オーバーロード~狼(以下略)~その他まとめ   作:ぶーく・ぶくぶく

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公衆浴場

 

 

/*/ナザリック地下大墳墓・ジョンの部屋/*/

 

 

ジョンは地図を前に、机の上に広げた設計図とにらめっこしながら、ぶつぶつ独り言を続ける。

「よし、エ・ランテルに上水道も引いたし、大浴場も作ろう……」

 

手元の資料を指でなぞりつつ、頭の中で配管や湯の流れをシミュレーションする。

「燃料問題も解決してるし、これなら十分いけるだろ……」

 

壁に貼られた案内図を見上げ、眉間に皺を寄せる。

「もちろん男女は分ける……問題しか起きないからな……」

 

机の上に肘をつき、考え込むように唇を噛む。ふと顔を上げ、低く独り言を呟く。

「……よし、計画通りだ。魔導国の王都だもんな、快適度は徹底的に上げるぞ」

 

ニヤリと笑みを浮かべ、設計図にさらなる改良を加えるジョンの背後には、既に未来の大浴場のイメージが鮮やかに広がっていた。

 

ジョンは設計図を広げながら、目を輝かせて独り言を続ける。

「よし、男女別は当然として、湯船は広さを十分に確保……浅い部分と深い部分を分ければ、子供や初心者も安全だな……」

 

手元の鉛筆を動かしながら、湯の流れや加熱設備の配置をシミュレーションする。

「燃料は魔力結晶で自動供給……温度管理は自動調整。石造りの壁で保温性もバッチリ……」

 

湯気を排出する換気設備や滑り止めの床、脱衣所と湯場をつなぐ動線も慎重に考慮する。

「脱衣所は男女別で入口を分け、脱衣棚の数も十分確保……混雑時も問題なし……」

 

さらに、リラックススペースとして浴場横に畳敷きの休憩所を設置。軽食やハーブティーも提供できるように棚や湯冷ましのスペースも確保。

「これなら、王都にいる者たちも満足するはずだ……いや、ナザリックの者もここで癒されるだろう……」

 

ジョンは設計図に赤い印を付け、細かい注意書きをびっしりと書き込みながら微笑む。

「設備は完璧、導線も安全、快適度も最高……ふふ、これでまた一つ、ナザリックを便利に、そして住みやすくしてやれるな」

 

その眼差しは遠く未来の利用者の笑顔を思い浮かべ、地下大墳墓に新たな生活の彩りを描き出していた。

 

 

/*/エ・ランテル大浴場計画完成イメージ/*/

 

 

大浴場は広大な石造りの空間に設けられ、自然光を模した魔法の灯りが柔らかく湯面を照らす。壁や柱には温かみのある白い大理石と、装飾用の青いタイルがあしらわれ、まるで地下の聖殿のような神秘的な雰囲気を漂わせる。

 

湯船は二つに分かれ、男女別。広々とした主浴槽は円形で、浅い部分と深い部分を巧みに配置してあり、初心者や子供でも安心して入れる設計になっている。湯は魔力結晶で加熱され、常に適温が保たれ、微かに蒸気が立ち上る。水面に反射する光がゆらゆらと揺れ、浴場全体を幻想的に彩る。

 

深さのある部分では、泳ぐように湯に潜ることも可能で、リラックス用の浮き具や滑り止めの施された階段が整備されている。湯船の周囲には、畳敷きの休憩スペースや、椅子とテーブルを配した軽食・ハーブティーコーナーが設置され、入浴後にくつろげる環境が整えられている。

 

天井には精巧な魔法陣が浮かび、湯気を自動で排出しつつ湿度を調整する。床は石タイルだが、表面は滑り止め加工され、利用者が転倒する心配はほとんどない。脱衣所は男女別で、広々とした棚と個別ロッカーが並び、衣服や貴重品の管理も安心できる。

 

水音が心地よく響き渡る中、魔力の微振動によって湯は常に動き、泡や小さな渦が自然に発生している。利用者は温かい湯に浸かりながら、魔力灯に照らされる石壁の陰影を眺め、心身を解きほぐすことができる。

 

ジョンはこの空間を想像しながら、設計図に赤ペンで補足を書き込み、至高の御方としての満足げな笑みを浮かべる。

「これで、エ・ランテルの誰もが心身を癒せる空間が完成だ……ふふ、さすが俺の計画……」

 

 

/*/ナザリック地下大墳墓第9階層モモンガの執務室/*/

 

 

モモンガは設計図をじっと眺め、感心したように小さく首をかしげる。

「エ・ランテルの大浴場はずいぶんと豪華ですね。ジョンさん、カルネ・ダーシュ村につくった風呂屋は、どちらかと言えば割と質素でしたよね」

 

ジョンは背もたれに深くもたれかかり、指で机を軽く叩きながら答える。

「まーねー、村の方は自分たちで作って、メンテナンスして、湯を沸かしてって全部自分たちでやる感じにしたかったんだよ。あそこは人も少ないし、手作業の方が村の雰囲気に合うしな」

 

ジョンは目を細めて、地図上のカルネ・ダーシュ村の位置を指でなぞる。

「でもエ・ランテルの大浴場は、作った後はもう俺たちが全部面倒を見るわけにもいかない。だからなるべく魔法で自動化できるようにして、湯の温度や循環は魔力結晶で管理できるようにしてる。掃除や水質管理も、アンデッドのしもべたちが最低限やれば問題ないようにしてあるんだ」

 

モモンガは感心しながら頷く。

「なるほど……なるほど、さすがはジョンさんです。自分たちで管理する村の風呂と、魔導王が管理する都市の大浴場とで、目的に応じて設計を変えているのですね」

 

ジョンは軽く笑みを浮かべる。

「そうそう。村のは自給自足的で、みんなで作り上げる喜びも味わえる。対してエ・ランテルは人数も多いし、俺たちが常に見張れるわけじゃない。だからなるべく放っておいても大丈夫なシステムにして、アンデッドのしもべが勝手に動いてくれるようにした」

 

机の上の設計図に赤ペンで魔力陣の位置や湯の循環ルートを補足しながら、ジョンは満足げに頷く。

「それに、男女を分けた浴場にしておけば、余計なトラブルも避けられるしな。安心してみんながくつろげる空間にしてやりたいってだけだ」

 

モモンガは静かに感嘆の声を漏らす。

「まさに、時王ならではの配慮ですね。ここまで計算され尽くした浴場、エ・ランテルの者たちもきっと喜ぶことでしょう」

 

ジョンは笑みを深め、窓の外の地図を見つめながら静かに呟く。

「よし、これで都市でも快適に過ごせる。俺たちの考えた通りに、誰もが満足できる空間にしてやる……ふふ、楽しみだな」

 

独り言交じりに計画を練るジョンの横で、モモンガは静かに設計図に目を通しつつ、都市の新たな大浴場の完成を心の中で楽しみにしていた。

 

 

/*/エ・ランテル・新設公衆浴場・開業初日/*/

 

 

浴場の扉が開かれると同時に、街の住民たちが次々と押し寄せた。

湯気と石造りの荘厳な空間に、思わず歓声があがる。

 

「おお……すげぇ広さだ!」

「湯が勝手に沸いてる……!」

 

男衆の中からは、やや不満げな声も飛び出す。

「なんだよ、混浴じゃねーのか?」

「せっかくなら美女と一緒に――」

 

その瞬間、ジョンがぴしゃりと切り捨てる。

「お前ら絶対問題起こすからダメだ。男女別は鉄則だ、安心して浸かれ」

 

ぶつぶつ言いつつも、男たちは仕方なく湯に肩まで沈み、その心地よさに表情を蕩けさせる。

 

一方で女性たちは、笑顔で湯に浸かりながら口々に感想を漏らした。

「これなら安心して身を清められるわ」

「脱衣所も広くて明るいし、最高ね」

「ここに来れば、日々の疲れも洗い流せるわ」

 

ただ、少し妙な声もあがった。

「でも……スケルトンが掃除してるのは、やっぱり慣れないわね……」

「ぎしぎし骨の音がして、ちょっと落ち着かないかも……」

 

浴場の隅でモップを動かす骨のしもべは、淡々と仕事を続けている。

血肉も欲もない彼らは、ただ与えられた命令どおりに黙々と浴場を清めるだけ。

 

ジョンは苦笑しつつ肩をすくめる。

「まあ、そのうち慣れるさ。あいつらは一番信用できる掃除人だ。

 サボらないし、盗まないし、覗かない」

 

そう言って胸を張るジョンに、周囲の人間たちも頷き、安心したように再び湯に身を沈めていった。

 

 

 

 

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