オーバーロード~狼(以下略)~その他まとめ   作:ぶーく・ぶくぶく

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聖なる日まで、お仕事頑張ってる皆にぶーくからプレゼントじゃよー。


餌付けと蒼褪めた乗り手。

 

 

/*/ 至高回路的餌付け

 

 

その日、ジョンの元に珍しくシャルティアがやってきた。

ナザリック地下大墳墓、第九階層(ロイヤルスイート)の一室。ジョンの私室である。ルプスレギナがいつものようにジョンの側に控えており、壁際には一般メイドの姿もある。

いつもの漆黒のボールガウン姿のシャルティアはらしくなく要件を切り出せない様子であった。

 

「……その…カルバイン様は最近、一般メイドたちにも……振舞われていると聞きりんした」

「ん?ああ、あれかな?そうだな。少し多かったかもしれないな」

 

100Lv肥料で生産した野菜が多く採れたので、食事を必要とする一般メイドたちへおすそ分けしたのである。至高の御方による有機栽培とあって大変に好評だった。

 

「それで、その……私も……い、頂け……れば、としんしたり……」

「ああ、いいぞ」

「ははーッ!ありがたき幸せでありんす!」

 

では、と立ち上がりジョンの後に回るシャルティア。首を傾げるジョンとルプスレギナ。

 

「いただきます!で、ありんす」

 

ぐぱっと口を開けて、背伸びするシャルティアの額を、ルプスレギナが後から引き戻した。

 

「な、な、なにするっすか!」

「放すでありんす!私も、私も、至高の御方を頂きたいでありんすー!」

 

あー、そーゆー事かとジョンが達観している間に二人の争い?は続く。

 

「私のジョン様に噛みついて良いのは私だけっす!」

「なによ!上の口でちょっとぐらい良いじゃない!」

「上でも下でもダメったら、ダメっす!!」

 

シャルティアが本気を出したら、ルプスレギナなど一溜りもないので争いと言うよりはじゃれあいであろう。シャルティアもステータスの違いを分かって手加減しているようであった。二人のじゃれあいを『尊い』とか思いながら眺めている駄犬であった。

焼餅を焼くルプスレギナとか珍しいものを見れたので、まぁちょっとくらい良いだろう。ジョンは軽く考え、手首を自分の爪で傷つけると溢れる鮮血を紅茶ポットに詰めてやった。

 

「シャルティアのおかげで焼餅を焼くルプーが見れて良かった……これやるよ」

「ジョン様!男胸さんに過ぎたご褒美っすよ!」

「身に余る光栄!ジョン・カルバイン様!万歳!!」

 

尚、当日中にバレて、シャルティアは至高の御方に不敬にも何を強請っているのだと、デミウルゴスとアルベドを初めとする守護者一同から正座で説教を受けた模様。

 

「(エロゲーを)『買わず(強請らず)に後悔するなら、買って(強請って)後悔しろ』とペロロンチーノ様が仰っていた」とシャルティア語る。

 

/*/ 模擬戦

 

第6階層、闘技場。それは円形闘技場(コロッセウム)

長径188メートル、短径156メートルの楕円形で、高さは48メートル。ローマ帝政期に造られたそのものである。

無数の客席に座った、無数の土くれに動く気配は無い。

様々な箇所に〈永続光(コンティニュアル ライト)〉の魔法が掛かり、その白い光を周囲に放っていた。そのため真昼のごとく周囲が見渡せる。

松明の掲げられた通路をルプスレギナとシズを従えたジョンが歩く。炎の揺らめきが陰影を作り、影が踊るように揺らめいた。

勢いよく持ち上がった格子戸を潜りぬけて、歩を進めると視界に映るものは、何層にもなっている客席が中央の空間を取り囲む場所だ。

 

「いらっしゃい、カルバイン様。あたしの守護階層までようこそ」

「うん。ちょっと闘技場を使わせて貰うぞ」

 

出迎えたアウラに片手を上げて礼を言うと、ジョンは早速インベントリから〈全身鎧(フルプレート)〉を取り出す。

 

それは全高5m(・・・・)ほどの角ばった青い騎士鎧のようだった。

右手には角ばったヘビーマシンガン。右手には大きな盾が下腕部に取り付けられている。ウェポンラックは通常の左右型、胴体に加えて、両脚、左右腕、頭部にも増設済だ。腰には近接格闘用のビームサーベルも取り付けられている。

 

廃人ならではの時間と課金を思い切りつぎ込んだ1品であった。

 

「ふわぁぁぁ」

「……俺の〈パワードスーツ(全身鎧)〉。ペイルライダー陸戦重装備仕様だ」

「あの赤い奴より大きいんですね」

「俺が乗る都合で大きくなってる。魔法の鎧だからな……こいつで幾つもの戦場(大会)を渡り歩いたものさ」

 

ふっと昔を懐かしむようにかっこつけるジョン。

 

「おお!ジョン様、いまの歴戦の戦士っぽかったっす」

「そうか!」

「……いや、カルバイン様は歴戦の戦士でしょうが」

 

さて、とストレッチを始めながらジョンは口を開いた。

 

「対パワードスーツ戦の練習がしたいから、シズ。パイロットをやってくれるか」

「……ご下命、賜りました」

 

「シズちゃん「いいなぁ~」」

 

「……終わったら、模擬戦やってやるよ。シズ、全兵装使用自由(オールウェポンズフリー)だ!」

「Yes,sir!」

 

そして、闘技場はバトリング会場となった。

見た目はAT対機甲猟兵というハンディキャップマッチだが、レベル差が大きく当初は教導されている状態だったが、シズの飲み込みは早く最終的には満足のいく模擬戦が出来たようである。

 

その後は2vs2の組み合わせを幾つか試して模擬戦を行い。楽しく遊んだと報告書を提出し、モモンガに叱られた駄犬である。

 

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