新しいゲーム
アナキンとの再会から数日後。
銀河中に私の生存が知れ渡った。それはどうでもいい。又聞きの又聞きで、元老院が私の自由を認めたと聞いた。
パドメとアナキンが進言したらしい。少し怖いのは、ナブーのソルーナ女王が私を支持しているということ。なんで私なんかを支持するのか謎だ。
そして今日、新たな展開を迎えた。
『尚、エレノア・クラウドに事実確認を─────』
ホロネットを観ながら、私は待っていたグラスを割ってしまう。
ガラスが割れた音に、ステファニーが駆けてきて私を心配する。
「ママ、おててまっか。」
ステファニーは顔を青くさせる。
「怖がらせてごめんね。」
「おてていたい?」
「痛くはないよ。」
シスの秘術で手の平を治し、頭を抱える。ステファニーは隣の部屋で遊ばせて、私は思わず項垂れた。悩まずにはいられない。
さっき聞いたホロネットによれば、帝国軍の残党に動きがあったという。まぁ、それもどうでもいい。問題はそれじゃない。
元老院は、どうしても私を悪者にしたいようだ。
私が帝国軍の残党を率いていると思っているらしい。
「いや知らねーよ。」
そう吐き捨てると、フェラスが屋根の修理から戻ってきた。
どうしたのかと問われ、私は一連の話を教える。
「情報提供したらいいんじゃないか?」
「何の情報?」
「何かあるだろ。シスのこととか。」
「皇帝は死んだんだから、シス関連のことを情報提供したって意味ないでしょ。」
いっそのこと、私が直々に残党を始末しようかな。今なら怒りゲージ上限ぶっちぎってるから、フォース・ドレインで終わらせられる。いや、ただ殺すだけじゃつまらない。
少しは遊ばせてもらわないと気が済まない。
「エレノア、その顔をステフに見せるなよ。」
「分かってるよ。でも腹立つ!!」
「落ち着け。それなら、率先して新共和国に手を貸したらどうだ?」
「絶対嫌だ。」
思わず即答してしまった。
ジェダイも嫌いだけど、元老院はもっと嫌いだ。クローン戦争時代、何度暗殺されかけたか。余計な横槍を入れてきたことを、私は絶対に忘れない。
「エレノア」
「分かったよ!疑いを晴らせって言いたいんでしょ!?行くよ!」
「ステフは任せろ。いいか、くれぐれも、」
「分かってるよ。人は殺さない。」
ハードル高いけど、疑いを晴らす為には誰も殺さないようにするしかない。
メンドクサイ。
「じゃあステフ、パパと良い子にしててね。」
「ママ」
「ん?」
「はやくかえってね!」
「うん。行ってきます。」
シャトルに乗り込み、私はエンジンを立ち上げる。
真っ直ぐ軌道へ出て、惑星シャンドリラの座標を入れた。ハイパースペースに突入し、自動操縦にした後、私は操縦席で周波数を調整する。
こっちの周波数を隠しながら、新共和国の議長オフィスに直接通信を試みた。
官僚が取り次ぎ、すぐに“モン・モスマ議長”と繋がった。
『ようやく重い腰を上げたようですね、エレノア・クラウド。』
「仕方なく、だよ。あんたまで私を疑ってるわけ?」
『貴女を信じていますが、動機は充分にあります。貴女が関係している証拠もなければ、無関係という証拠もありません。元老院では、復讐を疑う声も出ています。』
復讐という言葉に、私はつい鼻で笑ってしまった。
「復讐?誰に対して?共和国?それとも個人的なもの?どうでもいいけど、復讐を疑うってことは、議員様方は相当私が怖いんだろうね。」
『アミダラ議員も、貴女を案じています。』
モスマは、パドメの名前を出せば私が話を聞くと思っている。随分嘗められたものだ。私はそう簡単に丸め込めない。
パドメはただの友達じゃない。
彼女は私の理解者だ。名前を出されたところで、私の考えは変わらない。モスマはそれを分かっていない。
「パドメは関係ないでしょ。私と新共和国に信頼関係はない。疑われたところで痛くも痒くもない。」
『不快にさせたのでしたら謝ります。しかし、このままでは帝国軍を助長させてしまいます。貴女自身で、元老院に明言してください。』
「あ、ちょっと、」
通信を切られ、思わずプロジェクターを殴ってしまう。
確かに帝国軍が調子に乗るのは面倒だけど、それは私のせいじゃない。元老院はいつもこうだ。だから戦争が始まったり、皇帝を生み出してしまったりするんだ。
パドメ以外、議員を取り替えた方がいいんじゃないの?
「全部私に丸投げだし………」
ハイパースペースから出て、シャトルはシャンドリラの軌道へと出る。
軌道上の防衛軍と通信をした後、私はシャンドリラの行政区へと向かった。シャトルの両隣にはXウィングが飛び、飛行ルートまで指定された。異例の体制に、溜め息が出る。
新共和国も気が張っているのが分かる。
それに加えて、私の疑いは相当深いみたいだ。
フェラスの言う通り、行動しなきゃ。