してカブも若干の笑みを浮かべつつ、冷静に彼を叱るかのように言葉を呟く。キョウスケはそんなカブの一言に頭を掻くしかなかったが…

 

「そうだキョウスケ。少し時間あるかい?」

 

「あると言えばありますが…何か用事っすか?」

 

「久しぶりに君と会ったからね。色々と語り合いたい。それに傘を持ちながらだと、大変だろう?」

 

「はは、ごもっともで。色々と語り合いましょうよ」

 

 カブに誘われる形でキョウスケはヨノワールと共に、カブに付いていく形で再びスタジアムの中へ。カブが今日最後にスタジアムから出た人物の為、鍵は彼が持っている。その甲斐もあり、スタジアムロビーで話すという事も可能なのだ。

 

 さて、そんな説明はさておき。カブはロビー内に置いてあるソファーに腰掛け、そしてキョウスケも同じく彼の隣に腰掛ける。そしてカブは息を整えると…

 

「今日確か…君の前のポケモンの命日だったな」

 

「ええ、10年前。俺がまだガキの頃っすかね。目の前でロケット団に俺のポケモンが殺されて…10年かぁ…長いようで短いような、そんな感じっすね」

 

「その後、ロケット団は解散に追い込まれたというが…」

 

 ヨノワールはじっと苦笑いを浮かべるキョウスケの感情を察したのか、彼の頭に手を置きキョウスケを驚かせる。その驚くキョウスケを見て深刻そうに語っていたカブも和まされたかのように苦笑いを浮かべながら…

 

「君の前のポケモンも確かゴーストタイプだったね。確かヨマワルだったか?」

 

「そうっすよ。だから一瞬ヨノワールを見た瞬間、アイツの生まれ変わりなんじゃないかって思っていたんです」

 

「ヨノワ!!」

 

 ヨノワールを見ながら淡々と語るキョウスケ。それを頷きながらカブは聞いていたのだが、カブが何故キョウスケの前のポケモンがヨマワルだった事を知っているのか。それはカブとキョウスケの両親が知り合いだった為、よくカブがキョウスケと遊んでいたからだ。

 

 その時期が丁度カブがマイナー落ちしていた時期という事もあり、フリーな時間が少し多かった。ロケット団によるエンジンシティ襲撃を止められなかったという事もあり、カブも少しではあるが責任を感じていた。

 

「あの時は本当にすまない。僕が無力だった為に君の大切なポケモンを…」

 

「よしてくださいよカブさん。アナタからの謝罪なんて、少し気持ち悪いです」

 

「平気で言ってくるね?笑っているから本心じゃないと思うけど」

 

 カブは拳を握り締めながら謝罪したのだが、キョウスケの苦笑いからの一言に思わず彼も苦笑いを浮かべる。その後真顔に戻し、じっとキョウスケとヨノワールを見つめると…

 

「ジムチャレンジの時よりはさすがに少し吹っ切れたようだね」

 

「アンタだけっすよジムチャレンジの時、真剣に戦ったのは」

 

「ヨクバリス一体で?」

 

「ある意味伝説っすよね…はは…」

 

 ジムチャレンジの時、ヨクバリスしかスタメンに入れていなかったキョウスケ。カブも安心したのはヨクバリス以外にもポケモンを加えている事。ここまでの話しで大体分かるかもしれないが、キョウスケはヨクバリス一体でジムチャレンジを突破したセミファイナリストである。

 

 記者達にも散々ヨクバリス以外を加えるとチャンピオンになる実力を持っていると言われていた。だがジムチャレンジ中はヨクバリス以外に心を開く事は全くなかったのだ。

 

「みんな君の優しさを知ってるんだよ。ジガルデにせよ、ラプラスにしてもヨノワールにしても。だからヨクバリスしか持っていなかった君に着いて行ってるんだ」

 

「この作品内で俺が…」

 

「それ以上はいけないよキョウスケ」

 

 カブの言葉に淡々とながら頷いていたキョウスケではあったが、メタい発言をしようとした瞬間にカブに止められる。そして雨が少しずつマシになってくる中、カブは何かを思い出したかのようにハッとした表情を浮かべるとそのままゆっくりと立ち上がり…

 

「カブさん?」

 

「やたらと君と共通している子を保護してね。ポケモンの親も見つからないし、ましてはほのおタイプでもないけど…見に行くかい?」

 

「何すかそのゴミを押し付けるような感じは…まあいいっすけ…アダァ!?今のはボケじゃないぞヨノワール!!」

 

 ヨノワールにツッコミを入れられながらもキョウスケはカブに連れられてバトルコート前にあるポケモンを保護する部屋へ。中から聞こえてきたのは何やら聞き覚えのないポケモンの鳴き声。キョウスケは疑問を抱きつつも、カブと共に部屋の中へ入って行く。

 

 部屋の中に入ると多くの檻がある中で、眠っている一体のポケモン。青い顔と何やらくっついた身体の部分。キョウスケはそのポケモンの大きさに驚いたが、あまりに強引にくっつけられたとしか言いようがない身体に絶句していたが…

 

「カブさん…コイツは…」

 

「ウオノラゴン。化石と化石を強引に引っ付けられた…ポケモンという分類らしいが、見た目はただの化け物。何か感じないかい?」

 

 声を聞き、ウオノラゴンは目を覚ますと手がない身体を駆使しながらゆっくりと立ち上がる。そして欠伸かのように雄叫びを上げ、ヨノワールが攻撃して来ないか身構えるが、キョウスケが制止する。キョウスケはウオノラゴンを見てニヤリと笑い…

 

「グオ!!」

 

「グオ!!」

 

 何かを試すかのようにポーズを取ったキョウスケに対して、すぐに理解したウオノラゴンがポーズのつもりで同じくドヤ顔をする。ヨノワールは何がどうなっているか、全く分からない感じだが、カブはそれを見て笑っていた。

 

「やっぱりな。お前、ふざけるの大好きだろ?」

 

「グオ!!」

 

「共通しているってこういう事だったんすねカブさん」

 

「ああ。どこから来たか分からないが、気づけばバルジーナ相手に変顔をしていたという事だ」

 

 キョウスケはウオノラゴンの話しをカブから聞いた瞬間に、何かを確信したかのように笑みを浮かべる。そしてウオノラゴンの方を笑みを浮かべながら見つめると…

 

「俺、キョウスケってんだ。お前が良ければ俺の仲間になんねぇか?個性的な奴らが集まってんだ、俺のパーティ。お前も楽しめると思うぜ」

 

「…グオオ!!」

 

 カブは笑みを浮かべヨノワールはウオノラゴンをじっと見つめる。そんな中ウオノラゴンが賛成と答えるかのように声を上げたのを見て、キョウスケもボールを差し出すと自ら中へ入って行く。こうしてキョウスケと似たような属性を持っているウオノラゴンがキョウスケの手持ちに。

 

 そして翌日、キョウスケはユウリからハロンタウンに来て欲しいとの手紙を受け、ハロンタウンに向かう事となる…




見てくれたアナタに敬意をっ!!
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