オーバーロード~狼(以下略)~その他まとめ 作:ぶーく・ぶくぶく
/*/リンデ海・エ・ナウイル港沖/*/
朝日が海面を金色に染める中、ジョンとナーガンは漁船〈釣れたか丸〉に乗り込み、港を後にした。青と白の毛並みの人狼と黒い毛並みの人狼、船上でもその雄々しい姿は目立つ。
「よーし、今日はどれだけ釣れるかね!」
ジョンが笑顔で叫ぶと、ナーガンも応える。
「負けねぇぞ、リーダー!」
二人は船の左右に分かれ、釣り竿を握って竿先に集中する。海は穏やかで、波は船を軽く揺らす程度。時折、海鳥が羽ばたき、波間に小魚が跳ねるのが見える。
「お、来た来た!」
ジョンが竿を引き上げると、銀色に光る魚が海面で跳ねる。ナーガンも負けじと大きな鯛を釣り上げた。互いに見せ合いながら笑い声を上げる二人。
途中、ジョンは船の縁から海に潜り、サザエやウニ、アワビを素潜りで収穫する。ナーガンも負けじと深く潜り、岩場に隠れた貝を手早く掴む。
「おいおい、これで今晩は豪華な海鮮だな!」
「釣りも潜りも、最高の気分だ!」
船上には笑い声と波の音が混ざり、二人の人狼たちの軽快な息遣いが響く。ジョンは釣り上げた魚をその場でさばき、海水で洗い、シンプルに炙って味見をする。
「うまい!やっぱり新鮮だと全然違うな」
ナーガンも大きく頷き、手にしたアワビを噛み締める。
「海の恵みを満喫できる、これぞ漁の醍醐味だな」
海の青と空の青が一体となる水平線を背景に、ジョンとナーガンは釣りと素潜りの楽しみを心から味わっていた。
二人はしばらく釣りを楽しんだ後、船の片隅で海鮮を並べて簡単な即席の昼食を作った。炙った魚は皮が香ばしく、身はふっくらと甘みがあった。サザエやアワビ、ウニもそのまま海水で洗い、貝殻を割って食べる。
「いやー、やっぱり海の幸は最高だな」
ジョンが満足そうに笑うと、ナーガンも同意する。
「こうやってのんびり漁するのも、時には必要だな」
港に戻る途中、二人は今日の漁の成果を確認する。魚は大小合わせて十分すぎる量が釣れており、素潜りで取った貝も豊富だ。これを村に持ち帰れば、漁業の試験的な拠点としてエ・ナウイルの可能性を示すことができる。
「これで小漁港の人たちに、『漁獲が豊富だから移住を考えろ』って説得材料になるな」
「ふふ、食べ物で釣るのが一番確実ってことだな」
二人は船を港に戻し、捕れた魚や貝を丁寧に箱詰めする。海風に濡れた体を乾かしながら、ジョンは思う。エ・ナウイルの漁港を拠点化すれば、村の食料事情だけでなく、経済や政治の基盤にも大きな影響を与えられる。
「よし、これでまずは第一歩だな」
ナーガンも大きく頷き、二人は次の計画について語り合いながら、港の桟橋を歩いていった。