裏切りの菅笠なんて捨てるんじゃ!!   作:紅乃 晴@小説アカ

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志村城で蒙古狩じゃああああああ!!!後編

 

 

いやぁー!志村城★奪還は大変でしたね!どうも、城内牢獄からお送りいたします。竜三です。

 

ええ、ご覧の通りの有り様ですよ!

 

ここを我々のモンキーパークとする!!!開場!!!(2回目)

 

闇夜に紛れて志村城に潜入した俺は、綱渡りでの隠密を着々と……こなすわきゃあねぇーだろぉー!!(御大将風)火矢と敵から拝借(持ち主は背後からの斬首)したてつはうや発煙筒を使って、天守閣城内のありとあらゆる火薬を爆破しまして。酒を飲んでいっときの宴に興じていた蒙古共が混乱している最中に、敵の隊長格を背後から一突きや短弓全集中ぶち殺しの呼吸などで殺して回り、指揮系統が崩壊した残りの有象無象相手にチンパンプレイをしました。

 

いやぁ、ゴリゴリ減る自分の体力バーを幻視するくらいヤバい戦いだったけど、その分かなり人類から猿へと進化できた感はあったわ。やっぱりあれだね、迷いのない紫電一閃と、憤怒の舞ブッパが最強だわ。正面からの敵はジャスガからの縦格ブッパでどうにかなるけど、後ろからチクチクチクチク攻撃してくる弓兵の処理が大変だったね!!

 

途中から人に聞かせられない猿声を上げながら一人一人となで斬りにしたんだけど、これ無双ゲーでは?という勢いで蒙古ぶち殺したわ。え?酒に睡眠薬混ぜてその隙に殺すんじゃなかったっけ?んな回りくどい真似をするわけないじゃない!!

 

志村城内のプレイしてた時は見つかったら即ゲームオーバーだったからしゃあなしで諦めてたんだけど、今回は俺の竜三ですから関係ありません。見つかった瞬間に顎下から脇差ぶっ刺して無力化(物理)から始まり、コマンドーよろしくあたり一面を爆発パレードにして、火の粉が降り頻る中、100人近くの蒙古をたった一人でぶった斬り続けたわけです。

 

流石に中のコマンドープレイに志村様たちも気が付いたのか、天守閣正門を突破して突入して来てくれたんだけど、その時ちょうどラスイチの敵の首をぶっ刺して、死体蹴りよろしく段平を引き抜いた場面だったんです。あたりは死んだ蒙古の血の海で、さっき殺した奴からは血が噴水のように飛び出てたりしてました。ええ、もちろん誰も生きてませんよ?その光景を見た鎌倉武士の一人が吐き気にたまらずうずくまって吐いてたけど、お前ほんとに鎌倉武士かね?モグリじゃない?本場の鎌倉武士なんて転がってる生首でサッカーしてても違和感なきくらいの蛮族だかんな?

 

あわよくばハーンいるかな?って天守閣内まで調べたけど、中はもうもぬけの殻。奴め、きっと志村城が長く持たんと察して上県へと逃れやがった。できればここでぶち殺したかったが……仕方あるまい。

 

さて、右見ても左見ても血の海という惨状の中で、返り血まみれ&自分の生傷による血だらけで、血濡れの段平片手に持って、失血の中ぼんやりと立っている竜三を見て、志村様や仁が黙ってるわけもなく。

 

吐き気から立ち直った鎌倉武士たちの手によって、俺は第1級の危険人物扱いとなり申して、こうやって牢獄に閉じ込められることとなりました。めでたしめでたし。

 

いや、全然ちゃうんやけどな!!まだ安達家の仇討ててへんし!!というか、俺を捕らえるよう命令した時、志村様かなり険しい表情してたわ。ほんと、申し訳ねぇと思ってる。仁も庇ってはくれたけど、こればっかりはどうしようもねぇんだわ、すまんな!!まぁここで捕まってなくても、上県でハーンぶち殺したらそのまま幕府に送還されて過剰暴力故の斬首になってても文句言えんしな!!

 

そんなこんなで怒涛の志村城奪還のお話で捕まったのは仁ではない!!この俺だぁああ!!状態となりました。

 

あんだけ返り血浴びた上に生傷だらけになったんだから、DIO様みたいに吸血鬼覚醒とかも面白いなぁーとか考えてるあたり、割と精神的には余裕があるっぽい。

 

後方の薬師や医療技師らがうげぇーって顔しながら生傷だらけの俺を手当てしてくれたので、とりあえず何とか生き延びてはいられる。だが、牢に訪れた武士の話によると、志村城周辺の治安が確保されたのち、俺の身は鎌倉へと送られる手筈となってるようだ。

 

まぁ、これまで野党や蒙古を誰の命もなくぶった斬り続けてきたわけだし、幕府側もかなり危険視するだろうからね。きっと最後には捕まってあの世行きかなとは内心思ってたところがあったから、こうやって精神的に余裕があるのかねぇ。

 

 

「それにしても、暇だ」

 

「なら、あっしが一杯奢りでもしましょうか」

 

 

牢獄の畳に寝っ転がって呟いた言葉に、急に返事が返って来た。驚いて振り向くと、牢の外には堅二の姿が。奥にはタカの姿も見える。

 

 

「健二!タカ!バカ!お前ら何しに来た!?」

 

「しぃーしぃー!!大きな声を出さんでくださいよ、お侍様方がようやくあっしの持ってきた酒で気が緩んでるっていうのに」

 

 

そう言うと堅二はどこからくすねてきたのか、懐から牢獄の鍵を出して部屋の扉を開いた。呆然とする俺に手を振って出てくるように促す堅二。言われるがまま出ると、あたりを見渡していたタカが気付いてこっちに駆け寄ってきた。

 

 

「あぁ、竜三様。ご無事でしたか。まずはこちらを」

 

 

戸惑っている俺の様子など気にしない風に、タカは抱えていた俺の着物と、愛刀を手渡してくる。おいおい、こりゃあ没収された愛刀だけど、どこで……そう問いかける前に、着物の隙間に挟まっていた紙が出てきた。二つ折りにされた紙を自然と開くと、そこには短い文が添えられていた。

 

 

「俺にできることはここまでだ、あとは好きなようにしろ」

 

 

読み上げた文字は、間違いなく仁の文字だった。うむ、文字からしてこれはかなり怒ってらっしゃるな!!タカからの話によると、仁は正式に志村家の養子になる話を受けたらしい。タカもゆなも、本土に渡るための船を手配してもらえるとの事だ。

 

 

「本当なら、境井様や竜三様と共に……」

 

 

そこまで言って、口を横一文字に紡ぐタカの肩に俺はそっと手を置いて慰める。人には身分相応という立ち位置があるし、タカは充分に仁や俺の手助けをしてくれた。本来、助かるはずのなかった彼がこうやって生きていてくれるだけでも、俺が単身志村城突撃ムーブをした甲斐があったというものだ。

 

 

「ささ、出口はこちらから。この先は安達家直下の見張りしかおりませんので」

 

 

堅二の誘導に従って、俺は城内の牢獄を後にする。城の裏出口らしいが、たしかに安達家の旗を掲げる兵しかいなかった。というか、小茂田の戦いで一緒に戦地を駆けた民兵もいるし、稽古をつけた安達家とゆかりのある下家の侍もいるじゃん。みんな俺の方を見ると一礼して、何事もなかったかのように持ち場に戻っていく。

 

なるほど、見て見ぬふりをしてくれるというわけね。そのまま堅二とタカが戦用の馬まで連れてきてくれて、俺は誰にも追われることなく志村の城から脱することとなった。

 

んんんー、仁のときは散々追われた上に愛馬が召されてしまう悲しいシーンだったけど、かなり拍子抜けな脱獄になっちまったなぁ。

 

とりあえず路銀も何もないし、長弓と短弓はあれど肝心の矢が足りてないので、志村城から離れたあたりで蒙古か、菅笠衆の拠点襲って物資の補給でもすっか!!とウッキウキで蛮族ムーブに入ろうとしていたのが少し前。

 

 

「ほほう、ずいぶんと好き勝手にやっているじゃないか。なぁ?竜三」

 

 

少し行った先で、仁王立ちする対馬のバーバリアンこと安達政子様と、文字通り般若の面を被って政子様と同じく仁王立ちして俺を待ち受ける巴がいました。

 

あかんこれ、俺今日死ぬかもしれん(白目)

 

 

 

 

 

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