オーバーロード~狼(以下略)~その他まとめ   作:ぶーく・ぶくぶく

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どっちもやりたい

 

 

/*/ エ・ランテル冒険者組合・会議室/*/

 

 

ラキュースは依頼掲示板に貼られた新規依頼――「浮遊都市エリュエンティウ接近用地図作成」――を目にして目を輝かせた。

 

「これは……!」彼女の声は自然と高まる。

「ただの討伐依頼じゃない……砂漠の未知を踏破し、魔法結界と浮遊城を精密に測る、まさに学術的探究の依頼じゃない!」

 

周囲の冒険者たちが呆れたように彼女を見つめる中、ラキュースは紙と筆を取り出し、依頼内容を丹念に読み解く。

「安全圏から段階的に接近して測量する……標高、方位、ランドマーク、砂丘の変化、魔法結界の影響まで……完璧に統合する地図……うう、興奮するわ……!」

 

一方でイビルアイは慎重な表情を崩さない。

「ラキュース、これは非常に危険だ。十三英雄や都市守護者の関係に触れる依頼だ。安易に関われば国家間の摩擦や、調査妨害のリスクがある」

 

ラキュースは一瞬戸惑ったが、すぐに笑顔を戻す。

「わかってるわ。でも、未知の探究は私たちの冒険者の存在意義そのものよ。安全策を考えながら進めれば……それに、こういう依頼は王国の組合じゃ絶対に受けられないわ」

 

イビルアイはため息をつき、腕を組む。

「……お前の熱意は理解する。だが、十三英雄や守護者たちの名誉に関わる領域だ。私の役目は――無謀な行動に巻き込まれないように見張ることだ」

 

ラキュースは頷き、依頼詳細を何度も読み返す。

「わかった、イビルアイ。あなたの監視つきで進めるわ。でも……この未知を踏破する感覚、たまらない!」

 

会議室には、冒険者としての好奇心と学術的探究心が同時に渦巻く静かな緊張感が漂った。

蒼の薔薇の面々は、戦闘だけでなく、未知の世界を切り拓く力を再確認するのだった。

 

 

/*/ エ・ランテル冒険者組合・会議室/*/

 

 

依頼掲示板の前で、ラキュースは両手で地図を広げて見比べていた。

 

一方は「浮遊都市エリュエンティウ接近用地図作成」――砂漠の奥深く、浮遊城と魔法結界の未知空間を測量する依頼。学術的探究心を大いに刺激する。

 

もう一方は「海上都市へのルート開拓」――地図上では東方、モモン(アインズ)がテオ・ラケシルから受け取った地図よりも東に存在する海上都市。

 

「……どっちも、未知の探究だわ……」ラキュースはため息混じりに呟く。

 

ラキュースは眉をひそめ、地図の航路を指でたどる。

「海上都市は未知の航路が多く、嵐や海獣の危険もある……でも、魅力的すぎる……」

 

対して浮遊都市エリュエンティウは、砂漠地帯の危険はあれど、段階的な測量と高度な技能を駆使すれば安全に進められる構造。学術的価値も非常に高く、地図作成に成功すれば国家の研究や探査計画にも直結する。

 

ラキュースは目を輝かせ、心の中で天秤を揺らす。

「砂漠の浮遊都市……学術的価値が桁違い……。でも、海上都市……未知のルート……!」

 

会議室の壁時計の音が静かに響く中、ラキュースの胸は高鳴る。

「……どちらを選ぶかで、私の探究の未来が決まる……!」

 

イビルアイは彼女の背後で冷静に観察していた。

「ラキュース……どちらを選んでも危険は付きまとう。焦らず、計画を練るのが賢明だ」

 

ラキュースは小さく頷き、再び地図を広げ、ルートと危険箇所を精査する。

心の中では、どちらの未知を追うか、胸が高鳴って止まらなかった。

 

 

/*/ エ・ランテル冒険者組合・会議室/*/

 

 

ラキュースは掲示板の前で、浮遊都市エリュエンティウの地図作成依頼と、海上都市へのルート開拓依頼を見比べていた。心は完全に未知の探究に惹かれている。

 

「……どっちも、やりたい……!」ラキュースは小声で呟く。

 

背後から冷静な声が降ってきた。

 

「ラキュース……お前、本当に今それをやるべきだと思っているのか?」

 

振り返ると、イビルアイが静かに腕を組んで立っていた。

 

「え……?」

 

「お前は蒼の薔薇として、リ・エスティーゼ王国の冒険者組合改革を支える役割があるはずだろう。未知の都市探査なんて、依頼を受ける段階じゃない」

 

ラキュースの手が一瞬止まる。目の前の地図がぐるぐると回って見えるような錯覚に襲われた。

 

「ぐぬぬ……!」

 

胸の奥で、学術的な探究心と未知の冒険への興奮が渦巻く。しかし、現実は違う。

「私……今、本当にやるべきことは……」ラキュースの声はかすかに震える。

 

イビルアイは柔らかく頷く。

「焦らず、王国の組合改革が先だ。未知の都市探査は、その後でもできる」

 

ラキュースは地図を掲げた手を下ろし、ぐっと拳を握る。

「……ぐぬぬぬぬ……! 今は、依頼を受ける時じゃない……!」

 

目の奥にわずかな悔しさと、だが揺るがぬ決意が宿った。

「よし……まずは、王国の冒険者組合改革を最優先に……!」

 

未知への憧れを胸に秘めながら、ラキュースは改めて現実を見据え、会議室を後にした。

 

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