東方繰返幻想   作:北風北

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前は一週間でしたが、今度も時間が飛んでます。

ので宜しくお願いします。

(^_-)


ありがとうございました

あれからさらに半年。

浬は見違える程に強くなった。

浬の努力だけでなく青娥本人、仙人による熱心な指導が実を結んだのかも知れない。

 

 

その証拠に対人、対妖怪格闘術はすごいものになっていた。

たったそれだけでと、思うかもしれないが本当に上達している。

 

 

こっちの世界に来て、最初に出会った狼の化け物くらいは倒せるほどに。

 

 

浬は

 

 

『相手の動きを冷静に判断し、相手の脆い部分にとにかく本気の拳を叩き込む』

 

 

この戦闘スタイルで妖怪と戦ってきた。

2カ月程たったときに青娥から、道場周辺の妖怪退治を任されたのだ。

 

 

そして、確かに浬は強くなった。

 

 

 

      ―ー――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

         浬side

 

 

荷物をまとめている。

僕はここから出るつもりなのだ。

別にこの環境に不満があるわけではない。

···むしろここに居たいくらいなのだが、もう決めたことだから。

 

 

 

 

この半年間の間で、鬼との戦闘があった。

その日は師匠は都へいっており、その場に居なかった。

僕は道場を任されていたのだ。

 

 

初めに、そう、一番最初は、自分の背後に鬼が居ることさえ分からなかった。

······その結果、僕はたったの一撃で、殺されてしまった。

 

 

目をさませば、最初に師匠とであった祠の前だった。

その時はかなりの絶望を味わった記憶がある。

 

 

悔しかった。彼女との思い出が全て消えてしまったみたいで···

 

でも、そんなことはなかった。

 

記憶は残っていたし、また彼女とも出会えた。

 

でも鬼に殺される。それもまた変わらなかった。

 

だから必死になって力の使い方を学んだ。

 

 

鬼に勝つまでに、何度も何度も見てきた、死に際に見る彼女の泣き顔······

 

 

そんな顔をさせたくないし、見たくもなかったから。

死を重ねるごとに強くなった僕は、遂に鬼に勝つことが出来た。

 

 

それ以降も、仙術を使うことは出来なかったけど、格闘術においては彼女も認めてくれた。

でも、

仙術を使えない僕は師匠と同じ仙人にはなれない。

そしてここを出る決意をした。

 

 

 

 

       青娥side

 

 

浬が強くなってきた。それは良いことだ。

だけど、私には悩みがあった。

 

 

一つは浬が仙術を全く使えない事。

 

もう一つは浬の中にある霊力がわりの力、『命力』

 

 

どうにも二つ目の『命力』、これは自身の寿命を削っているようなのだ。

前に一度、少々力を持った鬼と戦う事があった。

 

 

······

 

············

 

··················

 

 

私はその時も都の方へ出掛けており、鬼の襲来に気づかなかった。

彼は一人鬼と戦っていたというのに······

 

 

戻ってきた私が見たのは、ボロボロで血を流している彼と、

グチャグチャに砕け散った、鬼の残骸である。

 

 

彼の腕には私と稽古したときに使ったあの力『命力』が薄くまとわれていた。

 

 

彼に話を聞くと

 

 

「···死に物狂いで当てた一発が、効いたみたいですね···」

 

 

多分、自分でもよくわかっていないのだろう。

目が虚ろで、顔が真っ青だ。

私は彼を抱き締める。

 

 

「······師匠との、大切な日々が···壊されるよりは、どうってこと、ありません···」

 

すると、そんな言葉が帰ってきた。

···あぁ、もうたまらない、嬉しすぎる。······はぁ。

 

私は目線を鬼の死体、と言うか残骸に向けるとすぐに焼却した。

 

 

そして浬が眠った後、彼の首筋にはうっすらと『死神の鎌』が浮かんでいた。

ここまで来ればあとは命の糸を切ればいいだけなのに、その鎌が動くことはなかった。

 

 

私は彼に死神が付きまとっているのを不快に思い、それを消滅させた。

鎌の消えた彼の顔は、既に生気を取り戻していた。

 

 

 

 

そして一つ目の仙術が使えない、というのは言葉通りの意味だ。

彼の命力は仙術との相性がどうにも悪い。仙術の基礎すら体が覚えないようだ。

 

 

··················

 

············

 

······

 

 

 

そんなことがこの半年の間にあった。

今では彼は『命力』の力も使いこなせるようになり、それなりの妖怪とも戦えるようになっていた。

 

 

『死神の鎌』は相変わらず首に浮かんでくるが、彼はその圧力にも耐えうる精神力を得ることが出来たようだ。

 

 

それに仙術は使えないから仙人になることは出来ないが、格闘術だけでいけば私と同じかそれ以上かもしれない。

凄い成長速度だ。

 

 

次は二人で都の方にでも移ってみようかしら······

仙人とか仙人じゃないとか関係ない。

二人でずっと一緒に······

 

 

「あの、師匠···話があるんですけど、いいですか? 」

 

 

彼は、自身の少ない荷物をまとめてそこに立っていた。

······話 ? ······何かしら··· ?

 

「良いわよ、時間もあるしね」

 

 

もしかしたら、浬も同じ思いを持っているのかも知れない。

 

ずっと一緒に居ようとか言って······

 

 

「この道場から······出ようと思うんです。

 結局、僕が仙人になることは出来ません。不老不死の師匠とともに何時までも生きていくことは出来ません」

 

 

···············え? ···な、に言ってるの?

 

 

「この半年間の生活は···とても、楽しかったです。

 それに、僕一人でも生きていけるくらいには強くなったと思います。

 勝手なのは分かっています。

 師匠、いえ、青娥さん···今までありがとうございました」

 

 

············え?いや、だから·········なにを···

 

私は、そう言って深く頭を下げ、歩き去っていく彼の背中を無言で見つめることしか出来なかった。

体も動かないし、声もでない。

 

 

 

 

待ってよ···待って、待って待って待って待って待って待って待って待って

待って待って行かないで行かないで行かないで行かないで行かないで行かないで行かないで·········

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

······彼の背中が、完全に見えなくなってしまった。

 

 

私は、彼の事を······いったい何時から好きだったのか···愛していたのか·········

 

 

そんなのは、覚えていない。

 

 

それよりもずっとずっと好きだった。

 

 

何で思い出せなかったんだろう。

 

 

 

····································

 

 

 

何時か今度また会った時には、···

 

···························

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――絶対に逃がさない。




ヤンデレでした。





青娥「···絶対に·········逃がさない」


「ヒィィ ! ! 」


青娥「あなた誰よ」


「すみませんm(__)m」
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