オーバーロード~狼(以下略)~その他まとめ 作:ぶーく・ぶくぶく
/*/
三重城壁エ・ランテル。
魔導国の王都となったこの都市は現在、亜人と人が闊歩し、ドラゴンが飛び交い、労働力としてアンデッドが使われる混沌とした都市になっていた。
その一角にアダマンタイト級冒険者ジョジョン・シマが開いた道場がある。
アベリオン丘陵の亜人連合にラゴン族はジャジャンと言う名の似た勇者がいるが、名前が似てるだけである(13巻78p)。
幾人もの冒険者の戦士や子供たちが広い庭で素振りや打ち合いを行っている。
その中でブレイン・アングラウスは子供たちを相手に木刀で試合を中心に実践的な剣術を教えていた。ブレインの好みとしては素振りを何百回もやったり、筋力トレーニングなどで身体を鍛えるよりも、実戦で斬り合う経験の方が鍛錬よりも役に立つと信じていた。
しかし、彼を圧倒的な力で粉砕した可憐な化け物の上司である神獣様が身体を鍛え、素振りを行う鍛錬も大事と言うのだから、それはそれで効果があるのかと思い始めているところでもある。
そんなブレインの目の前で〈
「し、師匠ぉ今日はいつもより絶対重いです!!千切れる!首が!足が!腕が!」
体中に重りをつけられ、馬歩とか言う空気椅子のように腰をとしたまま静止する姿勢を取らされている。限界を超えて出来るようにとご丁寧に足は杭に縛られ、腰を落とさないように尻の下にも剣呑なものが置かれている。
「安心しろ。そう言って千切れた奴はまだいない」
「基礎体力はもう付きましたよ!まだやるんですか!?」
「武術ってのはお湯と一緒だ。常に熱を加えなければ、直ぐに水になる」
そう言って同じ様に見えるが遥かに重い重りを付けて、ペテルの横で馬歩をしているジョジョン・シマの姿があった。
あ、ブレインの修行の時、1回腕が千切れたわ――師匠ーーッ!!
ジョジョンの思い出しに、聞きたくなかったとペテルの叫び。気の毒そうなブレインの視線。
レギナの回復魔法で腕はつないで貰ったが、あれは酷い事件だった。その後、段々と手加減が上手くなってきたので、ペテルにはもう少し頑張って欲しい。他の道場生の為に。
「英雄の領域へ行くんだろ!まだまだやれる!」
「え……俺、そんなに才能あります?」
「いや、どうだろう?」
「酷くないですか!?」
「正直、どこまで強くなれるなんてのは分からないな。ただ積み上げなければ強くはなれんし、ペテルはまだ伸びると思うぞ」
褒められて満更でも無いペテルの背後で、時刻を告げる鐘の音が響いた。
「あ、鐘が鳴ったから終わりですね」
「喋る余裕があるから、(次の鐘が鳴るまで)もう1セット」
「師匠ーーッ!!」
地獄の鍛錬の成果もあり、ペテル・モークはニニャに続いてミスリル級への昇格を果たすのだが、それはまだ少し先の話。
/*/
エ・ランテル郊外に真なる冒険者育成の為、モモンガの命令によりダンジョンを建築していたマーレだが、その上に巨大な建築物もつくっていた。
セカンドナザリックを建築していたアウラに助言を受けながら作り上げた。それは第六階層にあるものと同様の帝政ローマのコロッセウムだ。
バハルス帝国の闘技場でジョンが活躍したと聞き、魔導国にも同様の施設がなければと使命感に燃えたのだ。
人間の帝国にあるものが、魔導国に無いなんて!これである。
シモベたちの独断で作られたものであるが、自主的な活動にモモンガは喜んだ。……巨大モモンガ像には眉を顰めたが。
ジョンは喜び早速、魔導国、法国、王国、帝国へ腕の覚えのあるもの来たれと檄を飛ばした。
第1回最大トーナメント・アインズ杯の開催である。
阿鼻叫喚の予選会を勝ち抜いたのは以下の8名。この紳士淑女により決勝トーナメントが行われる。
「暗黒街からやってきた!裏社会最強の男!顔を隠さなくて大丈夫かァッ!?」"闘鬼"ゼロ
「大剣二刀流は男の浪漫!アダマンタイト級は伊達じゃない!」”漆黒”モモン
「アベリオン丘陵最強はこの俺だッ!強者を倒して名をあげる!若き魔爪ここにあり!」”魔爪”ヴィジャー・ラージャンダラー
「ザナック新国王の本気を見よ!フルアーマーガゼフここに!」”王国最強”ガゼフ・ストロノーフ
「御前試合の借りは返す!最強秘剣を引っ提げて推参だッ!」"居合"ブレイン・アングラウス
「俺より強い奴に会いに来た!帝国闘技場から八代目武王が来てくれた!」”巨王”ゴ・ギン
「胸ではなくて大胸筋!筋肉、筋肉、やっぱ筋肉だな!最強戦士はこの俺だ!」"謎多し可憐なる戦士"ガガーラン
「超技!〈
大会参加中はこれまでの犯罪歴など不問とし、逮捕拘束されませんが、"闘鬼"ゼロおよび山賊に身を寄せていたと情報のある"居合"ブレイン・アングラウスは"王国最強"ガゼフ・ストロノーフ、"蒼薔薇"ラキュース、"謎多し可憐なる戦士"ガガーランに敗北した場合、勝者に捕縛される可能性があります。
ジョジョンとクライムは予選敗退し、ジョンは優勝者と戦うつもりで待機している。
待て!続報!(続かない