【完結】理想主義者(笑)の自由奔放記   作:夭嘉

1 / 159
『ジェダイです。マフィアになります。(作:秋津守丸九様)』×『理想主義者(笑)の自由奔放記(作:夭嘉)』

秋津守丸九様とのコラボ回となります!
IFストーリーですが、どうぞお楽しみください!


番外編
【番外編】慰労会【コラボ企画】


某日。

 

先日制圧したばかりの惑星で共和国軍を追っ払っていたら、招待状が届いた。

 

差出人はソフィア・パウロナ、ジェダイ・ナイトだ。招待状を持ってきたのはパウロナのパダワンである、クー・シスフェレスと名乗ったダソミリアンの女の子だった。

 

というか、あのジェダイ・ナイト頭おかしいのかな。

 

 

「ルシル卿?」

「ハンル、これどう思う?」

「招待状デスカ。」

「正しくは果たし状だけどね。」

 

 

そう、これは招待状なんて可愛いものじゃなく、果たし状同然だった。

 

便宜上はお食事に誘われているけど、最後には場所と日時指定がされていて、全面降伏を求める文章が書かれている。挙げ句の果てに、自分のパダワンに手を出すな、と。戦うなら自分が来ると、シスフェレスから伝言をもらった。

 

私を下に見て、良い度胸してるよねぇ。

 

 

「シスフェレス」

「何ですか?」

 

 

まだ帰っていないパウロナのパダワンに、声をかける。

 

 

「あんたのマスターは煽りが好きみたいだね?」

「いつものことです。」

「大変だね……」

「分かりますか……?」

「分かるよ……」

 

 

シスフェレスの困る姿が目に浮かぶ。

 

オビ=ワンも手を焼いていたみたいだけど、さすがにシスフェレスが可哀想だ。

 

 

「ねぇ、提案があるんだけど……」

「提案、ですか。」

「そう。人質にならない?」

「は?」

 

 

シスフェレスに、提案の中身を細かく教える。その提案に、彼女は了承してくれた。私の単純な“提案”(おもてなし)を受け入れるなんて、シスフェレスは相当疲れているらしい。

 

ジェダイの頃から思っていたけど、あの人は私よりとし歳上のはずななのに、精神年齢が低いままだと思う。子供か、って言ってやりたい。

 

まず二重人格のことから突っ込んでやればいいのかな?

 

 

「さて、始めますか。」

「はい。」

 

 

旗艦のブリッジでテーブルを用意して、卓上にデザートを広げる。甘いものも、ほろ苦いものも。とびきり美味しい紅茶も淹れ、シスフェレスと2人で椅子に座る。

 

彼女は名目上人質だけど、拘束しなきゃいけないなんて決まりはない。

 

記録はハンルに弄ってもらって誤魔化せばいい。

 

 

「好きなもの食べて。」

「これって……」

「セレノーでしか採れない希少なフルーツだよ。」

「ドゥークー伯爵に何も言われませんか?」

「大丈夫。それにここで戦勝会しても、主もドゥークー伯爵も何も言わないから。」

「主?」

「固い話はなし!それで、パウロナは来るかな?」

 

 

噂をすれば、パウロナは部隊を連れず一人で侵入してきたと報告を受けた。

 

フォース・ドレインを見せたのは失敗だったかなぁ。

 

 

「ルシル卿、止めますか?」

「いいよ、通して。」

 

 

私を呼び出そうとしてきたから、自分から来るように仕向けてやった。これが、シスフェレスに持ちかけた提案だ。シス卿を誘い出そうなんて、パウロナには百年早い。

 

 

「全バトル・ドロイド、攻撃を禁ずる。」

「なっ……正気ですか!?」

「我々の敵なんですよ!?」

「“クラウド将軍”、それはあまりにもドロイドが不憫です。その為のドロイドなのですから。」

「あー分かった分かった。じゃあ、パウロナが攻撃してきたら殺して。」

『ラジャラジャ!』

「その命令もどうかと思いますけど……」

「シスフェレス、何か言った?」

「いえ……」

 

 

チーム“ミスマッチ”に加え、シスフェレスが同情してきたから仕方なく、だ。

 

その数分後、パウロナがドアを破壊してブリッジに侵入してくる。

 

 

「クーちゃん!無事……え?」

 

 

入ってきて、パウロナは勢いを失う。デザートのテーブルを見て、シスフェレスと私を交互に見る。その後、パウロナはライトセーバーをフレイに振り下ろそうとする。

 

私はそれを慌てて止め、ライトセーバーを没収した。

 

 

「待って!私のドロイドを壊したら許さない。」

「“私の”ドロイド?」

「このブリッジにいるバトル・ドロイドは、全部私のお気に入りなの。壊したら殺す。」

「マスター、彼女のオモチャを取り上げたら後が面倒ですよ。ほら、座ってください。」

「まさか………クーちゃんも一枚噛んでるの?」

「こっちから提案したの。私を呼び出すなんて、ジェダイの分際で生意気だからね。」

「はぁ!?もういい!クーちゃん!帰るよ!!」

 

 

もういいとか言っている割に、お土産にデザートを手にするんだよね、この人。まぁいいけど、やっと騒がしいのがいなくなった。さすがにもう来ないでしょ。

 

 

「ではルシル卿、私達は“撤退”します。」

「クーちゃん!?」

「またね、シスフェレス。次に会う時は真面目に戦おうか。」

「はい。」

 

 

その時、パウロナは急に止まり、私もシスフェレスも疑問符を浮かべる。しかし、先に反応したのはシスフェレスだった。私もパウロナの変化に気付き、溜め息を吐いた。

 

“彼”が来る。

 

 

「よぅ、クラウド。」

「やぁ、久しぶり。いつぶり?」

「半年ぶりだな。」

「それで、パウロナがここに来たのはあんたの指示?」

「そうだ。」

 

 

面倒なことになった。もっと警戒しておけばよかった。彼の相手はしたくない。

 

ライトセーバー戦になれば、パウロナより骨が折れる。

 

 

「シスフェレス、先に戻れ。」

「分かりました。」

 

 

シスフェレスが出ていき、彼はライトセーバーを起動する。

 

 

「お前のペースに呑まれる気はない。ここで倒しておくのがベストだ。」

「私を倒す?シスの暗黒卿を?」

「昔馴染みだからと、チャンスを与えてやったんだ。期待は裏切られたが、これはこれで気が楽になった。エレノア・クラウド、お前を拘束する。」

「あははは!馬鹿じゃねーの!?私があんたを友達として見てたと思う?最初から、胸糞悪い外道ジェダイだったよ!」

「それは良かった。俺もお前のことは、堕ちたジェダイだと思っていたからな。」

 

 

その言葉に、私も赤いライトセーバーを起動する。

 

お互いがお互いを信じていなかったということだ。これで、私も後腐れなく殺せる。未練なんて、微塵もない。

 

 

「初めて意見が一致したね。」

「そうだな。だが、残念だ。お前がドゥークーの下にいなければ、多少は仲良くできたと思ったんだけどな……?」

 

 

私の中で、何かが切れた。

 

神経を逆撫でされた気分だった。こいつはソフィアと違って、人の嫌がることを直球で言ってくる。隠しもしない嫌がらせに、私は怒りを抑える。

 

シスである私が必死に怒りを抑えることは、これ以上ない屈辱だ。

 

屈辱には、屈辱を返してやる。

 

 

「今ならその“昔馴染み”の好で、見逃してあげる。私の前から消えて。さもないと、ここでフォース・ドレインを使う。」

「っ!?」

「近くにクローンがいるんでしょう?今なら黙っててあげるから、すぐに、私の、前から、消えて。」

 

 

ブラスト・ドアを勢いよく指差し、ドロイドにブラスターを向けさせる。

 

 

「クラウド」

「何?」

 

 

立ち止まるパウロナに、苛立ちが増す。

 

 

「ソフィアからの伝言だ。“裏切り者”、だとさ。」

「………早く消えて。」

 

 

私の殺意を感じ取ったのか、彼は笑みを浮かべてブリッジを出て行く。

 

撤退するというのに、笑みを浮かべる彼は油断ならない。いつもそうだった。彼は私を嫌というほど翻弄する。

 

パウロナの艦隊は撤退し、惑星は完全に私達分離派の領域になった。私はいつものように戦勝会をした後、一人部屋に篭る。プロジェクターを立ち上げて、古いデータからホログラムを映し出した。

 

そこには、オビ=ワンに殴られて不貞腐れる私とパウロナがいた。

 

オビ=ワンやパウロナの話は聞かない。アナキンの話も。決別すると決めたんだ。

 

私はダース・ルシル、シスの暗黒卿だ。

 

 

continue……

 

 

 





重ね重ね、秋津守様に感謝を申し上げます。
とても楽しませていただきました。
本当にありがとうございます(*´꒳`*)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。