レイ達3人が床下に隠れて、侵入者が近付いてきた瞬間、エドワードは床板を押し上げて床下から飛び出す。
エドワードはエレクトロスタッフを、侵入者に振りかぶる。
「この……!」
侵入者はエレクトロスタッフを避け、もう1人の侵入者であるウーキーがエドワードを殴り飛ばした。
「す、ストップ!!待て!!」
「チューイ!!」
エドワードを絞め上げようとするウーキーを、侵入者の男が止めた。
「あんたハン・ソロだろ!」
「テメェ誰だ?」
「俺はエドワード・オリン。オーガナ将軍の遣いだ。」
「オリン……?」
2人の会話に、レイとフィンが驚く。
「知り合いなの!?」
「おい!今ハン・ソロって言ったか!?」
「いや、俺は初対面だ。」
「何なんだよお前達!」
勝手に話を進めるエドワードに、ハンは怒る。
「ソロ将軍、このドロイドを連れて、レジスタンスに向かってくれ。BB-8は、マスター・スカイウォーカーの所在が分かる地図を持っているんだ。」
ハンは、“スカイウォーカー”という名前に反応する。
「貴方とルーク・スカイウォーカーは、反乱軍で一緒だったでしょう?」
「貴方がハン・ソロなら、彼を知っているはずだ!」
レイとフィンの言葉に、ハンは溜め息を吐く。
だが、ハンにはずっと引っ掛かっていることがあった。
「おいお前、エドワード・オリンって言ったな?フェラス・オリンの息子か?」
“フェラス・オリン”という名前に、今度はレイとフィンが反応する。
アナキン・スカイウォーカーとルーク・スカイウォーカーだけでなく、フェラス・オリンもジェダイとして有名だった。フェラスの悪事と同様に、反乱軍の将軍として有名になっていた。ファースト・オーダーのトルーパーだったフィンはもちろん、レイでさえ聞いたことがあり、かなりの知名度だった。
「そうだ。」
「親父はどうした?」
「………聞いていないのか?」
「エディ……?」
唇を噛むエドワードに、レイは心配そうに声をかける。
ハンは1年近く荒れた生活を送っており、レジスタンスなどの状況を知らない。当然フェラスのことなど知らず、エドワードの苦しそうな表情に嫌な予感がした。
「父は死んだ。半年前に。」
「何があった……?」
「向かいがてら話してやる。」
「待て、エレノアは大丈夫か?」
その時、船が大きく揺れてレイはバランスを崩しかける。
「なんだ!?」
「まさか……ラスターが逃げ出したか……?」
「ラスター!?」
更に、船の来訪を知らせるアラートが鳴り響く。ハンは〈ミレニアム・ファルコン〉から降りて、キャリアーのコントロールパネルを操作する。パネルの映像には、ギャングの船が映っていた。
「グアヴィアン・デス・ギャングだ。クソッ、尾けて来やがった。」
「ラスターって?」
ラスターを知らないレイは、ハンに問う。
「デカくて凶暴……おい小僧!何してんだ!?」
「俺が話をつけてくる。」
「待て!!」
エドワードはハンの制止を無視して、ハンガーへと向かう。
それをレイとフィンが追いかけようとするが、ハンはBB-8を預かり、床下にいるように強く言い聞かせる。
「おい……エドワード!!」
「どうせ借金が溜まってるんだろ?」
「お前ってやつは……!」
「俺に任せろ。」
エドワードはポケットから小さなカイバークリスタル何個も取り出し、手の平に転がす。
そして扉が開き、エドワードとハンはグアヴィアン・デス・ギャングを迎えた。
「ハン・ソロ!」
「あんた達、少し待て。」
「なんだお前!?」
「俺がこの人の借金を返してやるよ。」
「何だと……?」
そう言って、エドワードは手の平の中のカイバークリスタルを見せる。ギャング達はそのクリスタルに、思わず悩んでしまった。金の代わりに、希少なカイバークリスタルをくれるというのだ。
だが、物事はそう単純ではない。
「小僧、そいつの借金は俺達の金だけじゃねぇ。」
「カンジクラブもだ。」
「カンジクラブ!?俺は借りてねぇぞ!」
「なら自分で言え。」
ギャングの男と反対側のドアから、今度はカンジクラブが現れた。
「ハン・ソロ!もう終わりだ!」
「ちょっと待……、……?」
エドワードが言葉を言う前に、彼は何かを感じる。
次の瞬間、グアヴィアン・デス・ギャングの何人かが不気味な足に襲われた。それはギャング達だけではなく、カンジクラブの者達も襲われた。ハンとチューバッカ、エドワードは一目散に逃げ出す。
「こっちだ!!」
エドワードが2人を先導して、ラスターが来ない通路を走った。
途中でハン達と逸れたエドワードは、1人で通路を突っ走る。ラスターに遭遇すると、彼は手の平をラスターの足に向ける。ラスターはエドワードに怯えて、足を引っ込ませた。
「っ!?」
集中力が途切れたエドワードは慌てて逃げ出し、フォースの力を駆使しながら駆け抜けた。
「エディ!」
「エドワード!」
「逃げるぞ!!」
床下から上がるフィンとレイを見つけ、エドワードは2人を連れてハンガーの〈ミレニアム・ファルコン〉を目指す。
慌てて船に駆け込むと、ハンが既にコックピットにいた。レイはサポートする為に副操縦席に座り、エドワードとフィンは負傷したチューバッカの手当てに奔走する。だが、当のチューバッカは痛みに暴れる。
「チューバッカ!落ち着け!誰もお前を傷付けねぇから!」
チューバッカは唸り声を上げ、フィンを押し飛ばそうとする。
「チューイに何かあったらタダじゃ置かないからな!!」
「傷付ける気はねぇっての!!」
「エドワード!何とか押さえてくれ!」
エドワードは汗だくになりながら、チューバッカの手当てを終わらせた。
船はハイパースペースへ入り、ようやく静かになった。ハンとレイがコックピットから出てきて、チューバッカは休憩室のベンチで横になる。
ハンは溜め息を吐き、レイ達3人に事情を問う。
事態は、思わぬ方向へと進んでいくのだった。